白川郷の駐車場で無料の所はある？料金や混雑状況について調査！

言わずと知れた岐阜県飛騨高山にある世界遺産集落です。とくに「合掌造り」と呼ばれる、家の屋根の作りが有名です。この屋根を保存するためにそこに住む人たちは様々な努力をしています。屋根を葺く茅の確保、職人の確保、煙でいぶして耐久力をつけるなどです。日本の原風景を垣間見られるすばらしい遺産です。

近年日本では世界遺産めぐりが流行しています。しかしそのほとんどが、受け入れ人数を大幅にオーバーしているのが現状です。例えば白川郷ではどうでしょうか。村民1600人に対して年間来村者数がなんと150万人なんです。対住民比約1000倍は日本の世界遺産の中でもトップクラスの数値です。

一日に白川郷へ来る定期バスは数十本あります。その他に大型の観光バスが毎便満員のお客様を乗せてやってきます。始発の多いのが日本海側ですと金沢、太平洋側ですと名古屋。特に金沢便は毎回外国人観光客で一杯です。その他にシャトルバスの運行が村内で行われています。画像は「君の名はラッピングバス」

世界遺産地区内への車両進入ができないのは白川郷が「人の住む世界遺産」である以上仕方のない事です。ですから、「村内に無料駐車場があるか」といえば、ありません。ちなみに集落周辺の飲食店に駐車場はありますが、それは食事中だけなので数には入れません。

こちらは萩町の「村営せせらぎ公園駐車場」です。画像は繁忙期ですが、さすがに渋滞しています。ここがいっぱいになると他の臨時駐車場に誘導してくれます。現在下記料金ですが、2017年4月1日より普通車駐車料金1000円に値上がり致します。 【村営せせらぎ公園駐車場】 8：00～17：00 普通車駐車料金500円 / 二輪車駐車料金200円

萩町とせせらぎ公園駐車場の間に流れる庄川。この庄川を渡るとすぐに合掌造りの集落へ入れます。その庄川を渡るために約100ｍの橋がかかっています。それが「であい橋」です。原則左側通行のこの橋は、2003年、土木学会デザイン賞を受賞した美しい橋です。吊り橋のように揺れるのもご愛嬌です。

この橋は全長100ｍある長い橋ですが、造りが少し特殊で、橋中央に向けてマイナステーパーがついています。橋の出入り口は横幅4ｍづつあるのですが、中央部は1.5ｍしか幅がありません。中央部での「であい」が楽しめる橋になっています。せせらぎ公園駐車場に訪れた際はぜひ利用して下さい。

せせらぎ公園駐車場が満車になるとこちらの駐車場に誘導されます。大勢の地元の方が誘導員としてついてくれますので迷う事はありません。こちらの駐車料金も2017年3月現在普通乗用車1台500円となっていますが、4月からの常設駐車場の値上げと連動しているのかは今現在不明です。 寺尾臨時駐車場 ・営業時間／～17：00 ・収容台数／［普通車］600台 ・駐車料金／普通車 500円

寺尾臨時駐車場に誘導された場合、合掌造りの集落に入る前にちょっと北に向けて歩いてみて下さい。無病息災の麝香杉の湧水と呼ばれる「神水」の出る鳩谷八幡神社があります。秋の「どぶろく祭り」の仕込みに使う水がこの神社の境内から湧いています。切り倒した麝香杉の根元から噴き出したという水は枯れる事がありません。

聖地巡礼というのでしょうか、この神社に奉納されている絵馬にはアニメ「ひぐらしのなく頃に」のキャラクターが目立ちます。『この荘厳な神社のオヤシロ様の祟りがあの連続怪死事件に発展するとは・・』。寺尾臨時駐車場に誘導された際は、まず鳩谷八幡神社を参拝してみてはいかがでしょうか。参拝料は無料です。

もう一つ臨時駐車場があります。それが「みだしま公園臨時駐車場」です。前述の「であい橋」までは少し遠くなってしまいますが、こちらはその「であい橋」を横からのロケーションで観る事のできる駐車場です。料金設定は寺尾臨時駐車場と同じです。

マイカーやオートバイなどで白川郷を訪れた時、みなさん一応無料駐車場を捜されると思います。そして挫折されることでしょう。しかし諦めてはいけません。白川郷周辺の観光用施設で唯一無料で駐車できるスペースが城山展望台に常設されています。ここからの眺めはまさに絶景。合掌造りの集落の全貌が見渡せます。

白川郷城山展望台・荻町城跡展望台・城山天守閣展望台など色々な呼び名で呼ばれている展望台。お食事処やトイレ、お土産物屋さんなど施設は充実していますが、やはりメインは眺めです。ここへは白川タクシーのやっているシャトルバスで下界から上ってくるのがメインの来かたになります。

実はここには無料駐車場があります。しかし、この駐車場は純粋に展望台にやってくる人たちのためにあります。ここに車を置いて徒歩で白川郷を回る手もありますが、それは公共心に反する気がします。無料駐車場ですので、訪れた方たち全員が楽しめるように使用したいものです。

せっかく白川郷のご紹介をしていますので、少しグルメやお土産についてふれておきたいと思います。まずは2015年のニッポン全国鍋グランプリで準優勝に輝いた「すったて鍋」から。元々古くからある郷土料理なのですが、近年では飛騨牛などの高級食材をもちいて観光客をうならせています。

顔の無い人形、といえばちょっと怖い感じもしますが、飛騨地方で「ぼぼ」は赤ちゃんのことです。つまり猿の赤ちゃんを表した人形です。顔を作りこんでいないのはさるぼぼが持ち主自身を表す鏡だからだと言われています。子宝祈願や家内安全のお守りです。白川郷のナンバーワンお土産となっています。

はじめにご紹介させて頂いた通り、白川郷周辺の観光施設はとても混雑します。もちろん混雑のない時期もあるにはあるのですが、混雑はあって当然の心もちでお出かけ下さい。特に世界遺産を抱える白川郷では大きな駐車場を幾つも用意しています。マイカー等でのお出かけは、有料駐車場を探す所から始めるのが得策だと思います。

いったん駐車場へ入れてしまえば8時から17時まで一日料金で駐車できます。集落内を散策し、想い出にシャッターを切り、そして一番の絶景ポイント「展望台」へは、ぜひシャトルバスを利用して下さい。シャトルバスは一時間に三本程度出ています。利用料は片道200円です。下りは徒歩でという方も多いです。

白川郷を回るのに、1時間程度しか用意していないツアーなどがあります。合掌造りを眺め、展望台で全体を眺めトイレを済まして帰って行くのですが、いかにももったいない気がします。前述のシャトルバスなども個人で行った場合、混雑していると2本くらい乗れない事もありますが、混雑は当たり前と考えて時間に余裕を持って計画を立てましょう。

白川郷展望台でおべんとうを広げる竜宮レナ、園崎魅音・詩音たち。幸せそうな一時に見えますがこのあと圭一が・・。

「ひぐらしのなく頃に」や「君の名は」などの舞台になった白川郷周辺は、世界遺産という価値だけでなく、最近では聖地巡礼の側面も見せています。混雑するのは当然です。有料駐車場やシャトルバスなどを上手に使い、自分も他人もそこに住む人々もすべてが快適に過ごせるようにしましょう。

世界遺産を世界遺産のまま維持・管理するには相当なお金がかかります。駐車場代金やシャトルバス運賃の一部がそれらに使われています。白川郷は我々の大切な文化遺産です。節約も大切なことですが、世界遺産を守っているという気持ちでマナーを守り、「まあ、駐車場料金くらいは」と気持ちよく利用しましょう。

いかがでしたでしょうか。白川郷周辺の駐車場事情が判って頂けましたでしょうか。最近ですと富士山や富岡製糸場など新たに世界遺産に加えられ、おのおの新しい悩みを抱えています。やはりそこには施設やゴミの問題など維持・管理の難しさがあるようです。訪れた人の駐車料金などが維持に一役買っているのは事実です。休日には世界遺産維持に一役買いに行きませんか。