春日山原始林は世界遺産！ハイキングコースや見どころもご紹介！

世界遺産になっている「古都奈良の文化財」のひとつ、春日山原始林。今から1000年以上も前に出された禁伐令によって狩猟と伐採が禁止され、それ以来自然のままの状態を保ってきた森です。国の特別天然記念物にも指定されていて、春日大社の聖域になっているパワースポット。駐車場からのアクセスも便利な春日山原始林に出かけましょう。

春日山原始林は春日大社や奈良公園の周囲に広がっていて、意外にも市街地の近くにあります。日本の古都を実感できるような立地は存在そのものが魅力的ですが、周回すると全長は9.4kmほどもある大自然と言わんばかりの場所。昆虫や鳥類の観察もでき、自然とも触れ合えるのでたっぷりと原始林を満喫できるのが魅力です。

春日山原始林へのアクセスはとても便利です。JR奈良駅・近鉄奈良駅から奈良交通バス「春日大社本殿行」で終点で下車、遊歩道北入り口までは徒歩5分、南入り口までは10分です。また、奈良交通バス「市内循環外回り」では「大仏春日大社前」で下車、徒歩10分。遊歩道南入り口は市内循環バスの場合破石町下車後、徒歩10分です。

車でアクセスする場合は名神高速道路から京奈和自動車道に入り、木津ICで降ります。所要時間は約50分です。西名阪自動車道は終点まで乗り、国道169号線との交差点で北方向に曲がります。そこから20分ほどで到着です。大阪方面からのアクセスは第二阪奈有料道路を使う場合、終点の宝来ICで降り、ひたすら直進、20分ほどで到着です。

春日山原始林へ自家用車で来る場合は春日大社の駐車場に車を駐車すると便利です。駐車場料金は1日1000円でお守りシールもついてきます。春日大社の駐車場以外にも民間の駐車場は沢山点在していますので、駐車場に困ることはないでしょう。

春日山原始林のハイキングコースにはいくつかのルートがあります。ほんの2時間ほどの軽いコースから4～5時間ほどかけてゆっくりと原始林を堪能するコースまで、自分の体力や一緒に行くメンバーに合わせて丁度良いコースで原始林を楽しめます。見どころはどこもたっぷり。駐車場からのアクセスもそれほど遠くありません。

春日山原始林の見どころの一つである若草山をお手軽に楽しむには若草山登山口の南又は北ゲートから入山して若草山山頂からは鎌研交番前を通って春日山遊歩道の北口に下山するというルート。原始林の雰囲気と古都の雰囲気をどちらも楽しめる初心者におすすめのハイキングコースです。

春日山原始林をたっぷりと周遊する上級者向けのハイキングコースです。途中若草山の展望台を経由してもOK。巨木や野鳥、小動物、昆虫、植物など自然豊かな春日山を満喫するなら、4時間コースがおすすめです。五色の紅葉や妙見宮、世界遺産記念石碑など見どころもたっぷりなハイキングコースです。

春日山奥山道路を歩行できる素晴らしいハイキングコース。石畳の参道と能登川のせせらぎ、豊かな木立、石仏などをすぐ近くで体感できる人気のコースです。見どころは首切地蔵、朝日観音などたっぷり。鶯の滝まで足を伸ばすのもおすすめです。

若草山は奈良公園の東端に位置している標高342mの山です。なだらかな山腹で、一面が固有種である芝に覆われています。山頂には鶯塚古墳という古くから知られる前方後円墳があり、鶯山とも言われています。手ごろ春日山の雰囲気を楽しむなら、若草山のコースがおすすめです。

山頂から見える奈良の夜景は新日本三大夜景の一つに認定されています。新若草山ドライブウェイは通行料で520円かかります。駐車場から展望台へ向かう遊歩道はフットライトが点灯され、午後9時くらいまでは安全に歩くことができます。生駒山や東大寺、遠くには京都の街並みが見えます。

開山期間は3月の第3土曜日から12月の第2日曜日までです。毎年1月には山焼きと言われる江戸時代から続く恒例行事が行われています。周辺には鹿もいて、エサなどをねだってくることもあります。入山料は大人が150円、小人は80円で、営業時間は午前9時から午後5時までとなっています。

鶯の滝は旧中山道を西に向かい、黒血川の看板を過ぎたところにあります。道沿いにある黒血川の源流が10mほどの落差で流れ落ちる場所です。平坦地での滝は珍しく江戸時代からの名所になっています。昼でも薄暗く一年中静けさが漂う場所で、水温が鶯の鳴き声のように聞こえることから名づけられたともいわれています。

周辺にはベンチなども置いてあり、しばらく休憩しながら滝の音に耳を傾けることができます。滝つぼの近くまで歩いて行けるので結構な迫力を楽しむことができます。紅葉の時期は風情ある景色も見どころです。ハイキングコース途中のスポットにもおすすめ。

春日奥山道路沿いにある大原橋休憩所の横に春日山原始林の世界遺産石碑があります。春日山原始林は標高が498m、面積約250haの広さがあり、春日大社の信仰の場でした。2002年に行われた巨木の調査では1425本の巨木が確認され、その数は日本一と言われています。見ごたえ充分な世界遺産。

モリアオガエルやカスミサンショウウオなどの珍しい生物も生息していて、山や自然を神とする日本古来からの神道を表すなどの経緯から自然遺産として世界遺産に登録されました。このことは学術的にも価値が高いとされ、同時に奈良の景観保護にもなっています。ハイキングコースの途中スポットとしては最適。

全部で十数体あり、金網で保護されているのが洞仏たちです。1155年頃に製作されたと言われ、山肌の凝灰岩がうがち、その中の壁に彫刻されています。風化を防ぐための保存整備がされて見学しやすくなっているので、ゆっくりと悠久の時間を堪能できます。

地獄谷石窟仏は春日山原生林から植林へと変わる山道を上ったあたりにあります。鉄柵で厳重に守られ、中央に奈良時代後期の作と言われる釈迦如来もあります。かつて成人が住んでいたとも伝承もあり、成人窟ともいわれています。

石畳の途切れた三差路に丁度首のところで2つに割れた地蔵があります。これが首切り地蔵と言われ、鎌倉時代の作で荒木又右衛門に試し切りされたという伝説が残されています。全長は180cm程もある大きな地蔵で見どころ十分です。周辺には休憩所もあり、標識の役割を担っていたともいわれています。

大きな岩にそのまま掘られた磨崖仏のひとつ夕日観音。古道からはかなり高台の斜面の三角形の岩に掘られています。夕日に照らされる西側を向いていて、３体の観音様がいます。木製の看板もあるのでわかりやすくなっています。

観音と言えど、実際には中央に弥勒菩薩、左右に地蔵菩薩が掘られています。1265年頃に掘られたと言われ、高円山から登る朝日に真っ先に照らされるために付けられた名前です。当時、1264年には巨大水生が出現するなど厭世観漂う中で製作された作品です。

道端にある何気ない石の裏側にもさりげなく大日如来が刻まれていたりします。近くの四方仏が転がり落ちたといわれ、室町前期の作品だと考えられています。ハイキングコースの途中でちょっと足を止めて周辺の自然と共に感じるには最適。

かつて奈良にある大寺の僧たちが修行を行った道は石畳がびっしりとひかれたハイキングコースで、渓流の音や木漏れ日を浴びながら心地よい時間を楽しむことができます。歩きやすく、雰囲気たっぷりの古道は森林浴にもなりおすすめの道。

峠の茶屋では少し下がったところにかつて美味しいおうどんやお茶で休憩することができます。石切峠の峠道を少し下がったところにあり、かつて柳生街道を往来した人は必ずここで一服したと言われています。昔ながらの建物で武芸者が酒代代わりに置いて行ったと言われる槍や鉄砲等が展示してあります。草餅やわらび餅がおすすめ。

春日山原始林には日スギと言われる直径1m以上、樹齢250～400年の杉が存在しています。最大の公園大スギは直径2.8m、幹回り8.8m、樹齢1000年以上あり、優雅で通直の細かい木目をしており、赤褐色で渋い色調などが人気の価値の高い銘木です。

キビタキやカワラヒワ等東アジアから日本に飛来する夏鳥が見られたり、貴重なゲンジボタルが生息しています。珍しいモリアオガエルは一日のほとんどを木の上で過ごすカエルで、産卵も木の上で行います。動物の糞を主食にするフンコロガシのオオセンチコガネも美しいルリ色の光沢を放っています。

また奈良公園内同様原始林内に藻多くのニホンジカが生息していますが、原始林内のニホンジカは警戒心が強い為なかなか人前に姿を現すことはありません。繁殖期以外はオスとメスは別々の群れを形成して生活しています。

奈良県立の都市公園で総面積は502ha程の広々とした公園です。公園内には多くの国宝に指定された建物や世界遺産登録物件が点在。国内のみならず外国からも多くの観光客が訪れる公園でもあります。奈良の大仏や鹿は国際的にも有名で、鹿はおよそ1200頭程が俳遊しています。

近鉄奈良駅から東へ徒歩5分から15分ほどです。鹿は春日大社の神使でもあり、大切に保護されてきました。鹿の角きりは伝統行事になっていて、ホルンを鳴らして鹿を集めてエサをやる鹿寄せも行われています。奈良公園の鹿は餌をやると、お辞儀する習性も人気です。駐車場やアクセスは春日山原始林と同じです。

春日大社は中臣氏の氏神を祀るために768年に創設された神社です。全国に約1000社ある春日神社の総本社で、「古都奈良の文化財」としてユネスコの世界遺産に登録されています。創建依頼20年に一度修復作業や建て替え等を行っていて、春日山原始林からのアクセスもすぐです。

春日大社の国宝殿には国宝が352点、重要文化財971点という多くの文化財があります。王朝時代の美しい美術工芸葉見どころたっぷり。日本を代表する甲冑や刀剣等武器等は一見の価値ありです。神秘的な体感ができる面白い美術館と言えます。春日大社の駐車場は春日山原始林見学でも利用できます。

東大寺は奈良時代に聖武天皇が国力を尽くして建立した寺で奈良の大仏と名を馳せる廬舎那仏を本尊としています。1998年に古都奈良の文化財の一部としてユネスコから世界遺産に登録されています。入館料は大人500円、子供300円です。

11月から2月までは午前8時から午後4時半まで。3月は午前8時から午後5時。4～9月葉午前7時半から午後5時半。10月葉午前7時半から午後5時。見どころは節分行事や初詣、大仏さまの秋の祭りなど多数。迫力ある大仏を見学できます。アクセスはJR奈良駅、近鉄奈良駅から市内循環バスで7分「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分です。

奈良県と言えば柿の葉寿司が有名。駅構内の売店やお土産屋さんなどでも様々な柿の葉寿司が販売されています。ハイキングの途中で休憩するならぜひ柿の葉寿司のお弁当をおすすめです。濃い目のお茶と一緒にいただけば、疲れも吹き飛びます。

奈良公園の中にあるリゾート感あふれるゲストハウス。ガラス張りで開放的なスタイルで会食や仲間内で気軽な集まりはもちろん、ウェディング等の利用も可能です。新緑や紅葉などを楽しむことができます。手の込んだフランス料理を食べながら古都を楽しむにはもってこいの場所。春日山原始林からのアクセスもすぐ。

お料理は通常10000円程度。ランチは5500円平均です。火曜日が定休日で専用の駐車場は60台分あります。アクセスは近鉄奈良線、近鉄奈良駅から車で5分程。JR奈良駅からは車で8分ほどの所です。ヘルシー料理や口や宗教別のメニューなどにも相談に応じてくれる国際色豊かなレストランです。

春日大社国宝殿の建物の1階にあるカフェです。国宝殿の展示を拝観しなくても、カフェショップだけを利用することができます。テイクアウトメニューもあり、とっても便利。様々なグッズやお菓子、手ぬぐい等のお土産品も置いてあり、ちょっと一息するにはもってこいのスポットです。営業時間は午前10時から午後5時まで。

人気の春日御前や四季御前葉1500円程度。その他飲み物も充実していており、アルコールも販売されています。落ち着いたラフな雰囲気で50席ほどがあるガラス張りの開放的な空間です。アクセス、駐車場共に春日大社と同じです。

いかがでしたでしょうか。世界遺産古都奈良を感じるには十分の春日山原始林。周辺の施設やグルメ等たっぷりと奈良を感じることが出来る名所です。ぜひ、古来から流れる悠久の時間を感じに春日山原始林に出かけてみて下さい。あなたにぴったりのハイキングコースは必ず素敵な時間を与えてくれます。