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街路樹の種類・役割を紹介!よく植えられている植木ランキングも!

街路樹の種類・役割を紹介!よく植えられている植木ランキングも!
投稿日: 2023年1月3日最終更新日: 2023年1月3日

街路樹というと四季の変化を感じさせてくれるのはもちろん、周辺の環境を美しく整えてくれます。地域や場所により、さまざまな種類のものが見られます。そこで街路樹の役割や植えられている種類とその特徴などについても合わせて紹介します。

何気なく見る街路樹。実はさまざまな種類や役割が!見出し

Photo byBig_Heart

四季の変化がある日本では、春の桜や秋の紅葉、イチョウ並木など、街中でもさまざまな植物の変化を楽しむことができます。これらの街路樹は当たり前のものですが、どのような役割があるのでしょうか。街路樹の種類などについて紹介していきます。

まずは街路樹の基本情報からチェック◎見出し

Photo byKIMDAEJEUNG

桜並木やイチョウ並木など、ふだん当たり前に通る道沿い(街路)に沿って立ち並ぶ木々のことを「街路樹」と言います。桜並木ならば春の時期、イチョウ並木なら秋の紅葉の時期にはそれを見るために訪れる方も多く見られます。

このように街路樹は、場所によって植えられている本数はもろちん、種類もさまざまであり、場所によって高木、中木、低木など組み合わせている場合もあります。

そこでまず、街路樹にはどのような種類があり、どのような役割があるのか、そのあたりの基本的なところから紹介していきましょう。

そもそも街路樹の役割とは?

Photo bybaul30000

そもそも、街路樹にはどのような役割があるのでしょうか。今述べたように、街路樹があると、気持ちが安らぎますし、美しいと感じる方が多いでしょう。このように、都市の景観を美しく整えるのは街路樹の持つ大きな役割です。

また、真夏の炎天下、街路樹は木陰を作ります。この木陰があることで、その場所を歩く人々に日陰を提供するのも大切な役割と言えるでしょう。

もちろん、街路樹は植物ですから、周辺の環境の保全という役割も果たしています。道路環境をよくするということは、そこを利用する歩行者にとってもよい環境を与えることにつながります。

日本に植えられている街路樹の本数

フリー写真素材ぱくたそ

このように、街路樹は日本、いや世界中の人々にとってごく身近にある植物と言えるでしょう。では日本で植えられている街路樹はいったいどのくらいあるのでしょうか。

街路樹の本数については5年ごとに調査が行われています。2017年の調査のデータによると、道路緑化樹木の本数は高木が約670万本中木、低木が約14100万本となっています。

なお、調査データの推移をみると、近年ではその数は横ばい傾向にあると言われます。街路樹が多いのはやはり道路の長さが長い北海道が一番で、あとは東京や兵庫県、愛知県など、大都市圏が多くなっています。

街路樹の歴史

Photo byersi

さて、街路樹というのはその名の通り、街路に「植えられた」木のことを言います。木が生えること自体は特別なことではありませんが、街路樹の場合は街路に沿って植えられているということですから、そこには「計画」があります。

では、街路樹を計画的に植えるという歴史はいったいいつごろから見られるものなのでしょうか。また、日本ではどのようにして計画的に街路樹が作られるようになったのでしょうか。

もともとは中国の政策に影響を受けたものだった

世界で最も古い街路樹は今から約3000年前、ヒマラヤ山麓に作られたグランド・トランク・ロードという街路に植えられたものと言われています。

日本でも道路沿いに樹木を植えるということは古くから行われていたと言われますが、行政が主導して街路樹を作った始まりは、759年に出された太政官符によるものと言われます。

754年、遣唐使で帰朝した僧侶が、唐の諸制度とともに、街路樹の状況を奏上しました。この奏上をもとに、太政官符で畿内七道の諸国駅路の両辺に果樹となる街路樹が植えられるようになったのです。

明治時代以降、本格的に街路樹が導入

この後、織田信長や江戸幕府など、各時代の為政者は、主要道路に並木を作るようになります。特に江戸幕府の植えた日光杉並木は1万2500本ほど現存していて、ギネス世界記録に認定されています。

1874年、東京では都市緑化事業として、銀座通りにサクラ、クロマツが植えられました。ところがこれは木の成長がよくなかったため、1884年、シダレヤナギに植え替えられます。

その後、1907年街路樹の改良計画が作られ、10種類の木街路樹として選定、植栽されました。これが現在にもつながる、街路樹の基本となっています。

街路樹の種類は大きく分けて3種類!見出し

Photo byscholty1970

さて、一口に街路樹といっても、最初に述べたように、植えられている木はさまざまな種類のものがあります。これらの街路樹は、今述べたように1907年に選定された街路樹が基本となっていますが、どのような木が街路樹となっているのでしょうか。

現在、日本で街路樹として植えられている木は、落葉樹、常緑樹、針葉樹の3種類に大きく分けられます。そしてその植えられる場所の気候などにより、より適したものが植えられるようになっているのです。

街路樹は道路沿いなので、排気ガスをはじめとして環境は決して良くはないですし、土も固いため、丈夫な木でなくてはなりません。木の寿命がどのくらいかなど、さまざまな要因で植えられる木が決められています。

落葉樹

Photo byKRiemer

先ほど、サクラやイチョウの並木に触れましたが、これらの木はいずれも落葉樹です。ある季節になると定期的に葉を落とす植物のことを落葉樹と言います。

日本などの温帯や亜寒帯は、季節により気温の変動が大きい気候です。このようなところに生える落葉樹は気温が低下すると葉を落とします。ですから日本の場合は落葉樹の街路樹では、秋になると葉を落とすのです。

特徴

基本的に葉は低温や乾燥に弱いため、低温、乾燥の時期が近づくと葉を落とすことで、休眠状態に入るというメカニズムがあります。そのためサクラやイチョウなどは冬が近づくと葉を落とし、枝だけの状態で冬を過ごします。

また、葉が落ちる前には葉緑素の合成が減ります。さらに植物によってはアントシアニンやカロテノイドを合成するものもあります。これらが色素となり、紅葉につながります。

そのため、落葉樹の街路樹は、季節により葉の色が変化し、紅葉が楽しめるところも少なくありません。四季の植物の変化が楽しめるという点で人気のある街路樹と言えるでしょう。

常緑樹

Photo byWikiImages

キンモクセイをはじめとする常緑樹は、名前の通り幹や枝に一年を通じて葉がついている状態になる植物です。常緑と言ってもまったく葉っぱが落ちないのではなく、新しい葉が揃う時期に少しずつ落葉する場合も多いです。

熱帯雨林気候のようなところだと、一年中気温が高く、湿潤な気候ですから、低温、乾燥などしにくいため、常緑樹が多く見られます。一方日本にある常緑樹は、葉を厚く、小さくするなどして、寒さに耐えられるような種類のものが多いです。

特徴

日本の常緑樹として知られるのは沖縄にあるガジュマルです。ガジュマルは一年を通して温暖で湿潤な気候である沖縄や屋久島など、南の地域に見られる植物です。

また、よく街路樹でも目にするキンモクセイも常緑樹です。キンモクセイ大気汚染や潮風などにも耐えられる強さを持ち、またやや日陰のところを好むため、街路樹などでも植えられることが多く見られます。

なお、日本は場所により気候が違うため、常緑樹でも葉を落とすもの、高木でも中木程度のサイズになるものなどもあります。

針葉樹

Photo byjplenio

マツやヒノキなどの針葉樹も街路樹として使われることがあります。針葉樹というのは葉が針のように細長く硬いのが特徴です。

針葉樹は温帯北部から冷帯に分布しているため寒さに強い植物です。また落葉樹と葉の形や木の形が違うので、組み合わせて街路樹にすることで、街路樹にメリハリが出て景観がよくなるという点もメリットとなっています。

特徴

針葉樹はその多くが常緑樹で、針葉樹林を作ることも多いです。寒さに強いため、北海道などの寒冷地では、カラマツやエゾマツなどの針葉樹を街路樹とすることが多く見られます。

またモンタナマツも北海道に特徴的な中木、低木であり、そのために北海道の街路樹は本州のものとは少し違い、特徴的な景観を作り出していることが多く見られます。

落葉樹の代表的な種類見出し

Photo byHans

このように、日本は一年を通して、また場所によって気候の変化が大きく、それぞれの場所の気候に合う種類のさまざまな街路樹が植えられています。では具体的に、どのような種類の街路樹を見ることができるのでしょうか。

次に、街路樹としてよく見られる種類の木を具体的に紹介します。まずは落葉樹からです。落葉樹は日本の気候に合っていることもあり、とても多くの種類が植えられています。

夏は木陰を作ってくれますし、冬には葉を落とすことで、日光が地面まで届くようになり、ぬくもりを与えます。四季折々の葉の変化も見逃せない魅力です。

《低木》シルバープリペッド

シルバープリベッドはモクセイ科に属する常緑から半落葉低木です。斑入りの小さな葉が特徴的で、きゃしゃな枝が放射状に広がるという樹形もとてもきれいです。

春から初夏の時期に、白い小さな花を咲かせ、花の香りもとてもよいのも人気の秘密です。葉の色もあまり濃くないので、周囲の景観にもよく溶け込み、しっかりと役割を果たします。

一応は低木なのですが、実はそのままにしておくと3メートルくらいにまで育ち、中木に近くなります。そのため刈り込みをすることが多く、刈り込みによく耐えるため、街路樹としてだけでなく、生垣などに使われることも多いです。

《小高木》マグノリア

Photo byFelixMittermeier

マグノリアという名前は知らないという方でも、モクレンは知っている方が多いのではないでしょうか。マグノリアというのはモクレンの仲間の総称で、落葉樹が多いですが、常緑樹もあります。

コブシ、モクレン、ハクモクレンなどは庭木はもちろん、街路樹としても種類が多いです。花の色も種類が多く、よい香りがするので、とても人気のある樹木の一つです。サイズは中木から高木くらいになります。

《高木》サルスベリ

Photo bysarangib

サルスベリというちょっと変わった名前は、サルでも滑り落ちてしまうほど幹がつるつるしていることに由来していると言われます。ミゾハギ科の落葉高木です。

7月から10月くらいに花が咲きますが、次々と花が咲くため花の時期が長いです。そのため「百日紅」と漢字で書き、「さるすべり」のほか「ひゃくにちこう」とも読みます。白やピンク、紫など、鮮やかな花が目を引きます。

花が美しく、耐病性もあるうえ、必要以上に大きくならないと言われることから、街路樹にも多く使われ、きれいな花で目を楽しませています。

《高木》トウカエデ

トウカエデはムクロジ科に属する落葉高木です。中国南東部から台湾原産の植物で、日本には18世紀に渡ってきたと言われています。

成長が早く丈夫という特徴があり、道路沿いなど環境があまりよくないところに植えられることが多い、街路樹に適した植物として多く見られます。樹皮が成長とすると裂けたようになるのも特徴的です。

夏には光沢があるグリーン、そして秋にはきれいな紅葉になることから、四季の変化を楽しめるという、落葉樹らしい点も人気であり、特に暖かい地域の街路樹や公園の木などとしてその役割を果たしています。

《高木》イチョウ

Photo byKRiemer

街路樹と言うとイチョウをイメージする方も多いのではないでしょうか。後でも触れますが、日本の街路樹の中で最も本数が多いのがイチョウであり、日本全国で見られます。

落葉高木で、春の新緑、夏の緑、そして秋の美しい黄色と、四季折々の美しさを楽しめる点が魅力であり、葉も特徴的な形をしています。実際、街路樹が名所となっているところも少なくありません。

また、種子は銀杏で、秋の味覚として知られますが、落ちると匂いがあり、道路が汚れるという面もあります。そのため街路樹としては実がつかない雄株のみを植える場合も多いようです。

《高木》ハナミズキ

Photo bytdfugere

ハナミズキは1912年、日本がワシントンDCにサクラを送った際、返礼として贈られた木として知られます。ミズキ科の落葉高木で、ちょうどサクラの後で咲き始める花です。

ピンクや白の花が咲き、総苞片が4枚、大きく開くことから見栄えがいいです。また秋には紅葉するため、そちらも楽しむことができます。そのため街路樹としても、また庭木などとしてもよく目にします。

《高木》プラタナス

Photo byHans

プラタナスはスズカケノキ属に属する植物の総称です。語源がギリシャ語の「広い」に由来するように、大きな葉が特徴的です。海外では古くから街路樹として使われ、日本では1907年に東京の都市計画で街路樹として採用されました。

葉が大きい落葉高木なので、夏には木陰を作り、冬は日光を通すという役割に優れており、さらに虫がつきにくいため、街路樹に適した性質を持つ木と言えます。

特に秋になると大きな葉が金色に色づくことから、見た目もとても美しく、プラタナス並木もまた、紅葉の名所として人気が高いです。

常緑樹の代表的な種類見出し

Photo bytortic84

一年を通して青々とした葉を見ることができる常緑樹も、街路樹には多くの種類のものが使われています。温暖な地域では常緑樹が多く使われることで、木陰を作る役割などを果たすことができるでしょう。

常緑樹もさまざまな種類のものが街路樹として使われ、花や実をつけることで季節の訪れを感じさせてくれます。低木や中木も多いので、花や実を近くでじっくりと見るのも楽しみの一つと言えそうです。

《低木》ジンチョウゲ

Photo by halfrain

香木として知られる沈香と丁子の香りを合わせたような香りがあることから名づけられたとされるジンチョウゲは、ジンチョウゲ科の常緑低木です。夏のクチナシや秋のキンモクセイとともに、香りがよい花として知られます。

2月から4月ごろ、枝の先にてまりのような形で咲く花は、花そのものもかわいらしく、香りもよいことからとても人気がある植物です。耐寒性はあまりないので、関東地方以南の街路樹や庭木としてよく目にします。

一般的には低木ですが、気候などによっては中木くらいまで育つ場合もあります。そのため低木から中木へ、サイズを調整することもできるでしょう。

《低木》ソヨゴ

Photo by harum.koh

モチノキ科の常緑高木であるソヨゴは、風にそよいで葉が特徴的な音を立てることからこの名前が付いたと言われます。日本では本州の関東以西、四国や九州などに自生もしています。

花は初夏に咲くのですが、小さいためあまり目立ちません。一方秋になると赤い実を付け、緑の葉とのコントラストが美しく、庭木としても人気があります。

常緑樹としては寒さに強く、あまり成長は早くありません。そのため街路樹や公園の木として使われることが多いです。環境がよいと中木くらいまで成長します。

《低木》ツツジ

Photo byCouleur

ツツジ、サツキと呼ばれる花は種類が多く、ツツジ科ではないドウダンツツジもツツジの仲間に入れることもあります。そのため、低木のもののほか、中木、高木になるものなどもあります。

漏斗型の花が特徴的で、漢字の「躑躅」は「立ち止まる」という意味があり、立ち止まって見てしまうほど美しいことからこの漢字を使ったとも言われます。ツツジが名所というところも少なくありません。

とても丈夫な植物で、環境が合う所であれば夏や秋にも花を咲かせることがあります。また中木や高木になるものもあるので、街路樹の植え込みなどによく使われるほか、垣根や庭木としても多く見られます。

《低木》アベリア

Photo by coloredby

アベリアはスイカヅラ科に属する常緑低木です。2メートルくらいにしかならないのですが、花の時期が長く6月ころから10月ころまで咲きます。香りもとてもよい点も魅力的です。

特に関東以西では、真夏の時期は気候が厳しいため、なかなか花を咲かせる植物はありません。その点アベリアはこの時期に花が見られるというのが特徴でもあります。

また、刈り込みなどをしても丈夫なので、街路樹の他庭木などでもよく使われており、低木ということもあって、よく目にする植物の一つと言っていいでしょう。

《低木》シャリンバイ

シャリンバイはバラ科に属する常緑低木です。日本では東北地方南部よりも南に分布し、白く花弁が5枚ある花が梅に似ていることからこの名前が付けられたと言われます。

葉は楕円形で厚みがあり、つやのある深緑色をしています。この葉を細かく切り、長時間煮だした液は、奄美地方の大島紬の染料としても使われます。

また、乾燥や大気汚染に強い性質を持ち、刈り込みにも耐えることから、街路樹や庭木などとしても人気が高く、さまざまな役割を果たすことができる有用な植物の一つでもあります。

《中高木》トキワマンサク

トキワマンサクはマンサク科に属する常緑樹で、中木から高木という、あまり大きくなり過ぎない木です。本州中部以南に分布するのですが、自生しているところは限られています。

5月ごろを咲かせますが、もともとは薄い黄色で、変種の紅色のベニトキワマンサクも人気があります。リボンのような形をしています。

また、葉の密度が高いため、目隠しのような役割も果たすことができるため、他の街路樹と組み合わせて使われることも多いです。

《高木》ヤマボウシ

Photo by TANAKA Juuyoh (田中十洋)

ヤマボウシはミズキ科に属する植物で、東北地方の南部から四国や九州、琉球地方などに見られます。常緑のヤマボウシもあり、見た目がよく似ています。

初夏白いハナミズキのような花を咲かせます。先ほど紹介したように、ハナミズキよりも開花の時期が遅いです。花の中心の花序を法師の坊主頭に、白い総苞片を白い頭巾に見立て、この名前が付けられたと言われます。

木の高さが中木から高木くらいとあまり高くなく、またハナミズキと違い、実に毒がないことから、街路樹の他、庭木や公園の木として植えられることも増えています。

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針葉樹の代表的な種類見出し

Photo byCouleur

比較的寒冷な地域の街路樹として多く使われているのが針葉樹です。先ほども述べたように、針葉樹は落葉樹とは葉の形も違いますから、一緒に植えられることで見た目の変化も期待できます。

特に紅葉の名所と言われるところでは、落葉樹の赤や黄色に対して針葉樹の緑がきれいなコントラストを作ることも多く見られます。

では具体的に、どのような種類の針葉樹が街路樹として使われているのでしょうか。中でも特に多く街路樹に使われている針葉樹を紹介します。

《高木》クロマツ

Photo by harum.koh

松の木というとクロマツ、アカマツなどが挙げられますが、特にクロマツは砂浜などに植えられ、「白砂青松」の象徴としてよく知られます。潮風に強く、さらに古くから街道、一里塚などにも植えられてきました。

特に防風林としての役割を期待されることが多く、汚染や塩害にも耐えられることから、街路樹としてもよく使われています。さらに神の依代として、門松などにも使われます。

《高木》アカエゾマツ

Photo by harum.koh

街路樹の本数が一番多いのは北海道と述べましたが、北海道に多く見られる街路樹の一つがアカエゾマツです。名前の通り北海道の代表的な造林樹種で、きれいな円錐形の形に育ちます。

特に湿地や火山灰土壌など、養分の乏しい土壌でもよく育ち、さらに病気などにも強いことから、寒いところや雪の多いところでも街路樹などとして使いやすいです。

日本で多く植えられている種類の街路樹 BEST3!見出し

Photo by nSeika

ここまで述べてきたように、日本にはさまざまな種類の街路樹があり、それぞれの気候に合わせて育てられています。そのため、本来は高木でも中木として育つもの、その土地ならではのものなどもあります。

では、日本の街路樹の本数で多いのはどのような植物なのでしょうか。日本で見られる街路樹の本数ベスト3を最後に紹介しましょう。

《1位》イチョウ

Photo bycongerdesign

日本の街路樹の本数で一番多いのがイチョウです。本数としては約55万本あり、全体の8パーセント程度を占めています。四季折々の葉の変化が目を引き、また銀杏の実なども季節の訪れを告げてくれます。

とはいえ、先ほども述べたように、銀杏は道に落ちて汚れる、匂いが気になるということもあるため、街路樹としては銀杏がつかない雄株を植えることが多いです。

《2位》サクラ

フリー写真素材ぱくたそ

日本の街路樹の本数で2番目に多いのはサクラです。日本を象徴する花とされることが多く、本数が2番目と述べたものの、全国調査では約52万本と、本数1位のイチョウに匹敵する本数が植えられています。

サクラと言うとソメイヨシノが一般的ですが、実は日本に自生するものだけで15種類ほど、園芸品種など含めると300種類もあると言われています。そのため早咲きは2月くらいから、4月ごろまで長い期間全国で楽しむことができます。

さらに秋になると紅葉も楽しむことができるため、日本の街路樹を代表する植物であるとともに、日本の花を代表するものと言ってもいいのではないでしょうか。桜の名所では数千本単位の本数があるところも少なくありません。

《3位》ケヤキ

Photo by harum.koh

街路樹の本数3位はケヤキです。日本では代表的な広葉樹の一つであり、街路樹や公園の木などとしてはもちろん、建築材としても古くから使われてきました。

ケヤキは日本全国で約46万本が植えられています。とくに寺院建築などではよく使われる木ということで、街路樹としてだけでなく、建築用に有用な木としてもなじみが深い木と言えます。

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街路樹の種類を意識してお散歩するのも楽しいですよ♪見出し

Photo byajs1980518

街路樹の様子を見て、四季の変化を感じるということも多いでしょう。低木、中木、高木とさまざまな種類の街路樹は、環境の美化など、さまざまな役割を果たしています。散策がてら街路樹の変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。

投稿日: 2023年1月3日最終更新日: 2023年1月3日

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