マーマイトはイギリスの独特な風味の発酵食品!
海外に行くと日本人の口には合わない食べ物に出くわすことがあります。イギリスのマーマイトもその一つで、粘り気のある濃い茶色の見た目からして独特ですが、発酵食品ということもありその味もかなりユニークです。この記事では、そんなマーマイトについてご紹介します。
味の特徴や美味しい食べ方もご紹介!
日本国内でも輸入食品を扱うスーパーなどで広く扱われるようになってきたマーマイト。気になるその味の特徴や、ぜひ試してみたい美味しい食べ方もご紹介します。そのまま食べても美味しいですが、発酵食品ですので料理の隠し味的に使うとプロの仕上がりになるのでおすすめです。
マーマイトってどんな食べ物?
一見するとチョコレートスプレッドのような外見をしているマーマイト。とにかくそのユニークな味で知られているマーマイトですが、一体どのような歴史を持っている食べ物なのでしょうか。気になる栄養素についてもご紹介します。
イギリス発祥の発酵調味料
マーマイトはイギリスで最初に製造された発酵調味料です。英語ではMarmiteと綴り、1902年に初めて製造されました。マーマイトは、ビールを製造する過程で増殖した酵母を原料としています。
昔はビールの製造過程で残った酵母をそのまま食べていましたが、技術が発展し、酵母を圧縮してビンに詰めることができるようになった結果、今一般的に見るようなマーマイトの形になりました。
今ではビンに入っているマーマイトや、チューブ型になったマーマイトなど更に多くの形状のマーマイトが販売されています。
「世界一まずい」と言われることも
マーマイトと検索すると、「マーマイト まずい」というような候補が現れるほどマーマイトはその独特の味で知られています。確かに食べなれないとまずいと感じる人が多い味をしており、好き嫌いが分かれるという意味では納豆と比較されることも多いです。
マーマイトの発祥の国であるイギリスや広く食べられているニュージーランドなどでもまずいと評する人も多く、絶対に食べないという人も珍しくありません。
マーマイトの味や香りの特徴
マーマイトの見た目は濃い茶色をしており、チョコレートのような感じです。また、かなり強い粘り気もあります。
マーマイトは発酵食品ですので複雑な味を形容するのは難しいですが、かなり塩気が強いです。しかし、酵母ですので単純に強い塩気ではなく、ほのかな甘みを感じる複雑な味をしています。
納豆やキムチといったほかの発酵食品と同じく、マーマイトの香りもかなり特徴的です。ビールの香りがすると形容する人もいますが、一般的には胃腸薬のような香り、焦げのような香りなどと言われます。
マーマイトの栄養と効果
まずいとされる味や独特の見た目をしているマーマイトですが、発酵食品ですのでその栄養価はかなり高いことでも知れています。
マーマイトに特に多く含まれているのはビタミンB12で、パンに軽く塗る程度のマーマイトで1日分の推奨摂取量の20パーセントほどを摂取できます。ほかにはカリウム、葉酸、ナイアシン、鉄などを豊富に含みます。
マーマイトとベジマイトの違いって?
マーマイトとよく似た食べ物にベジマイトと呼ばれる食べ物があります。見た目がそっくりなだけでなく、味もかなり似ているマーマイトとベジマイトですが、微妙な違いがあり、イギリスやニュージーランドでもマーマイトではなくベジマイトを好んで食べる人もいるほどです。
マーマイトとベジマイトの共通点
マーマイトとベジマイトの一番の共通点はその原材料です。どちらもビールの製造過程で出来た酵母を原料としています。酵母は発酵食品ですので腸内環境を整えるのに効果があると言われており、マーマイトもベジマイトもその点では同じような効果が期待できます。
マーマイトとベジマイトの違い1:発祥国
マーマイトとベジマイトの違いの一つ目は、作られた国です。マーマイトはすでにご紹介したようにイギリス発祥です。当初はイギリスだけで製造されていましたが、現在はニュージーランドでも製造されるようになりました。
ニュージーランドのマーマイト製造会社は、イギリスのマーマイト製造会社からの暖簾分けという形ですので、厳密に言うとイギリスのマーマイトとニュージーランドのマーマイトは味がやや異なります。
そしてベジマイトの発祥はオーストラリアです。1923年に製造が開始されましたが、製造開始当時はマーマイトと味が似ていることから英語でママ、パパと掛けてパーウィルと呼ばれていました。
マーマイトとベジマイトの違い2:味
マーマイトとベジマイトには味の違いもあります。ビール酵母を原料としている発酵食品という共通点がありますが、よく言われているのがマーマイトは塩気の中にやや甘みがあり、ベジマイトは塩気の中にやや苦みがあるという点です。また、マーマイトの方がやや柔らかいです。
マーマイトの美味しい食べ方
独特な味ばかりが注目されるマーマイトですが、発祥の国イギリスなどでは熱狂的なファンがいるのも事実です。ここからはマーマイトを美味しく食べる方法についてご紹介しましょう。マーマイトの持つその塩気を上手く生かすのがポイントです。
バターやマーガリンを塗ってから使うのがおすすめ!
マーマイトを一番気軽に食べる方法はトーストに塗るという食べ方です。イギリスなどでも朝食メニューとして一般的に知られています。
マーマイトをトーストに塗って食べる時におすすめの食べ方が、パンにあらかじめバターやマーガリンを塗っておくという方法です。バターやマーガリンが塗ってあることで粘り気のあるマーマイトが塗り拡げやすくなります。
また、マーマイト単体だと塩気がかなり強いので、バターやマーガリンと一緒に食べることで味が薄まり、マイルドになるのでかなり食べやすくなります。
マーマイトの美味しい活用レシピ1:チーズトースト
マーマイトの塩気をマイルドにしつつ、朝ご飯に気軽に食べたいという方におすすめの食べ方がチーズトーストです。パンにバターやマーガリンを塗り、その上からマーマイトを塗ります。
その上からピザ用のチーズをのせてトーストしてください。チーズの塩気があるので、マーマイトはやや少なめがおすすめです。
マーマイトの美味しい活用レシピ2:マッシュルームのソテー
マーマイトは料理に使うこともできます。マッシュルーム300グラムは薄くスライスし、少量の水とスープストック小さじ1、マーマイト小さじ2と一緒に炒めます。好みで薄くスライスした玉ねぎ1個を入れて全体に火が通ったら完成です。塩加減は塩胡椒で調整をしてください。
マーマイトの美味しい活用レシピ3:ハヤシライス
一般的にはルーを使うハヤシライスですが、マーマイトを使えば自宅で一から作れます。好みの量の豚バラや薄くスライスした玉ねぎ、マッシュルームなどを油で炒め、小麦粉大さじ2を加えます。
全体に火が通ったら、ホールトマト1缶、コンソメ1個、ケチャップ大さじ1、ウスターソース大さじ1、マーマイト大さじ1を入れてしばらく煮込んだら完成です。
マーマイトの美味しい活用レシピ4:トマトパスタ
マーマイトはトマトと相性がよいので、トマトパスタもおすすめのレシピです。具材は完熟トマト3個、茄子1個、ツナ缶半分、玉ねぎ半分ですが、好みで調整が可能です。
オリーブオイルとニンニクを弱火で炒め、具材を入れます。具材に火が通ったら、トマトケチャップ大さじ2、マーマイト小さじ1、醬油小さじ1、コンソメ半分、砂糖小さじ1を入れ、パスタのゆで汁で伸ばしたら出来上がりです。
マーマイトの美味しい活用レシピ5:アボカド丼
火を使わない簡単レシピで、暑い夏にもおすすめなのがアボカド丼です。マーマイト味とアボカドが合わさるとサーモンっぽさが味わえる不思議な食べ方です。
調味料は、醬油小さじ1、マーマイト小さじ半分、ごま油小さじ1です。ご飯の上にアボカド1個をスライスしてのせ、納豆1パック、刻みのり、ねぎをのせてから調味料をかけます。
マーマイトの美味しい活用レシピ6:レアチーズ風ケーキ
マーマイトはデザートにもおすすめです。砕いたグラハムクラッカー100グラムと溶かしバター50グラムをよく混ぜ、型に敷き詰めて冷やしておきます。
ゼラチン7グラムを水で溶かし、牛乳40ccと砂糖50グラムと一緒に弱火にかけてゼラチンを完全に溶かします。ボールに移し、そこに水切りヨーグルト250グラム、生クリーム200cc、マーマイト小さじ1、レモン汁大さじ1を入れます。
全体がよく混ざったら型に流し込み、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めたら出来上がりです。上にお好みでジャムなどをのせるのもおすすめです。
まずいと噂のマーマイトを美味しく味わおう!
日本国内での知名度もぐんぐん上がっているマーマイト。まずいと言われる味が注目されることが多いですが、栄養価たっぷりの発酵食品ですので健康のためにも積極的に食べたいものです。大手通販サイトでも扱われているので、ご紹介した食べ方を参考にぜひ試してみてください。
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