山梨のワイン紹介！ワインタクシーで味を楽しんで気に入った物をお土産に！

山梨県は日本でも3本の指に入るワイン生産量を誇っています。量のみならず、製品のクオリティ、観光用施設の充実などを勘案すると、日本一と言っても過言ではありません。山梨の中でも特に笛吹・勝沼の2地区には80以上のワイナリーが集中していて、それらを巡るワインタクシーも運行されています。ワインタクシーで回るのに良いワイナリーや、山梨のおすすめワインご紹介します。

山梨では、ワイナリーが集中する笛吹・勝沼の2地区を中心にワインタクシーが走っています。ワインタクシーとは、近くの温泉街や駅からワイナリーなど好きな場所に連れて行ってくれる、定額制の時間貸切のタクシーです。ワイナリー巡りに試飲は付きもの。お酒を飲むなら運転できませんので、このシステムはとても便利と人気です。重くなりがちなお土産も持ち歩く必要がありません。

気になるワインタクシーのお値段ですが、2時間で税込み1万円、30分延長ごとに2500円になります(2017年10月)。4人まで乗れますので、人数を集めればその分1人当たりの値段はお得になります。申し込みは前日の夕方5時までにネットや電話でできる他、ワインタクシーと協定している宿泊施設でも申し込みを受け付けてくれます。

ワインタクシーを2時間借りると、平均で2か所くらいのワイナリーを回ることができます。もちろん駆け足で回ればもっと回れますし、ワイナリーに限らず交渉してレストランや土産物店などにも行ってもらうことができます。また、ワインタクシーの利用で、色々な施設で割引などの特典を受けることもできて大変お得です。運営は「やまなしワインタクシー運行協議会」、電話で予約する場合は下記のとおりです。

電話番号:0120-333-198(笛吹地区)　0120-811-915(勝沼地区)

ワインタクシーで回るのに便利なワイナリーをご紹介します。「モンデ酒造」は工場見学ができるワイナリーです。予約をすれば、見学通路からガラス越しに製造工程を見ることができます。モンデ酒造の歴史や商品の紹介パネルもありワインに関する知識も学ぶことができます。無料試飲ができるショップが人気で、気に入った商品を買うことができます。リキュールなどのお酒も扱っていますので目を向けてみて下さい。

モンデ酒造のお酒は「特醸甲州2016」や「マスカットベーリーA上屋敷2016」など数種類が日本ワインコンクール2017で受賞しています。そして、お土産としても人気なのが缶入りワインの「プティモンテリア」。赤白スパークリングの3種類があり、手頃なサイズ、持ち運びのしやすさが評判です。飲みきれない場合もスクリューキャップなので安心です。

住所:山梨県笛吹市石和町市部476 電話番号:055-262-3161

「マルスワイナリー」は鹿児島の焼酎醸造所が母体となっているワイナリーで、多種類の酵母を使ったり、赤と白で発酵温度を変えたりと、きめの細かなワイン造りをしています。工場見学も可能で、少人数なら予約は不要とのことです。無料の試飲が人気ですが、有料でグレードの高いお酒を試飲するのもおすすめです。

「マルスワイナリー」でおすすめは「彩紅藤甲州2015」で、ナシやリンゴ、白い花の香りを含む優しい印象のワインです。和の花が描かれたラベルが物語るように、和食に合うお酒です。「穂坂メルロースパークリングロゼ2015」は、樽発酵で培われた複雑な香りをもつおすすめのスパークリングで、お土産としても華やかさがあります。

住所:山梨県笛吹市石和町山崎126 電話番号:055-262-1441

「笛吹ワイン」は、山梨県産ブドウ100%でワインを生産しているワイナリーです。7月下旬から10月末までは、ブドウを足で踏む、昔ながらのワイン造り体験が人気です。潰したブドウから採ったジュースを飲んだり、オリジナルラベルを作ったり、盛りだくさんの内容です。クリスマスの頃までに、自分が造ったワインが届くのが楽しみです。

「笛吹ワイン」のおすすめは、酸味がまろやかで飲みやすいロゼの「巨峰」でやや甘口、飲みやすいと女性にも人気です。デラウェア種を使ったものは甘口と辛口の両方があります。笛吹ワインのお酒は、普通の720ミリリットルだけなく、1800や120、550といったサイズの物も売り出されているので、好みの量のボトルが選べます。

住所:山梨県笛吹市御坂町夏目原992 電話番号:055-263-2299

「ルミエール」はブドウの改良、欧州品種の導入など、ブドウづくりにこだわってワインを生産している、明治18年創業の老舗ワイナリーです。どちらも有料かつ予約が必要になりますが、30分と1時間の2コースのワイナリー見学もあります。また、ショップではセルフで有料試飲ができます。ワイナリー限定の商品は人気ですので、店頭に並んでいないかチェックしてみて下さい。

「ルミエール」でおすすめのワインは「南野呂 マスカットベイリーＡ」です。地元産のブドウを使い、品種の個性を生かしたワインです。フレッシュなイチゴやクランベリー、カシスのような赤い果実の香りがする、バランス良く飲みやすく仕上がっているお酒です。「ルミエールスパークリングオランジェ」はスパークリングで、甲州ブドウのまろやかさが人気です。

住所:山梨県笛吹市一宮町南野呂624 電話番号:0553-47-0207

「白百合酒造」は工場見学や試飲、農作業体験などで広く観光客を受け入れているワイナリーです。中でも有料ですが、20分ほどの所要時間でできる「生ワインのボトル詰め・オリジナルラベル作り」はおすすめの体験です。自分の手でワインを詰め、コルクを売ったりラベルを貼ったりすればワインに対する思いもひとしお。素晴らしいお土産になります。

「白百合酒造」でおすすめのワインは白の「セラーマスター甲州2016」、赤の「シャトーロリアン2013 」で、どちらもコンクールの受賞ワインなので、知人へのお土産としても最適です。また「内田葡萄焼酒」と名付けられたグラッパはブドウの皮を蒸留したアルコール度の高いお酒で、ロックや水割りにして飲みます。ワイナリーで買える変わり種のお土産として人気です。

住所:山梨県甲州市勝沼町等々力878 電話番号:0553-44-3131

勝沼地区にある「シャトーメルシャン」は、ワインの魅力や歴史、ワイン造りの工程などを多角的に学べる施設の整ったワイナリーです。見学コースも無料(予約不要)のものと、有料のもの(要予約)のものが2種類あります。さらに有料のものは、見学者の嗜好に合わせて細かく3コースに分かれています。

「シャトーメルシャン」の資料館は山梨県の指定有形文化財になっているもので、建物だけでも一見の価値があります。中には明治期に使われていたワイン造りの道具や、先人たちやブドウの産地に関わる資料があり、ワインに関する知識を得られます。テイスティングカウンターでは20種以上のワインが用意されているほか、カフェでもワインが味わえます。

「シャトーメルシャン」でおすすめのワインは赤の「桔梗ヶ原メルロー」です。メルローのワインとしては国内トップクラスとの評判です。ふくよかで深い味わいがワイン通に人気でお土産にももってこいです。「日本のあわメトード・トラディショネル」は白のスパークリングで、他県のシャルドネと山梨県の甲州種をブレンドし、丁寧に発酵させたお酒です。

住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1 電話番号:0553-44-1011

「あさや葡萄酒」は大正時代の創業、産地の風土を生かしたワイン造りを続けています。要予約、無料の見学ツアーは所要時間約40分で、丁寧にワイン造りの工程などを説明してもらえます。見学の後にはテイスティングが待っています。ショップではワインの1リットル瓶など珍しいグッズもあります。

「あさや葡萄酒」でおすすめのワインの筆頭は「生き生き山梨シリーズ」。赤白ロゼ共に山梨県のブドウ100%で造られています。また、それぞれの品種の特性を強く意識した「花鳥風月シリーズ」の4本も人気です。辛口スパークリングの「ASAYAももいろスパークリング」はバーベキューなどカジュアルな場でも活躍するお酒です。

住所:山梨県甲州市勝沼町等々力166 電話番号:0553-44-1022

「丸藤葡萄酒工業」は、ワインの貯蔵庫で音楽会を開催するなど、ユニークな取り組みをしている醸造所です。ワイナリー見学でも、ステンドグラスのあるセラー、戦前のワインラベル、ヨーロッパの隠れ家風試飲室など、一風変わったものを見ることができます。無料テイスティングは常時4から6種類、週末などには有料テイスティングもできます。

「丸藤葡萄酒」の「ルバイヤートワイン」シリーズは気軽に飲める価格帯で、自宅の普段飲みにおすすめです。お土産には多種が揃う「ルバイヤート」シリーズ、そして「2010ドメーヌルバイヤート」などは気を遣う方へのお土産や、記念日などに開けるのに良いプレミアムワインです。

住所:山梨県甲州市勝沼町藤井780 電話番号:0553-44-0043

「勝沼醸造」は、フランスのワインコンクールでも銀賞を受賞するなど、高い評価を得ているワイナリーです。現在では甲州種に特化して、土地の特性を生かしたワイン造りを進めています。落ち着いた風格をもつ建物の中では有料テイスティングの他、ワイン樽が並ぶセラーやワイングラスのコレクションなどを見学することができます。有料のワイナリーツアーも催行されています。

「勝沼醸造」おすすめのワインはアルガシリーズ。スパークリングの「アルガブランカブリリャンテ 」は記念日などに開けたいとっておきの一本です。「アルガブランカドース」は甲州種から造られた極甘口のデザートワインで、ワイン通の人から人気を博しています。

住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎371　 電話番号:0553-44-0069

ワインタクシーを利用するなら行先は自由。ワイナリー以外のワイン関連の観光地巡りはいかがでしょうか。「ぶどう寺」と呼ばれる「大善寺」の薬師堂は鎌倉時代に再建されたもので、国宝に指定されています。本尊は左手にブドウの房を持ち「葡萄薬師」と呼ばれる国の重要文化財です。

住所:山梨県甲州市勝沼町勝沼3559 電話番号:0553-44-0027

「ぶどうの国文化館」は、山梨にワイン造りの技術を根付かせた2人の人物の紹介をすると共に、勝沼ワインの歴史を伝える資料を展示しています。実物大のろう人形で分かりやすく明治の醸造風景などが再現されています。入館無料ですので、是非立ち寄ってみて下さい。

住所:山梨県甲州市勝沼町下岩崎1034 電話番号:0553-44-3312

JR中央線の勝沼ぶどう郷駅近くにある「大日影トンネル」は、かつてワインとブドウの輸送を担った路線が通っていました。廃線になったあとは遊歩道になっており、歩くと片道20分以上かかりますが、途中ところどころに資料なども展示されていて飽きずに歩けます。トンネルの先はワインカーブで、トンネル内の冷気を利用してたくさんのワインが保管されているのが見られます。

住所:山梨県甲州市勝沼町深沢3602-1

「葡萄工房ワイングラス館」はワイングラスとアクセサリーを展示販売しているショップです。美味しいお酒はやはり素敵なグラスで味わいたいもの。ワインと合わせてグラスをお土産に見つくろうのも良いでしょう。ショップにはカフェや体験工房、ワイン蔵の他、敷地内にブドウやパンを販売する店などもあり、色々に楽しめる施設です。

住所:山梨県甲州市勝沼町休息1709 電話番号:0553-20-4681

最後にご紹介するのが人気観光スポット「ぶどうの丘」です。ここは甲州市が運営するワインに関する総合施設で、ショップやレストランの他、美術館、日帰り温泉、宿泊施設まであります。小高い丘の上にあるので、周囲のブドウ畑も一望の下。天気の良い日には富士山の雄姿も見られる気持ちの良い場所です。

「ぶどうの丘」のカーヴには約2万本のワインが眠っており、1100円(2017年10月現在)でタートヴァンと呼ばれる試飲容器を買えば、その日に限り時間無制限で150種類以上のワインが試飲し放題になります。近隣のほとんどのワインが並んでいますので、気になるものがあれば試飲をして味が確かめられます。もちろん気に入ったお酒はお土産として購入も可能です。

住所:山梨県甲州市勝沼町菱山5093 電話番号:0553-44-2111

日本にワインの産地は数々ありますが、ワイナリーの数や規模、ワインタクシーなど観光客を受け入れる体制が整っているという点で山梨、特に笛吹勝沼地区の右に出るエリアはないのではないでしょうか。日本のワイン界をリードする山梨で観る、学ぶ、飲食する、買うなどトータルに楽しみ、是非お気に入りの一本を見つけてください。