高知県立坂本龍馬記念館とは
高知県立坂本龍馬記念館(高知県高知市浦戸城山830)は、1991年11月15日にオープンしました。「龍馬への入口」という位置づけで、建物は船をイメージするデザインになっています。坂本龍馬に関する貴重な資料、人柄や考え方が垣間見られる書簡、業績を分かり易く展示しています。
高知県立坂本龍馬記念館の営業時間
営業時間は9:00~17:00になります。なお、2017年4月から約1年に渡り、本館のリニューアル・新館建設工事の為に全面的に休館になります。2018年春にグランドオープンされる高知県立坂本龍馬記念館が楽しみです。なお、グランドオープン後の営業時間については、2018年春にご確認ください。
高知県立坂本龍馬記念館の入館料
入館料は大人(18歳以上):500円、団体(20名以上):400円です。高校生以下の入館料は無料になります。高知県・高知市の長寿者手帳の所持の入館料も無料になります。また、障害者手帳などの所持者及び介護者1名の入館料も無料になります。入館料無料の詳細については、記念館へお問合せください。(TEL:088-841-0001)
高知県立坂本龍馬記念館へのアクセス
高知県立坂本龍馬記念館へのアクセス方法は、何処を基点にするのか、どの交通手段を利用するかにより異なりますので、それぞれのアクセス方法についてご案内します。皆さんの旅行プランに合わせてチョイスしてみてくださいね。
高知ICから車・バイクでのアクセス方法
車・バイクで高知ICから坂本龍馬記念館へのアクセスは、高知ICを降りて、「桂浜」の標示を目印に、五台山道路を経由し、高知新港を右折します。浦戸大橋を渡り「桂浜」へ。途中に「龍馬記念館」の看板があります。高知ICからの所要時間は約25分です。
高松龍馬空港からタクシー、バスでのアクセス方法
高知龍馬空港から坂本龍馬記念館へタクシーで行く場合、所要時間は約25分になります。概算料金は4,000円程度になります。高知龍馬空港からはタクシーでのアクセスが便利です。
高知龍馬空港から坂本龍馬記念館へバスを利用していく場合は、空港連絡バスで「はりやま橋」(所要時間:約40分)まで行き、「南はりやま橋」から路線バスで「桂浜」行に乗車し、「坂本龍馬記念館前」(所要時間:約30分)で下車し、徒歩2分です。
JR高知駅からタクシー、バスでのアクセス方法
JR高知駅から坂本龍馬記念館へタクシーへ行く場合の所要時間は約35分です。バスで行く場合は、「高知駅BT(バスターミナル」からとさでん交通バス「桂浜」行へ乗車し、「龍馬記念館前」で下車し、徒歩2分です。所要時間は約30分になります。
高知県立坂本龍馬記念館の駐車場
2017年4月からのリニューアル工事の為に、現在は15台分の臨時駐車場になります。臨時駐車場の営業時間は記念館の営業時間と同じです。自家用車でご来館の際にはご注意ください。
それ以外で最寄りの駐車場は、「桂浜公園駐車場」があります。営業時間は午前8時30分~午後6時で、年中無休です。駐車料金は普通車で400円(時間制)です。桂浜の駐車場から記念館までの所要時間は徒歩約10分になります。
高知県立坂本龍馬記念館での所要時間
坂本龍馬記念館での所要時間は、龍馬関連の常設展示品のみなら30分~1時間程度になります。常設展示以外に2階にある「海が見える・ぎゃらりい」で、様々なジャンルの作品を、ゆっくりと鑑賞することも出来ます。
坂本龍馬記念館の常設展示
常設展示には坂本龍馬が所持してたピストル(スミス&ウェッソンII型アーミー32口径・スミス&ウェッソンI型22口径)が展示されています。歴史的な資料としては「薩長同盟」の裏書、「海援隊規約」、「新政府綱領八策」があります。また、龍馬の人柄が感じられる姉乙女宛の「新婚旅行」の書簡などが展示されています。
坂本龍馬記念館で知る坂本龍馬とは
坂本龍馬は1835年11月15日に現在の高知県高知市で誕生し、1867年11月15日に京都近江屋で中岡慎太郎と一緒に襲撃を受けて即死しました。幕末の混乱の中、駆け抜けるような33年間の人生を送った人物です。
坂本龍馬の33年間の人生は、何があったのか? どんな偉業を成し遂げたのか? 記念館にある年表や資料を基にご紹介します。
坂本龍馬の生い立ち
土佐藩の下級武士の家に生まれた坂本龍馬には4人の兄姉がおり、3歳年上の姉・乙女を特に慕ってました。龍馬が12歳の時に母・幸(こう)を亡くしました。後妻に入った伊与(いよ)から龍馬は教育を受けました。龍馬が14歳の時(1843年)に日根野弁治道場にて小栗流剣術を学び始めます。
坂本龍馬の剣術修行時代
19歳(1853年)の時に江戸に剣術修行へ行き、北辰一刀流千葉定吉道場に入門しました。6月には浦賀にペリーが来航しており、龍馬は土佐藩臨時御用として品川沿岸警備にあたりました。この頃の龍馬は攘夷派の考えを持っており、父へ宛てた手紙に「もし戦争になれば異国の首を討ち取って土佐へ帰ります。」と書いています。1854年6月に無事に剣術修行も終了し、土佐藩へ戻っています。
攘夷思想から開国派へ
土佐藩に戻った龍馬は1854年の秋ごろに画家の河田小龍(かわだしょうりょう)を訪ねています。河田小龍はジョン万次郎の海外の話を「漂巽記略(ひょうそんきりゃく)」にまとめた人物です。龍馬は小龍から「世界と対等に付き合うためには、大きな船と船を動かす人材が必要。」と教えられ、攘夷思想に疑問を持ち始めます。
坂本龍馬が27歳(1861年)の時に親戚でもある親友の武市瑞山(たけちずいざん)率いる土佐勤王党に9番目に加入しています。土佐勤王党には中岡慎太郎や吉村寅太郎もおりました。
10月になると龍馬は武市の密書を持って長州・萩へ出発し、1862年1月に久坂玄瑞に会ってます。久坂玄瑞に「いまや大名も公卿(くぎょう)も頼りにならず、これからは草莽(そうもう)の人々(志のある人々)が立ち上がらなければいけない。」と教えられました。3月24日には沢村惣之丞と共に土佐藩を脱藩(出奔)してしまいます。
江戸時代には旅をするのに関所で手形が必要でした。手形は藩が必要に応じて発行してました。藩の許可がなく(手形がなく)藩を出ることを脱藩(出奔)と言います。坂本龍馬は何度か脱藩(出奔)をしています。
勝海舟との出会い
坂本龍馬が影響を受けた人物には勝海舟、西郷隆盛、中岡慎太郎などがいます。その中で一番影響を受けたのが勝海舟です。龍馬が土佐藩を出奔した1862年10月頃に越前藩・松平春嶽の紹介により、江戸幕府の軍艦奉行並(ぐんかんぶぎょうなみ)である勝海舟と面会しています。龍馬は、その場で勝海舟に弟子入りしたと言われてます。
勝海舟に弟子入りしてからの坂本龍馬は、1863年2月勝海舟の取計らいもあり脱藩(出奔)の罪を許されます。その後、勝海舟の片腕として働き、大阪湾周辺の海防の一環として設立された「神戸海軍操練所」の塾長に1863年10月になりました。同年12月に土佐藩からの帰藩命令がだされますが、龍馬は従わず、再び脱藩しました。
「神戸海軍操練所」は身分・藩に関わらず海軍術を学べるとしてました。1864年6月5の「池田屋事変」と7月19日の「禁門の変」に「神戸海軍操練所」からの参加者もいたので、勝海舟は江戸幕府の怒りを買い、1864年10月に事実上閉鎖されました。坂本龍馬の身の上を案じた、勝海舟は薩摩藩・西郷隆盛に龍馬のことを頼みます。
坂本龍馬の業績(1) 亀山社中→海援隊
亀山社中での坂本龍馬の動きに目を付けた、土佐藩の参政(さんせい)・後藤象二郎(ごとうしょうじろ)は、坂1867年1月に長崎で龍馬と会見を行います。倒幕・開国を考えていた龍馬は、後藤と手を結び土佐藩に復帰した。4月には「亀山社中」を改組し、海援隊(かいえんたい)とし、土佐藩の組織としました。龍馬は海援隊隊長に就任しました。
1865年5月、薩摩藩の庇護を受けていた坂本龍馬は、長崎に「亀山社中」という商社を設立しました。「亀山社中」は海軍・航海術の修業・海運業などを行っていた特殊な組織で、各藩の脱藩浪人が中心に活躍してました。
坂本龍馬の業績(2) 薩長同盟
坂本龍馬は、仲の悪かった薩摩藩と長州藩の仲立ちをして薩長同盟を結ばせます。まず龍馬は、1865年6月京都薩摩藩邸で西郷隆盛と会見し、薩摩藩名義で長州藩に武器を購入する事を承諾させました。10月には長州藩から薩摩藩へ兵糧米の斡旋を行いました。こうして1866年1月21日に薩長同盟が成立しました。
坂本龍馬の立合いのもと、薩長同盟の盟約6箇条を桂小五郎が書きました。1866年2月5日に木戸孝允に勧められ、龍馬は薩長同盟の裏書をします。複製ではありますが記念館で閲覧できます。
寺田屋事件
江戸幕府は薩長同盟により、幕府に対抗出来る勢力が誕生したと考えます。その立役者である龍馬を危険人物と見なしました。それにより薩長同盟の2日後、1月23日に坂本龍馬は宿泊先の伏見寺田屋で奉行所役人に襲撃されます。
幕府の取り方が寺田屋を取り囲み、襲撃を今にも開始しようとしている時に、寺田屋で働いていたお龍(おりょう)はお風呂に入っていました。近づいてくる人々の足音を聞きつけたお龍は、即座にこの事を龍馬へ伝えに行きました。龍馬はピストルを発砲し、戦闘になりましたが、長府藩士・三吉慎蔵(しんぞう)に助けられ、薩摩藩邸に逃げ込むことができた。
坂本龍馬とお龍の新婚旅行
寺田屋事件で両手の親指に深手を負った坂本龍馬は、お龍の看病されました。その後、龍馬はお龍と結婚し、西郷隆盛や小松帯刀(たてわき)の勧めもあって、薩摩の霧島山に傷の保養を兼ねた新婚旅行に出かけました。この新婚旅行は日本初とも言われています。
記念館には新婚旅行の様子が書かれた乙女宛ての手紙や、新婚旅行中に龍馬とお龍が所持していたピストルが展示されています。
坂本龍馬の業績(3) 新政府綱領八策
1867年6月頃より薩摩藩と長州藩が武力討幕を考え始めました。土佐藩は武力討幕を避けたい考えで、その策を龍馬に求めました。龍馬は後藤象二郎に土佐藩船「夕顔」の船中で、大政奉還(たいせいほうかん)を盛り込んだ8つの策を提案したのが「船中八策」です。
後藤象二郎より「船中八策」が前・土佐藩主山内容堂(やまうちようどう)へ進言され、山内容堂が15代将軍徳川慶喜(とくがわよしのぶ)に大政奉還を建白しました。10月14日、京都二条城において、徳川慶喜は政権を朝廷に奉上したのが大政奉還です。
近江屋事件
坂本龍馬は京都の醤油商・近江屋の土倉に脱出することが出来る隠れ家を作ってました。1867年11月15日(旧暦)、風邪を引いていた龍馬は、夕方訪ねてきた中岡慎太郎と2階の部屋で話をしていました。この部屋には龍馬のボディーガード役の山田藤吉(元・力士)の3人がいました。
そこに南大和の十津川郷に在住する、下級武士の集団「十津川郷土(とつがわごうし)」と、名乗る数名の男が訪ねて来ました。部屋へ案内をした山田は、彼らに後ろから突然切れれ斬られ、龍馬と中岡は、2階の部屋で襲撃を受けました。龍馬はほぼ即死に近く、中岡は致命傷を負い、事件の詳細を伝えた2日後に亡くなっています。
記念館には、近江屋事件で坂本龍馬と中岡慎太郎の血痕がついた「掛け軸」(複製)や「貼交屏風」(複製)が展示されています。
高知へ来たら、ぜひ坂本龍馬記念館へ!
没後150年の時を過ぎても、人々を魅了してやまない坂本龍馬!龍馬の入口である「坂本龍馬記念館」について、ご紹介しました。高知へ行ったら、ぜひ龍馬記念館を訪れて見てみて下さい。(2017年4月1日~約1年間は休館です。)
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