高知県を満喫するなら
みなさんは高知県を訪れたことはありますか?高知県は四国の南に位置しています。南には太平洋、北は四国山地に囲まれた東西に長い県です。人口は約80万人。県庁所在地は高知市。温暖な気候で、年間の日照時間は全国でもトップクラスです。そのためなのか、ソメイヨシノが最も早く咲く地域としても知られています。また、高知県には自然やグルメ、お祭りなど見どころもいっぱいで、毎年多くの観光客が訪れています。
高知駅です。さあここから旅の始まりですね。
高知県に来たらここは見ておきたい
高知県はその温暖な気候のためか、自然がとても豊かです。高知を訪れたら、是非とも自然が作り出す美しさを堪能したいものです。
日本を代表する清流、四万十川です。四国では2番目に長い川で、そのゆったりとした流れを見ていると心が落ち着きます。夏から秋にかけてのアユ釣りは有名ですね。
四万十川の清流はほんと綺麗です。今まで観光遊覧船やカヌーなどに乗りましたがやっぱり川の流れとその綺麗を間近でみることができるのでオススメです。
【四万十川までのアクセス】土佐くろしお鉄道中村駅から車で10分、JR予土線江川崎駅から徒歩で20分
桂浜です。歴史好きにとっては坂本龍馬像は外せませんよね。すぐ近くには「坂本龍馬記念館」があり賑わっています。潮風に吹かれながら食べる「アイスクリン」(高知県内で販売されている、昔ながらのアイスクリーム)は絶品ですよ。
高知に来るとついつい立ち寄りたくなります。太平洋が臨める海岸なだけあって、景色は最高にいいです。リフレッシュできますよ!
【桂浜までのアクセス】はりまや橋から桂浜行バス終点下車、海岸まで徒歩5分
澄み切った青空の下でツーリングを楽しむなら、室戸岬まで足を延ばしてみることをお勧めします。歴史的に価値の高い「室戸岬灯台」のチェックも忘れずに。
室戸岬ではきれいな海を眺めることができます。海は青く澄んでいてよかったです。特に晴れた日がおすすめです。
【室戸岬までのアクセス】土佐くろしお鉄道奈半利駅から高知東部交通バス甲浦で50分、高知道南国ICから車で120分
高知県は、江戸時代までは「土佐藩」と呼ばれ、全国でも有数の力のある雄藩として名を馳せていました。先述した坂本龍馬をはじめ、明治維新の立役者である後藤象二郎や板垣退助などの歴史的偉人を輩出しています。高知城は別名「鷹城」とも呼ばれ、日本の100名城にも選ばれています。高知市内にあり、アクセスもとても便利です。
お城が好きで高知城には2回目の訪問です。天守閣に登りあたりを見渡すとお殿様の気分になり、清々しいです。また行きたいです。
【高知城までのアクセス】高知駅から徒歩で25分、路面電車で10分
高知県立歴史民俗資料館、見てきます! pic.twitter.com/8bxuglcaUe
— (藤原)橘康一 (@sengokuage2015) August 22, 2016
高知県歴史民俗資料館です。高知県の歴史が一気に理解できる施設です。土佐藩の元領主である長曾我部氏に関する資料が常設されているほか、時期によって様々な展示が行われています。これは勉強になりますね。
高知でもいくつかの有力豪族の一つだった長宗我部氏がライバルを倒して、最後はほとんど四国統一を成し遂げるという快進撃の経過を詳しく解説しています。高知でここまでまとまったものは他にはないような。展示品ら展示の仕方も美しいです。
【高知県立歴史民俗資料館までのアクセス】南国ICから車で約10分、高知ICから車で約15分、とさでん交通バス学校分岐下車徒歩10分
是非とも味わっておきたいグルメはこれ
旅に出たのなら、美味しいグルメを存分に味わいたいですよね。高知は太平洋と四国山地に囲まれており、温暖ではありながら地域によっては気候は異なります。それがその土地独特の食文化を生み出しているのです。また実は高知は米の生産も盛んにおこなわれています。
「皿鉢料理(さわちりょうり)」とは、大ぶりの皿に刺身を大胆に盛り合わせた高知の郷土料理です。皿鉢とは皿と鉢の中間的な形をした器のことを指すそうです。高知の名産、鰹のたたきを豪快に食べたいですね。
プリプリジューシーな鰹が口の中で弾けて、とっても美味しいです
柑橘類の「ぶんたん」です。皮の厚さが特徴で、全体の50%ほどだそうですよ。独特の甘みと風味があり、疲労回復や高血圧予防に効果があると言われています。
きれいで、味もおいしくて、差し上げた方々にも喜んでいただきました。みずみずしくて、さっぱりした甘さでおいしかったです。
高知といえば日本酒という人も多いのではないでしょうか。「船中八策」や「土佐鶴」などが有名ですよね。皿鉢料理に舌鼓を打ちながら盃を重ねる。お酒好きには堪らないシチュエーションですね。
すっきりとした辛口のお酒です。夏に冷やで飲むとカラッとしていて、喉の渇きを和らげてくれます。 食事とも合わせやすく、お刺身などの淡泊な料理と一緒に飲むと、よりお酒の特徴も料理の特徴も活かされます。
イベントに盛り上がること間違いなし!
高知の旅で是非とも体験して頂きたいのはこちらです。高知の歴史と伝統を味わうことが出来ますよ。
高知と言えば四国三大祭にも数えられている「よさこい祭り」ですよね。昭和25年から始まったこのお祭りは、毎年8月9日の前夜祭から4日間行われます。踊りに使われる鳴子の爽やかな音が夏を感じさせてくれますね。
踊り子も、観客も、みんなが和気あいあいとお祭り自体を楽しんでいるのがすごく印象的でした。 地域的にも時期的にも暑いところでやっているからなんでしょうが、 踊り子の人達に向かって、観客がうちわを仰いであげていて、みんなすごく楽しそうにしているところが特に印象的でした。
「土佐闘犬」の歴史は古く、何と鎌倉時代にまで遡るそうです。どうですか?この横綱の威風堂々とした雰囲気。土佐犬は他の日本犬と比べて筋肉質で、成犬になると100キロ近くになるそうです。闘犬を実際に見ると、その迫力に圧倒されますよ。
闘犬の由来すら知らずに訪れましたが、間近で迫力のあるものでした。場合によっては実際闘わずで勝敗が決まってしまうみたいですが、私たちの行ったときはとても白熱した試合でした。昔からの伝統のある闘犬だと思いますので、この伝統を守っていって欲しいと思いました。
【とさいぬパークまでのアクセス】高知駅からバスで40分
4月から5月にかけて、四万十川を約500匹の鯉のぼりが彩ります。「鯉のぼりの川渡し」は、昭和49年から始まりました。特に高知では一緒に武者絵などが描かれた幟も掲げられます。青空に綺麗な鯉のぼりがそよぐ姿は、正に壮観ですよ。
この時期だけの風物詩。爽やかな風にたなびくこいのぼりを見ると、気持ちが晴れ晴れします。お天気の良い日に是非。
早明浦ダムが注目の的に!
さて、ツーリングが好きな人がよく訪れる場所の一つがダムですよね。ダム巡りがメインという人もいるくらいです。巨大な人工物が大量の水を湛えている。その雄大な光景に惹きつけられるのかもしれません。そして今回は高知県の嶺北地区にある「早明浦ダム」に注目しようと思います。
素晴らしい景色ですね。早明浦ダムは山間にある嶺北地区(長岡郡本山町)辺りを流れる、吉野川本流の上流付近に建設されています。高知自動車道大豊ICから車で25分とアクセスも良く、ドライブがてら訪れる人が多いそうです。早明浦ダムは四国最大のダムで、完成したのは1975年。それ以来、ずっと嶺北地域だけでなく、四国全体の経済や市民生活に大きな影響を与えているのです。そのため、早明浦ダムは「四国のいのち」と呼ばれています。どれだけこのダムが大事なのかが分かりますね。
ダムマニアでなくても、テンション上がる四国の生活の要!早明浦ダム https://t.co/hyoo5yS4p4 #ダム #四国 #ダム湖 #早明浦 #早明浦ダム #ダム湖百選 pic.twitter.com/fyIe6utsUd
— 高知のWEBメディア ZEYO (@kochi_zeyo) February 27, 2017
この造形の美しさは、確かにマニアでなくてもテンションが上がりますね。
早明浦ダムによって出来た人口の湖「さめうら湖」です。2005年には「ダム湖100選」に選ばれるなど、美しい嶺北地区の風景を見せてくれます。
これが高知県の早明浦ダム pic.twitter.com/PuapDB5adP
— あずさ@いたしゃ乗り (@azusa_0930) February 16, 2017
上空から眺めるとこんな感じです。こうして見下ろすと、さめうら湖が川をせき止めてできた人口の湖であることがよく分かりますね。
早明浦ダムの近くで暮らす
早明浦ダムのある嶺北地区は、高知県の山間部にある地域です。とても自然が豊かで、空気がとても美味しく、思い切り深呼吸をしたくなるようなところです。
ブログを更新しました。 : 移住者・地元者・都会者。野菜・ジビエ・山菜。すべてが交じり合ったカオス「れいほく田舎暮らしネットワーク新年会」 http://t.co/sFziNWTKsJ pic.twitter.com/eeIlrhBF76
— ヒビノケイコ (@hibinokeiko) January 29, 2015
また、最近は県内外を問わず、嶺北地区への移住を目的に、「れいほく移住者ネットワーク」という移住者のためのネットワークがあり、物件の案内などの案内をしてくれるそうです。そんなきめ細かなサポートのおかげで、今は年によっては30組程度の移住があるのだとか。きっと住み心地が良いんでしょうね。
人気の嶺北地域を巡る、移住セミナー・ツアー開催!
— 高知 最新情報.com (@kouchinomatome) September 21, 2016
『農山村の暮らし~人気の嶺北(れいほく)地域を巡る~(大豊町、本山町、土佐町、大川村)』開催! https://t.co/WGSnvhL5eo pic.twitter.com/3S0xSAkOzX
自治体も移住を積極的に勧めています。
早明浦ダムの周辺を走る
毎年11月には「さめうら湖畔マラソン大会」が開催されています。もう30年以上も続いている嶺北地区の大きなイベントで、毎回1200人ほどのランナーが参加します。早明浦ダムを走りながら眺める景色はとてもきれいなんでしょうね。
こんな景色の中を走ると気分がいいでしょうね。自分のペースで楽しめそうです。
さめうら湖をぐるっと回るコースです。それぞれの体力に合わせて、ハーフコース(21.9km)、11kmコース、4.6kmコースの3種類があります。
早明浦ダムでバス釣りを楽しむ
また早明浦ダムは絶好のバス釣りのスポットとして有名です。5月がバス釣りの最盛期で、9月ごろまで楽しめるのだとか。
これは大物ですね。日本におけるバス釣りは1925年頃から始まったそうです。今ではすっかり市民権を得ていますよね。元々は食用のために始まったバス釣りですが、現在だとバス釣りと言えばゲームフィッシングのイメージですよね。
休日になると、朝早くから多くのバス釣りファンが大物を狙って早明浦ダムにやって来ます。ボートもレンタルできるそうですし、湖面を吹く爽やかな風を感じながらのバス釣りは楽しいでしょうね。
早明浦ダムの貯水率が話題に
このように風光明媚な早明浦ダムですが、実はそれ以外にも話題となることがあります。何と時期によっては貯水率が下がり、深刻な水不足に陥ることがあるのです。「四国のいのち」とまで呼ばれているダムの貯水量が減少すれば、それは一大事です。1994年の貯水率の大規模な低下では、ダム建設の際に水没した旧大川村の役場が姿を現し、当時大きな話題となりました。
【高知新聞8月24日の朝刊から】
— 高知新聞 (公式)Kochinews (@Kochi_news) August 24, 2016
高知県の早明浦ダムで渇水 湖底の大川村旧役場が3年ぶり出現
貯水率が30%程度になった時点で第3次制限を実施する方針https://t.co/QC8qMobDiR#渇水 #水不足 #早明浦ダム pic.twitter.com/F6ugeF2pHD
貯水率低下の影響で、旧大川村役場の屋根が見えています。その後も貯水量が減少するたびに、この姿を目にすることになり、今ではすっかり渇水のシンボルとなりました。かつてここにも人々の暮らしがあったのだと思うと、様々な思いが浮かんできますね。
そもそもダムの貯水率とは
ところで皆さんは貯水率とは何を指す値かご存知ですか?貯水率とは「ダムの利水要領に対する貯水量の割合」のことです。利水要領とはダムを建築するときに計画した水量のことです。つまり、「貯水率50%」とは、本来あるべき貯水量の半分しかないと言うことになります。
貯水率の低下したダムは、このように風景を一変させてしまいます。木々と土の境目が、本来水のあったところですから、いかに貯水率の低下が大きな影響を与えるかが分かりますね。
貯水率の低下は他の地域でも
ダムの貯水率の問題は早明浦ダムだけのことではありません。国内外を問わず、貯水率の低下は色んな所で起こっています。例えば2015年には沖縄県の底原ダム、2016年には群馬県の八木沢ダムの貯水率が低下して話題になりました。
底原ダムなう。さっきのといい、石垣島って結構ダムでかいんだ。 pic.twitter.com/lkvwWQXxqs
— kon (@kon_29510648) September 20, 2014
原因ははやり雨不足です。特に梅雨時の雨不足は貯水率に大きな影響を与えます。
貯水率が下がるとこんな影響が
ダムの貯水率が低下することで、生活に影響が出ることがあります。ガソリンスタンドは洗車のサービスを一時中断したり、学校では水泳の授業を取りやめたり。もっとひどくなると、給水制限や断水なんてことも。特に高知は農作物の生産量が高いので、ダムの貯水率低下の影響は深刻なものがあります。
当たり前すぎてつい忘れがちですが、日々の生活に水は欠かせません。ダムの貯水率は大きな問題ですよね。
2005年には貯水率が0%に!
話を早明浦ダムに戻しましょう。特に有名なのは2005年の大渇水です。この年、春から夏にかけて西日本を中心に雨不足の時期が続きました。4月の降雨量は平年の40%で5月は55%。その後、早明浦ダムの貯水量は上下動を繰り返し、6月15日の段階で貯水率は61.2%になりました。平年だと同じ時期の貯水率が89.2%ですから、いかに貯水量が少なかったかということですよね。
その一週間後には貯水率は50%を下回り、各家庭でも取水制限の本格的な取り組みが始まりました。6月30日の貯水率は25.1%まで低下しました。
この頃になると、早明浦ダムの貯水率減少は全国的な話題になっていました。ニュースや新聞などでその話題を目にした人も多いのではないでしょうか。
それでも早明浦ダムの貯水率は下がり続ける
7月に入り、まとまった雨が降ったおかげで、早明浦ダムの貯水率は一旦は52.1%まで回復しました。しかしこれではまだ充分な貯水量とは言えず、取水制限は続いていました。ここで追い打ちをかけるように再び雨不足の日が続き、またしても貯水率は減少の一途をたどり始めます。
そして8月18日、早明浦ダムの貯水率がついに0%になったと発表されました。その後も少しは雨が降るも、貯水率の大幅な上昇とはならず、9月1日には再び貯水量0%に。対策として発電専用のダムを放流しその場をしのいだそうです。当時の関係者やそこで生活していた人々の苦労が想像できますね。
恵みの雨!早明浦ダムの貯水率が一気に上昇!
そんな早明浦ダムの渇水も一気に終わりを迎えます。9月6日に上陸した台風14号にともなう大雨で、早明浦ダムの貯水率はたった一日で100%にまで回復します。実はこの大雨、貯水率が例年通りだったら氾濫していたかもしれない程だったそうなのです。自然のこととはいえ、何が幸いするか本当に分かりませんね。いずれにしても2005年の大渇水はこうして幕を閉じたのです。
やはり、水をなみなみと湛えている早明浦ダムの姿はとても美しいですね。ちなみに2008年にも貯水率が0%を記録したそうで、現在もその推移には注意を払っているそうですよ。
貯水率をお知らせすることで常に意識を
自然が相手のことですから、対策を立てるのも大変です。一番大事なのは、そこで暮らしている人に事実をきちんと知ってもらうこと。そこでダムの貯水率の推移を常にお知らせすることで、貯水率に対する意識を高める取り組みがずっと続いています。地道な努力が必要なんですね。
#早明浦ダム
— 毎日新聞高松支局 (@takamatsu_mai) September 27, 2016
貯水率は100%! pic.twitter.com/ja120IYnxh
このように大きな看板を掲げて、毎日の貯水率の状況をお知らせしてくれています。公式のtwitterやfacebookなども貯水率をお知らせするツールとして利用しているようです。
早明浦ダムの魅力を感じてみませんか?
いかがでしたか?早明浦ダムは存分に楽しめる観光スポットであると同時に、そこで暮らす人々のいのちを守っていることが分かりますね。高知県を訪れる際には、早明浦ダムまで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。きっとその魅力を感じることが出来ると思いますよ。
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