尾山神社は建物がユニーク！ご利益や人気の御朱印帳にステンドグラスもご紹介！

国内外の観光客に人気のある観光地「金沢」ですが、この金沢にある尾山神社が神社らしくないと人気を浴びています。尾山神社が神社らしくないと言われる所以は、その外観にあります。神社でありながら洋風の雰囲気を持つこの尾山神社には、美しいステンドグラスが施されているのです。では、その人気の尾山神社についてご紹介していきましょう！

尾山神社には、数々の歴史的な宝物が保管してあります。前田利家公は戦国時代を生きていた人物です。その前田利家公が戦いの際に着用していた鎧胴も保管されています。そしてその鎧胴の右脇には「前田又左衛門利家」という刻印が見られます。また胴の正面には4発の鉄砲の後がくっきりと残っており、激しい戦いの後が生々しく感じられます。

その他にも冑(カブト)や前田利家公が桶狭間の戦いで実際に使用していた刀剣など、国指定の重要文化財になっているものなど「宝物」と呼ばれるに値する貴重な歴史的品々がたくさん保管されています。歴史の教科書で学んだ人物が実際に戦国時代を生きていて尚且つその時に着ていた物、使っていた物が残っているというのはロマンを感じずにはいられません。

前田利家公は「槍の又左」と呼ばれるほどの槍の名手でした。その実力はあの徳川家康と方を並べるほどと言われています。元は織田信長の家臣であった利家公は、その後豊臣秀吉につかえていました。北陸では最大の大名となった利家公も、秀吉が没したわずか8ヶ月後に病気で亡くなりました。

その後、豊臣氏が滅亡に追い込まれるのですが、この大きな要因となったのも利家公の死亡が大きな決定打になったのでは？と言われています。もし利家公がこの時病死していなかったら、後世に名を轟かせていたのはもしかすると徳川家康ではなく、利家公だったのではないか？などと、歴史好きの人たちは考えてしまうことがある様です。

その利家公が祀られている尾山神社の人気の見どころは何と言ってもステンドグラスがはめ込まれた「神門」と呼ばれる三層式の門です。神門とは神社の門のことですが、通常の神門は「楼門・唐門・四脚門」といった形式で作られます。しかしこの尾山神社の神門はそのどれでもない、実に個性豊かなステンドグラスがはめられた洋風の神門が建てられています。

このステンドグラスが美しい神門は、歴史が浅く、明治8年に建てられました。初めは尾山神社にこの神門はなく、利家公の素晴らしさを示し、参拝客を増やそうという思いからその当時の最先端の建築法で作られました。これは「擬洋風建築」という建築法で、アーチ状の門の形は「竜宮造り」を採用しています。

この今では人気のあるステンドグラスを使った神門ですが、一時は「神社にふさわしくない」という否定的な意見から、取り壊して立て直すといった事が検討されていました。しかし予算の都合から立て直しにはいたらず、その後の昭和25年には重要文化財に指定され、現在も多くの人の目を楽しませてくれています。

日没から22時まで行われるステンドグラスのライトアップがとても美しいと観光客から人気があります。日中に浴びる光で輝くステンドガラスもとても魅力的ですが暗闇でライトアップされてはっきりと映し出されるステンドグラスはとても幻想的で不思議な気分にさせてくれます。神社という神聖な場所とステンドグラスライトアップは抜群の組み合わせです。

そして金沢では毎週土曜日に「ライトアップバス」という、金沢のライトアップスポットをめぐるバスが運行されています。そのライトアップスポットにもちろんこの尾山神社のステンドグラスライトアップも入っていますので、このバスを利用すると効率的に金沢の美しいライトアップスポットをめぐる事ができておすすめです。

尾山神社の神門には、ステンドグラスのライトアップ以外にも見て欲しいものがあります。それは神門の足元にある直径3mの丸い石です。この石は、鏡石と言われており、兼六園にあったものを神門を建てる際にこの尾山神社へ運ばれました。この上に立つととても神聖な気持ちになります。石に込められたパワーが自分に宿るような感じさえします。

こちらの尾山神社の拝殿に祀られているのはもちろん利家公です。ステンドグラスの美しさと珍しさに目を奪われがちですが、通常はこの拝殿を参拝したのちに本殿の方に向かいます。この拝殿には、平成10年に利家公の妻「お松の方」も一緒に祀られることになりました。長い時を経て愛する妻とまた一緒になれるというのにも、ロマンを感じます。

余談ですが槍の名手であった利家公は、織田信長につかえていた時「赤母衣衆」という精鋭部隊の筆頭としてその腕をふるっていました。そして利家公は幼い時には「犬千代」という名前で呼ばれていました。そのため信長からは「お犬」という愛称で可愛がられていたそうです。頭が良く、槍の腕も良い利家公は、織田信長が信頼する家臣だったのです。

神社建築方法には種類があり、この尾山神社の御本殿は三間社流れ造りという建築方法が採用されています。また壁の玉垣には赤レンガが使用されており、ここにも洋風のテイストが盛り込まれています。神社で赤レンガを使った玉垣が採用されているのは非常に珍しく、この尾山神社の不思議な魅力ととてもマッチしています。

その赤レンガの壁には、前田家の家紋である「加賀梅鉢」(かがうめばち)のモチーフも使われています。この加賀梅鉢のモチーフは、尾山神社の随所に使われていますので、尾山神社に訪れた際には、この加賀梅鉢を探してみるのも面白いかもしれません。そしてこの梅モチーフは尾山神社のみならず、金沢の街にもたくさん見ることができます。

尾山神社の拝殿に利家公とともに祀られているお松の方は、利家公との夫婦仲もとてもよくたくさんの子宝に恵まれていたことも有名です。二人の間には2男9女の子供がおりました。そして利家公の側室の数は大名としてはとても少なく、そこからもお松の方をとても愛していたとことが読み取れます。これは、歴史好きの中で利家公ファンが多いのも頷けます。

利家公が愛したお松の方は、とても人望の厚い女性でした。豊富秀吉夫婦ともとても仲が良く、家族同然の扱いを受けていたそうです。しかしお松の方の長男利長が2代目藩主の座に着くも、子宝に恵まれず3代目以降は利家公の側室の子供で系譜が続きました。お松の方の子で系譜が続きはしませんでしたが、お松の方の前田家の貢献は素晴らしいものでした。

尾山神社の敷地の奥には、金谷神社という神社が建てられています。この神社は前田家の代々の藩主とその夫人たちを祀っている神社で、この神社の前には「さし石」という石が並べられています。このさし石を触ることで健康になれると言われているため、観光客など訪れた人たちがこの石を触りにくる人気のスポットとなっています。

このさし石を触るとなぜ健康になれると言われているのかというのは、その昔、この石を使って力比べをしたり、技を競い合っていたと言われています。またこのさし石は加賀藩前田家からの拝領品だそうです。さし石で体力を競い合うことで運動し、健康を維持していたということもあり、この石を触ると健康になれると言われ、訪れる人が皆触っていきます。

最近女性の趣味の一つとして人気のある「御朱印集め」ですが、そもそも御朱印とはどういったものなのかご存知ですか？御朱印とはお経を書き写したものを神社に納経した証としていただけるものが御朱印でした。それが時代の移り変わりで次第に神社を参拝した証としていただけるものに変化していきました。

現在でもきちんと納経しないと御朱印をいただくことができない神社やお寺も残っています。しかし多くの神社やお寺では参拝した証として御朱印を受け取ることができるようになりました。御朱印をいただく際には、きちんとした御朱印帳を持っていないといただくことができません。尾山神社ではオリジナルの御朱印帳が人気で、何種類かを販売しています。

また、神社とお寺の御朱印を同じ御朱印帳にいただいても礼儀として問題はありませんが、まれに神社とお寺の御朱印が混同しているものには書いていただけないこともあります。万が一の時のために分けておいた方が無難でしょう。それに、きちんと分けておいた方が後になって整理する場合や見直す際に管理しやすいのでおすすめです。

尾山神社のご利益は、武将前田利家公が祀られているということから「勝負運・文武両道・出世運」のご利益があると言われています。そして目標を達成するという意味からも学業にもご利益があるそうです。さらに地元の人でも知らない人がいるほど隠れたパワースポットとしても注目の場所で、勝負運のご利益を求めて各地から参拝者が訪れます。

尾山神社のご利益は他にもあります。利家公の夫婦仲の良さは先ほどご紹介しましたが、拝殿にともに祀られているお松の方との夫婦仲の良さから「夫婦円満・縁結び・子宝祈願」などのご利益もあるそうです。夫婦仲の良かった利家公とお松の方にあやかって、素敵な縁や夫婦円満のきっかけになればと、多くの人たちがご利益を求めて参拝しています。

このたくさんのご利益を受けられる尾山神社では神前結婚式も行うことができます。参拝だけではなく、利家公とお松の方の前で永遠の愛を誓う結婚式は、特別なご利益をいただけるのではないでしょうか。ご利益欲しさにこちらで結婚式をあげるわけではありませんが、仲睦まじい方たちに見守られながら行う結婚式は嫌が応にもご利益が凄そうです。

尾山神社のおみくじは、可愛くてよく当たるということで人気があります。特に人気のおみくじは「男みくじ女みくじ」というおみくじで、内容も現代風に書かれていてわかりやすく人気があります。その他にも恋みくじなどの女性に人気のおみくじがあり、こちらの内容がとても詳細に書かれていて面白く、そしてよく当たると言われています。

恋みくじの内容は、どれほど詳細に書かれているかというと、自分の運命の相手の年や干支、住んでいる方角や星座、血液型といったことが事細かく書かれています。恋みくじを引くのは独身女性が多いと思いますが、こんなに細かく書いてあるなら、既婚者でも旦那様が自分の運命の人かどうか確かめるためにおみくじを引いてみたくなりそうです。

おみくじの他にもお守りもご利益があると参拝者に人気です。学業守り、子宝成就、交通安全など様々な種類のお守りを買うことができます。どれもデザインがよく、中でも人気のお守りが、自分で中身とカバーを選べるお守りです。中のお守りの色でご利益が違うので、自分が求めているものを選んで、カバーの柄をお気に入りの柄にする事が可能です。

尾山神社へのアクセス方法ですが、観光地として人気の金沢には、とても便利なまちバスという市内を巡回するバスがあります。こちらは100円でどこまでもいけるバスで、とてもおすすめのアクセス方法です。金沢駅を出て、金沢の街中をぐるりと周ってくれるので、自分が行きたい場所の近くの停留所で降りるだけで簡単に移動できます。

また、尾山神社のライトアップが行われる時間帯も運行しているので安心してバスを利用する事ができます。バスを下車するバス停は「尾山神社前」です。もしバスではなく車で尾山神社に訪れる場合は、高速道路の金沢東インターを降りて約20分程度で到着します。駐車場は神社にありますので気軽にアクセスできます。

尾山神社の周りには、他にも観光スポットがたくさん点在しています。兼六園やひがし茶屋街など、美しい日本を感じさせてくれる古い町並みが金沢には残っています。その古都を散策して楽しみ、尾山神社でパワーをもらうというコースはいかかでしょうか。古い町並みはとても絵になり、日本人ですらなかなか味わう機会の少ない貴重な場所でしょう。

住所：石川県金沢市尾山町11-1 電話番号：076-231-7210

尾山神社のステンドガラスは日中の明かりが差し込む時間でも、日没後のライトアップでも楽しむ事ができる素敵な神社です。金沢の真ん中にあるのでアクセスもしやすく、尾山神社以外にも見どころがあっておすすめです。日本の古き良き時代と西洋の文化が入り混じった不思議な感覚が味わえる尾山神社は、1度は訪れたいパワースポットです。