乗鞍岳紹介！まさに絶景のご来光を見に行こう！地域情報やアクセス方法紹介！

皆さんは乗鞍岳という山をご存知でしょうか。乗鞍岳は北アルプスの南にある3000メートル級の山で、3億年前に生まれた古いカルデラ火山でもあります。乗鞍岳には2500メートル級のハイウェイに、巨大な雪渓、お花畑など見どころは盛りだくさん。今回は乗鞍岳の観光や登山・アクセス情報などを紹介したいと思います。

乗鞍岳は富士山や浅間山と同じように複数の火山から成っています。原型は3億年前に出来たと言われていますが、本格的に形成されるのは100万年前ほどの更新世の半ばと32万年前の噴火活動です。100万年前には3000メートル級に達する千町火山帯、32万年前以降は烏帽子火山帯などが形成されました。このように長い火山活動が23の峰、たくさんの高原を作ったのです。

乗鞍岳の噴火活動は1万年前以降、火山活動が少なくなります。縄文時代の火山活動は最後に噴火したのは弥生時代の頃で、恵比寿山にテフラが形成されました。それ以降は長らく噴火をせず現在に至ります。火山活動は更新世の乗鞍岳形成期よりはけっこう小規模なので、最近噴火した御嶽山や富士山よりは落ち着いています。ただ、噴火しない可能性あるので災害地図を確認しましょう。

乗鞍岳も富士山や石川県の白山のように崇拝対象として知られていた山です。平安時代初期には征夷大将軍だった坂上田村麻呂がこの乗鞍岳に登ったと言われています。江戸時代には、放浪の僧侶である円空上人が乗鞍岳で修行した伝説もあります。乗鞍岳で毎年ご来光が行われますが、そのイベントも江戸時代後期に発祥されました。

ご来光スポットと言えば富士山がよく挙げられますが、乗鞍岳も富士山に匹敵する立派なご来光スポット。乗鞍岳の山頂から見たご来光はこの世のものとは思えないほど幻想的です。何も遮るものがない日の出は絶景そのもの。日々の仕事や残業で疲れた人には最高の癒しとなるでしょう。あまりに人気なのか全国からご来光を見に行きたい人々がたくさん来られます。

乗鞍岳でご来光を見たいなら、大黒岳に行くのがおすすめです。大黒岳は乗鞍岳の中でご来光で有名な観光スポット。ここから見れるご来光はさぞ美しいことでしょう。大黒岳では北アルプスで見れられるような高山植物が咲いています。さらには日本では滅多に見れないライチョウという鳥にも会えます。

乗鞍岳のご来光に行くならどんな交通手段を使えればいいのか?それは「ご来光バス」を使えばいいのです。「ご来光バス」は文字通りご来光専用のバスで、平湯温泉から出発することが多いです。ただ、夏の期間限定でしか運行していません。また、乗鞍岳の天気が悪くなった場合は、バスの運行が中止になることもありますので、日にちや天気を確認してください。

立山や南アルプスの北岳は3000メートル級の高さを持つため、山頂まで辿り着くのが難しいイメージがあります。乗鞍岳はそのイメージと裏腹に登りやすい山として知られています。なぜなら乗鞍岳の森林限界を超えたところまでバスが通っているからです。登山拠点地の畳平から山頂まで2時間たらずで辿り着けます。ある意味登山家見習いの人にはおすすめな山です。

乗鞍岳は長野らしく短い夏に高山植物が咲き乱れる素晴らしい地。そこには「銀嶺荘」と呼ばれる宿泊施設が建っています。「銀嶺荘」では宿泊はもちろん、お風呂に入って疲労を癒すことができます。夜には綺麗な星空を見れる楽しみも。美しい景色に魅了されながら、明日の登山にガイドブックの地図を広げましょう。ぜひ2700メートル以上の宿泊施設に泊まってみてはいかがでしょうか。

乗鞍岳は初心者でも挑戦できるとはいえ、登山者が高山病にかかる例は少なくなりません。なので、バスから降りてからひとまず畳平で1時間休憩し、低酸素や気圧の低さに慣れましょう。登山前にきちんと睡眠を取らないと、高山病にかかる確率は高くなります。長野にある北アルプスや南アルプスもそうですが、高山病には相当の用心が必要です。

「雲上コース」はこの文字通り乗鞍岳のてっぺんを登山するコース。地図をたどっていくとまずは畳平がスタート地点で、途中不消ヶ池や肩の小屋を通ります。最終地点として乗鞍岳最高峰である剣ヶ峰に着くのです。このコースは乗鞍岳の頂上まで簡単に行けますが、れっきとした登山コースなので登山グッズを用意しましょう。初心者の人はガイドブックの地図を見ることをおすすめします。

この地図コースは森林地帯を散歩し、自然のマイナスイオンを浴びれます。地図上ではスタート地点は位ヶ原山荘前バス停で、冷泉小屋を通過して、摩利支天バス停でゴールとなります。秋になれば紅葉の季節で、まさに絶景が見放題。夏の暑さを吹き飛ばしたい人や森林散歩したい人にはおすすめの地図コースです。

「森林浴コース」は「冷泉とこもれびコース」と同じように高原らしい森林浴を楽しめる地図コース。このコースは人の手によって作られた石像、乗鞍岳で有名な三本滝など魅力溢れるスポットを目の当たりにできます。地図の等高線によれば標高が1000メートル以上あるので、夏でもエアコンのように涼しいです。ただ、夏になっても雪が残っている場合もあるので十分に注意して下さい。

畳平では高山植物を見れるのが見どころ。主な高山植物としては、コバイケイソウやウサギギク、イワヒバリなど様々。夏の時期にしか見れない高山植物を見れる時間はかなり貴重です。長野では高山植物を見れる山はいっぱいありますが、畳平のお花畑も一度は見ておいた方がいいでしょう。バス停からのアクセスも近いので、登山休憩の際に行った方がおすすめです。

日本一高い自動車道路として知られている乗鞍スカイライン・乗鞍エコーライン。マイカー規制で保たれた自然環境は美しいの一言です。道路の景色が森林限界を超えていることもあり、バスの窓から高山らしい風景を見ることができます。山好きにとっては一生に一度は見たい風景でしょう。この道路にアクセスするにはバスを使って下さい。

乗鞍岳観光は夏に盛んに行われるイメージがありますが、春でも見どころがいっぱい。その１つが雪の回廊です。この回廊は文字通り雪の壁を見られるところで、GWから初夏にかけて観光できます。立山アルペンルートの雪道よりは小規模ですが、ここでも雪の凄さを感じることができます。中には10メートル越すものもあります。長野県なら絶対に見ておきたい絶景です。

乗鞍岳では高山植物の他にも紅葉も楽しめます。山頂付近では9月ごろから紅葉が始まり、季節を下るごとに紅葉も山の下へ下っていきます。東京でよく見れる紅葉はとても美しいですが、森林限界を超えたところにある紅葉はそれとは違う意味で美しいです。長野県で高山植物の紅葉を見たいなら秋に乗鞍岳に行ったほうがいいでしょう。

「三本滝」は名前の通り「子大野川」、「黒い沢」、「無名沢」の三本の滝が揃っている観光スポット。このスポットは日本の滝百選に選ばれるほど人気のある場所です。昔は修行の地として用いられたことがあります。ただ11月から5月の間は雪に閉ざされているので、 冬山の登山に必要な持ち物を用意して下さい。ちなみに三本滝駐車場から徒歩で30分でたどり着けます。

剣ヶ峰は文字通り乗鞍岳で最も高いところにある峰。乗鞍岳の雲上コースで目玉とされているところです。標高は3026メートルで、富士山の剣ヶ峰ほど標高は高くないです。しかし、頂上からの絶景は何も遮るものがなく、ただどこまでも広がり地平線を見れます。ちなみに頂上には小屋があります。かなり険しいように見えますが地図を参考にして登山すれば辿り着けるでしょう。

乗鞍岳の頂上には12つの池が点在します。その１つが「権現池」と呼ばれる火口湖です。この池は乗鞍岳でも最も標高が高いところに存在しています。かなりの高所にあるため、池が見れるのは雪が解ける夏の時期ぐらいです。運良く快晴ならば池を見渡せ、長野県の池巡りならおすすめの聖地といえるでしょう。他にも不消ヶ池なども見ることをおすすめします。

乗鞍岳のふもとの白骨温泉にある白船グランドホテル。このホテルでは、白骨温泉から湧き出る天然温泉に浸かることができます。ホテルのグルメは「白船鍋」がメジャーで、四季に合わせているのが特徴で、冬に食べれば体が暖かくなります。部屋も綺麗なので、一泊するにはうってつけです。乗鞍岳の登山した人は白船グランドホテルで疲れを癒すといいでしょう。

このホテルは乗鞍岳周辺のホテルには珍しく愛犬と一緒に泊まれるのが魅力。施設の１つであるお散歩コースでは、愛犬と一緒に乗鞍岳の清涼な自然を満喫できます。ホテルでの食事も豊かな自然の元で生まれた食材ばかりです。乗鞍岳だけではなく、飛騨高山にも行けるのでぜひ泊まって見たい人気ホテルです。

乗鞍岳のてっぺんにアクセスするにあたっては、自動車ではなくバスを使わなければなりません。なぜなら、乗鞍スカイラインや乗鞍エコーラインはマイカーが規制されているからです。車でアクセスできないのは不便かもしれませんがこれは自然保護のため。乗鞍岳の尊い自然を壊さないためにもバスに乗りましょう。平湯温泉側や乗鞍高原側にしろバスで乗鞍岳にアクセスしなければなりません。

平湯温泉側から車でアクセスする場合は、アカンダナ駐車場やほおのき平駐車場に駐車して下さい。ほおのき平駐車場は無料でバス停にも近いのでオススメです。ほおのき平からバスに乗車したら乗鞍スカイラインを通過し、乗鞍岳のてっぺんにまっしぐら。終点のバスターミナル「乗鞍山頂畳平」に着いたら、乗鞍岳登山へいざ出陣しましょう。

平湯温泉側の他にも乗鞍高原側からアクセスする手もあります。乗鞍高原側も乗鞍エコーラインを走ることになりますが、乗鞍スカイライン同様車では走れません。なので三本滝駐車場等のパーキングを使って、バスに乗りましょう。バスは乗鞍スカイラインを通過し、終点の「標高2717メートル」で降ります。このバス停は日本で一番高い標高を誇っています。

乗鞍岳と共に長野県の観光地として有名な上高地。ここは1500メートルもする高知では珍しく広い平野です。何と言っても上高地の魅力は大正池。北アルプスを水源にした水をたたえており、上高地の癒しとして人気を集めています。中学の修学旅行先に選ばれるのもそういった魅力所以です。乗鞍岳を登山した後は、上高地で登山での疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

乗鞍高原は乗鞍岳から噴出した溶岩によって形成された高原。1000メートル以上の高地にあるため、夏でも涼しく避暑地として多くの観光客が訪れています。乗鞍高原では乗鞍岳から源泉が湧き出ており、100もの宿泊施設が温泉の恩恵を受けています。それ故に温泉スポットとしても有名です。ニホンカモシカなど長野県の中でも豊かな生態系が存在しています。

白骨温泉は長野県松本市の山奥にある天然温泉。温泉の湯は弱酸性で初めて入浴する人にも優しいです。美味しいことに自然治癒力もあり、多くの人々の疲れを癒してくれます。一度温泉に入れば、お湯に含まれている硫黄と炭酸成分が血流の流れを促進させ、体を徐々に温めてくれます。その治癒力の凄さは「3日入れば、3年間風邪を引かない」という言い伝えが残っているほどで、冬の長野で入りたい温泉です。

乗鞍岳登山の拠点地として知られている平湯温泉。この温泉は戦国時代からの古い歴史を持ち、武田軍が猿の導きによって疲労を癒した伝説が残っています。乗鞍岳ではマイカー規制が有名ですが、そのマイカー規制区間を走るバスは平湯温泉から出発することが多いです。温泉自体もリウマチや神経痛に効果があり、登山疲れの癒しとしても活躍しています。

ここまで乗鞍岳の登山・アクセス・観光情報をまとめました。乗鞍岳は初心者でも登れるほど人気の山で、森林限界の光景を楽しめます。富士山と同じようにご来光を見たり、高山植物を鑑賞したりと、注目したい魅力がたくさん。山好きにはもってこいの登山スポットでしょう。乗鞍岳に行きたい皆さんは地図を持ち運びながら、登山観光をエンジョイしましょう。