白水湖は岐阜の絶景スポット！アクセス方法やおすすめのアクティビティは？

岐阜県大野郡白川村と言えば、有名な世界遺産の白川郷の所在地です。そしてその同じ白川村に、白川郷に隠れるようにひっそりとした風情の白水湖（はくすいこ）があります。白水湖は白山を水源とする大白川をせき止めたダム湖で、その満々と水をたたえた湖面の絵のような美しさに惹かれて、近年訪れる人が増えてきました。今日はその白水湖を盛りだくさんでご案内します。

白水湖は、富山県、石川県、福井県そして岐阜県にまたがる白山国立公園内にあります。湖ができる前にはその場所に温泉が湧き出ていました。その温泉に含まれる硫黄の成分が、白水湖の美しいエメラルドグリーンの色の源だと言われています。氷河の雪解け水が作り出したカナダのレイクルイーズにとても良く似ているので、日本のレイクルイーズとも形容されます。

白水湖へのアクセスをご紹介しておきましょう。車で行く方も多いと思いますが、まず名古屋から東海北陸道の荘川インターチェンジで降り、国道156号線を白川郷方面に向かいます。御母衣（みぼろ）ダムを過ぎて、県道451号を左に入りそのまま進みます。白水湖はこの県道の終点に位置しています。名古屋からは約1時間ほどのアクセスです。

白水湖へは、各地からJRとバスを使ってのアクセスも可能です。名古屋駅からは岐阜バスの運行する高速バスで約3時間、金沢駅からは濃飛バスや北陸バスの運行する高速バスで約75分程のアクセスです。高山駅に隣接の高山バスセンターからは濃飛バスで1時間くらいのアクセスになります。

このコバルトブルーともエメラルドグリーンとも形容される湖水は、年間を通して見られるわけではありません。白水湖の絶景は夏から秋までの数か月だけのものです。10月下旬から6月上旬まで白水湖への道は閉ざされ、アクセスできません。湖は冬の眠りにつきます。そしてそれがまた白水湖の絶景をより神秘的に美しく感じさせてくれるのではないでしょうか。

白水湖へのアクセスは県道451を進み、その終着地点に湖がある訳ですが、道は細い山道になりますので運転しているうちに本当にこの道で良いのかと不安になるかもしれません。でもその分、目の前に白水湖の絶景が飛び込んできたときの感動は言葉にならないほどです。日本のレイクルイーズと呼ばれていますが、カナダのレイクルイーズと比べてもその美しさが劣ることはありません。

新緑の時期の白水湖の絶景も素晴らしいですが、白水湖は紅葉の美しさでも人気ですので、紅葉のシーズンのお出かけは特におすすめです。背景の山々の萌える紅葉のグラデーションとそれを映す湖面の美しさとが見事に調和した美のハーモニーは、息をのむほどの美しさです。この紅葉を見るためにこそ出かけてみたい白水湖です。

白水湖の紅葉には目を見張る美しさがありますが、その紅葉がより一層この湖の美しさを引き出しているようです。日本のレイクルイーズと呼ばれる白水湖ですが、カナダの紅葉は赤か黄色のどちらかという場所が多く、日本の紅葉のように何色もの色合いを楽しめるところはあまりないようです。白水湖の紅葉は本家のレイクルイーズのそれにも負けない美しさです。

白水湖へ行ったらぜひ入りたい、秘湯の情緒たっぷりの温泉が大白川露天風呂です。源泉掛け流しの温泉はそれだけで十分気持ちが良いのですが、白水湖の絶景を目の前に眺めながら温泉に浸かる贅沢は、この大白川露天風呂だけのものです。温泉好きの方たちには一押しのアクティビティと言えるでしょう。

大白川露天風呂は、男女別に分かれています。こちらは女性用の温泉で男性用のものよりやや上に位置しています。どちらの露天風呂からもこの通り、白水湖の絶景が目の前に迫ってきます。大白川露天風呂の温泉は、無色透明で硫黄の成分を含んだナトリウム泉で、とても良いお湯だと評判です。

白水湖の美しい紅葉を温泉に浸かりながら眺める時間は、ゆったりと過ぎていきます。入浴料は大人が500円、子供は200円ですのでお安く楽しめる、白水湖では外せないアクティビティです。夏の繁忙期は管理人さんに支払います。無人の時期は料金箱に入れてください。脱衣所はありますが、シャワーなどの設備はありません。自然のままの温泉を楽しんでください。

湯量豊富な大白川温泉しらみずの湯は、子宝の湯として昔から有名な源泉掛け流しの温泉です。また美肌の湯でもあり、女性には人気の高い温泉です。露天風呂はもとより、檜の内風呂、泡風呂や寝湯などもあるので、様々な楽しみ方ができます。白水湖の絶景を楽しんだ後には、しらみずの湯でのんびりとするのもおすすめです。

大白川温泉しらみずの湯には食事処もあるので、ランチなども楽しめます。日帰り温泉は通年を通して10時から20時まで営業しています。毎週水曜日と第2第4火曜日は定休日になっています。料金は大人600円、小中学生は400円です。また有料のタオルやバスタオルのレンタルもあり、気軽に利用できる点もおすすめです。

住所：岐阜県大野郡白川村平瀬247-7
電話番号：05769-5-4126

白山国立公園にある白水湖の周辺では、たくさんの見どころがあります。幅8メートル、落差72メートルの白水滝（しらみずのたき）は、岐阜県の名勝にも指定されている観光スポットです。滝の水の色が乳白色に見えることから白水滝と名付けられた、この滝と紅葉の見事なハーモニーはまさに絶景です。マイナスイオンたっぷりの自然の中を歩くのも、また格別のアクティビティです。

百四丈滝（ひゃくよじょうのたき）は石川県白山市にあり、白山国立公園の中でも有数の巨瀑で、幅10メートル、落差90メートルの日本最大級の裏見の滝として有名です。1987年に加賀禅定道が復元されてからはアクセスも良くなりましたが、それ以前は一般の人々の目に触れることのない幻の滝でした。流れ落ちる水は滝壺に到達するまで、一度も岸壁に触れることのない見事な直瀑です。

マイナスイオンをたっぷり吸いこんで、ブナの森を散策するのもとても楽しいアクティビティですが、白山ブナの原生林ではキャンプもできます。自然の中で思い切り遊んで、夕食も自分たちで作り、朝日とともに目覚める、というシンプルなアウトドアアクティビティは、特に子供たちには貴重な体験となり、一生の思い出ともなるのではないでしょうか。

白山ブナの森キャンプ場では、白水湖ラフトボート体験もできます。こちらは定員9名のラフトボートで白水湖を目いっぱい楽しめる、大人にも子どもにも人気のアクティビティです。料金は中学生以上が4300円、小学3年生以上は3200円です。その他、予約や各種料金等は電話でお問い合わせください。

住所：岐阜県大野郡白川村平瀬ワリ谷
電話番号：05769-6-1187（トヨタ白川郷自然學校）

これからの季節、白山での登山やトレッキングを楽しみにしている方も多いことでしょう。白山は霊峰白山とも呼ばれますが、実は白山という山がある訳ではなく、岐阜県、石川県、福井県にまたがる数々の山を総称しての呼び名で、登山のルートも初級者向きのものから上級者用までいろいろです。白川村からのアクセスは、平瀬登山口を出発し大倉山を経て室堂へ到達するルートがあります。

標高2700メートル級の山々が連なる白山では、装備はしっかりとされてからのお出かけをおすすめします。山の天気は変わりやすく、朝晩と日中の気温差も大きいので、夏の登山でも長袖長ズボン、帽子や厚手のソックスと登山靴も忘れずに。またストックを利用すると体への負担が軽減されるのでおすすめですが、環境保護のためゴムキャップを使用しましょう。

白山でのおすすめアクティビティ、白山登山でのお楽しみは何と言っても高山植物でしょう。ピンクの可憐な花びらが登山者の目を楽しませてくれる、ハクサンコザクラを始め、種類豊富な高山植物を愛でながらの登山はとても楽しいものです。花を眺めながら美味しい空気としばしの休憩を楽しんでください。

凛々しい美しさで人々を魅了するクロユリは、7月から8月上旬にかけて見ることができます。この花は茎の先にひとつかふたつ花を咲かせますが、なぜか花はうつむき加減に咲いています。どことなく奥ゆかしい風情を感じさせる高原植物です。登山の途中で見かけたら、じっくりとこの花の美しさを観察してください。

白山にはイタチ科の可愛らしいホンドオコジョも生息しています。肉食のホンドオコジョは、モグラやネズミなどを捕食して生きていますが、時には自分より大きな野ウサギを食べることもある、小さくてもたくましく生きているホンドオコジョに、白山の登山中もしかしたら出会うチャンスがあるかもしれません。まさに一期一会の出会いです。

白山登山の頂上、御前峰（ごぜんがみね）に到着したらお池めぐりに出かけてみるのはいかがでしょうか。自然解説員と一緒に、火山湖や高原植物などを見てまわる3キロほどの散策コースです。山頂には7つの火山湖がありますが、なかでも一番大きな翠ヶ池は1042年の水蒸気爆発によって出来たカルデラ湖です。名前の通り美しい緑色をしています。

717年に泰澄大師が白山を開山した頃、この辺りにはたくさんの毒蛇がいて人々に危害を加えていました。大師は千匹の蛇を諭しこの池に閉じ込めましたが、その後に雪が降り続き決して溶けることのない万年雪となりこの池に蓋をしてしまった、という伝説が残るのが千蛇ヶ池です。この池は深い窪地に降る雪が夏でも溶けない、多年性雪渓という種類の珍しい池です。

白山登山道への入り口にあるこの白水湖畔ロッジでは、コーヒーを飲んだり、カレーライスなどの軽食も食べられ、常に管理人さんがいるので白水湖を訪れる人たちにとっては心強い存在でしたが、残念ながら2017年秋以降営業はしていないようです。白水湖に関してのいろいろな情報は白川村役場でご確認ください。

住所：岐阜県大野郡白川村鳩谷517（白川村役場）
電話番号： 05769-6-1311　

白水湖の絶景を堪能した後は、ぜひお泊りで周辺の観光などをおすすめします。世界遺産を抱える白川村には情緒あふれるお宿が数多くあります。平瀬温泉の旅籠白山館は、囲炉裏を囲んで食べるお料理が自慢のお宿です。川魚を始め、野菜や飛騨牛、そして朴葉味噌も囲炉裏で焼いて食べるとまた格別の味わいです。美味しい日本酒が欲しくなりそうです。

住所：岐阜県大野郡白川村平瀬126-100
電話番号：05769-5-2222

館内に季節の野花がところどころに活けてあるくろゆり荘は、ご主人手作りの平瀬温泉源泉掛け流しの露天風呂が自慢のお宿です。お料理は自家製の野菜を使い、きのこや山菜、釣り名人のご主人自ら料理する川魚など、山の幸を存分に満喫できる美味しさです。とても家庭的な雰囲気でおすすめの旅館です。

住所：岐阜県大野郡白川村平瀬126-80
電話番号：05769-5-2051

民宿かんじゃは、どっしりとした深い趣の本格的な藁ぶき屋根の民宿です。山菜や岩魚の塩焼き、飛騨牛の朴葉焼きなどの素朴なお料理で外国からの宿泊客にも人気の、素朴な情緒あふれる民宿です。岩魚の骨酒などもぜひ試してみてください。まるで時間が止まったかのような、日本の原風景そのままの風情のお宿です。

住所：岐阜県大野郡白川村荻町689
電話番号：05769-6-1457

御母衣旅館（みぼろりょかん）は、昭和27年、御母衣ダムが建設された時に湖底に沈んだ一軒の邸宅を移築し、旅館として営業を開始した、築約80年の古民家旅館です。館内には囲炉裏や古い柱時計、ダイヤル式の黒電話など数多くのアンティークが置いてあり、まるでタイムスリップしたかのような錯覚にとらわれそうです。山菜の会席料理など、山の幸を存分に楽しめます。

住所：岐阜県大野郡白川村牧126-3
電話番号：05769-5-2010

岐阜の絶景、白水湖の美しさをそのアクセスやアクティビティなども併せ、盛りだくさんでご紹介してきました。いかがでしたか？ここが本当に日本なのかと、目を疑ってしまうほど壮麗な白水湖の景観は、見る者を圧倒する迫力で私たちに迫ってきます。冬の間は見ることのできない秘境、白水湖の絶景をぜひ一度訪れてみてください。