北海道の自然豊かなおすすめ観光地『奥尻島』
奥尻島(おくしりとう)は北海道にある離島。北海道の南西部の日本海上にある島で、主な産業は漁業と観光です。夏には取れたての生ウニなどが食べられ、風光明媚な景色や魚釣り、マリンレジャーやゴルフ、キャンプや温泉なども楽しめます。
奥尻島と北海道本島を結ぶフェリー乗り場は二か所。フェリー乗り場行きのバスが札幌や函館などからも出ています。函館からの飛行機もあります。ブナの木が生い茂る自然豊かな奥尻島のグルメや宿泊施設、楽しみ方についてご紹介します。
奥尻島ってどんな所?
奥尻島は島全体で北海道奥尻郡奥尻町を構成する面積142.97平方kmの島です。北海道で5番目に広い面積がある島ですが北方領土を除くと2番目になり、利尻島の次に大きい面積を誇ります。北海道の南西端の位置にあり、地図上で見ると函館から北西方向にある島です。
島内は定期観光コースがあり、定期観光コースは3時間ほどで観光できます。春夏秋冬様々な楽しみ方がある奥尻島ですが、おすすめの観光シーズンは生ウニが食べられる7月から8月頃です。
奥尻港フェリーターミナルの所にある建物に奥尻島観光案内所もありますのでお聞きしたいことはこちらで案内を受けるとよろしいかと思います。奥尻島定期観光バスも奥尻港フェリーターミナル前から出発します。
大きな奥尻島の観光には見どころがたくさん
自然豊かな奥尻島は。海岸線の奇岩や冬にオジロワシ等が飛来する海岸、津波の被害を後世に伝える奥尻津波館などおすすめの観光場所がたくさんあります。定期観光コースがあり、夏季の7月1日から8月31日までは定期観光バスが出ています。乗車場所は奥尻港フェリーターミナル前です。
定期観光バスは午前・午後の2便。9時初のAMコースは所要時間が約2時間半で、『奥尻港前→宮津弁天宮→賽の河原公園→なべつる岩→うにまる公園→みかげ石海岸→奥尻島津波館→徳洋記念緑地公園→時空翔→奥尻港前』のルート。
15時30分発のPMコースは所要時間が約3時間で、『奥尻港前→宮津弁天宮→賽の河原公園→なべつる岩→うにまる公園→みかげ石海岸→奥尻島津波館→徳洋記念緑地公園→時空翔→奥尻港前→無縁島→ホヤ石の滝→ホヤ石→モッ立岩→北追岬→奥尻港前』というルートになります。
宮津弁天宮
宮津弁天宮は岬の急斜面の高台に鎮座します。天然の展望台になっていて、164段の階段を上ると眼下に宮津の街並みと漁港、対岸に北海道本島が眺められるおすすめ観光ポイントです。弁天様を祭っていて、もともと番所があった場所に島民が大漁祈願のためにお社を建てたのが始まりです。
賽の河原公園
奥尻島の北端の稲穂岬にある道南五霊場の一つで、海難犠牲者や幼くして亡くなった死亡者を弔う慰霊の地で、現在は周辺は公園として整備されています。
なべつる岩
なべつるとは、鍋のつる(取っ手の部分)の事で、それに姿が似ているのがなべつる岩の名称の由来。この不思議な形の岩の高さは19.5メートルあり、奥尻島のシンボルとして親しまれている奇岩なのでぜひとも観光したいおすすめポイントの一つ。なべつる岩の対岸にはなべつる岩展望台が整備されていますので、そこから眺めるのがおすすめです。海も美しいです。
なべつる岩は夜はライトアップされて海の上に神秘的な姿を浮かび上がらせます。
うにまる公園
うにまるは奥尻島のマスコットキャラクターであり、観光PRキャラ。
うにまる公園にはキタムラサキウニをかたどったモニュメントがあって、120本のトゲを持ち全高13mもあります。ここには元プロ野球選手の佐藤義則野球展示室もあり、その屋上には展望台もあるのでうにまる公園や日本海、奥尻港やなべつる岩なども見ることができます。
モニュメントは夜、美しくライトアップされます。
佐藤義則野球展示室
北海道日本ハムファイターズの投手コーチも勤めた、元プロ野球選手(投手)の佐藤義則さん。この方はここ奥尻島の出身者です。現役時代の功績を知りたい方や、ファンの方にはぜひおすすめしたい観光ポイントです。
営業期間:9:00~17:00
営業期間:4月中旬~10月末
休業日:火曜日(11月1日~4月中旬までは冬季休館)
利用料金:無料
駐車場:有(普通車50台・大型車3台・利用料無料)
みかげ石海岸
奥尻島東海岸には山ヶ岬から弥右衛門岬にかけて、全長8キロにわたる長浜海岸があります。みかげ石が延々と転がっている事からみかげ石海岸とも呼ばれます。途中、沖に大カカリ石と小カカリ石があります。道幅が狭く、いくつかある駐車スペース以外には駐車するのは難しいので、自転車やバイクで行くのも良い楽しみ方です。駐車スペースから海岸に降りることもでき、晴れた日は透き通った海に白いみかげ石のとても美しい風景が楽しめます。
徳洋記念緑地公園
島の最南端の青苗岬は現在は公園化が進められて、徳洋記念碑や奥尻島津波館、慰霊碑の時空翔などがあります。夕景が美しいスポットでもあります。
奥尻島津波館
平成5年7月12日に起きた北海道南西沖地震で奥尻島は大きな津波被害を受けました。災害の記憶と教訓を後世に伝える奥尻島津波館です。復興活動の写真の展示や198名の犠牲者の鎮魂を願う光のモニュメント『198のひかり』や災害の記録のドキュメンタリー映像を上映する『映像ホール』など様々な展示があります。被災された方の日記や感想文は胸に迫ります。災害を体験された係員の方が説明を担当されています。
写真展示では青苗灯台が倒れて斜めに止まった震災当時の写真と、その外に見える現在の青苗灯台を見比べることができます。災害の大きさと、立ち向かって復興に向かう島民の底力の両方を感じられます。定期観光バス利用の場合はAMコース・PMコースとも津波館の入場料込みとなっています。
開館時期:4月中旬~11月中旬まで(期間中は無休)
入館時間:9:00~17:00
入館料:大人500円・小中高生170円
時空翔
奥尻島津波館を出て階段を登った所に、黒御影石で作られた慰霊碑のモニュメントが震源地となった南西沖を向いて設置されています。
ここは夕景が美しい観光ポイントでもあります。震災が起きた7月12日に、海の方に向かって正面に立つと、石のくぼみの間へと沈んで行く夕日を見ることができます。
無縁島
無縁島は奥尻島南西岸に有る周囲500m程の岩で出来た小島です。無縁島の近くにある奥尻島海岸は千畳浜と呼ばれ、細かい石が敷き詰められた海岸が広がっています。キャンプ場指定はされていませんが、観光ガイドマップにはキャンプ適地のマークがつけられています。
ホヤ石
高さ25mのホヤ貝に似た巨石。海が荒れた後の冬の日に西海岸にホヤが打ち寄せられるそうです。ホヤ石のある海岸で釣りを楽しむ人もいます。
モッ立岩
南西岸にある、御影石で出来た奇岩。39号線から海岸まで降りれば近くで見ることができます。39号線にいくつかある駐車スペースに駐車しましょう。
北追岬
奥尻島西岸の北追岬には公園が整備されていて、彫刻家の流政之さんの彫刻が8体、散策路沿いに設置してあります。海と光とモニュメントが織りなす芸術を見るのも奥尻島の楽しみ方の一つです。
奥尻島の観光の楽しみ方と言えばやっぱりグルメ
旅の楽しみ方の主役と言えばやっぱりグルメ。奥尻島はうに・あわびをはじめとして海産物が豊富。おすすめのグルメをご紹介します。奥尻島のうに漁は夏の盛りの頃が最盛期ですが、年によって5月の早い時期に「早出しうに」が出荷される事もあります。※年によって違いますので観光協会等にご確認ください。
お食事処まつや食堂
創業50年以上の老舗「まつや食堂」。フェリーターミナルから400m程歩いた所にあります。おすすめグルメは塩・醤油ラーメン(半チャーハンとプラス一品がついたお得なセットもあります)、塩味ベースのスープに奥尻産生うにが入ったうにラーメン、美味しい山菜などを使った各種定食などがあります。もちろんうに丼もおすすめです。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字奥尻772
電話番号:01397-2-2067
営業時間:11:00~14:30
食事処 北の岬さくらばな
なんと漁師さんが店主の食堂「さくらばな」。お店の前には海水を満たしたケースの中に生きたアワビやホタテが!うに丼定食は4月から9月の期間限定ですのでシーズンに行かれた方は是非とも食べていただくと良いと思います。他にも あわびやほたて等海産物が入っている海鮮カレーもおすすめグルメです。奥尻名物のなべつるカレーやホッケのかまぶく(かまぼこ)もおすすめです。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字稲穂108
電話番号:01397-2-3630
営業時間:8:30~17:30
叶寿司(きょうずし)
笑って来られる雰囲気を目指したいという、奥尻島のお寿司屋さん「叶寿司」。ケーブルTVであるNCVの番組「函館酒場寄港・第六夜」で紹介されたこともあります。モダンで明るく綺麗な店内で、明るい色合いのカウンターにあるケースの中の魚も新鮮で美味しそう。つやのある新鮮なネタは大きめでお腹も気持ちも満足できると思います。
奥尻島と言えばやっぱりうにです。うにの軍艦巻きも海苔の香りとあいまって絶品。
叶寿司さんといえば、はみ出るほどたくさんのネタが乗っている海鮮丼、「奥尻丼」も名物です。グルメな人も舌鼓を打つこと間違いなし。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字奥尻766
電話番号:01397-2-3340
営業時間:17:00~23:00(昼食営業:夏季限定11:00~14:00)
潮騒
青苗地区にあるお食事処の「潮騒」。イスとテーブルの席と畳敷きの座敷席があります。こちらは島内でも人気のお店で満席の事も。うに丼セットや、小鉢と魚も付いているカツ定食・しょうが焼き定食などどれをとっても美味しく、またボリュームもあります。
海鮮・野菜具だくさんの塩味のあんかけ焼きそばは、地元の人達もよく注文するおすすめグルメです。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字青苗274-21
電話番号:01397-3-2839
営業時間:11:00~19:00
奥尻島のブナ林の恵み!美味しい水の美味しいお酒
奥尻島には地元のお酒としてワインと清酒があります。奥尻島はブナの原生林が島の60%を占めるために水が豊富な環境であり、対馬暖流の影響で北海道本島よりは温暖な気候で、奥尻ワイナリーでは自社の畑でブドウの栽培もされています。旅のだいご味のひとつにはその土地の料理と地酒もあります。宿泊される方はお食事処や宿泊施設でもお酒をじっくり楽しめますね。奥尻ワイナリーでは無料の試飲も出来ますよ。
奥尻ワイナリーはワイン好きなら絶対観光したい
島では潮風による塩害もあるため奥尻島はワインを作るには苦労が絶えない環境です。しかし、奥尻ワインに使われているブドウはその潮風によって運ばれたミネラル分が多く、酸味は強めで潮の香りの後味が特徴。この後味が最大の個性、一度は飲んでみたいワインだと思います。
奥尻ワイナリーの方々は様々な苦労を乗り越えて味わい深いワインを造られています、美味しいワインに出逢いに一度足を運んで見学されてみてはいかがでしょうか。中には工場限定のワインも。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字湯浜300番地
電話番号:01397-3-1414
営業時間:午前9時30分〜午後5時まで
奥尻島の米と水100%の特別純米酒・奥尻
奥尻島は日本の離島で最北限の米どころです。ブナの離島北限でもあり、稲作の離島北限でもあります。ブナのおかげで水に恵まれ、美味しいお米が作られています。奥尻産米100%、奥尻の水100%を使った地酒が『特別純米酒・奥尻』です。アルコール度数15%で、奥尻の海産物にもよく合う淡麗辛口で飲みやすいお酒です。後味はさっぱりとしていてスイスイ飲めてしまう美味しいお酒です。
奥尻島観光でくつろげる癒しの宿泊施設
旅先で宿泊する場合の楽しみ方はやはり何と言ってもお風呂やグルメ。奥尻島といえば海産物が自慢。料理も美味しい落ち着けるおすすめの宿泊施設をご紹介します。
奥尻島 御宿きくち
オーナーの料理目当てのリピーターも多い料理自慢の宿です。全和室の落ち着ける宿で、全館禁煙なのでお子さん連れのご家族でも安心して宿泊できます。料理が自慢なので美味しく食べるためにも良いですね。
美味しすぎてスープまで食べてしまう自慢のうに鍋。しめには鍋に残ったスープにご飯を入れて食べるのもおすすめ、絶品です。
住所:北海道奥尻郡奥尻町字宮津11番地6
電話番号:01397-2-2755
旅の宿 大須田
海原を見晴らす高台に建つ宿泊施設。さざ波の音と潮の香りに疲れた心を癒されてください。うに鍋をはじめとしたグルメの他に、魚釣りも楽しめる宿泊施設なので釣り好きの方にもおすすめですよ。お風呂は24時間入れます。
宿主自らが漁に出て獲った新鮮な海の幸も満喫できます。魚介類に良く合うお酒も各種取り揃えてあるのも嬉しいポイントです。
奥尻島の観光に行く交通方法は?
奥尻島に行く方法には飛行機とフェリーがあります。函館や札幌などの各駅からのフェリー乗り場への路線バスや飛行機、フェリーの時間など、お間違いのないように確認されることをおすすめします。特にフェリーは奥尻と江差(えさし)の間が1日2往復、奥尻とせたなの間が1日1往復なので、バスの接続などの時間のお間違いのないようにお気をつけてください。
フェリー利用の場合(江差~奥尻・せたな~奥尻)
北海道本土からのフェリーの乗り場は江差とせたなの二か所あります。行き方の例としては、函館からだと路線バスで函館から江差の姥神町フェリー前に行きます(約2時間15分)。そこから奥尻島行きのフェリーに乗ります(約2時間10分)。札幌からは特急バスせたな号でせたなに行き(約4時間40分)、せたなからフェリーで奥尻島へ行きます(約1時間40分)。
空港利用の場合(函館空港~奥尻空港)
函館空港と奥尻空港を結ぶ便があります。所要時間は約30分です。離発着時間などは月・時期・状況によって変更になりますので、要確認してお間違いのないようにしてください。
奥尻島は乗り物持ち込みでの観光も楽しい
定期観光バスや路線バスも良いですし、レンタカーもあります。フェリーでバイクや車や自転車を持ち込んで観光するのも楽しいのでおすすめです。宿泊する場合は宿泊施設に駐車場があるかを確認することをお忘れのないようにしてください。
奥尻島観光には楽しみ方が色々
北海道の南西部に浮かぶ奥尻島。風光明美な景観と様々なモニュメント、美味しい海鮮やくつろげる宿。なによりも自然が豊かなこの島を、忙しい日々を忘れてゆっくりと観光されてみてはいかがでしょうか。
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