神流湖は釣り・心霊スポットで有名？観光情報とアクセス方法を調査！

あなたは神流湖（かんなこ）という湖を知っていますか？この湖は埼玉県と群馬県の県境にあり、もともとはダム湖として作られました春には花が、そして秋には紅葉が湖面に美しく映ります。さらに四季折々の魚を釣ることができるため、釣りやボート遊びなども楽しむことができます。

しかしその一方で、この神流湖にはいろいろな噂があるとか。実は心霊スポットとして知る人ぞ知る場所なのだそう。今回はそんな噂の観光スポット、神流湖について、その不思議に迫ってみたいと思います。

まずはその神流湖がどこにあるのかから確認しておきましょう。神流湖は群馬県藤岡市と埼玉県児玉郡神川町にまたがって流れる神流川に作られた、下久保ダムのダム湖です。首都圏の水がめということになります。2005年には「ダム湖百選」の一つに選定もされました。

神流湖へのアクセスですが、車を使う方法とバスを使う方法があります。車の場合、最寄りICは関越自動車道本庄児玉IC、上信越自動車道の藤岡ICになります。どちらも降りてからは約40分～50分で到着します。

バスの場合はJR高崎線の本庄駅、新町駅、およびJR八高線の群馬藤岡駅が最寄り駅です。本庄駅からは鬼石郵便局までバスで行き、そこで乗り換えが必要ですが、新町駅、群馬藤岡駅からは直通便があります。いずれも「バスサイト入口」で下車します。時間は本庄駅から乗り換えて行く場合で約70分、新町駅からは約60分、群馬藤岡駅からは約40分なので、便利なルートを選ぶといいでしょう。

さて、神流湖は埼玉県と群馬県の県境にあり、烏川流域のダムの中では最も規模が大きく、洪水を防いだり、灌漑や上水道の水を供給したり、水力発電を行ったりと、多様な使い方がされています。

もともとは1947年のカスリーン台風で利根川流域が大きな被害をこうむったことから、根本的に治水対策をするために計画されました。特にこの烏川は利根川支流の中で流域面積が大きかったことから、その効果が大きいとされたのです。

烏川の中でも神流湖が作られた神流川は流域面積が広く、1959年より事業が始まりました。しかしこの過程で首都圏の人口が大きく増加したことから水需要がひっ迫し、系統的な水資源開発が行われることになります。その経緯の中で下久保ダムの工事が進み、1968年に完成し、現在に至っています。

神流湖は前述のように、埼玉と群馬の県境にある関東最大級の人工湖です。周囲の豊富な自然は四季折々の美しさを持ち、湖面は時期によりその緑色の色を変えます。冬と春には天然記念物の冬桜が咲き、春には咲き誇るソメイヨシノがたくさんの観光客を魅了します。また、釣りに関しては次に項を改めて説明しますが、四季ごとに違う魚を釣ることができます。

がしかし、神流湖が有名な理由はこれだけではありません。公式な記録では当然ながら出てこないのですが、心霊スポットとして大変に有名なところです。その有名具合は「湖周辺全体が幽霊の棲家といっても過言ではないくらい、幽霊主没に関する噂の絶えない場所」と某サイトで言われるほど。「見た」とか「出た」という噂には事欠きません…。

ところで、その噂について触れる前に、釣りスポットとしての神流湖について見ていきましょう。まずこの神流湖には25種類の魚が生息していると言われています。中でも注目できるのは陸封型アユで、このタイプの鮎はこの下久保ダムが最北限とされているのです。

また、神流川上流にいるヤマメがここに降りてくると銀毛化し、サクラマスになります。このサクラマスも大きく成長していくので、これを狙うのもおすすめです。ただし、小さいサイズのものは禁止されているので、もし釣れたら湖に返してあげましょう。

もう一つおすすめなのがワカサギです。よく氷の上で穴釣りをする魚として有名ですが、ここでは船で釣りに出ます。神流湖のワカサギは冬になると群れになって泳ぐようになるのですが、サイズが大きいことで知られており、大きいものでは15㎝以上のものが釣れるのだそう。さらに寒くなると卵を持つため、さらに丸々と太ってきます。数はあまり多く釣れないようですが、一匹のサイズが大きいために十分な満足感が味わえます。

ほかにヘラブナやブラックバス釣りも楽しめます。いずれにしても、禁漁期が設定されている場合や、サイズ制限がある場合もあるので、前もって確認して行きましょう。生息を守ることは資源を守ることにつながりますから。

さて、おそらく気になっているであろう、神流湖の噂について見ていきましょう。この神流湖、幽霊目撃の噂には事欠かないところのようです。その理由として、他の所にも共通することではありますが、下久保ダムが作られる過程で群馬県と埼玉県にまたがる当時二県四町村にまたがる321戸・364世帯が水没対象となったためです。

現在、これらの364世帯の住民への報恩として、ダム傍には「望郷之碑」が建立され、移転を余儀なくされた住民全ての氏名が彫られています。中には墓所が沈んでいるとする説もあり、心霊スポットとしての信ぴょう性を増している部分もあるようです。

また、ダムの建設に伴って、事故などで亡くなった方や自殺をした方などもいると言われています。さらに下久保トンネルのそばには忠霊塔があり、第二次世界大戦の戦死者が祀られています。これらが合わさることで、神流湖は埼玉に限らず、全国的にも有名な心霊スポットとして多くの噂を持つ場所となりました。

ということで、神流湖を心霊スポットとする噂には事欠きません。下久保トンネルには兵士の霊が、ボートに乗ると水面近くに火の玉が、周囲の神社にも霊が…と、まさにどこにでも出る、といったありさまです。

もう一ヶ所神流湖で噂が多いのが、神流湖にかかる橋である琴平橋周辺で、こちらは自殺者の霊がたくさんいる、と言われています。特に霊感の強い人はよく感じると言われており、車の窓を叩かれた、などの噂もあるほどです。

ところがその反面、霊感のない人にとっては全く何も感じない、という場所でもあるようで、「何回も行ったけれども何も感じません」という噂も同じようにあります。実際、釣りなどをするためにボートに乗っていても、大きな事故が起こったという話がないようですから、ふだんあまり感じない、という方にとっては単なる観光スポットなのでしょう。心配な方は明るいうちに訪れるなど、気をつけるといいかもしれませんね。

神流湖そのものも観光スポットではありますが、周辺にも自然あふれる観光スポットが存在しています。その一つが下久保ダムです。神流湖が下久保ダムのダム湖だというのは前述しましたが、このダム、605メートルの長さがあり、これはコンクリート製のダムでは日本最長なのです。

神流湖を一望できるところには併設の資料館があります。この資料館ではダムの構造や歴史といったものを学ぶことができるほか、釣り番付や樹木アートなどが展示されています。首都圏の水がめである下久保ダムについて学ぶ機会を持つのもいいですね。

三波石とは青緑の岩肌に白い筋の入った結晶片岩の石で、高級な庭石として古くから珍重されてきました。三波石峡は埼玉と群馬にまたがるところにあり、この石が作る断崖絶壁と、美しい清流の流れは自然の作り出す景勝地です。

屹立する巨岩は「三波石峽四十八岩」と呼ばれ、それぞれに名前もつけられているほど。天然記念物に指定されています。

城峰公園は神山の中腹にある自然公園で、首都圏自然歩道「関東ふれあいの道」のコースにも指定されています。天然記念物の「冬桜」や多くの花々が観光客の目を楽しませています。園内にレストハウスがあり、そこでは「けんちんうどん」や「ジンギスカン」などの名物が食べられるほか、手作りのジャムや生芋こんにゃくといったものも売っています。地元の名物を堪能してください。

神流湖は埼玉と群馬の県境にあり、見どころいっぱいの観光地です。心霊スポットという噂があってちょっとドキドキしますが、美しい自然と生息しているさまざまな種類の魚が、観光客を楽しませてくれます。心霊スポットについても、霊感がない人はまったく感じないと言われていますし、心配ならば時間を選んで行くといいかもしれませんね。ぜひ自然のめぐみを堪能してください。