ハワイ出雲大社を参拝！御朱印帳やお守りはお土産にもおすすめ！

テレビで取り上げられているのでご存知の方も多いとは思いますが、ホノルルに出雲大社があるんです。もちろん本物の、由緒正しい出雲大社ハワイ分院という神社です。ご利益は縁結びですが、地元ではよろずお祈りという感じのようです。ユニークで人気のお守りや御朱印帳など、ハワイ出雲大社のあれこれをご紹介しましょう。

ハワイ出雲大社の正式名称は「出雲大社教布哇分院」です。主祭神は大国主命ですが沖縄の沖縄神社・波上宮・普天間神宮を合祠、オアフ島に祀られていた恵比寿神社・稲荷神社に加えてワイアエナ地区の氏神さまも合祀しています。沖縄の神様は移民に沖縄出身者が多かったためです。

ハワイ出雲大社は広島県出身の神職・宮王勝良氏が1906年にハワイで出雲大社信仰の普及を開始、翌年には神殿の建設に至りました。1918には出雲大社本社から正式に分院とされ、ハワイ州政府により宗教法人として認可されました。1941年の真珠湾攻撃のため教団幹部はFBIにより米本土に拘束され、社殿などの財産はホノルル市に寄贈されました。

戦後1946年には拘束を解かれた二代目院長・宮王重丸氏が仮社殿を復興し、正月から神社としての活動を開始。1952年にはホノルル市議会により神社の敷地の返還が議決されました。1968年には再開発事業のため現在地に移転し、盛大な遷座祭が行われました。現在の分院長は3代目の天野大也氏です。

ハワイ出雲大社はホノルルのダウンタウン近く、チャイナタウンに隣接した場所にあります。人気のカメハメハ大王像やイオラニ宮殿観光と併せると行きやすいですね。出雲大社を訪れるにはトロリーかバスを使うと便利です。日本の観光会社が運航しているトロリーを利用するのが最も便利です。アラモアナセンターから約30分で到着します。

ハワイ出雲大社に行くトロリーはレアレアトロリー（HIS）、OLIOLIウォーカー（JTB）、レインボートロリー（JAL）のダウンタウン線で、いずれも30分間隔で運航しています。レアレアトロリーはツアー客以外でも乗車券で利用でき、1日乗り放題25ドルです。バス利用の場合はチャイナタウンから歩くため、土地勘と注意が必要です。

ハワイとはいえ、出雲大社には違いありませんから参拝の作法も出雲大社と同様です。どの神社でも同じですが参道の真ん中は神様の道ですから端を歩くこと。初詣など規制がかかっている時は別ですが…。鳥居をくぐると右側に手水舎があります。左手、右手の順に清め、左手に水を取って口を清め、柄杓を立てて柄を清めます。

ここで普通はハンカチや手拭いで手を拭くのですが、さすがはアメリカ。手水舎の柱にペーパータオルが取り付けられています。ハワイの人はハンカチを持ち歩く習慣がないようですね。ここは郷に入っては郷に従ってみるのも面白いかもしれません。以前は電動式だったので紙を取るたびにモーター音が響いたそうです。

階段を登ると紛うことなき出雲大社です。シンボルともいえる4メートルの大注連縄は島根県の業者が制作し、取り付け指導も行いました。出雲大社の参拝は二拝、四拍手、一拝といわれていますが、正しくは一拝・祈念・二拝・四拍手・一拝です。最初に一拝した後にお祈りをするのが正しい出雲流です。

お祈りの際には、さきみたま（幸魂）、くしみたま（奇魂）、まもりたまい（守給）、さきはえたまえ（幸給）と唱えます。お賽銭はアメリカですからアメリカのお金で納めましょう。いくら神様でも自力で両替することはできません。日本円ではご利益も半減というものです。

お守りの授与や御朱印のお願い、祈願の受付は社務所で行っています。小さな建物ですが、観光客が並んでいるのですぐにわかります。社務所の入口にお守りやお札の見本が飾ってあります。日本では出雲大社といえば縁結びですが、ここはハワイです。ユニークなお守りがそろっています。

マラソンや水難除けはハワイならではでしょうか。ホノルルマラソンの完走を祈願してお守りをいただく人も多いようです。ペット用のお守りやカードケースに入るクレジットカード型のお守りなどアメリカを感じさせるお守りが人気です。交通安全のお守りは真っ赤なハート型でなかなかのインパクトです。

ハワイ出雲大社で授与されるお守りは、島根県の出雲大社で手作りされてお祈りをして御霊を込めた上でハワイに送られます。ハワイ到着後に改めてご祈祷をするので2倍のご利益があるそうです。いくらキュートなお守りでも、単なるお土産ではなく信仰の対象ですから授与所のお守りは撮影禁止ですので注意してください。

社務所には当社を紹介したテレビ番組の関連グッズもあります。テレビ出演で人気のヌシカン（宮司）さんやアシカン（神主）さんの姿も見ることができます。お守りとテレビ番組グッズのキャップやTシャツが同じところに置いてあるというのもアメリカン。神様に捧げられた御洗米は、普段炊くお米の中に少し混ぜるとご利益があるそうです。

参拝の記念といえば御朱印ですね。最近人気の御朱印集めですが、ハワイ出雲大社でも御朱印をいただくことができます。御朱印の初穂料は3ドルで社務所でお願いするのですが、持参の御朱印帳に書いていただく場合は30分ほどかかります。混雑時だと45分から50分ほど待つことになりますのであらかじめご注意を。

社務所で御朱印帳を求めますと、すでに御朱印を記したオリジナルの御朱印帳をいただくことができます。ハイビスカスをあしらった可愛らしい御朱印帳ですが、日本国内の御朱印帳に比べてサイズが小さいので寺社によってはこの御朱印帳は断られることもあるそうです。ハワイ出雲大社参拝記念としてとっておくのがいいかもしれません。

2017年の元日、ハワイ出雲大社には1万人の初詣客が訪れました。初詣に訪れるのはハワイ在住の日系人はもちろん、お正月をハワイで過ごす観光客の皆さん。そして地元の人々も多くが初詣にいらっしゃいます。1月とはいえ常夏のハワイですから半袖・サンダル履きでさまざまな人種の人々が気軽に神様にご挨拶に来ます。

初詣の善男善女には神主さんがお祓いをしてくれます。正月3が日は大混雑で、参詣するのに30分ぐらいは見ておく必要があります。また、1月3日までは御朱印の授与はお休みになりますのでご注意ください。日本の初詣はコートにマフラーで白い息を吐きながらという光景ですが、南国の初詣も機会があればご体験を。

本殿の向かって左側には梵鐘がかかっています。神社に梵鐘とは？　と思いますが、ホノルル市の姉妹都市である広島市から寄贈された平和の梵鐘です。不幸な戦争の発端となったハワイに、戦争の代償を払うことになった広島の平和の梵鐘がかかっています。ほんの少しだけでもかつての歴史に思いを馳せてみては。

ハワイ出雲大社のシンボルともいえる狛犬さん。ハワイらしくレイをかけた姿はとても人気があります。どことなく沖縄のシーサーを思わせるお顔立ちは、ハワイに沖縄系住民が多いからでしょうか。出雲大社には沖縄の神様も合祀されていますし、ハワイの祖霊も祀っています。様々な神様のご利益がありそうですね。

せっかくハワイまで行くのですから、祈祷をお願いしたいという方もいらっしゃると思います。祈祷は事前予約が必要です。予約はEメールでizumotaisha@hawaii.rr.comに希望時間とハワイでの滞在期間、祈祷を受ける方の住所氏名（全員分）とお祈りしたい内容を書いて送ります。何回かやり取りして日程を調整します。

当日は社務所で到着を伝え、拝殿の前で待機します。順番がくると呼ばれますので拝殿に上がります。ハワイではサンダル履きで行動することが多いと思いますが、裸足では失礼なので靴下を用意しておきましょう。あとは神主さんのお話とお祓いです。初穂料はは50ドルから100ドルぐらいが相場のようです。

ホノルルの観光スポットとして人気のハワイ出雲大社ですが、参拝に訪れる際には信仰の場所であるということは忘れてはいけません。お守りをお土産がわりにいただくのは構いませんが、御朱印帳は参拝の印なので一人一冊まで。境内では神様への敬意を忘れずに。きちんとマナーを守らないとご利益もありません。

ハワイ出雲大社はチャイナタウンの近くにあるのですが、この周辺はあまり治安がよくありません。ホノルルに慣れた方や地元の人と一緒ならいいのですが、初心者の方は徒歩で行くのはおすすめできません。トロリーかタクシーの利用がいいでしょう。また、現地のミニツアーで出雲大社を組み込んでいるものを利用するのも良いでしょう。

ハワイの出雲大社はいかがでしたでしょうか。ハワイと神社というとミスマッチな感じがするかもしれませんが、日系社会だけでなく地元の人々にもしっかりと根づいています。ハワイには他にも神社仏閣がありますから、南国の御朱印集めというのも楽しいかもしれません。ぜひ一度、ハワイ出雲大社を訪れてみてはいかがでしょうか。