東北の桜の名所はどこ？見頃や有名なお花見スポット・穴場情報も！

東北は、雪をかぶった山々や海を借景にした雄大な桜の絶景が楽しめるお花見スポットがたくさんあります。東北各地の桜の名所や有名お花見スポットを厳選してご紹介。見頃の時期や穴場情報もお伝えします。東北の桜の名所巡りの参考にしてみて下さいね!

まずご紹介する東北の桜の名所は、宮城県松島町の「西行戻しの松公園(さいぎょうもどしのまつこうえん)」。展望台からは有名な日本三景のひとつ、松島と共に約300本の桜を眺めることができます。最寄り駅の仙石線松島海岸駅からは徒歩20分ですが、上り坂が続くので歩きやすい靴で。見頃は4月中旬から5月上旬です。満開の頃には駐車場が順番待ちになることがあります。

西行戻しの松公園のおすすめお花見スポットは、公園内にあるカフェ「ロマン」。モダンな雰囲気の店内は開放的なガラス張りで、桜と松島を眺めながらティータイムが楽しめます。人気メニューは、いちぢくのワイン煮にミルク感たっぷりのソフトクリームが乗った「いちぢくパフェ」と「レモンタルト」。火曜は定休日になります。

秋田県の男鹿半島の手前にある大潟村は「桜と菜の花ロード」で有名です。県道沿いに約10kmに渡って桜並木と菜の花畑が続く絶景ドライブルート。見頃は4月下旬から5月中旬で、満開の時期の休日は渋滞しますが、窓を開けて花の香りや風で舞って来る花びらを楽しみながらのんびり行きましょう。車から降りて写真を撮る時は気をつけて!

桜と菜の花ロードの沿道では、おばさんが作るバラの形のアイスクリーム、通称「ババヘラ」が食べられるのも楽しみ。また、標高0mという日本一低い山「大潟富士」も桜と菜の花ロードの沿道にあり、登ると少し高い位置から桜を眺めることができます。周辺は小さな広場になっているので、お弁当を広げてお花見もできそうです。

宮城県塩釜市にある「鹽竈神社(しおがまじんじゃ)」は、貴重な「鹽竈桜(しおがまざくら)」があることで有名です。鹽竈桜とは桜の品種のひとつで、花びらが約40片もある大輪の花が特徴。平安時代の書物にもその名が残っていることから、古くから有名な桜として国の天然記念物に指定されました。現在鹽竈神社には、54本の鹽竈桜が植えられています。

鹽竈桜は開花時期が他の品種よりも遅く、5月中旬が見頃。鹽竈神社には、鹽竈桜の他にもソメイヨシノや八重桜など約600本の桜があり、見頃がそれぞれずれているので4月から多くの人が訪れています。高台にあるため、境内からは眼下に桜と塩釜港の絶景が見られます。境内では歩きながらのお花見になりますが、駐車場横の庭ではレジャーシートを敷くこともできる穴場のお花見ポイントです。

山形県鶴岡市にある「鶴岡公園」は、県内で最初に桜の見頃を迎えるお花見スポットとして有名です。約730本のソメイヨシノやヤエザクラ、シダレザクラなどが見頃となる4月中旬から4月下旬にはさくら祭りが開かれ、夜にはライトアップも実施されるので夜桜見物におすすめのスポット。お堀の水面に映る桜とぼんぼりの灯りは幻想的な風景です。お堀には白鳥が泳いでいて、美しい景観は「日本さくら名所100選」にも選ばれています。

さくら祭りの期間中は、桜並木に屋台が立ち並び賑やかになります。鶴岡公園にはお弁当を持って行かなくても大丈夫そうですね。混雑から離れてゆったりお花見を楽しみたいなら、荘内神社の境内で開かれる「お花見お茶会」に参加してみては。裏千家の抹茶と職人が作った和菓子を楽しみながら桜を愛でる風流なお花見もいいですね。

福島県福島市の「花見山公園」では、色とりどりの花々に覆われた山を散策してお花見を楽しみます。桜はソメイヨシノに東海桜に彼岸桜、梅や桃、レンギョウにツバキなどが咲き揃う春はまさに百花繚乱の美しさ。というのも、ここは「公園」とはいうものの実は「花き農園」。どの木も手入れが行き届いて美しいのも納得です。花見山公園の周辺にも園芸農家が多く、町全体に花が咲き乱れる様子は桃源郷とも評されます。

花見山の散策路は木々に囲まれて、まるで花のトンネルを通っているようです。アップダウンが多い山なので、ハイキング気分で爽快なお花見ができますね。桜の見頃は4月上旬から下旬にかけてですが、様々な種類の花が年間を通して咲いているので、シーズンを多少外してもがっかりすることにはならないはず。無料開放されている私有地のため、お酒を持ち込んでの宴会はやめて、マナーを守ってお花見を楽しみましょう。

「一目千本」といえば奈良県の吉野山が有名ですが、東北にも一目千本桜はあります。宮城県の大河原町と柴田町またいでを流れる白石川に沿って全長約8km、約1200本もの桜が並ぶ「白石川堤一目千本桜」。残雪の蔵王連峰をバックに咲き誇る桜の風景は、東北でしか味わえない絶景です。4月中旬頃に見頃を迎えます。

毎年4月には「おおがわら桜まつり」が開かれ、お花見屋形船や夜桜ライトアップなどが楽しめます。桜まつりのメイン会場となる河川敷公園は、JR東北本線大河原駅から徒歩5分と好アクセス。車の場合は、一般車1日500円の臨時駐車場があります。広々とした河川敷なので、子供たちも遊びながら楽しくお花見ができそうです。

たった1本でも圧倒的な存在感を誇るのが、福島県田村郡の「三春滝桜(みはるたきざくら)」。樹齢は何と1000年から1200年といわれる銘木で、国の天然記念物に指定されている「日本三大桜」の1本です。周囲には菜の花畑があり開花も桜と同じ時期なので、ピンクと黄色のコントラストがきれいな景色が見られます。見頃は例年4月中旬から下旬となっています。

三春滝桜はベニシダレザクラという品種で、13.5mの高さから枝垂れる満開の桜は、下から見上げるとまるで桜の滝のよう。三春滝桜を見た人たちからは「パワーをもらった」「生命力に感動した」などの声が聞かれ、人々の心を打つ美しさがよく分かります。三春滝桜には多くの子孫樹があり、福島県二本松市の「合戦場の枝垂桜」などが有名。それぞれ東北各地で大切に育てられています。

三春滝桜は夜のライトアップもきれいです。ライトアップは満開の時期の1週間ほど行われ、昼間と同様たくさんの人がお花見に訪れます。お花見シーズンには昼夜共に混雑するので、時間に余裕を持って出かけましょう。磐越東線三春駅から臨時バスが出るので利用するのもおすすめ。なお、開花宣言から葉桜までの期間は観桜料大人300円がかかります。

東北の桜の名所で外せないのが、青森県弘前市の「弘前公園」。2600本のソメイヨシノやシダレザクラ、ヤエザクラなどが競うように咲き誇る4月下旬から5月は日本各地からツアーが組まれ、たくさんの観光客が訪れます。本丸前にある「弘前シダレ」は、通常のシダレザクラよりも開花が早い特徴があるそうです。

二の丸前にあるソメイヨシノは、現存する日本最古のソメイヨシノだそうです。ソメイヨシノは寿命が60年から80年と言われている中で、弘前公園には樹齢100年以上の300本以上あるというのは驚くべき事実。また、弘前公園の桜は花のつき方にボリュームがあるという特徴もあります。きっと独自の栽培技術があるのでしょうね。

お堀沿いの桜並木は人気のお花見スポット。桜が散る時期には水面を花びらが埋め尽くし、｢花筏｣と呼ばれて多くの花見客を魅了しています。また、船頭が漕ぐ和船に乗ってお花見を楽しむのも粋ですね。約20分の舟遊びは中学生以上1000円、小学生500円です。雰囲気を盛り上げるために半纏を貸し出してくれるそうですよ。

東北の桜の名所をご紹介しました。どの名所も魅力的で、自分の目で見てみたくなる風景がたくさんありましたね。東北には他にも、ここでは紹介しきれなかった桜の名所やお花見スポットがたくさんあります。次の桜のシーズンにはぜひ東北へ桜巡りの旅に出てみませんか?