種差海岸の見どころについて
青森県にある種差海岸(タネサシカイガン)は、三陸復興国立公園の最北にあり、1937(昭和12)年には国の名勝に指定されている絶景スポットです。しかもこの種差海岸には、青い海と空・広い天然芝生・高山植物が同時に楽しめる遊歩道も完備されている素晴らしいところです。遠方からも訪れる方もいらっしゃる"初日の出と月見スポット"でもある種差海岸の見どころやアクセス方法などをご紹介します。
種差海岸ってどんなところ?
種差海岸の自然の芝生は鎌倉時代からあったそうで、名馬が生まれるこの地では自然の芝生に馬を放牧していたそうです:racehorse:
— neneko (@neneko3298) October 27, 2017
馬がいなくなった現在は人の手入れが必要になり一斉に芝刈りをするそうです。
でも、本当は馬が草を食べ脚で踏むことが良いらしい…
何でも自然が一番ですね。#種差海岸 pic.twitter.com/bjbgGu2Dfs
種差海岸は、青森県八戸市の東部に位置しており、太平洋に面した海岸です。「種差(タネサシ)」という珍しい地名の由来は諸説ありますが、アイヌ語の「タンネエサシ」からきているといわれています。アイヌ語の「タンネエサシ」とは、"長い岬"という意味です。その名の通り種差海岸は、八戸市蕪島から大久喜迄の12㎞の海岸とその後背地の約880㏊の広さがあります。
種差海岸は、2016(平成28)年9月朝の情報番組内の「あおぞらキャラバン」でも紹介された場所です。種差海岸には、天然の芝生が自生していますので、全国的にもとっても珍しい海岸なのです。しかし2011(平成23)年3月11日に起こった「東日本大震災」では、海や泥に浸かってしまいました。でも今ではあの日の様子を忘れてしまうように美しい景観が復活しています。
種差海岸の美しい芝生は必見!
種差海岸の見どころは、天然の芝生が波打ち際まで自生しており、とっても広い天然芝生公園ということです。おすすめの時期は、芝生の緑が美しい5月下旬から10月頃です。あまりの気持ちよさに芝生の緑のじゅうたんに寝転びくつろぐ人やピクニックする人、遊戯施設は無くても元気に走り回る子供たちの微笑ましい姿などが見られ、思い思いの楽しみ方ができるところです。
種差海岸の美しさに魅了されて数多くの方々が描いており、この地を元にした作品は100を超えるそうです。その中に司馬遼太郎氏の著書「陸奥のみち」という作品があり、"宇宙人に地球の美しさを教える時には一番に案内したい場所"として紹介しています。また日本画家の東山魁夷氏の作品「道」の図案は、種差海岸の風景がモデルだそうです。天然の芝の香りに癒されながら、先人の想いに触れてみてはいかがでしょうか。
種差海岸を散策してリフレッシュ!
大須賀海岸
『北三陸へ』 #大須賀海岸 #ドライブ #海岸線
— :airplane:︎地球サイズの晴天* (@plant_wolf) September 26, 2017
⇒ https://t.co/TjNsiP39mU
大須賀海岸(オオスガカイガン)の見どころは、2.3㎞も続く白砂の浜です。しかも散策ができる砂浜としては北東北最大級の広さなのです。かつて日本の海岸の多くは、「鳴砂(ナキスナ)の浜」だったそうですが、海浜の汚染や開発などにより減ってしまい、砂が鳴かなくなってしまいました。京都の琴引浜は有名ですが、現在全国で確認されているところは30ヶ所余りになっています。その中の1ヶ所が、大須賀海岸です。
大須賀海岸の白砂を踏みしめると、「キュッキュッ」と鳴いて心地よい音がします。鳴砂の主成分は石英で出来ています。砂が鳴くということは不純物が少なくてきれいな砂という証ですから、砂が乾いている天気の良い日には、たくさんの人が海岸を散策したり、素足になって鳴砂を体験している人もいらっしゃいます。種差海岸の中で最も美しい海岸線を散策してみませんか。
種差海岸で見られる珍しい植物は?
種差海岸はお花畑スポット!
花の渚、種差海岸https://t.co/fbRIQUGutu
— 牧野林 (@Makinobayashi) June 27, 2017
#種差海岸 pic.twitter.com/8UKQh7ADRX
種差海岸を彩るお花畑スポットの中須賀(ナカスカ)は、葦毛崎(アシゲサキ)展望台から遊歩道を約200m(約5分)歩くと、黄色や紫などの四季折々の花々が咲き誇る美しい景色に出会えるところです。しかもここでは、ハマヒルガオなどの海浜植物とニッコウキスゲなどの高山植物が生息しており、競い合って咲くという非常に珍しい場所ですから、四季折々の美しい景色が楽しめます。
種差海岸には、650種余もの植物が自生しているといわれています。そこで、ごく一部ですが季節ごとに花の見頃をご紹介します。3月から5月にかけて春を知らせるミチノクフクジュソウやサクラソウが見られます。5月から8月になるとハマナス・ハマヒルガオ・ニッコウキスゲ・ノハナショウブなどが咲き誇ります。
大須賀海岸では、6月から8月に昔から薬草として利用されていた絶滅危惧種のハマボウフウの小さな花も見られます。参考までにハマボウフウの花言葉は"恋の芽生えた瞬間"です。9月から10月には、種差海岸が自生の北限といわれているハマギクの白い花が至る所で見られます。このように季節によって様々な花の姿を目にすることができますから、種差海岸へアクセスして散策を楽しんでみてください。
種差海岸の遊歩道は見どころがいっぱい!
みちのく潮風トレイル
今日はみちのく潮風トレイルの八戸ルート約12キロを歩いた。
— アカうさ (@pelousagi) June 24, 2017
風が心地よく、景色も良く楽しく4時間歩くことが出来ました☆
日焼けすごいけど(涙)
最後はリゾートうみねこで戻りました。
次は階上ルート!#みちのく潮風トレイル #蕪島 #リゾートうみねこ #種差海岸 pic.twitter.com/2sLYV9YlV4
種差海岸をゆっくりと散策できるような時間に余裕があり、体力に自信のある方にぜひおすすめしたいのが、「みちのく潮風トレイル」と呼ばれている遊歩道を歩くことです。この遊歩道は、青森県八戸市の蕪島から福島県相馬市の松川浦迄の太平洋沿岸をつないだ700㎞の長距離遊歩道です。全線開通は2018(平成30)年度予定ですが、海や山・里などの美しい景色や潮風などを歩いて体感できる素晴らしいコースです。
みちのく潮風トレイルには、様々なルートが用意されています。その中で「八戸市ルート」は、"絶景の宝庫"といわれていおり、総距離約11.3㎞を約4時間で歩くことができます。この遊歩道は、ウミネコの繫殖地で知られている蕪島(カブシマ)や、種差海岸を一望できる葦毛崎(アシゲサキ)展望台・海浜植物と高山植物が咲き誇る中須賀(ナカスカ)・鳴砂を体験できる大須賀海岸など見どころが満載です!
種差海岸の散策で疲れたら
海カフェたねさし
種差海岸インフォメーションセンターにある「海カフェたねさし」のブイヤベースが劇的にうまい:heart_eyes:
— 岩手県洋野町のkatie (@jasmin20noir) January 20, 2017
岩手県民だけど #青森においでよ pic.twitter.com/bNDpku0laH
遊歩道を散策して歩き疲れたら「海カフェたねさし」で一休みしませんか。海カフェたねさしは、種差海岸インフォメーションセンターに隣接している無料の休憩施設の中にあります。ここでは、ドリンクやスイーツ等メニューは豊富です。八戸らしいメニューの「ブイヤベース」や「サバまん」が人気です!また青い海のようなクラッシュゼリーとバニラアイスのコントラストが美しい「たねさしサンデー」もおすすめです!
「サバまん」の見た目は肉まんのようですが、かまぼこにサバのすり身が餡になって包まれて入っていて美味しいです。海カフェたねさしの営業時間は、9時から16時迄(ラストオーダーは15時30分迄)ですが、種差海岸遊覧バス「うみねこ号」ならすぐ前に停車しますので、アクセスしやすいです。時間の都合で遊歩道を散策できなくても、ここからの眺めは素晴らしいですから、訪れてみてはいかがですか。
住所:青森県八戸市大字鮫町字棚久保14-167 種差海岸インフォメーションセンター 電話番号:0178-32-7175
種差海岸は夜の散策もおすすめ?
鮫角灯台
葦毛崎展望台の近くにある鮫角(サメカド)灯台は、1938(昭和13)年に八戸港へ入港する船の目印のために設置され、日本の灯台50選にも選ばれています。鮫角灯台の高さは23mあり、緑豊かな高台にあるため種差海岸随一の絶景スポットです。種差海岸が三陸復興国立公園に含まれてからは、土日祝日に一般公開も行われるようになりました。
#朝日#イマソラ#種差海岸#写真好きな人と繋がりがたい
— Zu yu (@zu_yu0170202) November 8, 2017
おはようございます:sunny:八戸、8℃、晴れ、海風を感じてきました(^o^) pic.twitter.com/KulorbIj6J
種差海岸は「月見の名所」でもありますが、2016(平成28)年より鮫角灯台では満月の夜の1日限定で夜間一般無料公開を行っています。種差海岸にゆかりのある詩人草野心平氏が、種差海岸から昇る満月を見て「ザボンのような月」と詩の中で紹介したそうです。そこで、満月を灯台から眺めて見ようと始まったそうです。なかなか夜の灯台を訪れる機会がありませんので、種差海岸に浮かぶ月を灯台に登って眺めて見ませんか。
鮫角灯台へのアクセスするには、種差海岸遊覧バス「うみねこ号」でシーガルビューホテルで下車すると便利です。またお車でお越しになる場合は、シーガルビューホテルの駐車場を利用することができます。
種差海岸へのアクセス方法
種差海岸へのアクセス方法ですが、公共交通機関を利用される場合、JR八戸線・八戸駅から約30分程の電車の旅を楽しみ種差海岸駅で下車します。もしJR八戸線・久慈駅から乗車したなら、約70分の電車の旅を楽しみ種差海岸駅で下車してください。そして最寄り駅の種差海岸駅から300m(徒歩約4分)で種差天然芝生地付近に到着します。目の前に広がる緑の天然芝生のじゅうたんをお楽しみいただけます!
お車でお越しの場合、JR八戸駅より約40分、または八戸久慈自動車道「種差海岸階上岳ICより約10分です。駐車場は、種差海岸インフォメーションセンターの駐車場に普通乗用車は68台・大型バス3台・障がい者専用スペースも2台駐車できます。ただこの近くには他に駐車場が無いので、観光シーズンには混雑することもあるそうです。ドライブに気持ちよい所ですが、公共交通機関のご利用をおすすめします。
住所:青森県八戸市大字鮫町字棚久保
種差海岸のワンコインバスはおすすめ!
種差海岸遊覧バス「うみねこ号」
八戸市営バスが運行している「うみねこ号」は、JR八戸線・鮫駅とJR八戸線・種差海岸駅とを約30分で結んでいる遊覧バスです。このバスは、ウミネコの繫殖地の「蕪島海浜公園」や広大な鳴砂の浜の「大須賀海岸」など主な見どころに停車しますので、トレッキングと組み合わせば観光スポットへアクセスに大変便利です。しかも観光客にも嬉しい大人100円・小人50円の均一料金で乗車できるのです。
遊覧バス「うみねこ号」の運行期間は、4月から10月下旬または11月上旬迄は、通常運行で毎日運行しています。ところが11月から3月迄は、冬季運行のため土日祝日のみになり、運行本数も減ってしまいます。運行期間等は毎年異なりますので、種差海岸へアクセスする際は事前に「八戸市交通部運輸管理課」のHPで確認、または電話番号:0178-25-5141へお問い合わせください。
種差海岸で美しい芝生の思い出を作るなら
種差海岸には、キャンプ場も完備されています。こちらは、設営場所自由なフリーサイトキャンプ場ですから、美しい芝生の解放感に溢れています。種差海岸を訪れるなら、トレッキングコースになっている遊歩道を散策したり、日の出を眺めたりできるように時間に余裕を持って訪れたり、キャンプの用意をして行ってみてはいかがでしょうか。きっと先人たちのように、心に残る思い出の地になるかもしれません。
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