戦国から幕末まで。歴史ファン垂涎の街、高知。
四国最大の面積を誇る高知県は、戦国時代から幕末に至る日本の激動の時代にあって、幾多の英傑を輩出し、日本史上でも重要な役回りを果たしています。 今回は、そんな高知の激動の歴史を見守ったであろう高知城の見所やライトアップ情報、そしてつい先日オープンした歴史博物館についてご紹介したいと思います。それでは、出陣!
高知城と高知城歴史博物館の住所
まずは、高知城と高知城歴史博物館の住所をご紹介しましょう。高知城は「高知市丸ノ内1-2-1」。カーナビなどではこちらを入力して、向かいましょう。高知城歴史博物館は「高知市追手筋2-7-5」。住所は違いますが、高知城と歴史博物館はほぼ隣接しています。
高知城と高知城歴史博物館へのアクセス
高知へは、電車、飛行機、車といったアクセス方法があります。電車の場合は新幹線で岡山駅まで出て、岡山駅から特急南風号で、およそ二時間半ほどの旅程です。飛行機は、東京、大阪、福岡、名古屋の各地から高知龍馬空港へ向けてフライトしています。ここでは、それぞれの玄関口から高知城へのアクセスをご紹介しましょう。
高知駅から高知城と高知城歴史博物館
高知駅から高知城までは直線距離で1.5キロ程度。歩いて歩けない距離ではありませんが、荷物があったり子連れだったりすると大変ですよね。バスだと、とさでん交通「高知城前」まで10分程度。電車だと、とさでん交通「はりまや橋」電停で乗り換え後、「高知城前」で下車。所要時間は15分程度です。
高知龍馬空港から高知城と高知城歴史博物館
空港からは、高知駅行の連絡バスが出ています。はりまや橋経由でおよそ30分程度。連絡バスの料金は720円となっています。高知駅、はりまや橋ともに路面電車に乗り継ぎが可能ですので、それぞれの駅にたどり着いた後は、上記高知駅からのアクセスをご覧下さい。
高知インターチェンジから高知城と高知城歴史博物館
高知市内の少し北にある高知インターチェンジ。高知城まで行くには、高知市街を北から西へ斜めに横切る事になります。高知インターを出て、県道44号線を通り、イオンモールを過ぎて四つ目の信号を左折し、16号線を走れば、高知城の大手門に通じる大手筋に交わります。
高知城の沿革
次に高知城の沿革をご紹介しましょう。現在の高知城がある場所は、元々戦国時代に土佐一国を平定した長宗我部元親が、大高坂山城を築いていました。江戸時代に入り、長宗我部氏に替わって、土佐を治めたのが、司馬遼太郎先生の功名が辻でも有名な山内一豊になります。
そして、高知城を現在のような立派な姿に作り替えたのも、この山内氏になります。一豊は慶長6(1601)年に城づくりに着手し、慶長8(1603)年1月に本丸が完成します。その時に、大高坂山城から河中山城(こうちやまじょう)に改名されています。この名前が現在の高知の地名の語源になっています。
ちなみに、高知城が完成するのは本丸の完成から8年後の慶長16(1611)年、2代藩主忠義の代になってからでした。忠義は、頻発する水害に悩み、河中山城の表記の変更をを命じます。竹林寺の僧・空鏡(くうきょう)がその命を受け、河中山城は高智山城と改名されます。これが後年、高知城に転じ、高知県の由来になるのです。
高知城天守へ
続いて、高知城の天守についてご紹介します。高知城の天守は見てのとおり、外観は4重。しかし内部は3層6階建ての天守となっています。高知城の天守は櫓や小天守を伴わず、天守のみの建造です。これを独立式天守といいます。他に、独立式の天守を持つ城としては、滋賀県の彦根城や福井県の丸岡城があります。
実はこちらの天守閣、創建時のものではありません。慶長16(1611)年に完成した高知城ですが、享保12(1727)年、城下の大火から追手門以外の殆どを焼失してしまいます。焼失から2年後、8代豊敷は再建に着手し、20年以上経過した宝暦3(1753)年にようやく高知城は再建されました。
高知城天守入場料
高知城天守への入場料は一般420円。18歳未満は無料です。また、共通入場券があり「高知城天守・懐徳館・高知城歴史博物館」の入場料は730円になっています。ちなみに懐徳館とは本丸御殿とも言われ、天守に隣接して建造された御殿のことです。築城当初、二の丸に御殿ができるまでは、山内一豊とその正室千代が暮らしていました。
高知城ライトアップ
高知城はご覧のように、毎日ライトアップされます。高知公園からライトが当てられ、日没後から22時までライトアップされます。公園からだけでなく、城西館などからもライトアップされ、高知を見下ろす天守が、時代を超えた幻想的な光に包まれる様をぜひご覧ください。
また、ボンボリ点燈によるライトアップが、春季は行われます。ボンボリによるライトアップは3月4日(土)から5月7日(日)まで。時間帯は18:30~21:30となります。高知城と桜とボンボリのライトアップが幻想的な雰囲気を演出します。是非、桜の季節の高知城、ご覧になってください。
高知城歴史博物館
次に、平成29(2017)年3月4日にオープンした高知城歴史博物館を紹介します。高知城を間近に臨む場所にオープンした歴史博物館は、三階建の建物です。一階二階は入場料は無料となっていますので、高知観光で疲れた時に休憩かたがた訪れてみるのはいかがでしょうか。
三階のみが、入場料が必要な有料展示なっています。二階にある資料閲覧室や喫茶室は、無料で利用可能です。資料閲覧室では検索用の機器も設置されており、学術用にも使えます。三階にある展望ロビーから見上げる高知城の偉容は、入場料を払っても見る価値があるのではないでしょうか。
オープンから2017年4月17日まで開催されている展示は、高知を代表する英傑坂本龍馬と彼が結成した海援隊ゆかりの資料を展示しています。中でも、暗殺される数日前に書かれた龍馬直筆の書状は本邦初公開の資料であり、新国家という文字が躍る、彼の希望と理想が描かれた書状になっています。
高知城歴史博物館の収蔵品
土佐山内家に伝わる貴重な資料の数々が収蔵されており、その数なんと、およそ六万七千点。「古文書」「美術工芸」「和書漢籍」「古写真」などにジャンル分けされ、国宝や重要文化財を多数含んでいます。戦国から江戸時代の土佐藩の史料だけではなく、明治維新後、高知県になった後の史料も収められています。
高知城歴史博物館入場料
高知城歴史博物館の入場料について紹介しましょう。企画展開催期間中:700円、企画展開催無し:500円となっています。また、高知城とのセット券も発売されています。こちらも企画展の開催有無で入場料が異なります。企画展開催期間中:890円、企画展開催無し:730円。さらに年間観覧券も発行されておりこちらは2000円となっています。
高知城と高知城歴史博物館に近い駐車場は?
最後に、高知城と歴史博物館に訪れる時に便利な駐車場をご紹介します。高知城の周囲には、ここで紹介する公共駐車場以外に、コインパーキングも多数あります。ただ、日曜市が開かれる日は高知城門に通じる通りは、片側通行になりますので利用に制限があるコインパーキングもあるので注意が必要です。
高知公園駐車場
住所:高知市丸ノ内1-1-30。高知城に一番近い公共駐車場がこちらです。高知城に隣接していますので、駐車場からも高知城がよく見えます。公園の中を歩いて高知城に向かえます。ここが空いてるなら迷いなく止めて下さい。料金は1時間360円、以降30分ごとに100円となっています。
ひろめ市場駐車場
住所:高知県高知市帯屋町2丁目3−1。高知城にほど近い、飲食店街が多数入ったひろめ市場にも駐車場があります。土日のお昼時は、駐車場も市場内も車や人でいっぱいになりますので、早めに止めるのがオススメです。料金は1時間300円、以降30分ごとに100円となっています。店舗での飲食時にはサービスもあります。
高知市中央公園地下駐車場
住所:高知県高知市帯屋町1丁目11-27。高知城からちょっと離れた商店街の一角にあるのが、こちらの駐車場。離れた、と言っても商店街を五分も歩けば高知城に到着します。帯屋町商店街の雰囲気を楽しみながら歩いてみるのも良いでしょう。日曜市にも便利な立地です。料金は1時間200円、以降30分ごとに100円となっています。
高知城と高知城歴史博物館だけじゃない街。高知。
以上、高知城と歴史博物館についてお届けいたしました。高知城や歴史博物館以外にも、桂浜をはじめ多くの観光地がある高知県。最近では大型のクルーズ船で外国人観光客が大挙して押し寄せるほどの大人気。冬でも暖かい高知はオールシーズン、魅力に満ち満ちています。皆さんも是非一度、訪れて見てください。
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