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京都「時代祭2017」の見どころは?日程・コースなど徹底紹介!

京都「時代祭2017」の見どころは?日程・コースなど徹底紹介!
投稿日: 2017年9月4日最終更新日: 2020年10月7日

京都三大祭りの一つ、時代祭。平安神宮の祭りではあるのですが、やはり見どころは豪華絢爛な時代行列と言えるでしょう。そこで2017年の時代祭のコースや日程などを紹介します。ぜひ目の前で繰り広げられる時代絵巻を存分に堪能してください。

京都三大祭りの一つ時代祭見出し

京都には大きな祭りが三つあります。5月の葵祭は貴族の祭り、7月の祇園祭は町衆の祭りとして、いずれも古く長い歴史を持っています。それに対してご紹介する時代祭は比較的歴史が新しいのですが、歴史絵巻を間近で見られる、京都ならではの祭りと言えるでしょう。そこで2017年の時代祭の日程やコース、見どころなどについて紹介します。

時代祭とは見出し

時代祭というのはその名の通り、東京に天皇が遷るまでの京都の風俗をさかのぼる祭りです。平安神宮の祭りとして行われています。神社の祭りなので、神幸祭、還幸祭などもあるのですが、メインイベントとして執り行われる時代行列が最も有名で、「京に広がる時代絵巻」と評されています。

この時代行列は、各時代の中心地となった京都でしかできない祭りと言われ、各時代の衣裳や道具を身に着けた人々が行列を作り、街を練り歩きます。その列は明治維新から平安京が置かれた時代にまでさかのぼるもので、約2000名が2キロにもわたる列を作ります。まさに目の前で歴史年表を見るかのような祭りです。

時代祭の歴史見出し

最初に、時代祭は葵祭や祇園祭に比べて新しい祭りだと言いましたが、この祭りが始まったのは1895年のことです。この年は平安遷都から1100年目にあたる年で、桓武天皇を祀る神社として平安神宮が造営され、10月22日から24日に祈念祭が挙行されました。この時、平安神宮の管理保存のために「平安講社」というものが作られます。

この平安講社は学区を基準に作った「組」が単位となっているのですが、祈念祭の翌日の25日に、この講社ごとに各時代の扮装をする時代行列が行われました。初回は平安神宮に参拝するという形をとりましたが、次からは天皇の住まいである御所から行列をお供にして神宮へ行くというコンセプトになっています。

最初は6行列で始まりましたが、第二次世界大戦前後にいったん休止したのちに1950年に復興、時代婦人列などが加わることでより豪華なイベントとなりました。現在では、日本だけではなく、世界からもたくさんの観光客が訪れる、京都市民主体の祭りとして知られています。

時代祭の日程見出し

前述の通り、時代祭の初回は10月25日に行われました。しかし翌年からは10月22日に行われています。2017年も10月22日に行われる予定です。なぜこの日程になっているのかと言うと、10月22日は桓武天皇が長岡京から平安京に遷都した日とされているからです。時代祭は桓武天皇に現在の京都の繁栄を見ていただくお祭りなのですね。

実際の平安神宮の祭儀の日程としては、15日の参役宜状授与祭、21日の前日祭などがあります。また22日の日程としては午前7時からの神幸祭で始まり、鳳輦が9時に京都御所へ向けて移動、10時半から建礼門前で行在所祭を行った後で合流し、12時から時代行列が行われます。平安神宮に遷幸するのは15時ごろで、そのまま還幸祭となります。翌23日に後日祭があり、一連の日程が終わります。

2017年も前述の通り、日程は例年通りとなる予定ですが、雨天の場合は順延になります。当日早朝に判断することになるとのこと。基本的には翌23日に順延となり、それでもだめなら中止となってしまいます。2017年の時代祭が無事に行えるよう、いい天気になることを願いましょう。

時代祭のコース見出し

さて、時代祭のコースですが、前述の通り、スタートは京都御所、12時となります。ここから丸太町通りを進み、烏丸通を左折し、南下します。続いて御池通に入り、京都市役所前を右折、河原町通を三条通まで南下し、三条通を東進、神宮通からまっすぐに平安神宮に入ります。約4.5キロのコースとなります。

文字で書いてもわかりにくいかも知れませんが、大まかにいうと京都のメインストリートを一周するようなコースになっています。行列そのものは12時にスタートして平安神宮到着が15時ごろとなるので、このコースを約3時間かけて練り歩くことになります。

したがって、コースの位置によって行列が通る時間が大きく違います。時代祭の公式サイトには行列のコースのほか、通過予定時刻が記載されています。観覧予定の場所と、通過予定時刻を確認して、早めに行くようにするといいでしょう。

時代祭会場へのアクセス見出し

時代祭のアクセスは、観覧場所をどこに取る予定かによって、アクセスが大きく変わります。しかも時代祭りが通過する範囲はメインルートのほかにそこから入る通りなどにも交通規制がかかるため、バスのルートは大きく変わる可能性が高いです。バスは避けたほうが無難でしょう。

逆に便利がいいのは京都市営地下鉄です。特に時代祭は京都市営地下鉄東西線のルートの上を通るため、東西線を使うと地上にあがったあたりで見ることができます。京都御所周辺ならば烏丸線の丸太町駅、御池通ならば烏丸御池駅、以下京都市役所前駅、三条京阪駅、東山駅が最寄り駅となります。

もし地下鉄を利用して時代祭の観覧をするのであれば、「京都市営地下鉄1Dayフリーチケット」があります。これは600円で市営地下鉄烏丸線と東西線が1日乗り放題になるというもの。地下鉄の所要時間を考えると、丸太町駅で行列のスタートを見て、東山駅でもう一度見るということも可能です。

時代祭の見どころ見出し

前述したように、時代祭は京都が都だった時代を8つに分けて、それぞれの時代の衣裳や道具を着用して街を練り歩くというものです。これらの衣裳は京都の職人が時代考証に基づいて作っているという本格的なもの。教科書や資料集などで見たことがあっても、やはり本物は違いますよね。これらの変化を見ることこそが時代祭の見どころと言えるでしょう。

さて、時代行列は明治維新から始まります。ここは維新側の志士や勤王隊などが並びます。桂小五郎や坂本龍馬、西郷吉之助なども出てきます。一方、有名な新選組は京都にはいたのですが、勤王側だったことから、この列には入りません。

江戸時代は徳川城使上楽列ということで、徳川幕府から京都の朝廷に正月に行われていた行列がモチーフになっています。また和宮や吉野太夫といった、有名な江戸時代の女性たちが並ぶ婦人列もあります。

安土桃山時代は織田信長と豊臣秀吉の上洛がモチーフとなっています。織田信長、豊臣秀吉はもちろんですが、彼らの重臣である丹羽長秀、滝川一益、柴田勝家なども列に並びます。

室町時代は室町幕府将軍の列もありますが、室町洛中風俗列と言われる列があります。これは室町時代の京都の町衆の風俗を再現したもので、風流踊という踊りが披露されるところが見どころ。この踊りは現在の盆踊りの原型とされるものです。

次の吉野時代は、南北朝時代の南朝の風俗です。楠公上楽列の「楠公」とは楠木正成のこと。楠木正成が後醍醐天皇の隠岐遷幸の際に上洛したことを表しているのです。また中世婦人列では静御前や淀君などの有名な女性のほか、京都の桂女や大原女などが登場します。その美しさは見どころの一つですね。

鎌倉時代は後鳥羽天皇が主催した流鏑馬の様子を表現しています。狩装束に身を包み、矢をたずさえた武士が馬に乗り颯爽と列を進みます。実際に流鏑馬をするわけではありませんが、雰囲気は伝わりますね。

次の藤原公卿参朝列と、平安時代婦人列は時代行列の中でも見どころと言える列です。京都の歴史というと真っ先に頭に浮かぶ、藤原氏全盛の時代の姿をあらわしたもの。中でも紫式部や清少納言は美しい十二単に身を包んており、まさに時代祭の醍醐味と言えるような美しさです。聞くところによると、これらのメインの女性たちは芸妓さんなどが扮することが多いとか。

そして延暦時代、平安遷都前後の時代が時代行列の最後を飾ります。坂上田村麻呂を中心とした武官、文官が列を作ります。鎌倉時代の武士などと比較して、その衣裳の違いを見比べるのも楽しみの一つと言えるかもしれませんね。

そして最後に神幸列として、桓武天皇が祀られた輿を中心に神饌などが列を作ります。桓武天皇がこの輿から現在の京都のにぎわいを見ているということになっているので、一番後ろに配置されるわけです。

時代祭の観覧は?見出し

問題はこの時代祭、時間がけっこうかかるということと、混雑するということです。列の長さだけで2キロにも渡りますし、普通に歩く場合と違うので、行列を全部見ようとすると2時間くらいは見る必要があるでしょう。その間ずっと立っているというのもなかなかしんどいかもしれません。

実は時代祭には有料観覧席があります。場所は3か所。まず京都御所を出てすぐのところ、それから御池通、そして平安神宮の手前の神宮道のところになります。2017年の有料観覧席は8月29日から販売が開始されました。料金は一般席は2050円、全席指定でパンフレットが付いてきます。

なお、2017年には初めて、「時代祭まなび席」という座席が作られました。これは御池通のところに160席だけもうけられる有料観覧席で、全席指定でパンフレットがつくほかに専属ガイドの解説を聞くことができるイヤホンがついてきます。歴史や由緒など、もっといろいろ知りたいと言う方にはおすすめです。

この座席は5000円と、一般席より値段が高いのですが、すでに2017年分はかなり売れつつあるとのこと。もしこの座席での観覧を希望するのであれば、急いだ方がいいでしょう。コンビニ、インターネット、旅行代理店などのほか、京都総合観光案内所や河原町三条の観光情報コーナーなどでも扱っています。

ただし、有料観覧席が取れたからといって安心は禁物。観覧席周辺は観覧におすすめの見どころの場所ということで混雑するため、ギリギリだと観覧席まで行けない可能性があります。2017年は日曜日に当たることもありますし、早めに観覧席に行くようにしましょう。

時代祭観覧の注意点見出し

時代祭の観覧は普通の祭りの場合と同じように、マナーを守って観覧すればいいのですが、一つだけ重要な注意点があります。それは、写真撮影のフラッシュが禁止されているということ。乗馬での行列が多く、たくさんの牛馬が参加するからです。

牛馬はフラッシュが光ると興奮して暴れたり、暴走したりすることがあると言われます。もちろんきちんと係の人がついているのですが、不測の事態が起こると、行列の参加者だけでなく、観覧している人も危険です。牛馬も大事な参加者。マナーを守り、楽しい祭りを体験したいものです。

また、これは注意ではないのですが、もし時間があったら、時代行列で見る時代のことをちょっと予習しておくのもいいかもしれません。列に参加する人についてでもいいですし、衣裳のことでもいいでしょう。ちょっとでも知識があると一層楽しめます。

今年の秋は時代祭を見出し

まさに歴史絵巻を実際に見るような気分が味わえる時代祭。本物の衣裳を実際に近くで見られるのは貴重な体験になりそうです。2017年の時代祭が大成功であるように、今から楽しみに待ちましょう。

投稿日: 2017年9月4日最終更新日: 2020年10月7日

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