大人気アドベンチャーバイクをチェック!
近年は世界だけでなく日本国内においてもモータースポーツが富裕層の遊びではなく、一般層にも浸透しています。しかも、男性だけでなく、女性にも興味を持たれるようになっており、ますます車やバイクの世界がおもしろくなってきているところです。
同時に、昨今はアウトドア・ブームで、車やバイクでのキャンプや自然を満喫する趣味も一般化してきました。そんな中で今注目されているのが「アドベンチャーバイク」です。アドベンチャー、すなわち冒険と冠した名称に、誰もがワクワクするのではないでしょうか。
ここではそんな人気のあるアドベンチャーバイクを選び方からおすすめ人気車種のランキングまでを網羅し、これからアドベンチャーバイクのオーナーになってツーリングに行きたい方にその魅力をお伝えします。
アドベンチャーバイクとは?
そもそもアドベンチャーバイクとはどんなバイクなのかご存じない人もいるでしょう。名称からアウトドアに使いそうだということはわかります。あまりバイクに詳しくない方ですと、いわゆるモトクロスバイクなどを想像する人も少なくないです。それは近からず、遠からずであります。
アドベンチャーバイクは簡単に言えば、砂漠や山岳地帯の未舗装路を、長距離走るために開発されたバイクです。パリ・ダカール・ラリーなど、世界的に有名で過酷な環境を走るラリーレースのバイク部門で使用されるバイクがアドベンチャーバイクと呼ばれるようになりました。
しかし、レース車両にはウィンカーなどの保安装備などがありません。これらを一般公道でも走行できるよう、一般の市場向けに改良されたものが販売されています。こういったアドベンチャーバイクが今人気になってきています。
日本の市場においては、レース車両をベースに開発されたタイプと、元々あったオフロードバイクを改良したタイプ、それからオンロードバイクのエンジンを基にアドベンチャーバイクになったタイプがあります。レース車両ベースは本格派で、そのほかは悪路走破性が高い一方で、街中でも扱いやすい特長があります。
このように、選択肢が多いのもまたアドベンチャーバイクの魅力で、購入前にカタログやネットを前にしてあれこれと悩む楽しみもあります。
長距離ツアラー向けのマシンとして人気のアドベンチャーバイク
砂漠などを走るラリー用のバイクですので、アドベンチャーバイクは長距離を走行することが目的に開発されています。そのため、特に長い距離を快適にツーリングしたいバイカーにアドベンチャーバイクは人気です。
特に日本の市場では、たとえば日本を縦断したり、北海道をぐるり一周する目的で利用されています。長距離ツアラーにも適したバイクであるので、本格的なバイカーに注目されています。一方で安全性も高いことから、街乗りにも適したタイプも存在しています。
選択肢が多いのも魅力である一方、人気ジャンルになっているため、アドベンチャーバイクは中古市場も活況です。下取りも高くなりますので、小型のサイズから大型へとステップアップする楽しみもある点はこのジャンルが注目される理由でもあります。
アドベンチャーバイクは電子制御技術の搭載による乗りやすさも特長
アドベンチャーバイクの大きな特長は、その装備品であると言っても過言ではありません。というのは、アドベンチャーバイクはラリー用に開発されたバイクですから、最新の技術が投影されています。たとえば安全にブレーキをかけるABSやナビなどと連動できるシステムといった、電子制御技術などを搭載しています。
しかもアドベンチャーバイクはそういった安全システムのほか、各バイクメーカーの技術を総結集した足回りやハンドル回り、それからエンジンを採用しているので、乗り心地も抜群です。ロングツーリングには間違いのない快適性が約束されています。
アドベンチャーバイクの選び方
アドベンチャーバイクというとどうしても大型バイクの印象が強いですが、確かに大型の車種が充実している一方で、最近は250ccの普通自動二輪免許でも運転できるサイズも登場しています。人気ランキングにも中型のアドベンチャーバイクが出てきていますので、必ずしもおすすめは大型とは限りません。
アドベンチャーバイクのおすすめ人気ランキングを紹介する前に、250ccのサイズから大型のアドベンチャーバイクの選び方を見ていきましょう。250ccサイズでも風防や安全制御装置の装備は充実していますので安心です。
250ccスモールクラスのアドベンチャーバイク
250ccから400ccのいわゆる中型バイクのアドベンチャーバイクがこのクラス相当します。普通自動二輪免許しかない方、アドベンチャーバイクでツーリングを始めたい方に最適です。
初心者向けでもありますので、体格に合わせて取り回しのしやすいタイプを選ぶことをおすすめします。旅のスタイルや主に街中で利用するかなど、目的も考慮しましょう。また、スモールサイズではあっても装備品が充実したアドベンチャーバイク、見た目だけのタイプもありますので、装備も吟味するべきです。
600~800㏄ミドルクラスのアドベンチャーバイク
このクラスになると大型になりますので、250ccと同様に取り回しのしやすさからまずは選んでいきましょう。装備もこのクラスになると標準装備で優れた機能もありますので、機能性から選択していくことも選び方のひとつです。
このクラス以上になると車両重量もかなり重くなってきます。市街地ではやや不便ですが、郊外に行けば扱いやすいので、その点は安心ですが、主にどこで乗るかなど、大きな使用目的を考えて選択しましょう。車種の中には車高調整やシート高別にモデル分けしているものもあるので、しっかりとスペックを見てください。
1000㏄~の大型クラスのアドベンチャーバイク
1000cc超の大型クラスは、そもそもアドベンチャーバイクの元祖ともいうべきタイプです。大サイズになるので、重量や燃費、エンジンのパワーなどもビッグバイクそのものになります。正直申し上げれば、初心者には手が出しにくいクラスとも言えます。
選び方は取り回しのほか、機能性もありますし、パーツなども高価になりますから、ランニングコストも計算の上で選ぶべきです。つまり、本気でつき合っていかなければならないクラスがこのサイズのアドベンチャーバイクです。
ただ、このクラスともなれば日本の国産バイクだけでなく、外国メーカーの車種も充実しています。選択肢が急激に幅広くなるのもまたこのクラスの大きな魅力のひとつでもあります。たとえばBMWのアドベンチャーバイクを目標に、ミドルサイズから入門するという人も少なくありません。
アドベンチャーバイクのおすすめモデル4選【スモールクラス編】
まずはおすすめのアドベンチャーバイクの「スモールクラス」をご紹介致します。
①YAMAHA TOURING SEROW
ヤマハの250ccクラスのアドベンチャーバイクです。なんといっても軽量であることから、初心者に向いた車種として人気が高く、多くのツーリングファンからおすすめされています。軽さゆえにオンロードに向いていますが、優れたサスペンションによって悪路でもグリップ力が高いバイクとして好評です。
②Kawasaki VERSYS-X 250
こちらもまたカワサキのVERSYSシリーズのひとつです。250ccですのでアドベンチャーバイクの中では小型に当たりますが、33馬力とこのサイズにしては高出力を誇るため、扱いやすい上に悪路走破性能が非常に高く、人気があります。オフロードでツーリングをしたいアドベンチャーバイク初心者には断然おすすめの車種です。
③SUZUKI V-Strom250
取り回しのしやすい250ccクラスのバイクの中で、特にアドベンチャーバイクのジャンルではこのV-Stromシリーズが人気です。第5位にも選ばれているアドベンチャーバイクの弟分に当たりますが、小排気量とはいえパワーもあり、オフロードも楽しく走行できる人気車種になっています。
水冷2気筒エンジンから繰り出される24馬力は、このアドベンチャーバイクを元気に走らせるに十分なパワーを持っています。タイヤサイズも一般的なオフロードバイクと共通するサイズですので、悪路走行でありがちなパンクなどのトラブルでも交換部品の入手性が高く、対処がしやすい点は大きな魅力と言えます。
2150mm×880mm×1295mmというサイズは、同シリーズに共通するスリムな印象を与える大きさです。さらに、サイドケースをつけるアタッチメントや、チューブレスタイヤ、5段階調節できるフロントブレーキレバーなど、悪路を楽しむための装備が充実しており、アドベンチャーバイクは大型だけでなく、このクラスでも楽しめることを体感できます。
④HONDA CRF250 RALLY
いよいよ、アドベンチャーバイクの日本市場における人気ランキングの第1位です。徐々にバイカーが増えつつあるこのアドベンチャーバイクというジャンルで、一番人気のある車種はなんと250ccクラスの小さめのサイズです。そこには大きな理由がありました。
第1位のCRF250RALLYは元々オフロード車であるCRF250Lがベースになっており、悪路走破性が高いのはもちろん、日常使いにもできるサイズ感と取り回し性能がこの車種が人気の理由です。そして、オフロード車をベースにしながらも、シルエットはしっかりとアドベンチャーバイクですから、初心者から中級者まで納得の仕様になっています。
このバイクの魅力は、見た目にあります。正面から見ると二眼LEDヘッドライトが左右が非対称になっていることがわかります。見た目的にもワイルドな雰囲気があり、かつ機能的にはロービームでは幅広い範囲を照らし、ハイビームは遠方まで届くという、山中など明かりのない場所でも安心して走ることができるようになっています。
250ccの水冷単気筒エンジンを積んだボディーサイズは2210mm×900mm×1425mmです。さらに先の左右非対称ライトのほか、大型ウィンドスクリーン、そしてナックルガードや鍵付きの大型ツールボックスといった、長距離ツーリングに適した装備が充実しているので、250ccとはいえ侮れないアドベンチャーバイクになっています。
サイズが小さいとはいえ、アドベンチャーバイクの性能・仕様としては大排気量車両に勝るとも劣らないことと、小さいがゆえに取り回し性が高いので、普段使いにも向いています。こういった様々な理由から多くのアドベンチャーバイク乗りに選ばれてきました。
アドベンチャーバイクのおすすめモデル5選【ミドルクラス編】
①HONDA VFR800X
おすすめランキングで常に上位に入る人気車種です。元々はVFR800というロードバイクのエンジンを採用しているので、初心者でも扱いやすいエンジンが特長で人気があります。ハンドルも高い位置にあるので、運転姿勢も長距離ツーリングに向いたホンダのアドベンチャーバイクです。
②YAMAHA TRACER900 ABS
長距離ツーリングを好むバイカーにおすすめのアドベンチャーバイクです。風防が高めの設定なので、快適な運転が可能となっています。このクラスにしてはシート高はやや高めですので、若干、ライダーを選ぶ傾向にありますが、3つの走行モードが用意されていて、自在に切り替えることでどんな環境でも安定した走行が実現できます。
③Kasawaki VERSYS650 ABS
これは人気おすすめランキング第9位のVERSYS1000の兄弟車種になります。本来はカワサキの海外向けアドベンチャーバイクとして開発されたものですので、日本では逆輸入車として販売されています。1000ccよりも650ccの人気が高いのは希少性だけでなく、性能によるコストパフォーマンスが高いからです。
④SUZUKI V-Strom650 ABS
ここからは長距離ツーリングを好むバイカーに人気のある車種ランキング5位から1位を紹介していきます。人気車種ですので、ここからは車種ごとに詳しく詳細を見ていくことにしましょう。
アドベンチャーバイクの人気ランキング第5位に入ったのはスズキのV-Strom650 ABSです。海外でも人気の高い車種で、エンジンの耐久性が高いため、ロングツーリングに向いたアドベンチャーバイクとして世界的に知られています。
Vツインエンジンを搭載しており、燃費が非常によく、長距離ツーリングには最適です。車体自体はこのクラスにおいてはやや大きめとも言えますが、一方でタイヤの幅は細めであるので、オフロードの走破性だけでなく、オンロードにおいても扱いやすいことが魅力です。比較的軽量でもあるので、大型初心者でも扱いやすいアドベンチャーバイクと評判です。
大型バイクのひとつではありますが、車体サイズは2275mm×910mm×1405mm、重量は215kgと取り扱いやすい点は大きな魅力です。水冷の4サイクル、VツインDOHC4バルブ645ccエンジンから絞り出される出力は69PS/8800rpmと、アドベンチャーバイクとして申し分ないスペックを有しています。
⑤HONDA NC750X
アドベンチャーバイクの中ではミドルクラスに相当する750ccクラスで人気が高いのはこのNC750Xです。このクラスのアドベンチャーバイクの中では価格的にも手が届きやすいので、そのあたりも人気の理由のひとつになっています。最新の技術も投入され、ホンダのアドベンチャーバイクのフラッグシップになろうという車種です。
NC750Xの最大の魅力は、アドベンチャーバイクで世界初の搭載となったデュアル・クラッチ・トランスミッションです。ミドルクラスとはいえ重量は220kgはあります。そんな車体を滑らかに発進させるための機能として大きな魅力があります。燃費も向上しており、経済的に走ることも可能です。
デュアル・クラッチ・トランスミッションが最大の魅力ですが、2215mm×845mm×1320mmという取り回しのいいサイズでありつつ、フルフェイスヘルメットもしまうことができる大容量のラゲッジスペースを有しています。これはアウトドアでは重宝できること間違いなしです。
アドベンチャーバイクのおすすめモデル4選【ビッククラス編】
①YAMAHA XT1200ZE スーパーテネレ
トラクションコントロールやABSといった安全制御装置が標準装備された、ヤマハのフラッグシップモデルとも言えるアドベンチャーバイクです。スーパーテレネはレース車両に冠している名前ですので、本格仕様であり、かつ低速域でも十分なほどのトルクを持った人気車種ですので、初めてのアドベンチャーバイクからベテランにおすすめできます。
②Kasawaki VERSYS1000
ロングストロークのサスペンションを採用しているので、市街地走行だけでなくオフロードでも性能を十分に発揮するアドベンチャーバイクの一台です。このVERSYS1000の最大の魅力はパワフルなエンジンです。大排気量のエンジンからは実に120馬力の最高出力を発揮するので、どんな道でも乗り越えていく走破性があります。
③SUZUKI V-Strom1000 ABS
大型アドベンチャーバイクの車種であり、エンジンもトルクフルでありながら軽量であるため、アドベンチャーバイクを始めたい大型バイカーにおすすめです。かつては海外向けにしか販売されていませんでした。その後国内向けも登場したものの、一度ラインナップから消え、人気の声が高かったことから2014年に復活しました。
大型バイクのひとつではありますが、車体サイズは2275mm×910mm×1405mm、重量は215kgと取り扱いやすい点は大きな魅力です。水冷の4サイクル、VツインDOHC4バルブ645ccエンジンから絞り出される出力は69PS/8800rpmと、アドベンチャーバイクとして申し分ないスペックを有しています。
④HONDA CRF1000L Africa Twin
ジャパニーズ・アドベンチャーバイクの元祖とも言えるバイクがこのホンダのアフリカツインの名を冠した車種です。1980年代にまさにパリダカに出場するためにホンダが開発したレース車両が市販用に改良されたもので、特に近年の装備は最新のものばかりで、バイク業界全体から見ても注目される車種になっています。
なんといっても魅力は最新技術の投入です。たとえばクラッチの操作が必要ないデュアル・クラッチ・トランスミッションを搭載していて、オフロードだけでなく市街地での運転も、大型車でありながらバイカーの負担が軽減されています。さらに2018年には電子スロットルも採用され、走行モードに合わせた運転が可能になりました。
アドベンチャーバイクに必要であり、また顔とも言うべきガソリンタンクは実に24リットルも給油が可能です。また、過酷な環境を走るためのパイプガード、エンジン底部を守るスキッドプレートなど、随所にパリダカで培われたホンダの「本気」を感じることができる装備が充実しています。
お気に入りのアドベンチャーバイクを見つけてツーリングを楽しもう!
人気のアドベンチャーバイクを紹介してきました。選び方は冒頭でも紹介したように、自身の免許証の種類のほか、体格やツーリングの目的や距離などから最適な車種を選ぶべきです。しかし、なによりも大切なことは自分がその車種を好きかどうかです。250ccでも大型でも、お気に入りのアドベンチャーバイクをみつけ、旅に出てみてください。
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