狭山はお茶が有名！どういう特徴がある？お祭り・茶摘み体験もあり！

狭山茶は、埼玉県南西部と東京都西多摩地域を主産地とする煎茶です。この産地内で最も生産量が多いのが入間市です。もともとお茶の木は温暖な場所に生育しますが、狭山茶は比較的冷涼な丘陵地帯で育つことから茶葉が厚く、甘く濃厚なコクのある味になるのが特徴です。またその気候から年に2回の摘み取りしかできません。

地元では「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でトドメさす」と言われ、見た目より、味を重視した茶の生産にこだわってきました。とりわけ茶の製造工程の仕上げで行われる「狭山火入れ」(さやまびいれ)と言われる伝統的な乾燥法は、高温による「火入れ」にて独特の香ばしさや濃厚な甘みを出します。

「狭山茶」を「産地銘柄」として表示できる基準は、埼玉県内産及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域産の荒茶を100%使用していなければなりません。「荒茶」とは、埼玉県内産及び埼玉県に隣接する東京都の西部地域において、生葉を生産し加工したものを言います。

狭山茶の育つ武蔵野台地は、富士山などから飛んできた火山灰が積もってできた赤土の層(関東ローム層)、その下に川によって流されてきた砂礫層から成っています。そのため大変水はけがよく、雨水は地下までしみこんでしまい水田には向かず、古くから畑作に利用されてきました。茶の木は雨の多い土地を好みますが、水はけがよく、霧の発生しやすい関東平野は茶の生産に適した土地と言えます。

狭山茶が歴史上に登場したのは中世の書物にある「河越茶」や「慈光茶」で、当時の武蔵国内の有力寺院が喫茶や製茶の文化をこの地に導入したとみられています。その後、戦国時代の混乱によって有力寺院が衰退すると茶の生産も停滞していきました。江戸時代後期になって当時最新の宇治の「蒸し製煎茶」の製法をとりいれた茶の生産が復興を遂げ、江戸に出荷するようになり取引が増え、狭山茶は他産地に増して繁栄しました。

幕末の横浜開港により、お茶はいちはやく北米へ輸出されるようになりました。明治8年には有力な茶業者により「狭山会社」が成立し、製茶農業の育成や茶の輸出業務にあたりました。大正時代後期になると機械製茶が始まり、近代的な方法が急速に普及していき、一大変革をもたらしました。現在は、埼玉県の主要な特産品となっています。

ここでちょっと緑茶の効能について考えてみましょう。緑茶には渋味、苦味、うま味などの独特な味わいがあり、人間の健康に対してとても有効的な成分が含まれています。また紅茶やウーロン茶のようにお茶の葉を発酵させずに作っているということから、健康に良い成分が減少することなく残るのが特徴です。毎朝の一杯のお茶が健康と気分リフレッシュにかかせないわけですね！

抗アレルギー作用、発がん抑制作用、抗酸化作用、抗菌作用、血中コレステロールの低下作用、血圧上昇抑制作用、血糖上昇抑制作用、抗ウイルス作用等たくさんの働きがあります。

カフェインは適量ですと覚醒作用(疲労感や眠気を除く)、二日酔い防止、利尿作用、持久力増加に効果が期待されます。但し、過剰摂取は不眠症や強い不安感、パニック発作などを引き起こす可能性がありますのでご注意を！

緑茶のうま味成分であるテアニンは、アミノ酸の一種で緑茶中のアミノ酸の半分以上がテアニンになります。その働きはリラックス作用、能・神経機能調整、血圧降下作用などです。またカフェインの興奮作用を抑制する特徴があります。

緑茶にはビタミンがたくさん含まれています。その働きは抗酸化作用、皮膚や粘膜の健康維持、風邪の予防、美肌効果などがあります。若さを保つためにも、毎日の緑茶がかかせませんね。

埼玉県内では、4月下旬から5月の新茶が収穫される時期にあちこちで「新茶祭り」が開催されます。お祭りでは、新茶の試飲、手もみ茶の実演、おいしいお茶の入れ方教室など様々なイベント・展示があります。中でも一番の人気イベントが「茶摘み体験」です。お祭りに参加して、お茶の魅力を再発見してみませんか？

毎年、4月29日に開催される狭山市役所を会場にしたお祭りです。お茶どころならでは手もみ茶の実演、茶摘み体験、新茶の販売、花や茶苗木の無料配布などが行われます。

毎年、立春から数えて88日目となる5月2日ごろ、入間市役所の茶園を会場にした入間市茶業協会主催のお祭りです。手もみ茶の実演、新茶の試飲、新芽の天ぷら試食、お茶のおいしい入れ方教室、茶娘撮影会等のイベントが開催されます。

毎年5月下旬に埼玉県茶業研究所が主催の入間市で開催される「狭山茶摘み体験フェスタ」では、茶摘み体験が楽しめます。茶摘み体験以外にもお茶の入れ方教室、手もみ茶の実演、新茶の販売などが行われます。

創業明治2年の宮野園の茶園にて5月上旬から11月の新芽がある時期、お茶摘み体験ができます(予約制)。オプションで茶娘の衣装を着ながらの茶摘みが大人気です。お茶の葉の天ぷら料理も味わえます。宮野園ではその他さまざまなお茶に関するプログラムがあり、お茶について学びたい方におすすめです。

住所　埼玉県狭山市北入曽25-2 電話　04-2959-3025

さすがお茶どころ狭山のパーキングエリア！バニラアイスのうえにたっぷりと抹茶パウダーがかかったソフトクリームは、抹茶の味が濃厚でうま味がダイレクトに伝わってくるのが特徴です。お口の中で広がるミルクと抹茶のハーモニーをぜひお試しあれ！

狭山市内の芥川製菓とこだわりの狭山茶をつくる狭山市茶業協会の夢のコラボレーションによってできた本格的な煎茶で作ったチョコレートです。煎茶は100%狭山市産狭山茶を使用し、ホワイトチョコレートに煎茶パウダーを練りこんでいます。お茶の味と香りにとことんこだわったチョコレートを味わっていただけます。

連日売り切れ必至の老舗茶園が作る個数限定のロールケーキ。店頭での販売のみで電話予約が確実だそうです。抹茶スポンジに抹茶クリームと大納言小豆が入った、まるでお茶畑のようなロールケーキ。甘すぎず、抹茶の味が引き立って、さすがお茶屋さんが作ったスイーツと言えますね！

「抹茶ステーション新井園本店」は、名店「新井園」の運営するテイクアウトのお店です。さまざまな抹茶スイーツを気軽に楽しめることができます。大判焼き風の名物「まん丸まっちゃ」は、抹茶の味がしみこんだ生地の中に小倉餡や抹茶カスタードが入っています。しっとりとして抹茶味がきいたおやつとしてどうぞ！

お茶の名店「新井園本店」が運営するお茶カフェ「武蔵利休」。こちら新井園本店は国内で最も権威のある「天皇杯」を受賞したこともある名店中の名店！こちらで狭山茶を使った贅沢な抹茶スイーツが食べられます。一番人気の「お濃い抹茶アフォガード」は、冷たい抹茶アイスに温かい抹茶をかけて食べる贅沢な逸品。抹茶のほろ苦さと濃厚なアイスクリームが絶妙な組合わせ！

住所　埼玉県所沢市小手指町1-15-5 電話　04-2941-3399

小江戸川越にある名店「長峰園」の直営カフェです。明治時代に建てられた呉服店だったところを利用した趣のある店舗で、ゆったりとした至福のひとときが過ごせます。淹れたての狭山茶とセットになったオリジナルスイーツを味わうことができます。女性に大人気の「えんむすび」は、ハートの狭山茶マカローヌとやぶきた煎茶の可愛らしいメニューで、良い縁に恵まれそうですね！

住所　埼玉県川越市元町2-2-5 電話　049-223-3210

「狭山茶の魅力をもっと知ってもらいたい」と老舗の茶園「増田園」が試行錯誤のうえ開発したのが「狭山茶コーラ」です。緑色のコーラとはなんとも不思議な感じですが、シュワッとした炭酸コーラ味のあとに、ほんのりお茶の風味や苦味が残るそうです。じわじわとヒットしつつあるおもしろドリンクです。1本250円で、入間市の農協や直売所で販売中です。

これまで何気なくお茶を選んでいた方も「狭山茶」の特徴を知ってみて、飲んでみたい気分になりませんか？毎日飲むお茶だからおいしいものを買い求めたいですよね。狭山茶は長いこと味の良さにこだわって生産してきました。ゆったりとリラックスしたいティータイムに狭山茶を選んでみてはいかがでしょうか。