京都の「漢字ミュージアム」って何？アクセスやお土産など楽しみ方紹介！

京都に2016年6月に誕生した漢字ミュージアムを知っていますか?正式名称は「漢検・漢字博物館・図書館漢字ミュージアム」です。ご自身の学生時代やお子さんが漢字検定にチャレンジした経験がある方は多いと思いますが、その漢字検定を主催している漢字能力検定協会の博物館です。一体どんなスポットなのでしょう?

漢字ミュージアムへのアクセスをご紹介します。八坂神社からがアクセス良好です。JR京都駅からのアクセスは、京都駅前から市営バス206系統北大路バスターミナル行きに乗り、祇園バス停で下車、そこから徒歩すぐです。通常20分ほどで到着しますが、オンシーズンの場合などはこの限りではありませんので時間に余裕を見ておきましょう。

JR京都駅以外からのアクセスは、京阪電鉄本線の園四条駅、阪急電鉄京都線の河原町駅、地下鉄東西線の東山駅からならそれぞれ徒歩5分から10分ほどでアクセスできます。それぞれの駅から漢字ミュージアムまでのアクセス途中の通りは賑やかな観光地的雰囲気なので、店先を見ながら歩いていれば迷わずすぐに行くことができます。

駐車場についてですが、漢字ミュージアムに専用駐車場がないため、近隣の駐車場を利用することになります。ただ京都の道路はよく混雑している上、駐車場の料金はかなり高く設定されています。また駐車場探しも大変です。特にゆっくり見学したい場合は駐車場に停めての見学はおすすめできません。なお、駐車場同様、駐輪場もありません。

漢字ミュージアムのまずその外観に注目です。2016年に開館した博物館ですが、どことなく懐かしいような印象を受けます。古と現代をミックスしたようなデザインは京都らしいとも言えます。京都市立中学校の跡地に作った理由は、学校のように人が集って漢字を学ぶ場所に、さらには日本の漢字文化の拠点を目指しているからだそうです。

さらにこの博物館の色々なところで目にする丸い形のロゴも、京都の街並みの特徴である格子路を表現しています。さらにロゴの暗い赤みを帯びた茶色の弁柄色と呼ばれる色は、京都の建築に多く採用されています。漢字文化の発信は京都から、というモットーがよくわかるので訪れた際にはぜひチェックしてみてください。

漢字ミュージアムの魅力は、ただの展示だけでなく、体験を交えてインタラクティブに学ぶしかけがそろっていることです。例えば、漢字5万字タワー。大漢和辞典に収録されている約5万字がタワー一面に書かれています。そこに「自分の名前を探してね」とあります。そのタワーの周囲には目をこらして歩いている人がたくさんいます。

パソコンのゲームで学ぶタイプの物は大人もこどもも気楽にチャレンジできます。回転ずし屋さんに行った気分で漢字のクイズが出題される漢字回転すしは特に人気です。難易度は回転すしのお皿の色で変わります。いい点数を取らないと、こども達に見られていますよ。こどもだけでなく大人もつい一生懸命になれるのでおすすめです。

他にも部首を組み合わせて正しい漢字を当てるタッチパネルのかるた、空欄にあてはまる字を考えて四字熟語を完成させるクイズ、出題された漢字を漢字辞典からいかに速く見つけ出せるかを競い、週間ランキング掲載を目指すゲームなど漢字に親しめるしかけが多数あります。どれも楽しく、時に熱く、遊びつつ学べます。

もっと深く漢字を学びたい人にも見ごたえのある展示も豊富です。例えば、長さ30mもあるという「漢字の歴史絵巻」。これは歩きながら読めるパネルになっています。 漢字についての歴史的説明がふんだんな写真や絵で表してあります。これをしっかり読めば、漢字ミュージアムに行ったと自慢できるだけの知識が蓄えられそうです。

次に「書く素材と道具の進化」についての展示も興味深いです。文字は現在に至るまでに、砂や土に掘るところから紙に書く、印刷するそしてモニターに映し出すなどという流れを経ています。それらの流れが自然に理解できるように、書く道具や印刷用の活字などの展示がされています。こどもには自由研究にもおすすめの内容です。

一般的な博物館は写真撮影が禁止の場所が多いですが、漢字ミュージアムは1部展示を除き、基本的にどの展示物も撮影可能です。撮影スポットも用意されています。ぜひカメラを持って訪れましょう。その1つが魚へんの漢字が書かれた、寿司屋さんでよく見かける湯飲み型オブジェ。中に入って撮影をどうぞ。知らない漢字は勉強になります。

「体で漢字を作ろう」というコーナーは、自分の体を漢字の一部とみなして漢字を表現し、1つの漢字を完成させようというものです。複数人で挑戦すると複雑な字もできるのでおすすめです。モニター撮影をして完成度を確認することもできます。写真で見ると意外と漢字になりきれているかも?!あなたは何の漢字になりますか?

また、漢字ミュージアムで見られる、このスポットならではの展示としては「今年の漢字」があります。毎年今年を象徴する漢字を募集、選択し、清水寺で大筆で書かれるパフォーマンスはニュースなどで有名ですよね。なんとそこで書かれた漢字と、書く時に使われ、その後清水寺に納められる大筆と同じ筆を見ることができます。

今年の漢字のパフォーマンスは、この博物館を運営している日本漢字能力検定協会が主催しています。漢字検定にまつわるパネルや、漢字検定の勉強に役立ちそうなプリント類もあるので、受験を考えている方は特に気になるブースでしょう。漢字関連の書籍が揃った図書館で漢字検定の勉強をするというのもはかどりそうです。

漢字ミュージアムに入場する際もらえるシートに、展示見学途中にある体験コーナーのはんこなどを押すようになっています。例えば自分の名前を万葉仮名であらわすとどうなるかがわかるもの、ひらがなやカタカナがもとはどんな漢字だったのかわかるもの、など。もちろん持ち帰りできるので自分への訪問記念のお土産になります。

また、魚へんの漢字を書いたしおりを釣り上げるコーナーがあり、こちらで手に入れたしおりも2枚までなら持ち帰り可能です。しおりはお土産屋さんでも見かける手軽なお土産品として人気です。入場するだけでもらえるのはありがたいですね。また、缶バッジを作成することも可能。こちらは特にこどもに人気で、おすすめのお土産です。

ショップの漢字グッズもおすすめ土産のひとつです。文房具やTシャツなどがあります。京都に訪れる人は外国の人も多く、漢字に興味がある方は漢字モチーフのお土産を見に来られるそうです。場所柄、京都らしいお土産もたくさん揃えられているこちらのショップは漢字ミュージアムに入館しなくても利用でき、祇園観光の時にも立ち寄れます。

漢字ミュージアムを見回った後、休憩するのに便利なカフェが館内に併設されています。「Cafe 倭楽」(カフェわらく)です。ミュージアムの1階にあり、通りに面したところはガラス張りで明るい雰囲気です。セルフスタイルのカフェですが、味気なさは皆無で、コーヒーだけでなく京都らしく緑茶もメニューにあります。

おすすめメニューはスムージーです。オーソドックスなものから、京都をイメージしたちょっと変わったものまであり、小腹がすいた時にも観光で歩き疲れた時にもいい一品です。ドリンクやソフトクリームだけでなくサンドイッチやスープとパンなどのチョイスもあるので、軽い食事使いにもぴったりです。

漢字ミュージアムを訪れなくても、カフェだけに入ることもできます。周辺の観光の時にもぜひチェックしておきたいカフェです。ミュージアムカフェらしいおしゃれな雰囲気がありながらも価格はコーヒーが400円からと手頃です。とかく高級になりがちなエリアで気楽に休憩に入れるカフェとしてありがたい存在です。

いかがでしたか?じっくり見て回って2時間ほどで漢字の達人になれそうなスポットです。長い歴史ある建造物の多い京都にあって、祇園エリアの新しい観光として今後も注目です。目新しさだけでなく、内容も充実している漢字ミュージアムにぜひ足を運んでみてください。