谷中湖はハート形が特徴！サイクリングや釣りもできる人気スポット！

ハートの形に見える谷中湖を中心とした広大な敷地の渡良瀬遊水地は自然豊かな環境から、サイクリングやウォータースポーツ、ワカサギやブラックバス釣り等の娯楽や家族連れや友人同士で楽しむ広場もあります。そんな多くの魅力を抱えた谷中湖を含めた周辺地域の楽しみかたを紹介していきます。

谷中湖がある渡良瀬遊水地は1905年に着工を開始し1989年に竣工した国内では最大の貯水地域で3つの調整池があり各地域の水資源を確保しています。渡良瀬川の下流に造られ、その地域内では様々なレジャーを楽しむことができる場所として一年を通じて多くの人が訪れる名物スポットとして大変人気があります。

その中心で人造湖の谷中湖は上空からみるとハートの形に見えることが特徴であり、その光景からカップルで訪れると幸せになれるといわれているデートスポットとしても広く知られています。周囲には自然が溢れ、天気の良い日には家族連れや友人同士でくつろげる魅力があります。

渡良瀬遊水地は栃木県の藤岡町が中心となっていますが、この地域ばかりでなく、群馬、茨城、埼玉と4つの県境にあり3300haの広大な敷地を擁します。全体の貯水量は1億7170万㎡であり、その内の谷中湖は面積450haであり貯水量は2640万㎡となっています。

渡良瀬遊水地が着工に至った経緯としては、明治時代にまで遡りかつて渡良瀬川流域では銅山の開発が進み、その影響で有害物質が発生し近隣の住民い多大な被害をもたらした足尾鉱毒事件において、現在その有毒物質を沈殿下させることを目的として渡良瀬遊水地が完成しました。

谷中湖ではそのハートの形が人気を博していることから、近隣の老舗レストランにおいて「ハートのダムカレー」がメニューの一つとして提供されています。メディアでも取り上げられたこともあり、ダムをイメージしたご飯の上にハートの形をしたスパイスの効いたルーが乗せられています。

渡良瀬遊水地には現在において多くの植物や昆虫、魚等が生息しています。その多くは絶滅危惧種にも指定されるような貴重な生き物であり、国際的な湿地帯保存における条約であるラムサール条約にも登録されています。一年を通じて四季折々の彩りを見せる渡良瀬遊水地の見どころの一つとなっています。

多く植物や昆虫が渡良瀬遊水地におけるヨシ原がその生息場所となっています。ヨシ原は渡良瀬遊水地全体の半分以上の面積をほこり国内では最大級の植生があります。近年野生の動植物を見ることが難しい関東においてはまさに自然の宝庫と呼べる場所になります。

渡良瀬遊水地に現在確認できる生息している動植物の内訳を見てみると、植物においては約1000種類以上、昆虫では約1700種類、ヨシ原に飛来する野鳥の数は約260種以上にも及びます。また谷中湖ではワカサギやブラックバス等多くの魚も生息しています。珍しい希少な生き物が多く生息していますので貴重な体験をすることができます。

渡良瀬川下流における足尾銅山事件の有毒物質の影響を受けた旧谷中村の遺跡が渡良瀬遊水地内に残されています。明治時代の事件発生以降において谷中村では流れ出た有害物質によって枯れた作物や人体への影響等から国を相手取り訴訟へと発展しましたが、結果村を捨て他の土地へと移動することを余儀なくされてしまいました。

有害物質の為に渡良瀬遊水地を建設することになり人が住めなくなった谷中村は消滅してしまったのです。しかしその惨状を教訓として村の跡地を残すことになりました。現在その跡地には延命橋や延命院の墓地が残され、かつて村があったことを思い起させるスポットとなっています。

谷中湖は北と東西の橋で3つのブロックに区切られ、その内の北ブロックでウォータースポーツを楽しむことができます。ウインドサーフィンやカヌーやカヤックが主流となりますが、ジェットスキー等のモータースポーツは禁止されています。またサーフィンやカヤック等は全てご自身での持ち帰りとなりますの注意しましょう。

谷中湖では南ブロックでもウォータースポーツとして200ｍ以下の水深では漕艇競技が行われています。大きなボートに数人が乗り込んで全員で一斉に漕ぎ始めます。また個人で楽しむ以外でも初心者向けとしてカヌーやカヤックの教室が開催されたりウォータースポーツのレンタルショップもあります。

渡良瀬遊水地には谷中湖を中心としてスポーツや遊戯やピクニック等の多目的に使用できる広場がいくつかあります。まず谷中湖のすぐ北の位置にある子供広場ゾーンでは広い敷地で子供を遊ばせながらデイキャンプとしてバーベキューやテントを張ってピクニックをすることが可能となっています。

子供広場ゾーン以外でも渡良瀬遊水地には4カ所の大きな総合運動公園があり、野球やサッカー、テニスや陸上競技として有料で利用することが可能となっています。使用に関してはあらかじめ遊水地内にある北川辺体育館窓口にて空き状況の確認を取っておくと良いでしょう。

谷中湖が人気のスポットである理由の一つとして魚釣りを楽しむことができる点が挙げられます。自然豊かな渡良瀬遊水地では植物や昆虫ばかりでなく魚の種類も大変豊富であり、その数は全部で44種類にもなり栃木県周辺一帯の区域の70%以上の魚がこの谷中湖に生息していることになります。

谷中湖に生息する魚は淡水魚から外来種まで幅広く、ワカサギやサヨリ、スズキといった在来種からブラックバスやソウギョといった外来種が生息しています。釣りのポイントとしては北ブロック以外で可能となっていますが、谷中ブロックでは餌釣りのみ、南ブロックでワカサギやブラックバス等のルアーや毛ばりでの釣り専用となっています。

谷中湖で人気の釣りと言えばワカサギやブラックバスになります。ワカサギは主に冬場において釣れる魚であり南ブロックの中程か水門あたりにワカサギが集まってくる好位置となっています。ブラックバスにおいては人気がありますがこちらも水門付近か中央の橋付近がブラックバスのポイントであるようです。

広大な敷地の渡良瀬遊水地はサイクリングコースとしても非常に人気のスポットになります。大きく3つの周回コースからなり渡良瀬遊水地全域を巡るコースから谷中湖の周回コースと大人から子供まで、ご自身のレベルに応じて十分に舗装された道路を回ることができます。

サイクリングにおいては、ご自身の持ち込みによる自転車の使用の他にも、敷地内に設けられたレンタサイクルを利用することが可能で、大人で1日600円、子供で300円から貸し出しされています。自転車も子供用から多数取り揃えており家族連れでも十分にサイクリングを楽しめるようになっています。

谷中湖ではサイクリングが非常に盛んであることから、安全において十分に配慮しなければなりません。サイクリング以外でも歩行者や中にはローラーブレード等で走行している方もいる上に混雑するポイントがいくつかありますのでスピードをおとして走行することが必要になってきます。

谷中湖へは車や公共機関を利用してのアクセスの便利さが挙げられます。まず車でお越しの際には中央と北からのエントランスから進入すると駐車場があります。中央には300台の駐車場が1カ所、北では900台以上停車できる駐車場が5カ所設けられています。大型バス等は北の駐車場だけが利用可能となっています。

シーズンのピーク時において渡良瀬遊水地の駐車場が満車になってしまう場合、周辺にいくつか民間の駐車場を利用することもできます。それぞれ有料での駐車場になりますが、24時間利用できる他に電車の各駅周辺にありますので谷中湖へのアクセスも非常に便利です。

続いて公共機関である電車やバスの利用になりますが、電車においては渡良瀬遊水地の傍を東武日光線が走っており、最も最短で行ける新古河駅から藤岡駅まで4つの停車駅からアクセスすることが可能となっています。また栃木市ふれあいバスを利用すれば谷中湖の北駐車場まで行くことができます。

渡良瀬遊水地の谷中湖はいかがでしたでしょうか。サイクリングや釣り、自然観賞等と実に沢山の楽しみ方ができる場所として絶好のスポットと言えるでしょう。谷中湖へ来れば普段感じることができない大自然を肌で感じることができます。ぜひこの機会にハートの形が魅力の谷中湖へ訪れてみてはいかがでしょうか。