ハワイの定番の花の名前！8種類の意味と花言葉・レイで使われる花も！

ハワイに到着して空港を出ると、最初に感じるのが芳醇な花の香りです。古来より自然を愛し、自然とともに生きてきたハワイの人々。一年中花が咲き乱れるハワイで、花に感謝しながら心を込めて作られるレイは、ハワイの美しい伝統文化のひとつです。ハワイで咲く花や植物、レイに使われる花や花言葉をご紹介します。

「気品」の花言葉は優美な姿と上品な香りから、「日だまり」は太陽の光をいっぱいに浴びて花を咲かせることに由来すると言われています。空港を出ると、優雅で甘い香りに癒されますよね。これはプルメリアの香り。ハワイでは、花の中心が黄色い品種が栽培され、レイにも使われています。

「Plumeria(プルメリア)」は、アメリカ大陸に植生する植物の研究をしてきた、フランスの植物学者Charles Plumier(シャルル・プリュミエ)の名前にちなんで名付けられました。プルメリアが熱帯地域の寺院に多く見られることから、英語で別名「Temple tree(寺院の木)」とも呼ばれています。

ハワイでは、満月の夜明けに、プルメリアで作ったレイを好きな人に渡すことができれば、夢が叶うという言い伝えがあるそう。プルメリアが持つ5枚の花びらには意味があり、「こんにちは」や「さようなら」といった挨拶で使われる、「ALOHA」に込められた文字の意味に当てはまるとされています。

AはAkahai(アカハイ)で「優しさにより表わされる親切さ」、LはLokahi(ロカヒ)で「調和により表される和合」、Oは'Olu'olu(オルオル)で「快さにより表される喜び」、HはHa'aha'a(ハアハア)で「慎み深さにより表される謙虚さ」、AはAhonui(アホヌイ)で「忍耐により表される我慢強さ」。古来よりハワイの人々は、自然を愛し自然とともに生きてきたんですね。

ハイビスカスは、一日だけ花を咲かせる「一日花」。ひとつひとつの花の命は1日ですが、次々とつぼみがつき新しい花が咲き続けることから、「新しい恋」や「常に新しい美」の花言葉が生まれました。ハイビスカスは、色別の花言葉も持っています。赤は「勇敢」、白は「艶美」、ピンクは「華やか」、黄色は「輝き」です。

日本ではブッソウゲ(仏桑花)という名前で知られていましたが、1923年にハイビスカスがハワイの州花になって以来、日本でもハイビスカスと呼ばれるようになったそう。中国南部が原産とも言われ、英語では「China rose」と名付けられています。インドやジャワなどでは靴墨の色をよくするために使用されるので「Shoe flower」の別名も。

ハイビスカスは、ハワイではレイや髪飾りとして使われます。髪にさすときには、未婚者は右に、既婚者は左に着けます。ハワイ準州時代の1923年、赤いハイビスカス「コキオ・ウラ」が州花として選ばれました。1988年にハワイがアメリカ合衆国の州になってからは、黄色いハイビスカス「マオ・ハウ・ヘレ」が州花になっています。

半神半人のマウイが、巨大なうなぎを退治してくれた際、感謝の心を込めてイリマのレイを贈ったことから、「あなたを誇りに思う」という意味の花言葉がつけられたと言われています。もっとも高貴なレイフラワーとされるイリマ。フラの女神ラカ(Laka)が化身できる姿のひとつとされています。

学名Sida FallaxのIlima(イリマ)は、ハワイ6島すべてで見られる在来種。常緑の小低木で、環境により、樹高、葉の大きさや形、花の大きさや色が大きく異なります。自然環境によって姿形に違いが見られる野生のイリマは、イリマ・クー・クラと呼ばれているそうです。

イリマは、5枚の花弁を持つ花。Ilimaの「lima」の語源は、数字の5です。イリマの花で作られたレイは、古代は王族「Alii」や高貴な人々のみが身に着けることができるロイヤルレイとされてきました。小さく繊細なイリマの花でレイを作るには、約500輪から1000輪もの花と、作る根気強さが必要です。

女性たちによって心を込めて作られたレイは、「幸福のシンボル」とされ、旅立ちや儀式にも使われました。昔は病気の治療にも用いられ、イリマの花から採れる汁は子どもが、花は妊婦さんが食べることもあったと言われています。

花言葉「愛想の良さ」や「優美」は白く清楚な姿から、「官能的」はエキゾチックな香りを持つことに由来しています。昔、ジャスミンの花はピンク色をしていましたが、キリストが十字架にかけられた日の翌朝、悲しみのあまり白くなってしまっていたという伝説があります。

ハワイのレイに使われる花として代表的なもののひとつが、Jasmine(ジャスミン)です。ハワイ名は「ピカケ」。ハワイ国王の王女プリンセス・カイウラニが、愛するジャスミンが咲く庭で、大好きな孔雀(ピーコック)を飼っていたことにちなんで、「ピカケ」と呼ばれるようになりました。

ピカケのレイを作るには、1本のレイに対して約100輪以上の花を使います。少しずつ花が咲くジャスミンは、花を集めるのが大変です。昔、クイーンやプリンセスがたくさんのピカケのロングレイを身に着けたことから、ピカケレイは特別なレイとされていました。今では、ピカケレイは女性のためのレイとされ、花嫁のレイとも呼ばれています。

ピカケは、本数によってメッセージが異なっています。1本から2本は「友情」、2本から4本は「ロマンス」、5本から6本は「愛してる」、6本以上は「あなたは花嫁」。ロマンティックですね。

オーキッドとは、世界中にある700属以上15000種の蘭のひとつ。ハワイのレイにもよく使われる花です。種類別の花言葉も持つオーキッド。コチョウランの花言葉が「純粋な愛」や「幸福が飛んでくる」であることから、結婚式でもよく使われる花となっています。

花言葉「情熱」は鮮やかな花色から、「魂の花」は人の気持ちを揺さぶり高揚させることに由来しています。つる性で、上へと伸びていく様子は、火炎をあげているようにエネルギッシュでありながら、日差しを通しさわやかさが感じられる南国の花。

属名の学名「Bougainvillea(ブーゲンビリア)」は、1768年にブラジルでこの植物を発見した、フランス人の植物学者フィリベルト・コマーソンが、友人で船員のブーガンヴィルの名前から取ったもの。原産地はブラジル・中央アメリカ・南アメリカです。

鮮やかな真紅が美しいレッドジンジャー。赤い部分は花ではなく「苞」と呼ばれており、苞の隙間から白い花を咲かせるのです。美しくて長持ちするので、フラワーアレンジメントにも多く使用されています。ハワイアン・キルトや美術工芸品のモチーフにもなっていますよ。

ナウパカに花言葉はないのですが、ロマンティックな伝説が残っています。昔、ナウパカという美しいハワイアンのお姫様がいました。身分が違う漁師のカウイと恋に落ちてしまったナウパカ。当時のハワイでは貴族と平民の結婚は禁じられていたため、二人は答えを見つけるため長い旅に出ます。

山に登りハワイアンの司祭に救いを求めると「ただ祈りなさい」と言われます。祈り始めると激しい雨が降り出し、この恋は叶わないと気付いた二人。ナウパカは髪にさしていた花を2つに裂き、1つをカウイに渡します。そしてカウイは海の方へ、ナウパカは山の方へと去りました。その後、ハワイの海岸と高地には、半分の形をした花が咲くようになったそうです。

ロマンティックな伝説を持つナウパカは、ビーチや山で見られる半円形の花。ビーチに咲くのはビーチ・ナウパカ、山に咲くのはマウンテン・ナウパカと呼ばれています。現代では、恋人同士がふたつの花を合わせると、ふたりは結ばれると言われているそう。

ハワイに咲く花や花言葉のご紹介をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。自然を愛するハワイの人々。心を込めて作られたレイには、たくさんの愛が詰まっています。ハワイを訪れたら、素敵な花言葉や伝説を持つハワイの「花」にも目を向けてみてください。