日光国立公園とは？広大な範囲に史跡・大自然！紅葉も！日本初ってなに？

日光国立公園は栃木県を中心に、群馬県や福島県にもまたがっている広大なエリアです。その中には日光観光の名所である東照宮などの神社仏閣や史跡をはじめ、中禅寺湖や華厳滝などの景観が広がってます。特に紅葉の季節の那須や奥鬼怒の大自然は言葉に尽くせぬ美しさです。

昔から「日光を見ずに結構と言うなかれ」という言葉があるように、日光国立公園には日本の観光地の魅力のすべてがあるといっても言い過ぎではありません。これから訪れる人にとっては絶対に外せない見所を、訪れたことがある人にとっては見逃している見所を、ご紹介しましょう。日本を代表する国立公園の魅力を肌で感じてください。

日光で史跡の見所といえば東照宮がナンバーワンでしょう。観光日程が限られている場合、ほとんどの人が訪れるのが東照宮です。有名な徳川家康を祀っている神社であり、重要な史跡でもあるんです。東照宮のすべてを見て回るには1日では足りません。特に見逃せないのは「眠り猫」と「見ざる言わざる聞かざる」の三猿です。

「眠り猫」も「三猿」も左甚五郎の作と言われています。「眠り猫」は徳川家康を守っていると伝えられており、眠っていると見せかけて実はいつでも飛びかかれる姿勢になっているんです。また、「眠り猫」の裏には雀の彫刻があります。これは眠っている猫のそばで雀が安心して遊べるという、平和の象徴だとも伝えられています。

「見ざる、言わざる、聞かざる」は人間の叡智を表現しているのですが、実は全部で8面の彫刻があって、人間の一生を表しているんです。また本殿には正反対の「よく見て、よく話して、よく聞いて」の三猿もあるんです。このように東照宮には動物の彫刻がたくさんあって、それぞれの謎を考えるのも楽しいですよ。

明治になって外国人が日本へやってきた時、最初に避暑地として選んだのが日光だったのです。その時に日本初の西洋式リゾートホテルとして開業したのが、日光金谷ホテルなんです。日光国立公園の観光をより思い出深いものにするなら、是非とも日本初のこのホテルへ宿泊したいものです。

日光金谷ホテルは増改築を重ねて今の大きさになっていますが、日本初のリゾートホテルというだけに各館が登録有形文化財にしていされてます。日本初だけあって、レストランのメニューも歴史を感じさせますよ。特にパンは有名です。日本初のリゾートホテルに宿泊しなくても、伝統あるランチだけでも体験できますよ。

日光国立公園の観光地巡りでは必ず訪れる戦場ヶ原ですが、ほとんどの人は観光バスで立ち寄る程度です。リピーターの人には遊歩道の散策がおすすめです。昔は湖だったのが湿原化して誕生したのが戦場ヶ原です。湿原を取り囲むように遊歩道があり、2時間のハイキングコースがありますよ。草紅葉が美しい秋が特におすすめです。

戦場ヶ原は日光国立公園の自然を手軽に楽しめます。春には春の、秋には秋の見所が満載です。特にバードウォッチングが趣味の人には、一日中望遠鏡を手放せないでしょう。植物が趣味の人にはワタスゲが見所になる初夏の頃がおすすめです。新緑や紅葉狩りも見逃せませんが、雪化粧をした戦場ヶ原の美しさは格別なんです。

日光の象徴といえば華厳の滝です。落差が97メートルもあって、日本三名瀑の1つになってるんです。雄大な滝の見所は、エレベーターで下りた観瀑台からの眺めでしょう。滝壺を真正面から見ることができます。秋の紅葉の中を流れ落ちる華厳の滝は、日光国立公園ならではの醍醐味を感じることができますよ。

日光を訪れた人のほとんどは華厳の滝にため息をつきます。実は日光国立公園には、その他にも見逃せない2つの滝があるんです。その1つが竜頭（りゅうず）の滝です。2つに分かれた竜の頭のように滝が流れ落ちてるんです。見所は下流にある観瀑台からの眺めです。滝のそばには散策路もあるので、側面から滝を見ることができますよ。

もう1つが湯滝です。この滝の凄さは実際に見た人でなければわからないでしょう。山の中の散策路を歩いていると、突然目の前に山の上からなだれ落ちるような湯滝に圧倒されます。斜めになった岩盤の上を、滝が一挙に滑り落ちるような眺めは他の滝にはない迫力です。この3つの滝は奥日光三名瀑と呼ばれてます。

日光国立公園の中には見逃せない重要な史跡がたくさんあります。その中で意外と見過ごされてるのが、田母沢御用邸（たもさわごようてい）です。ここは大正天皇がお若い頃に静養された場所として有名です。明治以降に建てられた御用邸の中でも、唯一当時のまま残されてるのが田母沢御用邸なんです。記念公園として一般公開されてます。

大正天皇の史跡というだけでなく、太平洋戦争中は今上天皇が皇太子時代に疎開されていた場所なんです。その時の防空壕も残ってるので、史跡巡りが趣味の人には見逃せない貴重な場所になってます。特におすすめは秋の紅葉の時期です。記念公園の紅葉が燃えるような美しさですよ。

湯西川は平家の落人の里として有名です。昔から秘境として知られてきた温泉地で、日光国立公園を訪れたら1泊は宿泊したい場所です。冬は雪深いことで有名ですが、イルミネーションでライトアップされた湯西川温泉はおとぎの国に迷い込んだような幻想的な世界を体験できます。自然に囲まれながら源泉掛け流しの温泉に浸かってみませんか。

湯西川温泉で1泊したら、ぜひ乗ってみたいのが日本初の水陸両用バスです。湯西川のダム湖を巡る遊覧船で、ふだんは入れないダムの施設見学ができます。陸上コースと水上コースがあって、日本初の水陸両用バスを存分に体験できますよ。子供のいるファミリーに人気のダックツアーがおすすめです。

日光国立公園の中には歴史的な史跡がたくさんあり、豊かな自然と多種多様な生物が息づいてます。この栃木県立日光自然博物館を訪れると、日光のすべてがわかるようになってます。旅のはじめに、または終わりに立ち寄って、日光国立公園の魅力を胸に刻みつけましょう。

日光自然博物館の中には企画展や自然体験イベントなども行われており、子供と一緒に参加する家族がたくさんいます。館内にはミュージアムショップもあるので、日光国立公園の記念品を購入できますよ。博物館オリジナルの熊よけ鈴が大人気です。

中禅寺湖は奥日光観光の入口にあたります。湖面に映る男体山の雄姿と、その湖畔に立ち並ぶレストランやカフェは日光国立公園を巡る旅の休息地にふさわしいたたずまいです。初夏のツツジをはじめ、秋には湖畔の紅葉を遊覧船で、冬には冠雪の男体山を見ることができます。四季折々の自然を楽しめるのが中禅寺湖なんです。

中禅寺湖畔でぜひ食べてみたいのが手打ちそばですね。日光のおそばは香りとのど越しがよく、グルメなら一度は名物の湯葉（ゆば）そばを食べてみてください。山菜の天ぷらもおすすめです。

中禅寺湖畔にはおしゃれなレストランもあります。中禅寺湖でとれたニジマスをフレンチ風にアレンジしたランチを食べながら、目の前に広がる湖と山々の美しい景色を楽しめますよ。日光国立公園を巡る旅の憩いの場所、それが中禅寺湖とその湖畔なんです。

竜王峡はその名前のように竜がのたくるような険しい景観が、鬼怒川沿いに3キロも続いてます。日光国立公園を訪れた人の誰もが、巨岩と清流が織りなす大自然に圧倒されますよ。特におすすめの見所は「むささび橋」から望む龍王峡です。自然が創り出した芸術品にため息がもれるでしょう。

竜王峡は白龍峡、青龍峡、紫龍峡の3つからできています。「むささび橋」は真ん中の青龍峡にあり、橋の上から見る岩の色は青っぽく変化しています。両岸には色々な奇岩がそびえており、まさに竜王峡ならではの奇観を見ることができます。

日光国立公園はそれぞれの目的によって色々な楽しみ方ができます。歴史に興味のある人には東照宮をはじめ、輪王寺や二荒山神社などを中心にしたプランが立てられます。日光国立公園の大自然が目的なら、中禅寺湖から奥日光、那須連山へと踏み出すことができます。

そして休息の一夜は、豊かな温泉とグルメで至福の時を過ごすことができます。観光客で賑わうのは紅葉の季節ですが、冬は雪景色ならではの美しさがあります。日光国立公園には四季折々の魅力がいっぱい詰まってます。