青森にある「カローラ山荘」の心霊スポットの噂とは？場所や現在の様子も紹介！

カローラ山荘は青森県八戸市の人気心霊スポットです。以前は精神病患者のための治療病棟があった場所ですが、患者の霊が見えたなどの噂が後を絶ちません。はじめしゃちょーなど多くのYoutuberが実際に行ってレポートしているほどのカローラ山荘。現状も含めてご紹介します。

青森県八戸市にある心霊スポットカローラ山荘。はじめしゃちょーがYoutubeに動画を投稿したことで一気に知名度が高まりましたが、はじめしゃちょーの動画以前から青森県ではよく知られた肝試しスポットで、90年代には友人たちと夏休みに行ってみたという人も多かったようです。

そんな人気の心霊スポットカローラ山荘ですが、そもそもはどのような経緯で建てられた施設なのでしょうか。

カローラ山荘の歴史はかなり長く、実は半世紀以上にも及びます。カローラ山荘が立てられたのは1964年です。創立したのは精神科医の千葉氏で、精神病を患った人のための医療施設として作られました。

千葉氏は、現在でも青森県下で名前がよく知られている精神病院「青南病院」の創立者でもあります。青森県内はもちろんのこと、日本全国から患者が足を運ぶほどの人気のある精神科医師でした。

大きな病院も抱えていた千葉氏でしたが、カローラ山荘は限られたスタッフによる家族経営の趣が強く、患者とスタッフで一緒に山を開拓したりしていました。カローラ山荘の創立の30年後には、その規模は1300アールにも及んだとされています。

すでに青森県内では名前が知られていた千葉氏ですが、従来の精神病の治療には大きな疑問を抱えていたのがカローラ山荘の創立の経緯です。

従来の精神病患者には、薬をとにかく大量に投与するというのが標準的な治療でした。もちろん患者の健康にとって良いはずもなく、薬漬けになってしまったことで精神や肉体を壊してしまった患者も多くいたというのが当時の精神病院の現状だったのです。

そんな薬漬けの状態に対して何ができないかと考えた千葉氏が創立したのがカローラ山荘なのです。カローラ山荘では、千葉氏は薬に頼らない治療を推し進めていました。

そして薬に代わって行ったのがいわゆる芸術治療と呼ばれるものです。千葉氏は、有名舞踏家の石井満隆氏などを招き、芸術療法としてダンスセラピーを行いました。

さらにカローラ山荘の敷地内に宗教的な彫像などを患者と一緒に作るという作業療法も行っていました。カローラ山荘の敷地の開墾もその一環だったとされています。

これらの芸術療法は大変好評だったとされており、青森県外からも患者が訪れるほどの人気の施設となりました。しかし、精神病に関する理解が少なかった当時の風潮や、敷地にどんどん増えていく独特な彫像の存在もあり、のちのち心霊スポットとして知られるようになったのです。

当時は有効な治療が受けられると人気のあったカローラ山荘ですが、創立者の千葉氏が1984年に亡くなったあとに廃院になっています。しばらくは建物が残っていたとされていますが、1990年代に入ったころにはすでに廃墟となっていたと言われています。

芸術療法を推し進めていたカローラ山荘ですので三角屋根をした建物の形もユニークでしたし、敷地には芸術的な彫像も多数あったカローラ山荘が廃墟になったとあり、不気味な雰囲気が漂っていました。

カローラ山荘の周辺には経緯は不明ながら乗り捨てられた車やバスがあったほか、なぜかバスタブなども朽ち果てた姿で放置されていました。

また、山を切り開いて作られたカローラ山荘ですので周囲には民家などもなく街灯もない点で、心霊スポットとしてのおどろおどろしい雰囲気が高まっていたのです。

青森県内ではよく知られた心霊スポットだったカローラ山荘の知名度が現在のように大きく広まったのがYoutuberはじめしゃちょーなどによる肝試し動画です。

はじめしゃちょーは、同じくYoutuberのたて面ステーションとカローラ山荘で肝試しをするという企画を立てて同場所を訪れました。はじめしゃちゃーの動画の中では、心霊スポットらしく予期せぬトラブルも発生していたのが話題になりました。

例えば、はじめしゃちょーが歩いているとどこからか子どもが笑っている声が聞こえたり、人がいるはずもない場所から音がしたりするなど、本当にカローラ山荘は呪われていると思えるような心霊現象が多発したのです。

はじめしゃちょー以外にも有名無名のYoutuberがカローラ山荘を訪れたり、個人でも肝試しで足を運んでSNSに体験談を投稿したりと、当時は肝試しの大人気スポットとなっていました。

多くのメディアにも取り上げられ、はじめしゃちょーが行くほど青森を代表するほどの心霊スポットになったカローラ山荘ですが、現在は残念ながら建物はすべて取り壊されており、更地になっています。

カローラ山荘が廃院となったあとはしばらくは柵などもなかったことから自由に立ち入りができたのですが、その後閉鎖され、警備が配置されていた時期もあります。現在は警備もまったくなく、当時の面影はほぼありません。

カローラ山荘を作った千葉氏ですが、実は当時カローラ山荘と似たコンセプトの施設を青森県八戸市内にもう一つ創立していました。

その施設は白い巻貝の砦と呼ばれるもので、カローラ山荘と同じように芸術療法や作業療法を行っていたとされています。

この白い巻貝の砦も、千葉氏が亡くなったあとに廃院となり廃墟となっていましたが、現在では取り壊されています。カローラ山荘には遠く及びませんが、白い巻貝の砦も心霊スポットとして人気があります。

はじめしゃちょーをはじめとする多くの有名人も実際に肝試しをしている人気心霊スポットカローラ山荘。多くの心霊体験がSNSなどでシェアされており、どれも恐ろしいものばかりです。

ここからはカローラ山荘に関する心霊の噂の中から特に多くシェアされているものをご紹介しましょう。

現在は取り壊されて何もない場所になっているカローラ山荘ですが、廃墟として残っていたときにはカローラ山荘の窓には鉄格子が打たれていました。

これは精神病患者のための施設であったことから、患者さんが窓ガラスを割ったり、脱走してしまったりしないようにはめ込まれたと想像されます。

牢屋のように不気味な雰囲気を漂わせている鉄格子ですが、カローラ山荘の鉄格子のある窓から施設内を覗くと中に人の顔が見えたという話や、鉄格子のある窓から外をぼんやり眺めている人の顔が見えたという心霊の噂があります。

また、はじめしゃちょーも体験したように、鉄格子のある窓の周辺から声が聞こえたという体験談もあります。カローラ山荘には、精神病患者を半ば幽閉していたという噂もあることから、閉じ込められていた患者の声だという噂も後を絶ちません。

カローラ山荘は、芸術療法や作業療法で精神病患者の治療をしていた評判の良い施設でしたが、実は内情では日常的に虐待が行われていたという噂があります。

窓の鉄格子からも想像ができるように、患者を半ば隔離し、虐待をしていたとされ、ときには虐待が過ぎて患者が亡くなってしまうこともあったという恐ろしい噂まであります。

このようにカローラ山荘で非業の死を遂げた患者の霊がここにとどまっており、施設の中や周辺では幽霊となって目撃されているというのです。

さらに恐ろしいことには、精神病患者を持て余した家族の中には、カローラ山荘に対して患者を殺害するように依頼したという噂もあります。

そして殺人を隠ぺいするために、カローラ山荘の後ろに広がる森は患者の遺体を埋める場所として使用されていたとされるのです。

カローラ山荘で一番多い心霊体験談は、誰もいるはずのない場所から不気味な声が聞こえるというものです。現在では更地となっているカローラ山荘の跡地は、人里から遠く離れているので人の声が聞こえるはずがありません。

はじめしゃちょーもカローラ山荘を訪れたときにこの不気味な声を聞いていましたが、聞こえるはずのない声が聞こえたという体験談がとにかく多いです。

大人の声、女性の声、子どもの声と声の種類はバラバラで、笑っていたという体験談のほか、すすり泣いていたという恐ろしいものもあります。

カローラ山荘にはジェットババアと呼ばれる都市伝説の噂もあります。ジェットババアは青森県以外にも全国的に目撃情報がある都市伝説で、鎌を持った老婆が超高速で走って追いかけてくるというものです。

カローラ山荘でのジェットババアは走って追いかけてくるパターンですが、ほかの場所では車を運転していたら鎌を持った老婆が並走していたというパターンもあります。

走って逃げきることができればいいですが、ジェットババアに捕まってしまったら鎌で殺される、追い抜かれたら鎌で殺されるなどの噂もあります。

詳細は不明ですが、もしジェットババアに遭遇してしまったらとにかく後ろは振り返ってはいけないというのが逃げ切るポイントのようです。

カローラ山荘のジェットババアは、精神病を患って施設で亡くなってしまった患者さんがジェットババアの姿となってさまよっているという説もあります。

体験談を読んでいるだけでも鳥肌が立つような心霊スポットカローラ山荘。精神病の施設だったという経緯や廃墟の不気味な雰囲気に加え、カローラ山荘にまつわる不穏な噂や誤解が多かったことから肝試しなどをするのに人気の場所になりました。

カローラ山荘は精神病の治療施設ではなく、実は怪しい新興宗教の施設だったという噂があります。確かに、カローラ山荘のあった場所にはスタッフと患者が協力して作業療法の一環で作った銅像が多く設置されています。

銅像の中には出展が不明なものもありますが、キリスト教のようなものや、インド神話に出てきそうな宗教色の強いものも多くありました。

また、カローラ山荘の名前にあるカローラとは、インド神話に登場する神鳥と似たような響きをしていることもあり、怪しい宗教団体による施設ではないかと思う人も多かったとされています。

カローラ山荘は精神病患者を治療する施設でしたが、患者が脱走しないためにも窓ガラスには鉄格子がはめ込まれていました。これらの脱走防止の設備を見た人からは、中では患者を幽閉しており、虐待が行われているのではないかという噂が巻き起こったのです。

カローラ山荘に実際足を踏み入れた人が不気味な声が聞こえたという体験談を多くシェアしていますが、その声はカローラ山荘で虐待されていた患者の声だともされています。

また、カローラ山荘は治療施設だったのですが、これが隔離施設だったという噂があったり、治療という名目のもと精神病に関する人体実験が頻繁に行われていたという噂もあります。

カローラ山荘では、日常的に虐待や幽閉が行われており、ときには患者が亡くなってしまうこともあったという噂があります。さらにその事件を隠ぺいするために患者の遺体を近くの森に埋めていたというのです。

また、患者の遺体を埋めていた場所から感染症が広まり、より多くの患者がなくなったという噂、埋めたはずの遺体が夜になって甦ってきたという恐ろしい噂もあります。

現在は撤去されているので真実のほどは不明ですが、以前には遺体を埋めた場所の周辺に「この先感染症の恐れあり」という看板があったという話です。

はじめしゃちょーなど人気Youtuberにまで注目される心霊スポットになったカローラ山荘。青森県内でもアクセスが便利とはいえない場所にもかかわらず、多くの人が心霊体験を求めて足を運びました。それほどの心霊スポットになったのにはどのような理由があるのでしょうか。

カローラ山荘の不気味さを際立たせていたのは、カローラ山荘の院内や敷地内に所狭しと置かれていたアート作品です。

中にはイエス様やお釈迦様のような漂わせているものなどなんとなく理解ができる像もあるのですが、鬼のようなものやゾウに似た動物、首無し地蔵といった不気味な像が大半でした。

昼間でも不気味な雰囲気が漂っている場所でしたが、夜になると電灯もないなか苔むしてツタの絡みついた像がいくつも立っているのですから、まさに心霊スポットといった雰囲気が漂っていたのです。

カローラ山荘という施設名も、心霊スポットとなった一因とされています。現在ではカローラ山荘として一般に知られている心霊スポットですが、実は本当の名前はカローラ山荘ではなくカルラ山荘です。

カルラとは漢字では迦楼羅と表記し、インド神話に出てくる仏教の守護神です。インド仏教によるダンスや音楽といった芸術やヨガには、精神病を治す力があるとされていることから、カルラ山荘と名付けられたと言われています。

このように施設名にインド仏教の守護神名が採用されたことにより、カローラ山荘の不気味さ、正体不明さが高まったとされているのです。

カルラ山荘という正式名称がいつの間にかカローラ山荘になった経緯の詳細は不明ですが、青森県のアクセントでは、カルラという音がカルーラと聞こえるので、次第に現在のようにカローラ山荘と呼ばれるようなったのではという説が有力です。

ちなみにカローラ山荘の名前にまつわる噂の中には、カローラ山荘の周辺に放置されていた車がカローラだったからという噂もあります。

カローラ山荘は病院として使われなくなってからはしばらく放置されていたようですが、無断で立ち入る人が後を絶たなかったことから場所を管理する人が配置されました。この管理人が無断で立ち入った人を追い払ったという体験談が、ジェットババアに結び付いたという説があります。

また、一説によるとカローラ山荘が病院として機能している当時から管理人が配置されており、精神病院を興味本位で見に来た人を箒を振り回して追い払った姿がジェットババアとされるようになったという話もあります。

現在でこそ精神病患者に対する理解は広まっていますが、カローラ山荘が創立された当初は精神病患者やその施設に対するイメージは間違ったものが多くありました。

患者を薬以外の方法で治療して社会復帰させるのが目標だったカローラ山荘なのですが、精神病患者は恐ろしい、何をするか分からないといったイメージが先行し、いろいろな噂も相まって心霊スポットとしてのカローラ山荘の名前が広まってしまいました。

Youtubeはもちろん、テレビ番組や雑誌などの心霊特集でも頻繁に取り上げられたカローラ山荘ですが、現在はいったいどのような姿として残っているのでしょうか。

実際にカローラ山荘を訪れたというブログ記事も多いですが、最新の情報はなかなか上がってきません。ここからはカローラ山荘特集の最後として現在の姿をご紹介しましょう。

廃院となったあと1900年代にはすでに廃墟となっていたと言われるカローラ山荘。その後は2018年ごろまでは完全に放置された廃墟でした。

心霊スポットとしての人気が高まったのはもちろんですが、それに加えて廃墟を巡るブームも起こり、カローラ山荘を訪れる人が増えたのに伴って迷惑行為も多かったのです。

カローラ山荘の周辺には民家はないので直接の被害はなかったとは言え、場所を訪れた人がごみを捨てていくことも珍しくありませんでした。心霊や廃墟スポットとしての噂も尾ひれがついて広まるケースも増える一方でした。

Youtuberなどがカローラ山荘を訪れたり、興味本位で肝試しをする人が増えることを危惧した土地の管理者は、安全性の面なども考慮して2019年末にはカローラ山荘を完全に取り壊すことを決意しました。

現在は特徴的な三角屋根のカローラ山荘は完全に撤去されているほか、敷地内にあった多くの芸術作品も残らず撤去されています。

カローラ山荘があった場所は特定できますが、山荘に使われていたであろう瓦礫がところどころ残っているのみです。カローラ山荘の周辺に広がっていた森も伐採されており、更地になっています。

ただ、一時は大変話題になったカローラ山荘の跡地だけでも一目見たいというファンは今だに多く、現在でも行ってみたという体験談が時々シェアされています。

誰が立てたかは不明ですが、カローラ山荘の跡地へと続く道には「警告 でっち上げ心霊スポット カローラ山荘にバカが来る」という大きな看板が立てられたことでも話題になりました。

はじめしゃちょーなど有名人が多く足を運んだカローラ山荘ですが、実は敷地は現在においても私有地ですので、所有者の許可を得ることなく立ち入ると不法侵入になってしまいます。監視カメラも設置されているようです。

住所などは特定されていますので、どうしてもカローラ山荘の場所を見てみたいという人はGoogleのストリートビューで雰囲気だけでも味わうか、すでにアップされているYoutube動画を見るなどをするにとどめ、くれぐれも不法侵入をすることのないようにしましょう。

もともとは千葉氏によって崇高な目的のために設立されたカローラ山荘。残念ながら誤った噂やイメージより現在は心霊スポットとして知られるようになった悲しい場所でもあります。

現在は当時の面影は全く残っていない私有地ですので、はじめしゃちょーなどがアップしている動画で雰囲気を味わうにとどめておくのがおすすめです。