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お座敷遊びにはどんな種類がある?ルールやマナー・体験できる料亭を紹介

お座敷遊びにはどんな種類がある?ルールやマナー・体験できる料亭を紹介
投稿日: 2018年6月2日最終更新日: 2020年10月8日

江戸時代に隆盛を極めた花街文化の伝統を継承するお座敷遊びは、格式ある日本古来の伝統文化でもあります。艶やかな着物姿の芸妓さんとのいろんな種類のお座敷遊びは、今も東京や京都などをはじめとする全国の花街において体験することができます。

日本の伝統文化お座敷遊び見出し

Photo by Joi

江戸時代に隆盛を極めた花街文化は、現在もその格式ある伝統をしっかりと受け継ぎ、東京や京都をはじめとして全国各地に残っています。その花街のお座敷で行われるお座敷遊びは粋な大人の遊びです。ここでは、そのお座敷遊びの種類や料金、お座敷でのルールやマナー、服装など、初めての方にも安心して体験できるよう紹介していきます。

お座敷遊びとは見出し

Photo by A.Davey

お座敷遊びのルーツを辿ると、平安時代の歌舞を興じる白拍子にあったとされ、その後江戸時代のお茶屋で飲食を伴いながら芸舞妓の歌と踊りを楽しむようになったのが、今に伝承されているとされています。そのお茶屋が料亭として栄え、そこで歌舞を披露する芸舞妓と一緒になって、それなりの服装で楽しむ究極の大人の粋な遊びです。

Photo by Maiko & Geiko

一般的にお座敷遊びというと、敷居が高い、堅苦しいというイメージがありますが、お遊びというぐらいですから、芸妓さんと一緒になって気軽に楽しむというのが基本です。芸を習得した芸妓さんの唄と踊りを鑑賞し、飲食をしながら一緒に語らい、余興に興じてわいわいとみんなで楽しむという粋な大人の遊び、それがお座敷遊びです。

お座敷遊びをもてなす芸妓とは見出し

Photo by Maiko & Geiko

いろんな種類の舞踊や音曲、鳴物などで宴席に興を添え客をもてなす女性を芸者、芸子といい、京都では芸妓といいます。その多くは、一人前の芸妓と見習いに区別され、京都では芸妓、舞妓と呼び、東京では、芸者、半玉又は雛妓といいます。また舞踊を受け持つものを立方、唄や三味線、鳴物を受け持つものを地方といい、それなりの修練が必要です。

Photo by Maiko & Geiko

芸妓、舞妓には、厳しい伝統としきたりがあります。舞妓になる前の段階を仕込みといい、15歳頃から置屋で共同生活をしながら、踊りの種類や行儀作法、着物の着付けなどの修業を行い、約1年後に舞妓としてデビューします。さらに舞妓として5年間ほど、踊りや三味線、お囃子、お座敷でのいろんな種類の接客作法を学び、晴れて芸妓となります。

お座敷遊びの種類見出し

お座敷遊びにはたくさんの種類がありますが、大抵簡単に参加でき、ルールに従い勝ち負けを競います。負ければお酒を飲むというのが基本のルールです。百戦錬磨の芸妓さんを相手に、いろんな種類のお遊びに勝ったり負けたりして盛り上がります。もちろん身なり服装は大事で、熱くなって脱いだりせず服装はきちんと整えておく必要があります。

隠岐地方民謡で有名な金比羅舟々

「金毘羅舟々追風に帆かけてしゅらしゅしゅしゅ」の唄に合わせて、向かい合った2人が座布団上に置いたビールの袴を使って遊びます。交互に袴の上に平手を載せ、片方が袴を取ってしまうと片方が手を拳にして座布団上へ置きます。袴が戻るとまた袴に平手を載せるといったルールで進めます。曲のスピードが次第に速くなり盛り上がります。

源氏物語や百人一首になぞらえた投扇興

桐箱の台に立てられた「蝶」と呼ばれる的に向かって扇を投げ、その扇・蝶・枕によって作られるいろんな種類の形を、源氏物語や百人一首になぞられた点式のルールにそって採点し、その得点を競います。台の位置は扇4つ分の距離なので、軽く投げれば届きます。運の要素もあるので、初心者でも高得点を出すことができ大いに盛り上がります。

近松門左衛門の浄瑠璃とらとら

近松門左衛門の浄瑠璃「国性爺合戦」を題材に和唐内と老婆、虎の三すくみのジェスチャーで行います。和唐内は虎には強いが老婆には弱い、虎は老婆には強いが和唐内には弱い、老婆は和唐内には強いが虎には弱い、というルールで2人の間に屏風を置き、客と芸妓がそれぞれに扮したジェスチャーを披露し勝ち負けを競います。

お座敷遊びのとらとらの進行内容を説明する動画です。司会者の説明と芸妓さんの実演で紹介しています。東京赤坂の料亭で撮影されたもので、2011年1月9日にYoutube上に公開されています。いわゆるジャンケンポンと一緒のルールですが、小唄に合わせて興じるお遊びで趣があります。続けて勝ち抜き戦でやると、それなりに盛り上がっていきます。

お座敷遊びのルール見出し

お座敷遊びには、一定のルールともいうべき楽しむための極意と作法があります。まず身なりや服装は大事で、特に初めての場合は、それなりの服装で好印象を持ってもらうことが重要です。基本はスーツにネクタイという服装がベストで、着物の服装やそれなりの清楚な感じのする服装が理想です。靴や靴下は高価でなくても新しいものが理想です。

Photo by Raelene G

飲食を伴うのがお座敷遊びですが、酒癖の悪い人はお断りになります。お金を払えば何をしてもいいというのは、花街では通用しません。本人はもちろん、紹介者の評判まで下がることになります。お酒はきちんとした服装で紳士的に飲み、芸妓さんに対してそれなりの敬意を払うことによって信頼を得ます。お座敷遊びは人間磨きを体験する場です。

Photo by Maiko & Geiko

踊りや小唄が始まったら黙って聞くというのが基本のルールです。芸妓さんはそれなりの修錬を積んで来た芸の達人です。芸を売るのが芸妓の仕事、きちんと観るのはお客としての礼儀です。また、芸妓のことを「お姐さん」と呼びます。たとえ何歳であっても「おばさん」とかいうのはご法度です。芸妓さんに呼び方の種類はなく皆お姐さんになります。

気になるお座敷遊びの料金と支払い見出し

Photo by flashcurd

気になるお座敷遊びの料金の内訳は、芸妓、地方の花代がほとんどで、花代の料金は決まっています。お客の人数増えても花代はかわらないため、参加人数が多ければ一人当たりの料金は少なくなります。あとはお酒と料理の料金が加算されます。芸妓、地方各1名にお客が4名とした場合で、そんなに飲み食いしなければ、一人数万円の料金です。

Photo by Maiko & Geiko

お座敷では、お金のやりとりはありませんし、そういった料金の話も一切しません。料金は数週間後にお客の手元に請求書が届き銀行振込をする、という掛け払いが通例となっています。これは、お客との関係が断ち切れになってしまうのを嫌ってのことで、逆にいえば、それだけ信頼があるとお座敷に認めてもらっていることの証でもあります。

初心者向けお座敷遊びのセットプラン見出し

Photo by mrhayata

花街近くの宿泊施設には、観光客や初心者向けのお座敷遊びを宿泊料金とセットにしたプランなどがあります。基本一見さんお断りの世界といわれる花街のお座敷遊びは、紹介者を通じてというのが原則で、その紹介者の替わりになってくれるのが地元の花街との関係が深い宿泊施設や旅行会社です。初めての体験として活用するのに便利です。

東京でお座敷遊びができる花街見出し

Photo by Guwashi999

江戸時代に発祥した花街は今も全国に点在しており、中でも東京の六花街は有名です。東京六花街とは、溜池付近に発生し明治に発展した赤坂、歌舞伎の芝居小屋から今の花柳界が残る浅草、風情ある石畳が残る神楽坂、芸の新橋といわれ花柳界からも一目おかれる新橋、下町風情溢れる向島、現在の日本橋人形町にあたる芳町の六箇所です。

新橋料亭の老舗金田中

大正時代の中頃に創業した老舗料亭、金田中は、京都の祇園と並び花柳界に置いてその伝統と格式を守り続ける新橋花街を代表する料亭です。見目麗しい料理の数々とともに、芸を極めた新橋芸者の華麗な舞や小唄を体験することができます。料金も最高級で夜は最低5万円からで、それにお座敷遊びをすると6桁以上の料金は覚悟した方がいいようです。

伝統ある江戸割烹米村

米村は、江戸の味にこだわり、伝統ある老舗の味を今に伝える江戸割烹です。東京新橋花柳界に店を構え、伝統の江戸の味を守り続けています。料理人向けの専門書や美味談義の本が登場するなど、江戸後期に繁栄した料理文化の中から、現代風にアレンジした新江戸料理と合わせて、本格的な東京新橋花柳界のお座敷遊びを体験することができます。

無形文化財にも指定される京都のお座敷遊び見出し

Photo by ajari

現在、京都にある花街は、上七軒、祇園甲部、祇園東、嶋原、先斗町、宮川町の6つの花街があり、総称して京都の六花街と呼びます。また嶋原以外の京都花街組合連合会に加盟する5地区を総称して五花街と呼ぶこともあります。京都の花街は、神社や寺院と同様に、京都の観光スポットとなっており、春と秋に行われる五花街の踊りは人気のイベントです。

京料理花咲萬治郎

京料理花咲萬治郎は、花見小路や八坂神社などの京都観光名所から徒歩5分の好立地で、清水寺から知恩院への東山観光ルート内、ねねの道にあります。築120年の町屋風情を色濃く残した元旅館店内には、ゆったりした座敷や坪庭の見える個室があり、様々な京会席料理を堪能しながら、芸妓さんを呼んでお座敷遊びを体験することができます。

市中の山居ぎおん畑中

ぎおん畑中は、都に居ながら閑寂の境地を味わう市中の山居の趣を大切にした宿です。町屋風情のある離れや、お寺の参道の木々が望める本館の部屋などがあり、ゆったりとした雰囲気で、旬の素材を盛り込んだ優雅な京料理の数々を堪能することができます。またお座敷遊びを楽しめるディナーショーがあり、お座敷遊びの入門編として体験できます。

伊豆下田のお座敷遊び見出し

Photo by bryan...

江戸時代より東西を結ぶ船の中継点として栄えた下田港には、その隆盛の中、小人やお役人をもてなす花街ができ、唐人お吉の名で知られる下田一の人気芸者が生まれたりしました。現在は、下田芸者の置屋である桝屋から各ホテル、旅館、料亭まで芸妓さんを派遣しています。スナックや喫茶にも派遣可能で、港町ならではの庶民的さです。

老舗のクアハウス石橋旅館

クアハウス石橋旅館は、下田の奥座敷、蓮台寺温泉にあり、竹林の中に佇む創業130年余りの老舗旅館です。客室はすべて純和風で、部屋でも掛け流しの温泉が楽しめます。伊豆ならではの季節の山海の素材を使った創作会席を頂きながら、下田芸者と共にお座敷遊びに興じてみてはいかがでしょうか。旅館を通じて呼んでもらうことができます。

クアハウス石橋旅館

住所:
静岡県下田市蓮台寺185-1
アクセス:
車/東名高速道路~沼津~R414号線で天城山城へ約90分、蓮台寺駅前交差点右折 車以外/伊豆急行線蓮台寺駅下車徒歩約10分
料金の目安:
12,960円〜
宿泊時間:
宿泊時間: 15:00 (IN) 〜 10:00 (OUT)
提供:

新潟市古町のお座敷遊び見出し

新潟市中央区古町にある古町芸妓は、最盛期には約400人もの芸妓がいて隆盛を極め、京都の祇園、東京の新橋と並び称されていました。古町芸妓は、昔ながらの置屋所属の正統派ベテラン芸妓である「姐さん」と、柳都振興株式会社に所属する通称「柳都さん」に分かれます。また新潟では、芸妓を留袖、見習いを振袖と呼びます。

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有馬温泉のお座敷遊び見出し

有馬温泉は、昭和の中頃が湯治客をもてなすお座敷遊びのピークで、置屋が15件、160人もの芸子さんがいましたが、現在は田中席という置屋が1件、芸子さんは14名となっています。この田中席は、一七四さんというベテラン芸妓さんが運営しており、祖母の代から3代目となり、その格式高い妓芸は若い芸子に伝承されています。

天地の宿奥の細道

有馬温泉にある天地の宿奥の細道は、料理の鉄人で知られる大田忠道氏がプロデュースする宿です。山の幸、海の幸、川の幸、などたくさんの天地の恵みを使って、料理の鉄人が腕によりをかけます。部屋からは四季折々の有馬の自然が望めます。夜は、極上の料理を堪能しながら格調高い有馬芸妓の華麗な踊りとお遊びを体験することができます。

有馬温泉 天地の宿 奥の細道 

住所:
兵庫県神戸市北区有馬町字大屋敷1683-2
アクセス:
車/(1)阪神高速北神戸線 (2)中国自動車道~(1)有馬口IC (2)西宮北IC~有馬温泉方面 (1)約5分 (2)約15分 車以外/JR新神戸駅から北神急行谷上駅乗換、神戸電鉄有馬温泉駅へ30分
料金の目安:
サイトでご確認ください
宿泊時間:
宿泊時間: 15:00 (IN) 〜 11:00 (OUT)
提供:
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愛媛松山のお座敷遊び見出し

愛媛県松山市には、大正から昭和初期の全盛期には、県内で検番が約40軒、置屋が439軒、芸妓が1350人もいました。現在そのお座敷文化の伝統を継承するため、明治時代より続く松山検番を法人化し、一般社団法人松山検番として平成30年4月5日に設立されました。市内の料理旅館では、四国の郷土料理を味わいながらお座敷遊びを体験できます。

九州博多のお座敷遊び見出し

博多では、芸妓の事務所のことを券番といい、好景気に沸く大正時代には5つの券番がありましたが、現在は全ての券番がひとつにまとまり博多券番として活動しています。冷泉町にある博多伝統芸能館では、博多芸妓をはじめさまざまな伝統芸能を鑑賞することができます。鑑賞のための参加費は、一人5000円で事前振込みが必要です。

博多の老舗料亭老松

料亭老松は、昭和2年1927年の創業で、店名の由来は、清元の名手で芸妓出身の初代女将の源氏名です。数奇屋造りの建物は、昭和20年の博多大空襲で焼けたあと、2年後に再建されています。随所にこだわりをちりばめた趣のある部屋が歴史を感じさせます。下関近海や玄界灘で獲れた旬な魚を使った博多の味を堪能することができます。

お座敷遊びで粋な大人の遊びを体験しよう見出し

Photo byUniBay

お座敷遊びは、粋な大人のお遊びです。お座敷へ上がる際にはそれなりの服装が基本で、さらに服装だけでなく、芸妓さんに対する立ち振る舞いも重要です。でも堅苦しく考えず楽しく過ごすことも大事です。ようはある程度の節度を持って、芸妓さんの芸に敬意をはらいつつ基本のルールを守って、いろんな種類の楽しいお座敷遊びを体験しましょう。

投稿日: 2018年6月2日最終更新日: 2020年10月8日

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