エドヒガンはどこで見られる？花の特徴や開花時期・おすすめスポットを紹介！

日本を代表する桜はソメイヨシノですが、エドヒガンという桜を知っていますか。日本の在来種の一つですが、今ではあまり見かけることが少なくなりました。それでも日本中にはヒガン桜の名所がたくさんあります。一本桜のように咲くエドヒガン桜の名所を厳選してご紹介します。

桜と言えばソメイヨシノを思い浮かべますが、ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの交配種です。有名なソメイヨシノは元々日本に存在した桜ではなかったのです。エドヒガンは日本の在来種ですが、今では見かけることも少なくなりました。そんなエドヒガンの特徴や開花時期をご紹介します。

エドヒガンの花は5弁一重で、薄紅色をしていてだんだんと白に変わっていくのが特徴です。ソメイヨシノの寿命は50年から60年とも言われていますが、エドヒガンは2000年を超える寿命があるといわれる長寿の桜です。樹高も10mから25mにもなる大木が多いのも特徴です。

エドヒガンはその名前のとおり春の彼岸の時期に花を咲かせます。他の桜に比べれ1週間ほど早く咲き始めます。九州から本州までに広く分布していますが、数は少ない桜です。寿命が長いことから、各地にあるエドヒガンは大木が一本だけ花を咲かせる孤高の桜を見るようです。

樹齢約2000年ともいわれ日本三大桜として、天然記念物第1号に指定されたエドヒガン桜です。樹高10.3m、幹廻り11.8mもあり、日本で最古･最大の桜のひとつです。ヤマトタケルノミコトが植えたとの伝説も残っていて、見る人を圧倒する威圧感と神々しさがあります。大人気のエドヒガン桜です。

山高神代桜を見るには、JR日野春駅で下車しタクシーで約15分にある実相寺まで行くと、境内で見ることができます。開花時期は4月の初旬で、10日間ほどが見頃です。開花状況によって変わりますが、4月1日から「神代桜まつり」が開催されます。宇宙ステーションで8ヶ月過ごした種が発芽した苗も見ることができます。

住所:山梨県北杜市武川町山高2763

石割桜はその名のとおり花崗岩を割って生えてきたように見えるエドヒガン桜です。その様子から石割桜と名付けられました。幹の幹の周囲が4.2mあり、樹齢は350年を超えて薄紅色の花を咲かせています。落雷で割れた石の間に種が入り込んだと推測されていて、1923年に天然記念物に指定されました。

JR盛岡駅から徒歩約15にある盛岡地方裁判所の前に咲いています。毎年4月中旬から4月下旬の開花時期を迎えると盛岡市民を楽しませています。裁判所の敷地ですので、24時間桜を楽しむことができますが、夜間のライトアップなどのイベントは行われません。

住所:岩手県盛岡市内丸9-1 電話番号:019-604-3305

石部桜は樹齢約650年を超えるエドヒガンザクラです。NHKの大河ドラマ「八重の桜」のタイトルバックで紹介されて以来人気のスポットになりました。樹齢650年と言われ10本の幹からなり、枝張りは20mにもなる見事な桜です。水田に囲まれた場所にあるので、一1本桜が見事に映えます。

住所:福島県会津若松市一箕町八幡石部 電話番号:0242-39-1251

古墳の上に立つとされる「わに塚の桜」は樹齢300年以上と推定されています。ドラマのタイトルバックに使用されてから人気になっています。残雪を頂く富士山を背景にした場所からの「わに塚の桜」が一番の人気撮影ポイントです。八ヶ岳をバックにした場所も人気です。

住所:山梨県韮崎市神山町北宮地624

淡墨桜は樹齢1500年以上と言われ、樹高が16.3ｍ、幹の周囲が9.9ｍもあるエドヒガン桜の大木です。日本三大桜のひとつで天然記念物に指定されています。淡墨公園内にある一本桜ですが、その存在感は他を圧倒しています。樹は老朽化していて幹が空洞化していますが、保護されて元気に花を咲かせています。

JR大垣駅から樽見鉄道に乗り換え、終点の樽見駅から徒歩15分の淡墨公園で見ることができます。車でもアクセスできますが、開花時期には混雑が激しいので電車利用をおすすめします。樽見鉄道は4月1日～15日頃に特別ダイヤで運行されるので便利です。

住所:岐阜県本巣市根尾板所字上段995(淡墨公園内) 電話番号:058-323-0880

樽見の大桜は樹齢1000年を超える天然記念物の桜です。樹高は13.8m、幹の回りは6.3m、の一本桜です。その姿から仙人の桜を意味する「仙桜」と呼ばれて地元の方から親しまれています。桜のある場所は柵で囲まれていますが、開花時期には咲くが見えないくらいに薄紅色の花で覆われます。

樽見の大桜の開花時期は4月上旬から4月中旬です。樽見の大桜を見るにはJR八鹿駅から全但バスに乗車し中村下バス停から徒歩約1時間です。車の場合は駐車場がありますが、駐車場から山道を約6分歩きます。アクセスは不便ですが、その分感動が多く得られます。

住所:兵庫県養父市大屋町樽見

樹齢400年といわれる古木は、樹高約20m、幹の周り4.5mで根張りは23mにもなる見事な大木です。徳島では最大級の桜で、県の天然記念物に指定されています。薄紅色の花が咲く様子は「女神が宿っている」と言われるほど美しい桜で、地元の方にも親しまれています。

吉良のエドヒガン桜を見るには、JR徳島線貞光駅からタクシーで15分ほどの場所にある忌部神社の境内に行きます。開花時期は3月下旬頃で10日間くらいが見頃です。開花時期を迎えると日没から23時までライトアップもされていますので、夜空に浮かぶエドヒガンが見られます。

住所:徳島県美馬郡つるぎ町貞光字吉良 電話番号:0883-62-3111

向野のエドヒガンは樹齢100年を超える大木です。以前は3本あったようですが、戦後になって2本が伐採され1本だけが残っています。田園風景の中にポツンと一本だけ立つ姿が美しい風景を創っています。山田川の東岸あるので、川面に映る光景が楽しめるのが特徴です。

向野のエドヒガンへのアクセスは、JR城端駅から車で5分、福光ICから車で10分で行くことができます。残雪の立山を背景にした桜は絵になる絶景です。開花時期になると夜間にライトアップされ幻想的な桜を見ることもできます。暗闇に逆さ桜と合わせて、二つの桜が浮かび上がる光景が特徴で人気です。

住所:岐阜県南砺市野口 電話番号:0763-23-2016

黒部のエドヒガン桜は樹齢約500年と推定されています。樹高は約13m、幹の周囲は約7mの巨樹です。田園の中の高台にひと際高く立つ孤高の一本桜です。エドヒガンにしては花の色が濃いのが特徴です。北信五岳の残雪の白を背景にした紅色の桜が人気の撮影場所です。

黒部のエドヒガン桜へのアクセスは、長野電鉄長野線須坂駅で下車しバスで20分さらに徒歩で10分の場所にあります。車の場合には須坂長野東ICから約20分です。開花時期になるとライトアップされ、幻想的な光景が人気です。夕暮れや早朝の風景もおすすめです。

住所:長野県上高井郡高山村黒部3740 電話番号:026-245-1100

森湯谷のエドヒガンは広島の東城三本さくらのひとつで、樹高約25ｍの県の天然記念物に指定されている桜です。水田のあぜ道を進むと山の斜面に見えてきます。開花時期になるとライトアップもされ、美しい夜桜が楽しめますが、水を張ったばかりの水田に映る逆さ桜も人気があります。

住所:広島県庄原市東城町森 電話番号:0824-75-0173

エドヒガンの特徴やおすすめのスポットをご紹介しました。エドヒガンはソメイヨシノのように群生をしていないので華やかさはないですが、一本桜の孤高の姿が人気です。咲いている場所はアクセスに便利とはいえませんが、田園風景に溶け込んで咲く薄紅色の花は格別の美しさです。ご紹介した中から選んで訪れてみてください。