アリゾナ記念館と戦艦ミズーリを見学！行き方や入場料はどのくらい？

アリゾナ記念館及び戦艦ミズーリでは毎年多くの参列者やツアー観光客が訪れています。記念館には多くの戦没者の名前が刻まれ、海に沈んだままの戦艦アリゾナや当時の資料や展示物等、戦争の惨状や悲しみが伝わってきます。これらの施設がどういった造りになっているのか、館内への入場料、方法等や現地への行き方を説明していきます。

1941年12月8日、大日本帝国はハワイのオワフ島真珠湾への奇襲攻撃を行いました。当時日本は日中戦争の最中であり中国をはじめ東南アジアへの進出を目論んでいましたが、石油等の輸入を依存していたアメリカから大きな反発に合い日本のアジア圏の進出の断念を訴え、石油等の輸出を凍結することを迫り日本は重大な局面を迎えていました。

当時の首相に就任し東条英樹によってアメリカとの交渉は事実情不成立に及び、日米の確執はより鮮明になってしまいました。その結果、連合艦隊率いる山本五十六によりアメリカのアジア圏への拠点として確立していた真珠湾への奇襲攻撃をかけ多くの死傷者を生み、これを機に太平洋戦争へと進んでいくのです。

真珠湾攻撃により大打撃を受け沈没したアメリカの超大型戦艦アリゾナは当時の1177名の乗組員が乗船していましたが、その内の1102名が戦死、海に沈められた戦艦アリゾナと共に追悼をこめアリゾナ記念館として1962年に設立されることになったのです。沈没した戦艦アリゾナの真上の洋上にに記念館が置かれています。

「アリゾナの涙」とも呼ばれる戦艦アリゾナから今もなオイルが漏れ出しており、海面へと浮上してきたその様子をアリゾナ記念館から確認することができます。長い年月により戦艦アリゾナの外壁の腐食が進み、そこから漏れ出したオイルは真珠湾への汚染問題として深刻な状況になっています。

現在アリゾナ記念館はアメリカの指定歴史建造物となっています。戦艦アリゾナ本体こそ水面下に沈んでいますが、当時取り付けられていた錨や鐘の一部がすぐそばのビジターセンターにて展示されています。その大きさからも当時のアメリカにおける重要な役割を担っていた戦艦であることがわかります。

アリゾナ記念館は真珠湾の洋上にあるため、行き方としては専用のボートで渡ることになります。ビジターセンターにてボートのチケットを入手し乗船することになります。毎年100万人を超える一般客やツアー観光客が訪れる記念館であるため、先着順でのチケット販売となりますので注意が必要です。

ボートでアリゾナ記念館に到着すると、まず見えてくるのが記念館のエントランスになります。続いてメインの広間、その奥に慰霊所がある3つの部屋から構成されています。広間からは戦艦アリゾナを真下に見ることができ、直接追悼の花束を投げ入れることができます。

館内における慰霊所に設置された大理石の壁には、真珠湾攻撃によって戦死した数多くの乗組員の名前が刻まれています。当時の戦艦アリゾナでは多くの志願した若い兵士が多く、兄弟等の身内で乗船している者等、一瞬で奪われた尊い命を改めて感じます。館内滞在は約20分ほどになります。

2016年12月28日、日本の歴代首相としては初めて安倍晋三首相がアリゾナ記念館に訪れ、当時のオバマ大統領と共に慰霊碑に献花を行ないました。真珠湾攻撃によって多くの死傷者を生み出した当事国として、二度と同じ過ちを繰り返さないことを宣誓するとともにアメリカとの強い結束を改めて確認する参拝になりました。

アリゾナ記念館へ行く前に先ずはこのビジターセンターを訪れることになります。アリゾナ記念館に入るためのチケットの入手窓口にもなっていますが、観光情報や音声ガイドによる説明なども行われています。館内には戦争当時の資料や展示物なども置かれています。ビジターセンターへの入場料は無料です。

1940年から1944年の間に建造されたアメリカの戦艦ミズーリは1999年にハワイのオワフ島真珠湾にて記念の戦艦となるまで実に多くの戦場や演習において使用されました。太平洋戦争では日本列島本土を始めとして、熾烈を極めた沖縄戦線での爆撃等、多くの戦績を残した戦艦になります。

戦艦ミズーリの全長は約270m、高さは64mの大きさになります。太平洋戦争において日本が降伏調印をした戦艦としても有名で、甲板に上がるとまず目に飛び込んでくるのが巨大な砲台でありその大きさに圧倒されます。会場に浮かべられた戦艦までは長い橋が架けられていますので、その橋を渡り入場することができます。

戦艦ミズーリの見学においては、甲板上に始まり艦内においては主に食堂やトイレ等生活様式を見ることができ、入場料以外の追加料金で更に指令室や管制室、より構造の細部にわたりご覧になれます。甲板では戦時中に実際に戦闘機の攻撃を受けた爪痕がそのままの状態で残されています。

戦艦ミズーリが着岸しているフォード島に設立された太平洋航空博物館になります。館内には真珠湾攻撃に端を発した太平洋戦争で活躍した戦闘機から近代において使用された最新鋭の戦闘機まで数多く展示されています。注目は日本の零戦までもが当時の形そのままに見事に再現してあります。

館内見学の魅力の一つフライトシュミレーターを体験することができます。実際の航空機のコックピットをリアルに再現し、自身がパイロットになって操縦すると同時に空中戦を楽しむことができます。また衣類や雑貨等のお土産を購入できるコーナーやレトロな雰囲気のカフェもあります。

ハワイのオワフ島への旅行ではオプショナルツアーとして様々な旅行会社からアリゾナ記念館や戦艦ミズーリを見学できるツアーのプランが用意されています。ハワイでマリンスポーツやアクティビティ等のリゾートを満喫すると共に真珠湾における戦争当時の様子を学習することができるツアーは魅力です。

アリゾナ記念館に関しては入場料は無料となっていますが、戦艦ミズーリでは入場料が必要になります。金額は大人で27ドルでチケットを購入し内ガイド料金も含まれています。追加料金25ドルで更に戦艦内部への見学が可能になります。日本語での音声による案内もされていますので安心して見学することができます。

アリゾナ記念館の入場料金は無料ですが、あらかじめ入場チケットが必要になります。チケットはビジターセンターにて入手することができる他、事前にネットでチケットの予約可能です。参列者の人数によっては入場制限がかかる場合もありますの注意しましょう。また記念館への入場の前に20分間、戦争当時の映像を観賞することになります。

ハワイのオワフ島への行き方としては、日本から直通で往来することができます。日本国内の主要国際空港からオワフ島のホノルル空港までのフライトになり、いずれの航空会社においても所要時間としては約8時間から10時間程度で到着することができます。料金は各社により異なりますが約7万円から10万円程度となっているようです。

ホノルル空港に到着後、アリゾナ記念館までの行き方としては路線バス、タクシーもしくはレンタカー等を利用することができます。一般的には路線バスを利用する行き方が乗り換え無しで、しかも運賃も安いので所要時間から考慮しても最適の行き方と言えるでしょう。

アリゾナ記念館と戦艦ミズーリの見学はいかがでしたでしょうか。いくつもの真珠湾攻撃の爪痕を残し、あらゆる資料や展示物を見学することで、いかに戦争によって生じる被害の大きさや命の尊さをあらためて認識できることでしょう。ツアーを利用する等ハワイへの観光の際には一度訪れてみてはいかがでしょうか