関之尾滝は日本の滝百選に選ばれた！実は心霊スポット！秋は紅葉！アクセスは？

日本の滝百選に選ばれつつ、その上流に国の天然記念物を抱える稀有な滝の関之尾滝。その周囲は自然の恵みで溢れ、秋は紅葉が美しく辺りを彩ります。しかしそんな美しい景勝地には、実は有名な心霊スポットという顔もあります。様々な顔を持つ関之尾滝とはどんな場所か？どんな楽しみ方があるのか？そんな魅力を紹介致します。

少しだけお勉強ですが、日本の滝百選とは、1990年に選定された日本を代表する100の滝のことです。「日本百名滝」や「日本百名瀑」と言われることもありますが、その選考には、全国から527滝が厳選され、その中からさらに素晴らしい滝として、527滝から100滝が選ばれています。日本の滝百選とはとても名誉ある称号なのです。

関之尾滝（せきのおのたき）とは、宮崎県都城市関之尾町にある滝で、日本の滝百選の一つに数えられています。その滝の特徴は、大滝、男滝、女滝の3つからなり、幅約40m、落差18mという非常に迫力のある滝です。昔は水源にも活用され、明治時代に余水の排水口や取水口として男滝と女滝が掘り作られました。そんな歴史ある滝です。

滝の上流の川床には、数千個の甌穴群（おうけつぐん）があり、世界有数の規模といわれています。甌穴とは、川底に出来た小さな穴や窪みに石などが入り込むことで、丸く削られ、それが流れる水の浸食により大きくなり、周囲の浸食により地表に出現したものです。この甌穴群は1928年に国の天然記念物に指定されました。

関之尾滝は、滝の上流に流れる川に沿ってサイクリングコースや公園、バンガローやケビン等の宿泊施設を備える観光スポットでもあります。また、秋には紅葉スポットとして紅葉狩りにも最適です。春には桜、夏はレジャー施設でアウトドアを満喫できます。日本の四季の変化にアクセス出来る有数のスポットとも言えます。

関之尾滝は、宮崎県都城市の『関之尾緑の村』というところにあります。この緑の村は、宿泊用のレジャー施設が充実しており、アウトドアには最適な場所です。地元でも親しまれている場所であり、山の中でもアクセスは悪くありません。また、村にある『自然活用センター』では、自然を生かしたワークショップも充実しています。

つつじが満開の五月頃になると滝つぼに、朱塗りの盃(さかずき)が浮かぶと伝えられています。この伝説は、その昔この滝近くの場所で宴会が模様された際に、土地の頭首へのお酌を誤った女性が、恥のあまり滝つぼに身投げをしました。それを知った恋人がその滝つぼに女性を叫んだ際に朱の杯が浮かび上がったとか。

関之尾滝は、心霊スポットとして有名です。関之尾滝は落差が大きく、水量も多い滝です。それにより自殺スポットとしても有名であり霊が集まりやすく心霊現象も起こりやすいとか。滝にまつわる伝説にもその昔身投げした女性の想いがその滝つぼに残っているとも伝えれます。ここは、古より現代へと語り継がれる心霊スポットなのです。

夜の関之尾滝は、多くの心霊現象や怪現象が発生することで有名です。夢に現れニタニタとこちらを見つめる老婆、塗り直してもすぐに赤く錆びてしまう事故多発帯のガードレール、遊び半分で肝試しに行った人達が語る恐怖の心霊体験と、そこでの恐怖は折り紙付き。この滝に限らずですが、心霊スポットと呼ばれる場所へ夜に行くのは危険ということでしょう。

関之尾滝は、紅葉スポットとしても有名です。滝の周辺は甌穴群が天然記念物として認定されていることもあり、綺麗に整備・管理されています。人工的なという意味では、自然の紅葉という魅力は薄れるかもしれませんが、紅一色に彩られた木々は絶佳の美しさがあり、滝と紅葉という日本らしい組み合わせは忘れがたい景色と言えます。

関之尾滝のある関之尾村の紅葉は、地元の人も訪れる紅葉スポットです。燃え上がるような赤く染まった木々を背景に、雄大な滝や甌穴群を観ることが出来るからです。また、村の中には遊歩道も整備されているので、ゆっくりと秋の時間を満喫することが出来ます。一通り歩いたら、ベンチでゆっくり流れる水の音に癒されてください。

紅葉に限らずですが、季節やシーズンに合わせて色々なイベントが開催されているようです。これらのベント情報は、観光協会からSNSを使って発信されています。足を運ぶ前にチェックしてみると面白いイベントをチェックできるはずです。滝を見るだけのつもりが意外な思い出を作れるかもしれませんね。

関之尾滝へのアクセスは、車だと宮崎道都城ICから車で20分の距離となります。道中は山道となり、運転には注意が必要です。公共交通機関の場合のアクセスは、➀都城駅から北原バス停まで徒歩3分の霧島神宮前行のバスに乗り、関之尾滝下車（約30分）。➁西都城駅から霧島神宮行のバスで関之尾滝下車（約24分）のいずれかとなります。

関之尾滝は滝の下流（正面）から見るだけでなく、いろいろな角度からその迫力を堪能出来ます。いろいろな角度から滝を見るということは、それまでの道中に色々な景色を見ることもできます。自分なりのお気に入りのスポットを発見するとともに、その周囲の自然も堪能しましょう。

この橋は川沿いに作られた遊歩道の延長になります。対岸に渡るための橋となりますが、その位置が丁度滝の真正面に位置しています。間近で見るのと違い、滝と周囲とを合わせた全体像を観ることが出来ます。足元には川が流れ、宙に浮いているような不思議な感覚と共に百選の滝を味わえます。

滝のやや離れた高所に展望台が用意されています。滝と橋と川と、それらを包み込む緑豊かな森を含めた全てを視界に収めることが出来るお勧めのスポットと言えます。俯瞰して見ることで近くでは見つけられなったものも見つけられそうなこの場所で、あなたは何を見つけることが出来るでしょうか。耳と肌と目で探してみてください。

関之尾滝の面白い所は、上流からも見下ろすことができるのです。上流から流れ、滝となって流れ落ち、下流の川を作っていく。水の流れる過程をそれぞれの場所から見ることが出来るのです。そのため、遊歩道の道中からは、下に大量に落ちる様を見ることが出来ます。関之尾滝は水量の多い滝なので、見ていると吸い込まれそうな程です。

滝の存在感が非常に大きいですが、その他にもたくさんの面白い物や絶景があります。その土地のものを集めた道の駅には、そこならではの珍しい野菜や山菜が売られています。また、その土地を守る神社や、少し離れた所に関之尾洞穴というスポットも。いずれも関之尾緑の村に訪れたら、滝と併せてチェックして欲しい所をまとめてみました。

滝の入り口となる『滝の駅せきのお』。道の駅というと馴染みがあるのですが、ここは滝の駅です。都城観光協会が運営しており、地場産の特産品やここならではの限定品も用意されているとか。駐車場も完備され、使いやすい場所でもあり、滝へのアクセスの起点になってくれます。

沢山のイベントで訪れる人を楽しませてくれる滝の駅。地元の人から観光客まで、客層は選ぶません。また、イベントだけでなく、中で食べられるものもおいいしい物ばかり。特にお勧めなのは、濃厚で色々な味が楽しめるソフトクリームです。冬場は難しいかもしれませんが、ソフトクリーム片手にお散歩は楽しそうですね。

滝の手前に佇む威風変わった形をした小さな神社です。その昔、水田に水を引く際に豊穣を願って作られた神社だそうです。その水源としての土地への感謝と永遠の安寧を願って建てられたものと言います。建物全体が赤く彩られ、形も普通の神社とは違う作りをされています。

関之尾滝から県道を車で15分程度離れたところに、溝ノ口洞窟があります。霧島山系の湧き水が浸食し、数千年の長い年月をかけて作られたといわれる岩穴は、横13.8m、高さ8.6m、全長が224mと迫力ある洞穴です。その迫力の他には、洞穴内の縄文時代人の生活跡があるとか。自然の力と歴史ロマンに触れ合えるチャンスがそこにあります。

自然の迫力と神秘を満喫したり、恐怖の心霊体験を出来たりと色々な顔を持つ名瀑関之尾滝。どこか旅に行きたいな、と考えた時は旅に出るチャンス。ぜひ自然の魅力溢れる関之尾滝を選んでください。そこで出会える人々の活気や四季で装いを変える自然とマイナスイオンが元気をくれます。旅の支度とアクセスをチェックして出かけましょう。