金鱗湖は朝霧を見に行こう！周辺の散策におすすめのスポットまとめ！

金鱗湖(きんりんこ)は大分県の人気温泉地の湯布院にある、池と言ってもよいようなこじんまりとした湖です。池を泳ぐ魚のうろこが夕日に輝いて金色に見える様子から名づけられたと言われています。今回は、多くの観光客が訪れる湯布院のランドマーク金鱗湖と、そこから徒歩で行けるおすすめスポットを紹介します。

金鱗湖は湖面から立ち上る幻想的な朝霧で有名です。金鱗湖の湖底からは清水と共に温泉も湧いており、年間を通して水の温度が高めになっています。そのため、寒い日の早朝などには湖面から湯気(朝霧)が立ち上る様子が見られるのです。朝霧を見たければ晩秋から冬の早朝に訪問するのがおすすめです。

水のきれいな金鱗湖では、たくさんの魚の姿を見ることができます。昔からいる魚である鯉や鮒などのほか、近年では外来種のブラックバスやティラピアなどの魚が増えているといいます。地元では魚の生態系を守るため、勝手に放流しないよう呼び掛けています。魚ではありませんが、絶滅危惧種であるオンセンミズゴマツボという巻貝も金鱗湖の近くに生息しているそうです。

「天祖神社」は金鱗湖に浮かぶ鳥居を有する神社です。湖の南東に位置し、神社脇には由布岳から湧き出た水が流れており、湖を潤しています。天祖神社はもともと少し離れた場所にある佛山寺にあった宮を、明治の神仏分離で今の場所に移したと伝えられています。

天祖神社は大きな杉に囲まれ、観光地でありながら静寂で厳かな雰囲気を漂わせています。地元の人たちの信仰を集めている神社で、ご神木の大杉は市の天然記念物にも指定されています。天祖神社から鳥居を通して見る金鱗湖は、反対側から見るのとはまた違った、しっとりとした趣です。

住所:大分県由布市湯布院町川上

「カフェ・ラ・リューシュ」は金鱗湖のほとりにあるカフェです。母体は「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」で、そこに併設されたカフェなのです。金鱗湖を目の前にしたテラス席は観光客に大人気です。もちろん、店内の席からも美しい金鱗湖が見えるので、寒い日や雨の日の風情も楽しむことができます。

「カフェ・ラ・リューシュ」は、日曜と祝日は朝7時から、その他の日は朝9時からオープンしているので、朝霧を見た後で冷えた体を温めに利用するのも良いでしょう。1200円程度でモーニングプレートセットやスコーンのセットが食べられます。金鱗湖の美しさを堪能しながら贅沢な時間が過ごせるはずです。

住所:大分県由布市湯布院町川上岳本1592-1 電話番号:0977-28-8500

古式手打蕎麦「泉」は金鱗湖畔の蕎麦処です。側から見るとパラソルが見えて一見カフェ風ですが、本格的な手打ちそばを食べられる人気店です。湯布院の名水などを使い、原料にこだわった十割そばが自慢です。そばは季節によって産地を選び、一日に使う分だけを挽いて手打ちをしているそうです。

「泉」のおすすめメニューは「鴨せいろ」で、観光客にも人気の高い一品です。香ばしく焼いた鴨はとてもジューシーで、手打ちのため多少不揃いの麺がしっかりとつゆに絡み、満足感を得られるます。そば湯も美味しいと評判です。清々しい空気が流れるテラス席はとても人気ですので、時間を考えて訪問することをおすすめします。

住所:大分県由布市湯布院町川上1599-1 電話番号:0977-85-2283

「レストラン洋灯舎(らんぷしゃ)」は、天祖神社近くにあり、金鱗湖にその特徴的な姿を映すレストランです。駐車場もあり、車でのアクセスも容易です。入口は道路側にあり、階段でダイニングスペースに下りて行きます。ガラスの向こうに広がる金鱗湖の景色が見えると思わず感嘆の声が上がることでしょう。

「レストラン洋灯舎」では、ハンバーグやフライ、地元の野菜などを使った洋食が食べられます。お腹が空いている時は嬉しいボリュームですが、ここでは何といっても金鱗湖の景色が一番のご馳走ですので、湖を見ながらゆっくりと過ごしてください。朝7時からオープンしていますので、朝霧観光にも利用価値大です。

住所:大分県由布市湯布院町川上1561 電話番号:0977-84-3011

「下ん湯」は金鱗湖を挟んで天祖神社のほぼ対岸にある混浴の共同浴場です。藁ぶきの古民家風の建物は、観光客があふれ、おしゃれな店が立ち並ぶ金鱗湖周辺にあって異色ですが、古くから地元の人に愛されている共同浴場の雰囲気が溢れています。中には内湯が1つと露天が1つあり、どちらも混浴です。

無人なので、入口にある箱に料金を入れて入ります。脱衣場はなく、棚が設えてある浴槽の脇で着替えをします。内湯はかなり熱め、露天もやや熱めです。お湯につかりながら湖の景色を楽しむというわけにはいきませんが、昔ながらの雰囲気の残り情緒たっぷりです。女性にはハードルの高い浴場ですが、湯布院のユニークなスポットです。

住所:大分県由布市湯布院町川上1586

「鍵屋」は湯布院の有名旅館御三家の一つ「亀の井別荘」の売店で、誰でも利用できます。金鱗湖のすぐそばにあり、地元の食材を使った自家製の食品や、地元の作家のクラフト雑貨など洗練されたグッズが置いてあります。中庭の休息スペースではおはぎなどが食べられ、サービスでお茶も飲むことができます。

住所:大分県由布市湯布院町川上2633-1 電話番号:0977-85-3301

「由布院市」は御三家の一つ「玉の湯」の売店で、金鱗湖からは徒歩で10分弱の距離にあります。旅館の敷地内にあるため、全国的に名高い玉の湯の雰囲気を味わうことができ、旅館オリジナルの食品をはじめ、大分の工芸品や九州各地の陶磁器などが買えます。宿で使用しているアメニティなども販売しています。

住所:大分県由布市湯布院町川上2731-1 電話番号:0977-85-2056

「B-Speak」は御三家の一つ「無量塔(むらた)」が運営するスイーツ店で金鱗湖からは徒歩約10分です。旅館自体は湯布院の観光エリアからは少し離れたところにありますが、この店は湯の壺街道の入口に位置しています。観光客にも人気で、有名なロールケーキなどは品切れになることもしばしば。お目当てのものがあったら早めの訪問をおすすめします。

住所:大分県由布市湯布院町川上3040-2 電話番号:0977-28-2066

「ステンドグラス美術館」は金鱗湖の南側、つまり湯の壺街道とは反対側にある、アンティークステンドグラスを展示している美術館です。建材や調度品は英国直輸入のものを使用しており、イギリスの邸宅を訪問するようです。メインの展示館の他にステンドグラスを配した教会もあり、両方の見学ができます。

「ステンドグラス」では見学者限定でワークショップが体験できます(別料金)。約60種の中から色を選び、鏡やフォトフレーム、ペンダントなどを作れば、良い旅行の思い出とお土産になります。所要時間は1時間から1時間半ですので、時間に余裕のある方はぜひトライしてみてください。

住所:大分県由布市湯布院町川上2461-3 電話番号:0977-84-5575

「湯の壺街道」は金鱗湖のそばを通る、いわば湯布院の銀座通り。いつでもたくさんの観光客で賑わっています。洒落た雑貨店やギャラリー、食料品店、おしゃれな食事処、おいしそうなテイクアウトの店が軒を並べています。個性的で工夫を凝らした店が多く、見て歩くだけでもとても楽しいストリートです。

「湯の壺街道」の長さはおよそ1キロメートルで、金鱗湖と由布院駅の間に位置しています。近年は外国からの観光客も多く、色々な言語が飛び交い、看板にもハングル文字が多く見られます。道幅は狭いのですが、車が通るので観光の時はくれぐれも注意しながら歩いてください。

湯布院の玄関である由布院駅は、金鱗湖から徒歩で20分ほどですが、湯の壺街道などを見ながら飽きずに歩けます。建築家の磯崎新氏の設計による木造の駅舎は12メートルの吹き抜けロビーが特徴です。建物全体が黒で統一されており、とてもモダンです。晴れた日には駅から正面に美しい由布岳が見えます。

由布院駅の待合室を兼ねたホールはギャラリーとして開放されているので、列車を利用しなくても楽しめます。ホームは外からでもすぐ近くに見られ、特急列車が停まっていることもあり鉄道ファンにも人気の駅です。運が良ければ豪華列車の「ななつ星」が見られるかも。1番線ホームには有料ですが足湯もあります。

住所:大分県由布市湯布院町川北8-2 電話番号:0977-84-2021

寒い日の早朝に見られる朝霧が有名な金鱗湖ですが、天祖神社の鳥居や周囲の自然を湖面に映す姿は季節や時間にかかわらず美しいものです。遊歩道も整備されており、鳥や魚の姿を見ながら散策すればきっと気持ちが癒されることでしょう。湯布院では外せない観光スポット、金鱗湖にぜひ足を運んでみてください。