クライスラービルってどんなところ?
クライスラービルは、ニューヨークの摩天楼の中でも際立って美しく、ニューヨークマンハッタンのシンボル的な建物です。クライスラービルは、アール・デコ建築の最高傑作ともいわれています。一部見学できるスペースもあります。今回は、クライスラービルの魅力をご紹介したいと思います。ニューヨーク観光の参考にされてください。
クライスラービルってどこにあるの?
クライスラービルへのアクセスは地下鉄 4/5/6/7/S 線にてグランドセントラル駅で下車し、42丁目を東へ進むと42丁目とレキシントンアベニューの角にあります。グランドセントラル駅を出たら、背の高いクライスラービルが見えるので、そちらに向かって歩くと約2分で到着します。
ニューヨーク摩天楼の中のクライスラービル
そもそも摩天楼とは、超高層建築物のことです。ニューヨークの摩天楼の中には、クライスラービルの他にエンパイアステートビル、ロックフェラーセンターのGEビル、トランプタワーなどがあります。その中でもクライスラービルはアール・デコ様式の最高傑作の建築物と言われており、美しい建築物として唯一無二の存在です。
クライスラービルの歴史
クライスラービルは世界一の超高層ビルを目指して1928年に着工します。当時、ニューヨーク市内では高さ世界一を狙う超高層ビルの建設競争ブームの真っただ中。中でも、ウォールタワービルと世界一高い建物を競っていました。1930年、38 mの尖塔を追加し319mとなり、クライスラービルは完成しました。
クライスラービルはウォールタワーを上回り、世界一高いビルとなりました。しかし、翌1931年にエンパイアステートビルが完成し、世界一高い建物の座を明け渡すことになります。クライスラービルが世界一高いビルであった期間は僅か一年でしたが、世界二位の座はシカゴにジョン・ハンコック・センターが出来るまで38年にもわたって維持していました。
「レジェンドミズキのちょっとニューヨーカー」
— Legend Mizuki (@crepelegend) June 28, 2017
世界一好きなビルディング。
ニューヨークのマンハッタンのクライスラービル。アールデコ調の極み。#クライスラービル #マンハッタン #NY #アールデコ #レジェンドミズキ #小野 瑞樹 pic.twitter.com/PFBgj1tIvQ
クライスラービルは、2007年、アメリカ建築家協会より発表されたAmerica's Favorite Architecture(アメリカの人気建築物)で、第9位に選ばれています。外観も、いかにもニューヨークっぽい頭が尖った形状をしており、アメリカ人にとっても最もニューヨークを感じる建築物の一つになっています。
クライスラービルの魅力1:アールデコ建築の傑作
クライスラービルは、アール・デコ様式の最高傑作と言われていますが、そもそもアール・デコとはどのような建築様式なのでしょうか?1900年頃に全盛期を迎えたアール・ヌーボー様式は植物パターンのたおやかな曲線モチーフで構成されていました。
それに対して、アールデコは、定規で引いたような直線、コンパスで画いたような円や円弧、それらの連続模様である波模様、イナズマ模様、流線型モチーフ、といった幾何学模様が特徴になっています。1925年パリ万博で生まれ、超大国への道を歩み始めたアメリカで発展した建築様式です。
1920年代のアメリカニューヨークマンハッタンといえば、超高層ビルを建てる技術が確立し、富が集中し始め、新時代の都市整備が整い始めた場所です。クライスラービル以外にもエンパイアステートビル、ロックフェラーセンターのGEビルもアール・デコ様式です。中でもクライスラービルはアール・デコ様式の最高傑作と評される美しい建築物です。
クライスラービルの魅力2:自動車モチーフ
「レジェンドミズキのちょっとニューヨーカー」
— Legend Mizuki (@crepelegend) June 28, 2017
世界一好きなビルディング。
ニューヨークのマンハッタンのクライスラービル。アールデコ調の極み。#クライスラービル #マンハッタン #NY #アールデコ #レジェンドミズキ #小野 瑞樹 pic.twitter.com/PFBgj1tIvQ
クライスラービルは、元々自動車メーカークライスラーのビルとして建てられたビルなので、自動車をモチーフにした装飾が施されているのも魅力の一つです。カーラジエーターキャップ、ホイールハブなど。ちなみにクライスラービルは、1950年代半ばまではクライスラー社が所有していましたが、現在は投資会社や不動産会社が所有しています。
クライスラービル・見学可能なエリア
超高層ビルのクライスラービルですが、エンパイアステートビル、ロックフェラーセンターのような展望台はありません。完全なオフィスなので、上の階に行けるのは、クライスラービルで働いている方のみとなっています。ですが、クライスラービルの1階のロビー部分は、社員やゲスト以外の一般の人にも公開されてあり、自由に見学をすることが可能です。
目を見張る程美しいエレベーターや天井の絵画、郵便受けなど。細部に至るまでアール・デコ様式になっていて、一見の価値ありです。オフィスが開いている時間のみの見学可能なので、平日の朝8時から夜6時まで。週末や祝日は見学できません。
クライスラービルの魅力3:エレベーターの装飾
エレベーターの装飾ですが、日本、イギリス、キューバなどの木が使われ、これらが寄せ木細工のようにはめ込まれ、美しいエジプトのロータス(ハス)の花のモチーフを表現しています。また、壁はアフリカの赤色の大理石が用いられ、床はイタリアの黄色の大理石が使用されているそうです。見ごたえあるロビーの装飾を見学するだけで、1930年ごろのアメリカの富や繁栄が垣間見えます。
クライスラービルの魅力4:天井の装飾
クライスラービルはビジネスビルなんで、中には入れないんだけど、1Fのロビーには入れるんです。メッチャかっこいい内装と天井の壁画が見れます。この写真は天井壁画の一部。クライスラービルの絵もありますw。 pic.twitter.com/YoCp2qDcVw
— 小林治 (@osamukoba) October 26, 2014
クライスラービルのロビーの見どころとして、エレベーターの装飾と並び、天井の絵画をぜひ見て頂きたいです。「Edward Trumbull」というアーティストによる見事な絵画が天井に描かれています。クライスラービルも描かれているので、ぜひ見上げてじっくり見学してもらいたいです。
フォトジェニックなクライスラービル
ニューヨークの象徴を撮影しよう
ニューヨークの象徴としてクライスラービルを、写真を撮る人が多いです。ニューヨークの摩天楼の中でもひと際美しいので、映画やドラマでもニューヨークの象徴としても使われていることが多いですよね。中でも「セックスアンドザシティ」のオープニングは印象的です。クライスラービルを見るとニューヨークに来た感じが高まりますし、ドラマのオープニング曲が脳裏を浮かびます。
アールデコのクライスラービルだね。エンパイアステートから見えるね。近代建築史のお勉強だね。NY綺麗だね。 pic.twitter.com/JYpMjcV1ZE
— ようた (@youtanpu) August 1, 2017
マンハッタンの街中で、色んな場所から見ることができます。特にウロコ模様の尖塔部分が特徴的で、このデザインは遠くからでもひとめでクライスラービルだとわかります。他のたくさんのビル、摩天楼に埋もれることのない唯一無二の存在感を放っています。クライスラービルを写真に収めることで、ニューヨークらしい一枚が撮れること間違えありません。
クライスラービル, ニューヨーク, アメリカ.:leaves::fallen_leaf::tulip: pic.twitter.com/EC8Ufqq7vH
— 海外旅行好きな人、この指とまれ:heartpulse: (@Mikarinkororin) April 3, 2017
クライスラービルには展望台はありませんが、エンパイアステートビルの展望台、ロックフェラーセンターのトップオブザロックからは、クライスラービルが見えます。トップオブザロックからクライスラービルを見ると少しビルの陰になってしまうので、遮るものがなく綺麗に見えるのはエンパイアステートビルの展望台です。マンハッタンの中では見上げていたクライスラービルをここからだと見下ろすことができます。
夜景も魅力的
イーストリバー沿いの4カ所から花火が上がるのだが、いた公園は最北の花火のすぐ近く。エンパイアステイトビルやクライスラービルなどを背景に途切れることなく花火が上がり、興奮した観客は約30分総立ち状態。 pic.twitter.com/y1m5gF8MAh
— tortuga_conejo (@tortuga_conejo) July 5, 2017
昼間のクライスラービルも素敵ですが、夜景もとっても素敵です。エンパイアステートビルのような色の装飾はありませんが、建物自体が美しいのでクライスラービルの夜景も大変おすすめです。特に尖塔部分の三角窓から放たれる明かりが大変美しいです。見学できるスペースが限られていますが、ぜひ美しいクライスラービルをいろんな場所、いろんな角度から見て、写真に収めてもらいたいです。
グランドセントラル駅と一緒に
クライスラービル単独でも美しいのですが、グランドセントラル駅と一緒に写真に収めるのも素敵です。グランドセントラル駅とクライスラービルは近く、二つともニューヨークの象徴ですので、一緒に写真に収めると写真映え、インスタ映えもばっちりです。ぜひ美しいクライスラービルのお気に入りの一枚を撮影してみてください。
クライスラービルに行こう
いかがでしたか?ニューヨーク摩天楼の一つであるクライスラービルはアール・デコ様式の最高傑作で、ニューヨークマンハッタンのシンボル的存在でしたね。見学できるスペースはロビースペースだけですが、美しいアール・デコ様式を随所にみることができ、見どころがぎゅっとつまっています。建築に詳しくなくても一見の価値ありです。ニューヨークで近くを訪れる際はぜひクライスラービルにもお立ち寄りください。
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