世界一長い川ランキングTOP10！最長の川はどこの国にある？

世界中に流れる川、それぞれ長さや深さの水域面積が違い、時には国境となる川もあります。そんな川ですが、実はその水域面積は年々変わりつつあり世界一の川のランキングも変わっているのです。では今現在の世界一長い川はどこなのか、そしてどこにありどんな名前の川なのか、順にご紹介してまいりましょう！

中国とロシアの国境を流れる全長4,368キロメール、流域面積は約185万5500平方キロメートルのアムール川、中国では黒龍江という名前で呼ばれている世界では10番目に長い川となっています。モンゴル高原の東部に流れるシルカ川とアルグン川がロシア東部にあるザバイカリスキー地方で合流をし、アムール川となります。

アムール川の水は上流の森林や湿地に含まれるフルボ酸を多く含み、そのフルボ酸が鉄がくっつくことにより黒っぽい色をした水が流れています。一見、水質汚染に繋がるように感じますが、このフルボ酸鉄が流れ着いたオホーツク海にいるプランクトンの成長に役立ち、海の生物の繁殖に繋がっていると言われています。

アフリカ大陸第2の川と言われている全長4,700キロメール、流域面積は約368万平方キロメートルのコンゴ川、アフリカ大陸内9か国に及ぶ流域ですがコンゴ民主共和国との結びつきが強いことから名前が付けられております。また、数多の個性的な淡水魚を育む川として中央アフリカを代表する川の一つでもあります。

川の長さとしては世界第9位となっていますが、流域面積としてはミシシッピ川よりも大きく世界第2位の面積を誇り、アフリカ大陸の中でも一番広い川となっています。このコンゴ川は赤道直下の熱帯雨林地帯に流れる川となっており、降水量がとてつもなく多いのでこの流量を使って水力発電を行なっています。

南米アルゼンチン・パラグアイ・ブラジルの3つの国を流れる全長4,880キロメール、流域面積は約258万3000平方キロメートルのパラナ川、南アメリカ先住民の言語であるグアラニー語で神の母という意味から付けられた名前の川でアマゾン川に次ぐ南アメリカの2番目に長い川として知られています。

このパラナ川はブラジルでパラナイバ川とグランデ川が合流し、パラナ高原へと流れてパラグアイ、そしてアルゼンチンへと流れていきます。パラナ川もまた、包蔵水力を利用して水力発電を行なっており、その水力発電所の発電能力は1,260万キロワットと世界最大級となっています。

ロシアの西側を流れているオビ川、全長5,570キロメール、流域面積は約243万平方キロメートルにも及びます。その川はアルタイ山地にあるベルーハ山から流れるカトゥン川ともう一つ、テレツコエ湖から流れるビーヤ川が合流してオビ川となり、そのままシベリア低地へと流れるエニセイ川に次ぐロシアで2番目の川となります。

このオビ川は冬季になると完全凍結し、大型トレーラーが走れるほどの氷が張ると言われています。その氷が溶けて流れるのが5～6月頃で航行として使用できる期間は解氷からの約3か月ほどだそうです。この完全凍結したオビ川から見られる日の出はとても綺麗で白く輝く地平線を美しく照らしてくれます。

中国の北部を流れ渤海へと流れ着く黄河、全長約5,464キロメートルの流域面積は約75万2,000平方キロメートルと面積は小さいものの中国の中では長江に次ぐ2番目に長い川です。さらにアジアでは長江と共にロシアのエニセイ川に次いで3番目となります。黄河文明との繋がりもあることからこの名前が付けられました。

この黄河は「シルト」と呼ばれる黄砂を含みんでいるため黄色い水が流れています。その昔は「河」と呼ばれておりその昔はとても澄んだ水が流れていたそうですがその後にこのシトルを含み、黄色い水が流れ始めたことから名前も「黄河」へと変わっていったと言われています。

ロシア最大の川と言われているエニセイ川は、全長5,539キロメートルの流域面積は約270万平方キロメートルにもなる世界第5位の川となっています。このエニセイ川の名前の由来は様々あり、一つの説ではテュルク諸語で母という意味の「アナ」と川という意味の「セイ」で「アナセイ」から変化したと言われています。

またこのエニセイ川はエヴェンキ語では「大きな水」を意味する「イオアネシ」という名前を付けられており、このエニセイ川がアジア最大の水路であることを表しています。このエニセイ川では漁業が盛んです。サケやチョウザメなどの種類が獲れ、日本にも輸入されています。川の水が綺麗なのも特徴です。

名前を聞けば誰でもわかるミシシッピ川、全長5,969キロメートルの流域面積約325万平方キロメートルと北アメリカ大陸の中でも最大の川となっており、ナイル川やアマゾン川とも肩を並べる大きな川です。このミシシッピ川の名前の由来はインディアン語で「偉大な川」や「大きな川」という意味があると言われています。

このミシシッピ川では体長4メートル、体重330キログラムの巨大なワニが捕獲されたことでも話題になり、ミシシッピーワニという名前も付けられました。今ではそのミシシッピーワニを見るアリゲーターツアーと呼ばれるツアーも人気を集めており、スリリングなアトラクションも行なっています。

またミシシッピ川は豊富な栄養を含んでいるため、たくさんの魚が生息しています。そのため、世界各国から釣りを目的として多くの人が集まり、ライセンスの必要なアリゲーターガーと呼ばれる世界でも最大級の巨大淡水魚を釣れることでも釣り好きの間で話題となっています。

アジア最大の川として知られる長江、全長6,300キロメートルの流域面積約180万8000平方キロメートルにも及び、日本の面積のおよそ5倍とも言われる長さを誇っています。この長江は黄河同様に長江文明との大きな繋がりがあることから名前が付けられ、中国人の3分の1以上もの人口の生活の場となっています。

また、ミシシッピ川で見られるミシシッピーワニのようにここ長江でもスナメリというイルカの一種が生息していることでも有名です。スナメリは主に海水域で生息していますが、ここ長江でも幾度か発見されており、中国では長江の豚という意味の江豚と名前が付けられています。

長江では、長江三峡クルーズという雄大な瞿塘峡、秀麗な巫峡、険峻な西陵峡の三つの峡谷を巡るツアーが人気を集めています。物語に出てくるような美しい景色を楽しむことができます。山々に囲まれた渓谷は季節によって違った風景を作り出し、三国志などの歴史的な場所としても多くの観光客が訪れるスポットとなっています。

南米ブラジルを中心に流れる大西洋最大の運河アマゾン川、全長6,992キロメートルの流域面積約705万平方キロメートルのミスミ山を水源とした川です。今までご紹介した長江やミシシッピ川と比べ物にならないほどの大きな流域面積を持ち、ブラジルを含む5か国を流れる川でアマゾンの熱帯雨林が生い茂る自然豊かなスポットです。

このアマゾン川の名前は、フランシスコ・デ・オレリャーナという探検家によって付けられたと言われ、ギリシャ神話に出てくる女人族アマゾネスにちなんだ名前と言われています。このアマゾン川は雨季と乾季で水位が20メートルも変わり、雨季になると熱帯雨林が水没してしまうこともあるそうです。

このアマゾン川には多くの生き物達が生息しており、この熱帯雨林は地球全体のおよそ4分の1の二酸化炭素を酸素へ変える世界一健康的な川とも言われていますが、この木々を工業用の木材として伐採する者たちが増え、自然環境破壊の問題も起きています。この世界最高の水源を守っていく必要があります。

世界で一番長い川としてランキング1位となったのはアフリカ大陸を流れるナイル川です。地中海へと流れつき、全長は6,650キロメートルの流域面積は約287万平方キロメートルにも及ぶ世界最長級の河川です。ヴィクトリア湖から流れる白ナイルとエチオピア高原から流れる青ナイルがスーダンで合流しナイル川となります。

このナイル川はタンザニア、ブルンジ、ルワンダ、ウガンダ、コンゴ民主共和国、南スーダン、ケニア、エチオピア、スーダン、エジプトとアフリカの10か国を流れる河川です。水域が広く、たくさんの国を流れていることから水紛争も起きてしまっているという現状もありますが世界一長い川はアフリカにありました。

世界で一番長い川はナイル川となりましたが、日本で一番長い川はどこかご存知ですか？日本一長い川は新潟県と長野県、そして群馬県を流れる「信濃川」という川です。全長367キロメートルの流域面積約1万1900平方キロメートルと世界に比べるとかなり小さな川に感じますが、日本の中では一番の長さを誇ります。

この信濃川の流域内には約295万人もの人々が生活をしており、その昔は「長岡船道」という船便が運行していました。食品や日用雑貨、燃料などを運ぶための重要な運送経路となっており、生活に使う水の取水としてだけではなく交通手段としても利用されていた川となっています。

世界一長い川をランキング形式でご紹介しましたが逆に世界一短い川もご紹介したいと思います。アブハジア自治共和国にあるリプル川、全長27メートルと言われていますが、実はもっと短い川がなんと日本の和歌山県に存在する「ぶつぶつ川」という全長13.5メートルの小さな川です。

このぶつぶつ川の名前の由来は地下水源から湧き出るようにぶつぶつと泡が出てきたことから名付けられ、2008年にれっきとした川として認定されました。川幅は1メートルと見た目には川とは言えないかもしれませんが、世界一短い川は日本にあるという記録的な短さとなっています。

南アメリカ大陸のアルゼンチンとウルグアイの間を流れるラプラタ川は世界一幅の広い川として有名な川です。流域面積はおよそ310万平方キロメートルとなっており、アルゼンチンとウルグアイの他にパラグアイ、ボリビア、ブラジルの合わせて5か国を流れる川となっています。

この川は幅が広いだけではなく、その上流部分のブラジルのパンタナル湿原を流れる川はとても透明度が高いために世界中からたくさんのシュノーケリングをする観光客が訪れる場所となっています。雨季には橋や歩道も水没するほどの雨が降り、その歩道を魚が泳ぐという水中都市かのような風景が広がりとても幻想的な光景となり人気のスポットです。

いかがでしたか？世界一長い川はアフリカ大陸にあるナイル川でした。川はその時々で新しい支流や源流が発見されることもあり、長さも変わっていきます。今現在はナイル川となっていますが、アマゾン川とこ差は約180キロメートルとあまり変わらない長さとなっています。皆さまも是非その目で世界一長い川を確かめてみて下さい。