洋食キムラのハンバーグは極上の美味しさ！横浜が誇る老舗店のメニューは？

日本屈指の観光地である港町、横浜。歴史を感じる古い建物からおしゃれな最新スポットまで、あらゆる楽しみ方ができる横浜。もちろんグルメも大充実しています。そんな横浜で、創業から長きにわたって変わらない味を守り続ける洋食の名店が「洋食キムラ」です。先代からのファンも通い続けるという洋食キムラの魅力を探っていきましょう。

洋食キムラが店舗を構える横浜は、今から150年以上前に開港して以来、西洋や東洋の文化をいち早く取り入れてきました。明治・大正時代の文化遺産は現在も残っていて、新たな観光拠点として生まれ変わっている施設もたくさんあります。街を歩けば、そこかしこで異国の文化に触れることができるので、横浜にはおしゃれなイメージが定着しています。

横浜を代表する観光スポット「横浜中華街」は、外国人との貿易の仲介役として日本へやってきた中国人たちがこの地に住み始めたのが始まりと言われています。多種多様な中華料理店がひしめき、季節ごとのイベントも楽しめる横浜中華街には、修学旅行生などはもちろん、海外からも多くの観光客が訪れます。一年中多くの人々で賑わい、活気に溢れています。

横浜を代表するクラシックホテル「ホテルニューグランド」の総料理長が考案したと言われているナポリタンは、横浜発祥グルメの代表格です。西洋の文化を取り入れ、日本人の好みに合うようにアレンジを加えた洋食メニューの数々は、洋食キムラを含め、横浜に数多くある洋食店で今も愛されています。

洋食キムラは、昭和13年の創業時、横浜の関内常盤町に「ランチカウンター2号店」という店名で出店しました。戦後、店名変更を経て花咲町に移転し、現在は再度の移転と新店のオープンを迎え、横浜に2店舗を構えています。新しくオープンした2店目の店舗も、本店と変わらない、創業当時の味を引き継いでいます。

現在の洋食キムラの本店となる店舗が「洋食キムラ野毛店」です。野毛店は、1994年に現在の場所、野毛本通りに新装オープンしました。現在は3代目のご主人が切り盛りする洋食キムラですが、初代からの味を守り続ける洋食メニューの数々は多くのファンをとりこにし、有名人も御用達とのこと。ランチタイムには開店前からお客さんが並ぶことも多いそうです。

洋食キムラ野毛店へのアクセスは、JR「桜木町」駅または「館内」駅から徒歩6分ほどです。すぐ近くには大岡川が流れていて、川を挟んだところに「福富町西公園」があります。営業時間は、平日は11時30分から14時30分がランチ営業、17時から21時30分がディナー営業です。日祝日は11時30分から20時30分までの通し営業となり、定休日は月曜日です。

洋食キムラがある野毛エリアの観光スポットと言えば、野毛山公園です。公園内には野毛山動物園があり、なんと無料でたくさんの動物たちを見ることができます。また、見通しの良い展望台からはみなとみらい21地区を一望することができ、デートスポットとしてもおすすめです。洋食キムラでランチの後、お出かけしてみてはいかがでしょうか。

洋食キムラの2店舗めとなる「キュービックプラザ新横浜店」は、近代的な商業ビルの9階にあります。高級感のある店内は静かで落ち着いた雰囲気です。野毛店とほとんど同じメニューが食べられるので、交通アクセスのよいこちらの店舗も多くの多くのお客さんで賑わっています。ランチタイムにはドリンクがサ―ビスになるのも嬉しいポイントです。

洋食キムラ・キュービックプラザ新横浜店はJR新横浜駅の2階から直結しているので、雨に濡れることもなく、とてもアクセスしやすい店舗です。新横浜駅からは東西どちらのエレベーター、エスカレーターからもアクセスできます。営業時間は、11時から22時です。定休日は、キュービックプラザ新横浜に準じます。

キュービックプラザ新横浜から近い観光スポットは、「新横浜ラーメン博物館」があります。個性豊かなラーメン店が9店舗と、駄菓子屋や占い店などユニークなお店が多数入店しています。世界初のフードアミューズメントパークとして有名なスポットなので、一見の価値があります。また、横浜アリーナも近くにあります。

洋食キムラのロゴマークは、河童の後ろ姿をモチーフにしたユニークなもの。初代のご主人が芥川龍之介の小説「河童」が好きだったことから決まったそうです。お店の看板の他、紙ナプキンやおしぼり、コースターにも同じデザインが施されています。「ヨコハマ キムラ」とカタカナで書かれている書体がレトロでおしゃれです。

洋食キムラでぜひ食べたいメニューは、何と言ってもハンバーグです。洋食キムラの代名詞と言っても過言ではないこのハンバーグは、SNSでもたくさん取り上げられています。初代の頃から使われていているという貝型の鉄皿がレトロでおしゃれ。なおかつ、ハンバーグをいつまでも熱々のまま味わえます。お得なセットは1320円とお手頃価格で、ランチにおすすめです。

香味野菜と牛豚相挽き肉、特注の合わせパン粉に卵や赤ワイン、調味料などをしっかり混ぜ合わせたハンバーグのパティは、一度焼いて風味を閉じ込め、冷蔵庫で一日寝かせてから翌日に提供するそうです。手間暇かけて丁寧に作られるハンバーグは、とにかく柔らかくてフワフワだと評判です。卵の黄身と絡めながらいただくハンバーグは絶品です。

ナチュラルチーズを載せたチーズハンバーグも人気メニューです。ハンバーグとチーズハンバーグをダブルにすることも可能なので、両方食べてみたいという方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。添えられた生卵は鉄皿で徐々に加熱されていくので、お好みの固さでいただくことができます。

続いてのおすすめメニューは「ビーフシチュー」です。蓋付きのお皿で提供されるビーフシチューは、柔らかく煮込まれた牛肉に、ニンジン、たまねぎ、ナス、マッシュルーム、ジャガイモなどの野菜が盛りだくさんです。トマトのような酸味と、牛肉や野菜の旨味がたっぷり溶け込んだルーは、見た目よりもあっさりとしていながらコクのある味わいです。

ビーフシチューには、ポーチドエッグが添えられています。絶妙な半熟加減の卵は、コク深いシチューとの相性がバツグンです。具沢山の洋食キムラのビーフシチューは、ライスにもパンにも合う美味しさです。お皿に残ったルーは、ライスやパンにつけて残さず味わいましょう。セットで3500円と少々お値段が張りますが、贅沢ランチを味わえます。

ビーフシチューと並んで人気があるメニューが「タンシチュー」です。厚さが1cmほどもある大きなタンが2枚も入っていて、食べ応えがあります。6時間も煮込んだ牛タンのエキスがしっかり溶け込んだタンシチューは、ここでしか味わえない絶品。ハンバーグよりもタンシチューの方がおすすめという常連さんもいるようです。こちらもセットで3500円です。

セットメニューについてくるパンは、特注しているものだそうです。ふわふわで柔らかい三日月形のパンには切り込みが入っていて、バターが挟んであります。パンはトースターで温められて提供されるので表面がカリッとしていて、バターが溶けて何ともいえない美味しさになります。

ハンバーグにスポットが当たっている洋食キムラですが、昔ながらの洋食屋さんらしいメニューである「ポークカツ」も人気です。カツが2枚もあり、ボリューム満点。マスタ―ドと特製ソースでいただきます。パンにカツを挟んで、カツサンドにしていただくのも美味しい裏ワザです。セットで2100円と、ランチとしてはお高めですが、満足感を得られること間違いなしです。

セットメニューにはミニサラダが付いてくるのですが、こちらのサラダも手抜きなしの美味しさです。大きめにカットされたトマトやアスパラなど、季節の新鮮な野菜を引き立てるドレッシングは自家製。ビネガーにブラックペッパーを効かせた昔ながらのフレンチドレッシングで、懐かしさを感じる方も多いようです。

続いて、ザ・洋食といった風情が漂う「カニクリームコロッケ」です。こちらは、ランチタイムのセットとしてはもちろんですが、ビールやワインのお供として単品でオーダーする方も多いようです。サクサクに揚がったカニクリームコロッケは、特製マヨネーズとケチャップでいただきますが、何もつけなくても美味しいと評判の人気メニューです。

生クリーム、牛乳、ブールマニエ、白ワインにブイヨンを加えた滑らかなルーに、タマネギ、ベーコン、ズワイガニ、隠し味のカニミソが入っています。ラードでカラリと揚げたカニクリームコロッケは、衣が薄めで具の風味がしっかりと感じられます。お値段はセットで1960円。手間暇かけたカニクリームコロッケランチをいただけば、午後からも頑張れそうです。

時々、無性に食べたくなるのが「マカロニグラタン」です。洋食キムラのマカロニグラタンは、とろりとした濃厚なホワイトソースと、ペンネのような太めのマカロニがベストマッチ。シャキシャキとしたタマネギの食感がアクセントになっています。火傷に注意が必要なほど熱々ですが、それも美味しさのうち。女性やお子様に人気のメニューです。

洋食キムラの「チキンソテー」は、ちょっと珍しく、ホワイトソース仕上げとなっています。大きなチキンはこんがりとソテーされていて食べ応えあり。チキンの味を引き立てるホワイトソースは、鉄板で温められてだんだんと煮詰まり、よりおいしくなります。生卵とベーコンが添えられた贅沢な一品です。

メインメニューにあと一品欲しいというときや、野菜のおつまみが食べたいというときにおすすめなのが「ほうれん草のバター炒めハム入り」です。こちらは厚切りのハムがたっぷりと入った、おかずとしても食べ応えのあるメニューです。添えられたレモンの輪切りが洋食屋さんらしく、嬉しいポイントです。

洋食キムラで一度は食べたいハンバーグは、たっぷりのデミグラスソースが特徴かつ味の決め手になっています。牛肉と香味野菜を煮込み、赤ワインやウスターソースを加えて作ったソースに、3年熟成の自家製梅酒が隠し味として入っています。戦後、ザクロ酒の代わりに入れたのが始まりで、現在もこの自家製梅酒が初代からの味を守っています。

洋食キムラでは、どちらの店舗でもテイクアウトができます。ハンバーグ、ビーフシチューといった人気メニューがテイクアウトOK。ご家庭でも洋食キムラの味が楽しめます。ハンバーグサンドイッチやポークカツサンドイッチは、職場でのランチや新幹線内で食べる軽食としてもおすすめです。

洋食キムラのサラダにかかっているドレッシングは、お店で販売しています。このドレッシングにはファンが多く、家でも食べたいという声が多かったことから、販売に至ったようです。470円とお手頃なので、お土産にもおすすめ。洋食キムラを訪れたら、必ずドレッシングを買って帰るという方も多いようです。オリジナルのロゴ入りのコースターもお土産にぴったりです。

横浜に2店舗を構え、初代からの変わらぬ味を守り続ける洋食キムラ。ハンバーグは多くのメディアでも取り上げられ、有名人のファンも多い絶品ですが、その他のメニューも初代から守り継がれている王道の洋食です。3代にわたって根強い人気を誇る洋食キムラで、ハイカラ文化が根付く横浜らしい洋食メニューの数々を味わってみてください。