シンキングミノーの使い方や釣り方を紹介!
魚は種類によっている深さが違います。ですから深いところにいる魚を釣るなら、深いところに仕掛けを投げ込まなくてはなりません。そのような時におすすめのシンキングミノーについて、その特徴やおすすめの魚などについて紹介します。
シンキングミノーとは
シンキングミノーというのはどのようなものなのでしょうか。ミノーというのは小魚に似せた形をしているルアーのことで、魚のように目がついていて、細長い形をしているものが多いです。
釣りの対象となる魚はミノーが目の前に来るとかぶりつこうとしますので、それで魚を釣るのが釣り方の基本です。いろいろな魚に使えるおすすめのルアーと言えるでしょう。
このミノーの中に、シンキングミノーが含まれます。ではシンキングミノーというのはどのような特徴を持つルアーなのでしょうか。まずはそのあたりから紹介していきましょう。
水に沈んでいく種類のルアー
シンキングミノーの「シンキング」というのは英語で、「沈む」とか「沈没する」という意味です。つまりシンキングミノーというのは、ミノーの中でも「沈む」ミノーのことを言います。
シンキングミノーは竿を投げ、着水するとどんどん沈んでいきます。水よりも比重が重くできており、すぐに沈むため、魚の目の前に降りて行くことになります。それで魚にアピールすることができるわけです。
これに対して、「フローティングミノー」というルアーもあり、こちらはフローティング、つまり「浮く」性質を持ちます。水に浮いたまま沈んでいかないミノーをこのように呼びます。
サスペンドミノーとの違い
このシンキングミノーと似たルアーで、「サスペンドミノー」というものがあります。「サスペンド」というのは同じく英語で、「宙に浮く」とか「一時停止する」などの意味を持ちます。
そのためサスペンドミノーは着水したあと、一定の深さ(レンジ)で「一時停止」し、そのレンジを漂うように動きます。
シンキングミノーは一定のレンジで止まることはあっても、最終的には海底まで沈みますが、サスペンドミノーはそのレンジまでしか沈まないという特徴があります。
シンキングミノーの特徴
それでは次に、シンキングミノーの持つ特徴についてもう少し詳しく見て行きましょう。今述べたように、シンキングミノーは着水すると最終的には水底に向かって沈んでいくという特徴を持つルアーです。
しかし、シンキングミノーは構造にいろいろな工夫を加えることによって、その「沈む」ことにもバリエーションをつけていることが多いです。そのバリエーションなどにより、いくつかの種類に分けられます。
そこでまずは、シンキングミノーの特徴にはどのようなものがあるのか、そのあたりから紹介していきましょう。
2つのウエイト
シンキングミノーは沈むタイプのミノーであると述べてきたのですが、この沈み方にも大きく分けて2つのタイプがあります。沈み方のタイプは釣る人のアクションの違いだけでなく、ルアーそのものの構造上の違いもあります。
そもそもシンキングミノーでもフローティングミノーでも、ルアーのバランスをとるために、ルアーの中に鉛やタングステンで作られたオモリが入っています。そのオモリの位置の違いで変化が生まれるのです。
まずはその沈み方のタイプの違いについて、なぜそのような違いが生まれるのか、またどのような動きの違いになるのかについて紹介していきましょう。
重心移動タイプ
フローティングミノーで多く見られるのが「重心移動タイプ」と言われる、中のオモリが動く構造のものです。一般的にルアーには頭の部分にラインを結ぶ形になっていて、お尻が下向きになります。オモリはこの時、下にあります。
このまま仕掛けを投げると、オモリはそのまま、下にある状態で投げられます。しかし、水に入った後もこのままだと、ルアーは立ち泳ぎになってしまいます。そこでこの段階でオモリが前の方に移動して、水平になるという仕掛けです。
投げる時はオモリが下なので、このタイプは飛距離が出やすい特徴があります。一方、着水したらオモリを前に移動させないといけないので、しっかり着水させ、その衝撃で前にオモリを移動させる必要があります。
重心固定タイプ
一方、このオモリが固定されているタイプを「重心固定タイプ」と言います。こちらのタイプは名前の通り、オモリが移動しないため、最初からバランスのよい位置にセットされているという特徴があります。
先ほど述べたように、重心移動タイプは着水したところで重心を移動させる必要があります。しかしこちらはその必要がないため、小さな力でもアクションに対するレスポンスがよいというメリットがあります。
一般的には低重心設計となっているものが多く、近年では沈める際の動きも計算してオモリの位置を決めているものが増えています。その分飛距離は出にくいのであまり飛ばないことが多いです。
リップが大きい
ミノーを観察すると、魚の口のあたりにへらのようなものがついているのがわかります。これを「リップ」と言います。シンキングミノーはこのリップが大きいのが特徴です。
シンキングミノーは水に沈むような作りということで重みがあります。大きなリップはこのミノーに動きをつけてくれます。リップが水を受けることでさまざまなアクションをつけることができる点もまた、シンキングミノーの特徴であり魅力の一つです。
飛距離は出ない
シンキングミノーで一つ難点があるとすれば、それは飛距離が出にくいという点です。シンキングミノーはもともとのオモリの重さがあるうえ、空中を飛ぶ場合にはリップが抵抗になり、飛距離を出しにくいのです。
そのためシンキングミノーの使い方としては、遠投が必要となる釣り方にはあまり向きません。特に重心固定タイプは、お尻に重心がある状態にならないので、飛距離は犠牲になってしまいます。
逆にフローティングミノーの場合はもともとが水面に浮くように軽くつくってあり、重心移動でお尻に重心が来るので、シンキングミノーよりも飛距離が出ます。遠投が必要な釣り方にはこちらのほうがおすすめかもしれません。
シンキングミノーの種類
シンキングミノーの特徴として重心の違いに注目してみましたが、先ほど触れたリップの違いなどによってもシンキングミノーはいくつかの種類に分けられます。
今述べたようにリップは水に入ると水の抵抗を受け、さまざまな動きをします。そのため自分が釣りたい魚の特徴にあった動きをするものを選ぶのが釣り方のポイントの一つとなるわけです。
そこで次に、そのシンキングミノーの種類について、それぞれの特徴やおすすめの使い方を含めて紹介していきましょう。
オーソドックスタイプ
一般的なシンキングミノーのリップの付き方がオーソドックスタイプです。リップという名前の通り、ルアーの下唇のあたりについているのが一般的です。
ただ、リップの付き方が同じでもリップの大きさによってアクションに変化が出てきます。リップが細長く大きいものはルアーが左右に振れるようなウォブリングと呼ばれるアクションが、小さいものはルアーが左右に回転するローリングが出やすいです。
また、リップの面積が大きいとレンジキープ能力が高くなるため、自分が釣りたい魚がいるレンジに長くとどまらせることができます。アクションの違いとレンジキープ力を考えて選ぶことをおすすめします。
オフセットタイプ
リップの部分がルアー本体から離れ、本体の前面の部分にあるような形になっているのがオフセットタイプです。オーソドックスタイプのように本体からまっすぐ出るよりもアクションの力がルアーに伝わりやすいと言われます。
このタイプのシンギングミノーは、レンジキープ力が高く、ローリングの動きが出やすいと言われることが多いです。こののような動きをいかした釣り方をする時におすすめします。
ロングビルタイプ
ロングビルタイプと呼ばれるシンキングミノーは、リップの部分がオーソドックスタイプよりも長く大きいのが特徴です。長く大きい分深くまで潜りやすいつくりであり、深いレンジを攻めたい釣り方に向きます。
オーソドックスタイプのシンキングミノーを深く沈めるよりもリップが大きい分素早く沈み、なおかつリップが大きいためレンジキープ能力も高いです。
深いレンジのところで釣りたい時に巻きで潜行させ、そのあたりにいる魚を釣るという釣り方をしたい時におすすめします。
リップレスタイプ
シンキングミノーの特徴の一つは大きなリップですが、逆にリップのないタイプのものもあります。これが「リップレスタイプ」と呼ばれるものです。
リップレスタイプはリップがないかわり、小魚の頭の部分が斜めにカットされているのが特徴です。斜めにカットされたその平らな部分に水を受けて動くため、この平らな部分の形や面積によりさまざまな動きが出てきます。
リップがないため空気抵抗を受けにくく、シンキングミノーとしては飛距離が圧倒的に長く、広範囲を探ったり、ドリフトと言われる釣り方などをするのにおすすめです。
シンキングミノーで釣れる魚
シンキングミノーの特徴やおすすめの釣り方などについて紹介してきましたが、気になるのは具体的にどのような魚が釣れるのかという点ではないでしょうか。
そこで次に、シンキングミノーで狙いやすい魚の種類と、その際のシンキングミノーの使い方のポイントなどについて紹介します。あわせてそれぞれの魚に遭ったシンキングミノーのタイプも紹介しましょう。
シーバス
シンキングミノーでの釣りでまずおすすめしたいのがシーバスです。シーバス釣りにシンキングミノーは定番の組み合わせと言っていいでしょう。
シーバスは小魚の群れを追いかけ捕食する習性があります。そのため小魚のいる場所に合わせ、住むレンジが移動します。シーバスを釣る場合、そのレンジをしっかりとらえ、キープすることができるかがシーバス釣りのポイントです。
特に堤防や港湾でシーバス釣りをする場合、小魚がいるレンジ、イコールシーバスがいるレンジが深くなることが多いので、シンキングミノーが有効に働くことでしょう。ぜひシーバス釣りに使ってみてください。
ヒラメ
シーバスや青物と並んで近年シンキングミノーでの釣りが人気となっているのがヒラメです。ヒラメは海底の砂に潜り、頭上に小魚が来ると一気にかみつくので、シンキングミノーが使いやすいのです。
ヒラメの場合のシンキングミノーの使い方はヒラメの頭上にくるようにひらひらと泳がせるのが定番となります。とはいえ、浅瀬のヒラメの場合はこの使い方でシンキングミノーは使いにくいです。
ヒラメ釣りでのシンキングミノーの使い方としては、ある程度深さがある海底で頭上を泳がせるという形にするとよいでしょう。
青物
カンパチやヒラマサなどの青物も、シーバスと同様に小魚を追いかけて捕食するという習性があります。そのため、シンキングミノーで青物がいるレンジにしっかり届ける釣り方がおすすめです。
ただ、シンキングミノーは先ほど述べたように、基本的に飛距離があまり出ません。シーバスと違い、青物は沖合にいるなどシーバスよりも距離が必要な場合があるので、そのような時にはシンキングミノーではなく、別のルアーを使いましょう。
根魚
根魚を釣る場合はジグヘッドなどを使う場合が多いのですが、シンキングミノーなども積極的にアタックしてくるので使い道があります。根魚は海底の障害物に身を潜め、目の前に小魚が来ればアタックする習性があるからです。
ですからシンキングミノーの使い方としては、ヒラメなどと同様に、根魚の目の前にひらひらと動かしてやるという形になります。そうすると根魚は目の前に来たシンキングミノーにかじりつくでしょう。
ただその場合、障害物に引っ掛けてしまうと、ルアーロストの危険が高まります。障害物に引っ掛けないように慎重にレンジを狙う使い方をおすすめします。
チヌ
近年人気が高まっている釣り方の一つが、チヌをルアーフィッシングで狙う「チニング」です。チヌの大型のものは小魚を捕食するので、シンキングミノーが使えるのです。
チヌもシーバスや青物と同様に小魚の群れを追いかけます。しかしシーバスなどほどには遊泳能力が高くないようで、比較的近くで小魚を食べます。また警戒心が強いので、ミドルレンジと言われる中層付近にいることが多い特徴があります。
ですからシンキングミノーの使い方としては、ミドルレンジにいるチヌの目の前を動かすのがおすすめです。なお、「Mリグ」と呼ばれる仕掛けはチヌに特に有効と言われるので、チヌ釣りの際にはぜひ使ってみてください。
シンキングミノーの使い方・釣り方
それでは次に、シンキングミノーの使い方と、それを使った釣り方の方法とそのポイントについて紹介します。
今述べたように、シンキングミノーはシーバスや青物など、いろいろな魚を釣るときに使えるのですが、具体的にその使い方はどのようにすればよいのでしょうか。特にシンキングミノーを使う釣り方を中心に紹介していきましょう。
ただ巻き
シンキングミノーの釣り方の最も定番が「ただ巻き」です。文字通り、「ただ巻」くだけと考えられがちですが、基本であるだけに奥が深い釣り方と言ってもいいでしょう。
ポイントは均一に巻いていくことです。この「均一」というのが難易度が高く、巻くスピードが変わったり、レンジがふらふら変わったりすれば、魚に警戒されてしまいます。
ただ巻きでの使い方は無駄な動きを出さずに均一にするということをしっかりと守ることで釣果アップも期待できます。
トゥイッチ
シンキングミノーの使い方としてちょっとテクニックを使うのが「トゥイッチ」です。これはロッドをちょんちょんと動かし、ルアーにその動きを付けることを言い、魚にアピールしてかぶりつかせます。
使い方ですが、ずっと動かし続けるのではなく、動かして止めてを繰り返すのがポイントです。3回くらい動かしたら数秒止め、また3回くらい動かすのを繰り返します。この止めた時にかぶりつくことが多いです。
ストップアンドゴー
もう一つのシンキングミノーの使い方としては「ストップアンドゴー」があります。これは文字通り、止めて、動かしてという動きで、具体的には水の中を動かして一瞬止める使い方になります。
魚はこの止めた瞬間に食いつくことが多いです。特に港湾部など流れがない時は一瞬ピタリと止めましょう。逆に川の流れがあるところなどは止めた時に流れで動くので、それで自然に動かす方法もあります。
おすすめのシンキングミノー
それでは最後に、シンキングミノーの中でも特に人気の高い、おすすめの商品を紹介しましょう。シンキングミノーをはじめとするルアー類は種類が多く、魚によってもおすすめのものが違ってきます。
その中でもこれらのシンキングミノーはさまざまな使い方ができますし、多様な魚に対応できるため、どれにするか迷っているならぜひおすすめしたいものと言えるでしょう。
ジャクソン ピンテールチューン
こちらのシンキングミノーは、同メーカーの「アスリート」という人気のルアーをもとに高速リトリープができるように設計したものです。飛距離がよく出て、泳ぎもきれいなので、ミディアムレンジから深いところまでよく届きます。
特にシーバス用ミノーとしてはロングセラーの人気を誇っており、基本的な能力が高いうえ、安定感も高いため、初心者の方でも釣果が期待できるということで評判になっています。
特に早巻きで使うとよく魚がかかると言われており、この商品の使い方としてはぜひその釣り方を試してみることをおすすめします。
ラッキークラフト ビーフリーズ
こちらの「ビーフリーズ」シリーズはバス釣り、さらにはシーバス釣りに使われる定番のシンキングミノーということでとても人気が高い商品です。なんとシリーズスタートは1996年ですから、まさにロングセラーシリーズと言えます。
特徴はボリューム感のあるボディと分厚いリップです。ボディが分厚く、固定重心タイプなので、独特のアクションをする点で他とは少し違いがあり、とても丈夫で壊れにくくできています。
特にシーバス釣り用のシリーズは種類が多く、リップの形やサイズのバリエーションが豊富なので、釣り場によっていろいろ試しながら釣りたい方にもおすすめです。
ラパラ ミノー カウントダウン
世界的に人気の高いメーカーで作られたこちらのシンキングミノーのシリーズは、バルサウッドで作られており、バス、ソルトゲームで特に多く使われています。
特徴は着水するとすぐに沈んでいく点にあります。この沈むスピードをきちんと「カウントダウン」することで、レンジをほぼ正確にとらえることができる点が使いやすいと評判なのです。
また、水に入るとタイトローリングアクションという動き方をします。バルサという自然木を素材としていることもあり、安定して沈み、小魚の微妙な震えを感じさせることで釣果が期待できる面があります。
デュエル ハードコア ルアー ヘビーシンキングミノー
こちらのシンキングミノーは、名前に書かれているように「ヘビー」タイプ、つまりコンパクトサイズでありながら重さがしっかりあるのが特徴です。重さがあることで比較的飛距離が出やすいと言われます。
また重さがあるために沈みこみも浮き上がりも早いため、ただ巻きでもシーバスなどの狙った魚が食いつきやすいという特徴もあり、オールラウンドに使えるルアーとして人気が高いです。
シーバスのほか青物やヒラメなどでも十分な釣果が出てきていますし、カラーバリエーションも豊富です。夜光ボディのタイプもあるので夜釣りをする方にもおすすめします。
シマノ エクスセンス サイレントアサシン 80S AR-C
こちらのシンキングミノーのシリーズは、特にシーバスゲームで有効に使えると評判になっているモデルです。サイズ、仕様の種類が多く、自分の釣りたいものに合わせてより合ったタイプを選ぶことができます。
形がとてもスリムなフォルムになっており、飛距離も比較的伸びる傾向にありますし、さらに重心移動タイプでその伸びをしっかりサポートしています。しっかり探りを入れて釣るのにもおすすめです。
特にフラッシュブースト機能という特別な機能が注目です。これはボディ頭部後半部分につけられた反射板で、ちょっとした動きでぷるぷると反射し、魚を誘います。さらに狂鱗ホログラムカラーで本物と見まがうような鱗の輝きを放ちます。
シンキングミノーを効果的に使って釣りを楽しもう!
シンキングミノーはシーバスや青物など、人気の魚を釣るのに使いやすいタイプのルアーであり、特に深いところにいる魚を狙うならばぜひ使ってみたいおすすめのものです。ぜひシンキングミノーでいろいろな魚の釣りを楽しんでください。
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