飛水峡は岐阜の絶景スポット！アクセス方法や観光の見どころは？

古くは飛騨国、美濃国と呼ばれ、現在の件名は織田信長の命名によるものと言われる岐阜県は、世界遺産白川郷の合掌造りや、飛騨高山、下呂温泉など数え切れないほどの自然豊かな観光地として人気の旅行先です。そしてその岐阜県には、飛騨木曽川国定公園の飛水峡という絶景ポイントがあります。今日は紅葉の名所としても有名な、飛水峡の魅力をたっぷりとご紹介します。

飛水峡はユニークな特徴を持つ地形箇所として知られています。その特徴のひとつは、蛇行状に曲がりくねった谷合を流れる「穿入蛇行」（せんにゅうだこう）と呼ばれる河川であるということ。そしてもうひとつは「甌穴群」（おうけつぐん）という、川の底の地盤や河岸の岩石の表面に円形の穴がたくさん見えるということです。自然の力の偉大さを考えさせられる景観です。

飛水峡は岐阜県の美濃地方、中濃地域の加茂郡七宗町から白川町にかけての、全長が12キロほどの峡谷です。最寄り駅はJR高山線上麻生駅になります。JR東海名古屋駅から高山本線上麻生駅までは約80分のアクセスです。またJR高山本線岐阜駅から上麻生駅までは約55分の鉄道の旅になります。最寄りのバス停は町営バスの麻生橋です。

岐阜の絶景飛水峡は列車内からも鑑賞することができます。毎回必ずというお約束はできませんが、下りの特急ひだでは、上麻生駅を通過して飛騨川が見えてくると特急の車掌さんが飛水峡を車内放送で教えてくれます。上りの特急では、飛水峡信号場を過ぎてから少しすると車内放送をしてくれます。特に紅葉の時期は、のんびりとした鉄道の旅も良いアクセス方法です。

国道41号線を走って行くと、飛騨川にかかる高山本線の鉄橋がきれいなアーチを描いて旅人を迎えてくれます。こんな光景を見ると、自然と気分がわくわくしてきます。飛水峡へのアクセスはそれぞれいろいろありますが、車でも列車でも旅行中の高揚感は変わることなく楽しめそうです。紅葉の時期はさぞ見事な光景を見られることでしょう。

岐阜の絶景飛水峡は、愛知県名古屋市から富山県富山市へ通じる一般国道で、通称「ヨンイチ」と呼ばれる国道41号線沿いにありますので、車で行くのも良いアクセス方法です。名古屋から犬山市、可児市、美濃加茂市を抜けて飛水峡のある加茂郡七宋町と白川町へ、というアクセスです。この辺りを見てまわるのであれば、やはり車でのアクセスが便利かもしれません。

国道41号線を走って七宗町に向かう途中で、川並という信号が見えたらそこを曲がると赤い橋があります。まずはその橋の上からの景色をご覧ください。積年の濁流が作り出した峡谷の素晴らしい眺めを見ることができます。夏の新緑も秋の紅葉も見事なので、愛知県から飛騨高山などへのアクセスの途中、ぜひ車を止めてご覧いただきたい絶景です。

美しい峡谷美を堪能できる場所は全国にありますが、飛水峡も負けずとも劣らずの美しさです。長い時間をかけて自然が作り出したエメラルドグリーンの水の色は息をのむほど美しいものです。四季折々の美しい峡谷美を見せてくれる飛水峡は、ちょっとした寄り道気分で眺めることのできる絶景です。通り過ぎてしまってはもったいない、素晴らしい場所です。

紅葉の美しさでも定評のある飛水峡ですが、春夏秋冬、その季節はもちろん見る時間によっても刻々とその姿を変える、神秘的なその景観をカメラに収める人は後を絶ちません。写真家の皆さんにとっては、何物にも代えがたいほどの素晴らしい被写体なのでしょう。ロックガーデンの別名を持つ、悠久の昔からの浸食と風化による自然の造形美は私たちを圧倒します。

飛水峡は紅葉で有名な場所であり、特別お花見の名所という訳ではありませんが、それでもやはり車窓から見える、ちょっと控えめに咲いている桜はほんのりと美しいものです。山間を走る列車と桜はいつでもとても良いコンビネーションです。数多くの美しい風景に出会える飛水峡の旅は、何となく心を豊かにしてくれるようです。

紅葉の名所、飛水峡の本領発揮といったところでしょうか。美しい紅葉の季節には飛水峡のその美しさはよりいっそう際立つようです。外国で見る紅葉というと赤なら赤、黄色なら黄色一色に染まるところが多く、もちろんそれはそれで美しいのですが、日本の紅葉は様々な色のグラデーションが楽しめるのでまた格別です。

車で飛水峡を訪れる人も多いですが、季節やお天気によってはサイクリングもとても気持ちが良くおすすめです。飛水峡はその絶景を眺めるための駐車場などの設備があまり十分ではないのですが、自転車であれば何の心配もなく心ゆくまで絶景を堪能できます。ぜひ愛車の自転車で訪れてみてください。

見事に色付いた紅葉はもちろんそれだけで素晴らしいですが、ごつごつとした少し荒っぽい印象の岩肌を紅葉が明るく染める、一見ミスマッチのようにも感じるこのロックガーデンと紅葉のコンビネーションはまた違う美しさがあります。このように日々移り変わる飛水峡の景観は、できれば時々訪れて季節の移り変わりを楽しみたいものです。

春も夏も秋もそれぞれの季節を楽しめる飛水峡ですが、冬にはこのように素晴らしいモノトーンの世界を見せてくれます。まるで墨絵を見るような、まさに日本の冬の絶景は列車の車窓から楽しむのも良いでしょう。2両連結の列車がより一層飛水峡らしさを醸し出しています。季節外れならではのおすすめの絶景です。

遠目で見る飛水峡もきれいですが、近付いてよく見てみると岩肌に無数の穴が観察できます。これが飛水峡の甌穴群、別名ロックガーデンです。大自然の凄まじいまでの浸食の力を目の前にすると言葉も失い、ただただ見入ってしまいます。このロックガーデンはぜひ少し時間を取ってゆっくりとご覧いただきたい絶景です。

川の流れが急なときはロックガーデンの岩も浸食がより進んでしまうのではないか、という錯覚すら起こしてしまいそうになりますが、流れの穏やかなときには優しい表情にも見える飛水峡のロックガーデンです。全国にロックガーデンと名の付く場所はいろいろありますが、その中でもこの飛水峡のロックガーデンは、野趣あふれる見ごたえのあるロックガーデンと言えるでしょう。

飛水峡のロックガーデンは、国の特別天然記念物にも指定されているのですが、どちらかと言うと賑やかな有名観光地というよりは、昔から近所にある河原という素朴な風情がとても優しい感じで好感の持てる観光地です。いかにも山間の秘境といった場所で、子どもたちは大人になってからこのロックガーデンを訪れた日のことを懐かしく思い出すのではないでしょうか。

飛水峡の中央付近に、赤池弁財天のほこらと鳥居があります。その昔、この地域に住み着いた大蛇が村人を困らせていましたが、ある猟師が蛇を退治した時に、大蛇の流血で池も川もすべて赤く染まったという伝説が残るところです。最近になって毎年お祭りも開催されるようになりました。赤い鳥居と真っ赤な紅葉がよく合っていて、心が落ち着く場所です。

飛水峡はその素晴らしい峡谷美で有名ですが、実は日本最古の石が発見された石の町としても知られています。1970年に飛騨川の川底の礫岩に、何と20億年も前の片麻岩が含まれているのが発見されました。UFOをイメージしたユニークな外観の「日本最古の石博物館」には、その片麻岩が展示されています。一見の価値ありの展示ですので、ぜひ訪れてみてください。

建物の内部は地上1階、地下1階になっており、1階には地球の歴史に関するものや自然現象に関する様々な展示があり、地下には日本最古の石を始めカナダで発見された世界最古の石など、いろいろな石を展示していて興味深い博物館です。おにぎりの形をした岩をかたどったレッキ―君というマスコットがいます。高山本線上麻生駅から徒歩でも15分ほどのアクセスです。

住所：岐阜県七宗町中麻生1160 電話番号：0574-48-2600

飛水峡の「道の駅ロックガーデンひちそう」には、レストランやお土産屋さんなどもありますので、こちらで飛水峡の情報を仕入れてみるのも良いでしょう。ここからの飛水峡の眺めもなかなか素晴らしいものです。駐車場からは直接見られないのですが、ぜひ少しだけ足を延ばしていただきたいところです。

住所：岐阜県加茂郡七宗町大字中麻生1169-3 電話番号：0574-48-1799

山間の町のお蕎麦は美味しいというのはお約束ですが、ここ飛水峡にも美味しいお蕎麦があります。「龍神そば」というお蕎麦屋さんで「道の駅ロックガーデンひちそう」にあるので気軽に利用できます。飛水峡の絶景を眺めた後にさっぱりとお蕎麦でお腹を満たすのも良いでしょう。

飛水峡の一番の見頃はやはり紅葉の季節です。山の気候は市街地とは少し違いかなり涼しくなる頃ですので、ランチには温かいお蕎麦などがとても美味しい季節です。「龍神そば」の手打ちの天ぷらそばも、体の芯から温まる美味しいランチになります。その土地ならではの名物をお昼にいただくのも旅の醍醐味です。

住所：岐阜県加茂郡七宗町中麻生1176-3 電話番号：080-5160-2573

もう1軒、素朴なたたずまいに心惹かれるお蕎麦屋さん「そば処山法師」をご紹介します。招き猫のイラストの可愛らしい看板を目印に入って行くと、玄関に飾られた素敵なお花が迎えてくれます。五穀米で作った五平餅が添えられたおろしそばのセットなどが人気です。体が喜ぶヘルシーランチをお楽しみください。

住所: 岐阜県加茂郡川辺町下麻生153 電話番号: 0574-53-6122

旅先ではお土産を買うのも楽しみのひとつです。これは「道の駅ロックガーデンひちそう」で販売している日本酒、その名も「飛酔」というお酒です。日本酒の好きな方には、何と言ってもその土地ならではの地酒はとても楽しみなものです。ぜひ飛水峡のお酒「飛酔」のお味見をしてみてください。

キャンプや川遊びなどアウトドアを満喫できる「クオーレふれあいの里」は、子連れ旅行には特におすすめの施設です。夏にはバーベキューなども楽しめますし、飛水峡の絶景を堪能した後には、バンガローやコテージでの宿泊体験もとても楽しい思い出になることでしょう。子どもたちのはしゃぐ声が聞こえてくるようです。

住所:岐阜県白川町和泉181-1 電話番号: 0574-72-2462

「下呂温泉合掌の里」は、国の重要文化財である「旧大戸家」を始め10棟の合掌造りの家屋を白川郷から移築して設営されました。日本の原風景とも評される合掌造りの里は、今や日本のみならず世界の宝です。民俗資料館もあり、当時の農具や民具などを展示していてとても興味深い場所ですので、ぜひ訪れてみてください。

住所：岐阜県下呂市森2369番地 電話番号：0576-25-2239

飛水峡で絶景を堪能したら、ゆっくりと温泉に浸かるのも良いのではないでしょうか。飛水峡の周辺には、有馬、草津とともに日本三大名泉のひとつに数えられる下呂温泉があります。下呂温泉の歴史は江戸時代にまで遡り、湯治場として訪れる人々の癒しの場でした。泉質はアルカリ性単純泉で、とろっとした感じの美肌の湯として有名ですのでぜひ足を延ばしてみてください。

下呂温泉の「小川屋」は、半露天風呂付スイートルームからリーズナブルなアウトバスタイプのお部屋など、いろいろな種類のゆったりした客室と飛騨牛のお料理で評判の旅館です。日帰り温泉を楽しむこともできますので、下呂温泉での宿泊の際には、ぜひ選択肢のひとつに入れてください。

車で旅行するときには、愛犬を連れて行かれることもあるでしょう。家族の一員ですからもちろん一緒に泊まりたいですが、犬と一緒に泊まれる宿はなかなかありません。その中でこちらの「紅葉館別館わん泊亭」は、愛犬と一緒にお泊りできる、とても嬉しい旅館です。愛犬家の皆様には一押しのお宿です。

どことなく穴場的なイメージのある、岐阜の絶景飛水峡のアクセスや観光ポイントの数々をご紹介してきました。いかがでしたか？名古屋から富山へ向かう国道41号線をほんの少し寄り道するだけで、こんなに素晴らしい絶景に出会えます。この次に岐阜へ旅行の際には、ぜひこの記事を参考に飛水峡へも訪れてみてください。