あいりん地区とは？安宿はバッグパッカーの聖地！カオスな場所の治安は？

西日本最大の都市大阪というと、通天閣や道頓堀など、観光客も多く賑やかで明るい街というイメージが強いのではないでしょうか。しかし一歩離れてみると、日本一治安の悪いと言われていた西成区北東部に位置する｢あいりん地区｣というカオスな場所が存在します。今回は、そんな現在のあいりん地区について詳しくお伝えいたします。

今回ご紹介をさせていただく｢あいりん地区｣は、一体大阪府のどの辺りにあるのかお伝えいたします。あいりん地区は、大阪府の西成区北東部に位置しています。昔の地名では｢釜ヶ崎｣とも呼ばれていた場所で、あいりん地区とは、JR西日本新宮駅の南側一帯の地域の愛称だそうです。

あいりん地区の周辺には、有名な観光名所の通天閣をメインとする新世界の街や、日本で最も大きな遊郭街の飛田新地などがあります。通天閣など人々で賑わっている観光地から少し離れた場所に、日本一治安が悪いと言われていた場所があっただなんて、驚きではないでしょうか。当時のあいりん地区について詳しくご説明いたします。

あいりん地区について詳しくご説明いたします。あいりん地区は｢西成のドヤ街｣と呼ばれており、日本三大ドヤ街の1つです。ドヤ街とは、簡易的で値段の安い宿が立ち並ぶ街で、日雇い労働者が多く集まる場所のことを言います。現在でも路上生活者が多く住んでいる街で、西成では約2万人もの日雇い労働者があいりん地区に居住しているそうです。

しかも住所不定の日雇い労働者が大変多いため、あいりん地区では人口統計が正確に出されておりません。身分証明書を持参していなくても、銀行口座を作れたり、賃貸物件を借りられることもあり、無法地帯となっています。それらの都合の良い条件から、ホームレスが増え、暴力団事務所も数多く存在し、日本一治安が悪いと言われていました。

そんな無法地帯のあいりん地区なので、過去には麻薬の密売があったり、2009年にリンゼイ･アン･ホーカーさん殺人事件の犯人市橋達也受刑者が潜伏していたのも、あいりん地区でした。あいりん地区の街はゴミが多いのが特徴です。ゴミと路上自転車が大変多く、悪臭が漂ってくることも多々あります。日本にこんな場所があるなんて驚きです。

上記でお伝えした通り、現在でもあいりん地区では数多くのホームレスが住んでおります。ホームレスが多いと危険で治安が悪いと思うかもしれませんが、実際のところ、犯罪の件数は少なく、あいりん地区を訪れた方は口を揃えて｢危険な目に合わなかったし、合いそうにもなかった。｣と言います。見た目よりも治安は悪くない様子です。

昔のあいりん地区では、麻薬の密売が行われたり、暴力団事務所も存在することから、治安が日本一悪い場所と言われていました。しかし現在では、特に危険そうな雰囲気でもなく、公に犯罪や事件らが報道されていないこともあり、治安が悪いと一概には言えません。外人も多く宿泊していることから、以前より治安が安定していると言えます。

あいりん地区は、JR新今宮駅の直ぐ南にあって便利な場所にあるということと、日雇い労働者が住んでいた簡易宿泊所をリフォームし宿泊施設にした小さくお値段が驚きの値段の安さということから、外人の観光客が多く利用をしています。バックパッカーにとっては、値段がかなり安く宿泊できるので、バックパッカーの聖地とも呼ばれています。

実際に外人のバックパッカーからの人気も高く、値段が安く快適に過ごせると好評を得ています。宿にもよりますが、一泊800円や1000円、高くても2000円前後と驚きの値段で提供をしています。そんな値段の安い宿、他で見たこと聞いたことありますか?長期滞在をしている外人のバックパッカーにとっては聖地と言って間違いありません!

あいりん地区の安宿は、値段が驚きの安さの割に快適に過ごせることから、外人のバックパッカーにとって｢日本のバックパッカーの聖地｣として定着しつつあります。大阪国際ゲストハウス地域創出委員会らが、外国人を対象とした区内の宿泊施設を作ろうという働きもしており、外人が多く訪れてくれることによって風向きが変わってきているそう。

以前までのあいりん地区では、ホームレスが多くゴミも多い無法地帯でしたが、外人のバックパッカーが来てくれることによって、西成の雰囲気が良い方向に変わったと地域の人々は喜んでいます。新しい事に挑戦してみようという前向きで意欲的な姿勢となり、地域に活気が出たそうです。これを機に、良い街になってくれることを祈ります。

あいりん地区の安宿をいくつかご紹介いたします。まず1つ目は｢ホテルダイヤモンド｣です。あいりん地区では一般的な、一畳の部屋になります。お値段は、テレビ･扇風機付きで一泊1100円です。クーラー付きは1400円、更に冷蔵庫付きにすると1600円になります。何れにしても外人のバックパッカーにとっては驚きのお値段ではないでしょうか。

ダイヤモンドホテルの雰囲気は、暗めで窓は金網が張ってあります。布団を広げると足場がなくなる位の部屋の大きさなので、値段だけを重視したい方におすすめです。チェックインをする時にキーデポジットを1000円フロントに預け、チェックアウトに返されるシステムとなっています。外人利用客が多いため、英語でも表記されています。

続いてご紹介するのは、値段は1泊1500円から宿泊できる｢ビジネスホテル加賀｣です。お部屋は3畳程の小さなお部屋なので、布団を敷くと部屋が埋まってしまう感じです。しかしお部屋は比較的清潔で、テレビや冷蔵庫、エアコンが完備されているので、泊まるだけが目的のバックパッカーにとっては、何も支障がないかと思います。

お部屋以外には、共同のトイレとキッチン(自炊が可能)、そして女性専用のバスルームとトイレもあるのです。女性専用というだけあり、中はとても清潔なので、安心して利用ができます。ベランダからは通天閣も望め、その安さからすると十分と言える設備であいりん地区の中でもおすすめのホテルです。外人にも人気を集めています。

日本一安い宿として有名なのが、なんと一泊500円からという1コインで宿泊のできる驚きの値段で提供している｢かなめ旅館｣です。3畳の大きさと、他の宿と同じような大きさなのですが、1コインで宿泊ができるだなんて凄いと思いませんか?外人のバックパッカーにとっても連泊をしてもお財布に優しく便利なホテルと言えるでしょう。

かなめ旅館につきましては、ホームページなどの詳しい情報が掲載されていないため、残念ながら部屋の様子などをお伝えすることが出来ません。しかしながら日本一安い旅館として、興味がある方は是非足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。ランチの料金で1泊が出来る宿なんてそうないので、外人バックパッカーに紛れて行ってみませんか?

平日は1泊1700円と驚きの安宿は｢ビジネスホテル和香｣です。部屋の大きさは3畳程で、冷蔵庫とテレビも付いています。シャワールームと浴室が共同スペースとしてあり、比較的清潔なので、寝るだけであれば何も支障はありません。またビジネスホテル和香の前には西成警察署があるので、治安が悪い時期でも万が一何かあった時にでも安心です。

ビジネスホテル和香では、あいりん地区のホテルには珍しい洋室もあります。中には足が不自由で和室は苦手という方もいるかと思うので、そんな時は洋室のベッドを希望することが可能です。パソコンを利用することも出来るので、値段の割には十分な設備と言えるでしょう。外人バックパッカーにも人気のホテルです。

動物園円前駅から徒歩2分と好立地の｢ホテルみかど｣は、1泊2200円のお宿です。普通に考えると安宿なのですが、他のお宿が1000円代の価格のものが多いせいか、金銭感覚が狂い何故か少しお高く感じてしまうのが、あいりん地区の不思議です。ホテルみかど周辺は、ホテルが多いので静かなのが良い所です。コンビニもあるので便利です。

またお部屋の大きさは3畳程の和室です。キッチンとランドリー、大浴場、Wi-Fiなどが共同スペースに付いています。古いお宿ではありますが、掃除が行き届いているため清潔感があり、嫌な臭いなどはありません。歯ブラシやタオル、部屋着なども付いているので、これで2200円であれば十分と言えるでしょう。おすすめのホテルです。

関東地方では見かけませんが、大阪でよく目にするスーパーマーケットが｢スーパー玉出(タマデ)｣です。ネオンライトがピカピカで、まるでパチンコ屋さんのようですが、実はスーパーマーケットなのです。とにかく安いのが特徴で、どれもこれも驚きの値段設定です。500ミリリットルのペットボトルやお菓子、豆腐などなど、1円という破格です!

しかも激安な上に品揃えも豊富なので、家庭に優しすぎるスーパーマーケットと言えるでしょう。あいりん地区ではお金に困っている人々が多く生活をしているため、このようなスーパーマーケットがあり大変重宝していることかと思います。あまりに安すぎて少し心配になってしまう位の安さです。是非関東にも欲しいスーパーマーケットです。

上記であいりん地区のスーパーマーケットについてご紹介いたしましたが、安いのはスーパーだけではありません。街中に設置されている自動販売機も、今の時代とは思えない安さで販売されています。なんと、缶コーヒーやジュースなどのお値段が50円、ペットボトルが100円の驚きの相場で売られています。この値段、今の時代に考えられますか?

何故あいりん地区の自動販売機だけがこんなにも驚きの安いお値段かと言うと、この位安くないと、この街の人々は買ってくれないからだそうです。それだけ低所得者が多く住んでいる街ということは分かりましたが、他の地区で住んでいる自動販売機と比べると半額以下のお値段で売られているなんて、ついつい羨ましく感じてしまいます。

またあいりん地区には、飲み屋街にカラオケ屋さんが多く立ち並んでいます。年配の方が多いので、彼らの楽しい遊び場なのでしょうか。また飲み屋の値段も安いことで有名です。パチンコ屋もあり、生活保護の支給日後には行列が出来ることも多々あるそうです。生活保護のお金をパチンコで使ってしまうなんて…。警察は目を瞑っているそうです。

あいりん地区の昔のイメージでは、あまりにも治安が悪いため、一般の人は近寄れないスポットとして有名でした。現在でも数多くのホームレスが住んでいるので、治安が良いとは言えません。しかしながら、近年安宿を利用する外人バックパッカーが増加するにつれて、地域全体のやる気や意欲が増し、街の活気が出てきたそうです。

地域全体で、街を良くしようという取り組みが進められているため、将来的には、もっと今よりも住みやすい街に変わっていくのではないでしょうか。現在でも、実際にあいりん地区へ行ったことのある人に話を聞いてみても、特に危険な目には合わなかったと言います。悪いイメージが先行し、誰も近寄らない街にならないことを祈ります。

いかがでしたか?今回は、大阪府にあるあいりん地区について詳しくお伝えいたしました。あいりん地区は、以前と比べて犯罪の件数も少なく、治安が安定してきました。驚きの値段の安宿なども多く、外人バックパッカーも増え、これからますます良い街になっていくことを願っています。あいりん地区の将来に期待しましょう。