ハスカップとはどんな果物？北海道でお土産にしたいお菓子の名店も紹介！

北海道で、ハスカップのお菓子や飲み物を目にしたり食べたりしたことがある人は多いのではないでしょうか。加工品を食べたことはあってもどんな果物かは分からないという人のために、今回はハスカップという果物をたっぷりご紹介。北海道に行ったらぜひ立ち寄りたい、ハスカップのお菓子が揃う名店もご紹介します。

ハスカップはスイカズラ科の低木になる果物です。名前の由来はアイヌ語で「枝の表面になるもの」という意味を表す「ハシカプ」から転じたものと言われ、その名が表す通り北海道に古くから自生していた果樹です。本州では高山帯で見られることがあります。和名は「クロミノウグイスカグラ」といい、北海道苫小牧市では「ゆのみ」という呼び名で親しまれているそうです。

現在では北海道でも自生種が少なくなり、苫小牧や勇払を中心に広がるハスカップ農園で栽培されています。ハスカップは果実が柔らかく時間を置くと液状化してしまうことや、収穫時期が7月の1ヶ月間程度と短いこともあり、果実のまま一般のお店に並ぶことはほとんどなく、出回っているものは冷凍果実か加工品となっています。ちなみに、冷凍ハスカップは厚真町のふるさと納税の返礼品にもなっています。

美しい青紫色をしたハスカップの果実は、ブルーベリーを連想する人も多いのではないでしょうか。食べてみると、甘酸っぱさはブルーベリーより強く、後味はすっきりとしています。北海道の千歳や勇払エリアにはハスカップ農園があり、ハスカップが熟す7月にはハスカップ狩りが楽しめるので、生の摘みたてハスカップを食べてみたい人にはおすすめです。

ハスカップには、眼精疲労の回復を助けるアントシアニンがブルーベリーよりも多く含まれている他、鉄分、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムが豊富に含まれています。そのためアイヌでは古くから不老長寿の薬として珍重され、海外でも「日本のスーパーベリー」と注目を集めるようになりました。

ハスカップは生のままで保存することが難しく、またそのまま食べると酸味があるため、主にジャムやジュースなどに加工されて出回ります。ハスカップのジャムはヨーグルトやアイスクリームにかけたり、パンやクラッカーに乗せて食べるのがおすすめです。北海道のカフェやアイスクリームスタンドでは、ハスカップのジャムをトッピングしたスイーツも多いです。

冷凍ハスカップを入手したら試してほしい食べ方はスムージーです。牛乳や豆乳をベースに、冷凍のままのハスカップを加えてミキサーにかけると出来上がりです。お好みでヨーグルトやハチミツをプラスすると味に深みが増します。また、麹甘酒を加えると甘みと栄養価が一層アップします。バナナやリンゴとの相性も良く、ミックススムージーもおすすめです。

ハスカップの特産地である厚真町周辺では、ハスカップの塩漬けや酢漬けを自宅で作って食べているそうです。ハスカップの塩漬けは梅干しのような酸味とさっぱりとした味わいが食事の口直しにぴったりです。また、酢漬けはハスカップに氷砂糖と酢を加え、氷砂糖が溶けるまで数日置けば出来上がりです。酢漬けは炭酸水や焼酎で割って、ハスカップサワーとして飲むのがおすすめなのだとか。

ハスカップの特産地である苫小牧周辺では、ハスカップのスイーツが食べられるレストランやカフェがたくさんあります。ハスカップスイーツの名店と評判のお店は、苫小牧にあるカフェバー「アンジェラエスト」。厚真町の山口農園で丁寧に栽培された上質なハスカップをふんだんに使ったスイーツは、例えばパンケーキ。甘酸っぱいハスカップジャムに加えて生のハスカップの実もトッピングされた贅沢なスイーツです。

ハスカップのパフェにもジャムと果実がごろごろとトッピングされています。パフェとパンケーキに添えられているハスカップのジェラートは、こちらも北海道スイーツの名店である「千歳ジェラテリアミルティーロ」のもの。ヨーロッパ調の雰囲気の店内では、スイーツの他に地元産の食材をふんだんに使ったランチやディナーもゆっくり楽しむことができます。

住所:北海道苫小牧市拓勇東町4-18-37 電話番号:0144-55-5988

1988年に千歳に誕生した「千歳ワイナリー」は、ワインの醸造施設を見学したりテイスティングしたりできる、グルメを楽しむ旅行にぴったりの観光スポットです。千歳ワイナリーでは、ピノノワールやケルナーといったブドウのワインの他に、ハスカップワインが製造されていることでも人気となっています。

千歳ワイナリーのハスカップワイン「ハスカップスイート」は、やや甘口で飲みやすいフルーツワインです。アルコール分は通常のワインよりも低くなっています。ハスカップスイートの地域限定ラベルは、シロクマがデザインされた「千歳ハスカップ・スペシャル・キュヴェ」。売上の一部が円山動物園に寄付されるそうです。

ハスカップワインはスパークリングもあります。限定生産の「ハスカップスパークリング」は、やや辛口ながらクリーミーな口当たりが楽しめる贅沢なワイン。毎年ハスカップの収穫に合わせて仕込みが始まる、千歳の夏の風物詩とも言えるハスカップスパークリングはキリッと冷やして味わいたいワインです。

住所:北海道千歳市高台1丁目7番地 電話番号:0123-27-2460

北海道でハスカップをたっぷり味わったら、ぜひハスカップのお菓子をお土産に持ち帰ってはいかがでしょうか。「白い恋人」が人気の石屋製菓が発売しているハスカップのお菓子は「白い恋人ホワイトチョコレートプリン」です。プリン生地に、白い恋人クッキーにも使われているホワイトチョコレートを練り込んである濃厚なスイーツ。甘酸っぱいハスカップソースが絶妙にマッチしています。3個入りで1080円です。

石屋製菓は北海道のお菓子の名店。石屋製菓が作るお土産は、駅や空港を始め様々なお店で購入することができます。石屋製菓の直営店「ISHIYAショップ」は、大通公園西四丁目交差点前の路面店を始め、大丸札幌店、エスタ大食品街、さっぽろ東急百貨店、札幌三越、丸井今井札幌本店にあります。また、工場見学やお菓子作り体験が楽しめるテーマパーク「白い恋人パーク」も人気の観光スポットです。

苫小牧の銘菓「よいとまけ」は、日本一食べづらいお菓子というキャッチコピーで人気のロールケーキです。その食べづらさの理由は、ロールケーキの外側一面にハスカップジャムがたっぷりと塗られているから。ハスカップジャムがなるべく取れないように気をつけて包装から取り出しましょう。以前はカットされていない状態で販売されていたそうですが、ナイフで切りにくいという声があったからか最近では予めカットされています。

よいとまけはロールケーキの外側にも内側にもハスカップジャムがたっぷり。甘酸っぱいハスカップジャムは果実も残っていて食感の違いが楽しめます。スポンジ部分は新鮮な卵をふんだんに使ったカステラのような優しい甘さ。よいとまけが発売されたのはなんと1953年というロングセラーで、お土産だけでなく地元でも愛される、子供からお年寄りまで人気のおやつです。価格は680円です。

よいとまけを販売しているのは、苫小牧に本店を構える「三星」です。広々とした店内にはお土産用のお菓子の販売コーナーからベーカリー、どら焼き工房、そしてイートインコーナーまで揃う充実ぶり。イートインコーナーではハスカップソーダやソフトクリームも楽しめる、ハスカップの特産地ならではの名店です。三星のお店は他にも北海道の各地に展開しています。

「ハスカップジュエリー」も北海道のハスカップを使った人気のお菓子です。ハスカップジャムとアーモンドバタークリームをクッキーでサンドし、周りをクーベルチュールチョコレートでコーティングした贅沢なお菓子。ダークココアクッキーを使ったビターな「プレミアムブラック」や、ホワイトチョコレートコーティングなどバリエーションも、食べ比べしたくなると人気です。価格は10個入り1800円です。

ハスカップジュエリーを販売しているのは、千歳を中心に北海道各地に店舗を展開する洋菓子の名店「もりもと」です。カフェを併設している店舗もあり、パンやスイーツの他にドリンクも楽しめて地元の人のランチに人気です。また、旅行のお土産を購入しやすい新千歳空港にも直営店があります。

「雪鶴」はハスカップジュエリーと同じく、千歳の名店もりもとが販売するお菓子です。濃厚なハスカップフレーバーのバタークリームを軽い食感のブッセでサンドしたお菓子で、地元の人からお土産用まで幅広い人気があります。一度食べたらリピーターになる人も多いのだとか。雪鶴にはプレーンなバタークリーム味もあります。

雪鶴は5個入りが800円、12個入りが1920円、18個入りが2880円で、ハスカップ味だけでもバタークリームとアソートでも詰め合わせしています。店舗によってはバラ売りもしているそうなので気になる人はぜひお試しを。ちなみにパッケージに描かれた美しい鶴のイラストは、映画化もされた人気漫画「テルマエ・ロマエ」で知られる漫画家ヤマザキマリさんが手掛けたそうです。

見た目にもきれいな宝石箱のようなお菓子は、マルセイバターサンドで知られる北海道のお菓子の名店「六花亭」の「六花のつゆ」です。ハスカップを始め、ワイン、ブランデー、うめ酒、ペパーミント、コアントローという6種類のボンボンを詰め合わせた大人のお菓子。そのまま食べても、紅茶に溶かしてもおいしいのだとか。18粒入りのミニ缶は380円、60粒入りは750円です。

六花亭は帯広に本店を構え、北海道各地に店舗を展開する有名店です。喫茶室を併設する店舗では軽食やスイーツが楽しめて、観光の休憩に人気のスポットになっています。また、六花亭の店舗で買い物をするとポイントがもらえて、ポイント数に応じてマグカップや風呂敷といったオリジナルグッズと交換できるそうです。

今では受験生のお守りにもなっているお菓子「キットカット」のハイブランドショップ「キットカットショコラトリー」では、2月限定でハスカップフレーバーのキットカットが発売されています。誕生石をイメージした「バースストーン」シリーズの2月バージョンで、2月の誕生石アメジストの紫色を表現するためにハスカップが使われています。トップにはアラザンが宝石のようにデコレーションされています。

バースストーンシリーズは1箱3本入りで1485円。高級感のあるパッケージはお土産だけでなくバースデープレゼントやバレンタインギフトにも人気です。キットカットショコラトリーは銀座に本店を構え、北海道エリアでは大丸札幌店に店舗があります。期間限定ショップも各地でオープンしているのでチェックしてみては。

旅行の楽しみの一つは、地域限定のお菓子や飲み物を見つける事という人も多いのではないでしょうか。ハスカップをお菓子以外で楽しみたい人におすすめなのが、ミネラルウォーターの「いろはすハスカップ」。すっきりした後味が人気で、北海道からわざわざ取り寄せるファンもいるのだとか。北海道のコンビニや自動販売機で探してみてはいかがでしょうか。

重くてかさばるお土産をたくさん買えない時におすすめなのが紅茶です。ハスカップ紅茶は紅茶にフリーズドライのハスカップ粉末が配合され、爽やかな香りと味が楽しめます。ハスカップ紅茶はいくつかのメーカーで販売されていますが、中でもハスカップの食品を取り扱うお店、その名も「ハスカップ」は新千歳空港の2階という立ち寄りやすい立地でおすすめです。

新千歳空港で販売されているハスカップ紅茶は、テトラパック5袋入りが380円、7袋入り540円、20包入り1390円、茶葉袋詰めは100グラム入りが1390円、200グラム入り2300円となっています。ホットでもアイスでもすっきりとした味が楽しめて、オフィスで配るお土産としてもおすすめです。

北海道特産の果物ハスカップをご紹介しました。小さな果実に栄養がぎっしり詰まったスーパーベリー、ハスカップはお菓子やジャム、ジュースやお酒にと様々な楽しみ方ができます。北海道のお土産の名店もハスカップのお菓子を続々と発売しているので、北海道に行ったらぜひチェックしてみて下さい。