この記事の目次
真田丸時代に活躍した戦国武将・長宗我部元親ってどんな人?
天正8年(1580年)、信長は元親の四国征服をよしとせず、土佐国と阿波南半国のみの領有を認めて臣従するよう迫る。
— 三國志VS戦国時代 (@tweetjoker011) June 24, 2015
元親は信長の要求を拒絶する。#長宗我部元親 pic.twitter.com/WNiT07vqhJ
長宗我部元親は1539年、土佐の岡豊城主・長宗我部国親の嫡男として誕生しました。細くて背が高く色白で、幼い頃から部屋で本を読んでばかりだったことから、家臣たちから「姫若子(ひめわこ)」と呼ばれていたとか。しかし22歳の初陣をきっかけに、彼は頭角を現し始めます。こつこつと学んでいた兵法とリーダーシップで家臣たちの心を掴みながら次々と戦績を収め、後には「土佐の出来人」「鬼和子」と呼ばれる武将となります。
そして36歳のとき、土佐を統一。母方の血縁関係から、織田信長と同盟を組んだこともありました。元親47歳の1585年には四国平定を果たしますが、関白となったばかりの豊臣秀吉に臣従することとなり、阿波・伊予・讃岐の3国を没収されてしまいます。晩年は体調を崩し、関ヶ原の戦いの前年1599年、その生涯を閉じました。
真田丸で見た?長宗我部氏の家紋のルーツを探る。
15度傾けて遠目に見ると銀河帝国のエンブレムに見えてくる気がする。こないか。長宗我部氏の家紋です。 pic.twitter.com/M6KK4ABmuE
— Bunno pen (大) (@ropvvok) January 16, 2017
長宗我部氏の家紋は『丸に七つ方喰(まるにななつかたばみ)』。室町中期の家紋集『見聞諸家紋』に記されています。カタバミは繁殖力の強い植物であることから、子孫繁栄の願いが込められたもの。カタバミが7つあるのは、元親が土佐七郡を平定したのを記念して家紋のデザインに取り入れたという説もあります。
略式では、中心のカタバミ1つだけを描いた家紋『方喰』や、それを丸で囲んだ『丸に方喰』も使われています。家紋をモチーフにしたグッズもたくさんあります。
長宗我部元親生誕の地『岡豊城』跡。イケメン銅像と資料館も!
元親が生まれ育った岡豊城は、現在は城跡となっており、高知県立歴史民俗資料館があります。お出迎えするのは何ともイケメンな『長宗我部元親飛翔之像』!資料館には、土佐の人々の暮らしがよくわかる展示のほか、長宗我部家由来の品々や資料も1フロア丸ごと展示されています。
後姿もりりしいこちらの銅像は、2015年に建立されたもの。毎年5月には『長宗我部フェス』なるイベントが開催され、銅像と同じポーズで記念撮影する歴史ファンで賑わいます。
続・11月下旬四国ドライブ:punch:
— 旅好き先生ドライブ (@7OFAIKNIjP1wFw8) February 18, 2017
:round_pushpin:【岡豊城】
四国をまたにかけた元親の本拠地。
長宗我部元親がいつか大河ドラマの主人公になるのでは。#高知 #岡豊城 #長宗我部元親
=完。 pic.twitter.com/pWedv0Ve3x
『高知県立歴史民俗資料館』基本情報 ●所在地/高知県南国市岡豊町八幡1099-1 ●TEL/088-862-2211
『鎮守の森公園緑地』で、長宗我部元親初陣の銅像に会える!
長宗我部元親の銅像といえばこちら。土佐を文字通り鎮守しているかのような立派な姿です。『鎮守の森公園緑地』は若宮八幡宮の外苑にあたり、適度な木陰もある広々とした芝生はピクニックも楽しめそうです。毎年行われる『長宗我部まつり』は、武者行列や鉄砲隊演武を見るために多くの土佐っ子や戦国ファンで賑わいます。もしかすると長宗我部家の子孫もいるかも!?
『鎮守の森公園緑地』基本情報 ●所在地/高知県高知市長浜付近
長宗我部元親が初陣勝利を祈願した『若宮八幡宮』。
長宗我部元親ゆかりの地として有名な『若宮八幡宮』。父・国親と共に臨んだ長浜城攻略の初陣前夜に戦勝を祈願した、いわば元親の戦国武将としてのスタート地点です。「姫若子」と軽く見られていた元親でしたが、圧倒的不利な状況にひるむ家臣たちに向かって「武士なら命を惜しまず、名を惜しめ!」と檄を飛ばし、自らも槍を持って勇敢に戦いました。そして見事、初陣を勝利で飾ることができたのです。
初陣勝利後、『若宮八幡宮』は出陣祈願の神社と定められ、社殿はトンボをモチーフにした出蜻蛉(でとんぼ)式建築に改築されました。手前をトンボの頭部、両側に広がる屋根を羽根に見立て、これから戦に向かう様子が表現されています。トンボは当時「勝ち虫」として縁起のよい虫だったそうです。
『若宮八幡宮』基本情報 ●所在地/高知県高知市長浜6600番地 ●TEL/088-841-2464
真田丸の戦いの光景がよみがえる!元親初陣の地『戸ノ本古戦場』
元親の初陣は1560年5月のこと。土佐では長宗我部氏と本山氏のにらみ合いが続いていましたが、元親の父・国親が、送った兵糧を本山氏の兵に奪われたのをきっかけに、長浜城を急襲しました。長浜城城主は朝倉に逃れ、本山茂辰に助けを求めます。長浜城奪還のため駆けつけた本山軍2500人と長宗我部軍1000人が対決したのが、ここ『戸ノ本古戦場』です。折しも、織田信長が桶狭間の戦いで今川義元を破り、天下統一への第一歩を踏み出したのと同じ年でした。
『戸ノ本古戦場』基本情報 ●所在地/高知県高知市長浜「戸ノ本1号公園」内
真田丸でも活躍?長宗我部家のために戦った兵士・一領具足を偲ぶ。
長宗我部軍の兵は、武士だけではありません。一領具足(いちりょうぐそく)と呼ばれる半農半兵の民たちも、貴重な戦力でした。元親は人情深い人柄で民を大切にしており、収穫などで農民が忙しくなる時期には兵の仕事をさせないよう気を配っていました。民たちはそんな元親を慕い、武芸の鍛錬に一層励んだといいます。彼らの忠誠と活躍を偲んで、桂浜近くの『石丸神社』に『一領具足供養の碑』が建てられています。
これ、一領具足のハンドサインの基礎の基礎だから覚えるように。 https://t.co/oxk1vQLroi
— 長宗我部元親_bot (@motochika_bot1) February 22, 2017
国親の代から土佐を支えてきた農民たち。元親の息子・盛親も、真田丸で一領具足たちと共に戦っていたかもしれませんね。
『一領具足供養の碑』基本情報 ●所在地/高知県高知市浦戸『石丸神社』前
『浦戸城』を本城にしたのは、真田丸時代の真っ只中。
元親は四国平定の後、豊臣秀吉に臣従することになりますが、秀吉の意向により本拠地を浦戸城へ移します。浦戸城は海から近いため、朝鮮出兵への拠点とする目的があったようです。
少し語弊があるやもですが新世代浦戸一揆を起こしたいレベル。浦戸城は長宗我部氏最後の居城であった大切な場所なのに。こうして現在まで残されてきた貴重な城跡はこれ以上破壊せず大切に残してほしいし、そう思っている人が沢山いることもわかって欲しいです pic.twitter.com/IFhzXtY5SZ
— 梅香 (@umeka_0038) February 27, 2017
現在は城はなく一部に石垣が見えるのみですが、浦戸城の発掘はさほど行われていないようで、地下にはまだまだ浦戸城の貴重な遺跡が眠っているといわれています。かけがえのない史跡の数々を、後世の子孫にまでしっかりと受け継いでいきたいものです。
周辺一帯は、坂本龍馬記念館や桂浜水族館など、高知市の主要な観光スポットです。桂浜から海を見ながら、じっくり土佐の歴史に思いを馳せてみては?お土産屋さんもありますよ。
『浦戸城跡』基本情報 ●所在地/高知県高知市浦戸
真田丸の終焉と共に長宗我部元親も病没。菩提は『雪蹊寺』に。
四国八十八箇所霊場の第33番札所『雪蹊寺』。元親の菩提寺ですが、お墓そのものは『雪蹊寺』から少し離れた天甫寺山のふもとにあり、ここにあるお墓は元親の嫡男・信親のもの。元親は信親の将来にとても期待していましたが、信親は秀吉の命で出陣した九州征伐で戦死してしまいます。元親は悲しみに暮れ、自殺まで思い立ったほどだといわれています。嫡男であった信親の死後は兄弟や家臣たちの間で家督争いが始まり、長宗我部氏の子孫繁栄の願いが危ぶまれていきます。
『雪蹊寺』は、眼病平癒の寺としても知られています。目の病気にかかり失明してしまったことをきっかけに遍路の旅に出た玄峰という僧侶は、行き倒れになるところを『雪蹊寺』で太玄和尚に助けられます。そして和尚から「目が見えなくても、心眼を開け」と言葉を授かったことから、目の病気に悩む人々が祈願に訪れるようになりました。
『雪蹊寺』基本情報 ●所在地/高知県高知市長浜857−3 ●TEL/088-837-2233
長宗我部元親の墓。関白・秀吉から拝領した愛馬と共に眠る。
元親は秀吉への謁見の際、丁重なもてなしを受けました。元親の愛馬「内記黒(ないきぐろ)」もそのときに秀吉から贈られたもの。嫡男・信親が討死するほどの激戦だった九州・戸次川の戦いでは、「もはやこれまで」と死を覚悟して馬を降りて戦っていた元親でしたが、そこへ内記黒が駆け寄って元親を再び乗せ、彼の窮地を救ったといわれています。
長宗我部元親のお墓と愛馬のお墓!階段がキツかった pic.twitter.com/5Hg7gjwYYW
— りょう@ (@ryo_toym) April 22, 2015
元親のお墓のそばには『愛馬之塚』という内記黒のお墓もあります。また、お墓のすぐ近くにある秦神社には、元親の木像や肖像画が安置されています。
『長宗我部元親の墓』『愛馬之塚』基本情報 ●所在地/高知県高知市長浜857番地1※秦神社
真田丸にも登場した長宗我部盛親は、長宗我部元親の四男。
簡単に言えば兎にも角にも悲運。知れば知る程闇が深い。特に八尾は涙無しでは語れぬ。
— 長宗我部右衛門太郎盛親 (@ChoMorichika) January 21, 2017
その偉人とは…
>>>長宗我部盛親<<<#貴方の推しの偉人の肖像画晒して布教活動してください pic.twitter.com/wYZloUojbt
元親から家督を継いだのは、四男の長宗我部盛親です。父・元親と共に土佐を治め、秀吉の小田原攻めや朝鮮出兵にも参戦しました。しかし、大坂夏の陣で豊臣軍は敗北。家紋に込められた子孫繁栄の願いは叶わず、長宗我部氏の歴史は盛親の代で幕を閉じます。盛親は京都で処刑されてしまったため、お墓は高知ではなく京都にありますが、盛親の足跡は高知県立歴史民俗資料館でも辿ることができます。
真田幸村と共に大阪で徳川軍と戦った、正真正銘の真田丸武将はこの人。大河ドラマ『真田丸』では阿南健治さんが好演!右下です。
真田丸の武将たちと共に戦国時代を生き抜いた長宗我部元親。
高知市内には、元親をはじめ長宗我部家の子孫ゆかりの地がまだまだたくさんあります。海に近いので、景色が良く海の幸もおいしい高知へ、戦国時代の歴史を訪ねる旅に出かけてみませんか?
RELATED
関連記事
RELATED
- 高知で焼肉!人気ランキング店!食べ放題もあり!ランチ個室情報など
高知と言えばカツオが有名ですが、焼肉店にも大人気のお店がたくさんあるんですよね。焼肉ランチ、焼肉食べ放題、個室で焼肉など…...
nora9939
- 日高村にオムライス街道あり!ランキングは?観光スポットなど!
日高村の「オムライス街道」には、高知県日高村の国道沿いにあるオムライスのお店が立ち並びます。地場の素材こだわったトマトソー...
Ishikawa Miws
- 大豊町の温泉施設情報!高知が誇る樹齢3000年の杉の大杉あり!
高知県の四国山地の中心部にある大豊町(おおとよちょう)は、吉野川が町の中心を流れ、山に囲まれた自然豊かな町です。大豊町には...
K2449和田美喜代
- 龍馬パスポートって何?高知観光にお得なアイテム!申請書⇒即交付!
あなたは龍馬パスポートを知っていますか?高知県内でさまざまな施設を利用することでスタンプを集める企画なのですが、申請書を出...
よしぷー
- 高知はかつおのたたき!戻り鰹が美味い!カツオは時期(旬)が大事!
高知に来たらかつおのたたきを食べずには帰れません。旬が命のかつおを高知で味わうなら、初鰹よりも脂ののった、もっちりとした食...
Irie Kiyota
- 鰹(かつお)のたたきを高知の美味しい店で!たれ・カロリー・作り方など
高知県は、太平洋の海に面しています。そのため、多くの海の幸に恵まれているのですが、とくに必食なのが名物「鰹のたたき」。そし...
yasunaka
- 長宗我部盛親は真田丸(ドラマ)で壮絶な最期!戦国武将の能力を探る旅!
NHKの大河ドラマで人気を博した「真田丸」。ドラマの終盤、大坂の陣の時に登場した長宗我部盛親は、かつて土佐を治めていた戦国...
町田誠也
- 坂本龍馬の名言!日本の夜明けぜよ!生誕地・墓や才谷屋跡の場所を巡る旅!
日本を洗濯するぜよ!坂本龍馬の名言を聞いたことがありますか。今の高知県にあたる土佐藩に生まれた坂本龍馬は、志士として活動し...
chinamini
- 高知のうなぎが美味い!有名店は?源内・かいだや・福・大正軒・せいろ!
皆さん高知県でうなぎを食べたことはありますか?実は高知のうなぎは有名なんです。高知のうなぎのパリッフワッ感はハマってしまう...
こうめーる
- 岩崎弥太郎の生家を訪ねる旅!高知の安芸へ!三菱の創業者を知ろう!
岩崎弥太郎の生家を訪ねる旅についてご案内します。岩崎弥太郎は高知県安芸市に生まれ、貧しい中から勉学に励み、幕末の激動期を生...
drifter
- 桂浜水族館は高知の観光スポット!アクセス・駐車場は?坂本龍馬像に会える
高知駅からアクセス便利な桂浜。桂浜を見下ろすように幕末の英雄 坂本龍馬像が立っています。桂浜水族館で行われている触れ合いイ...
岡本いずみ
- 高知釣り情報!ポイントや釣り船・釣具屋など!宇佐や高知新港が穴場!
朝まづめにイカを狙い、夕まづめにスズキを掛ける。沖に出れば高知名物カツオを釣り、時にはマグロまでも。高知の釣りは興奮度無限...
kuma10
- 高知県の観光スポットランキング!おすすめのモデルコース!グルメ情報あり
高知県は自然豊かな観光スポットが目白押しです。もちろん、土佐の郷土料理やB級グルメも美味しいものぞろい。実はあまり知られて...
my4208lp
- 高知駅の周辺は?駅弁や駅前で時間の過ごし方!ホテルやラーメン情報も
高知駅には電車、バス、路面電車など複数の交通機関が乗り入れています。もし高知駅での乗り継ぎに、時間が空いてしまった時の駅周...
yukayuka08
- 高知のお土産おすすめランキングは?お菓子・酒・つまみ・雑貨屋が人気!
高知県は自然が豊かで、美味しい食材が多いと人気のスポットです。お土産もついつい買いすぎてしまう程、様々な種類の商品がありま...
neko master
- 高知の居酒屋おすすめ人気店は?安い・個室・飲み放題の条件満載!
海と山に囲まれた高知県には「カツオのたたき」を代表とする美味しい土佐グルメがいっぱい!そんな土佐グルメを堪能するなら居酒屋...
you-you
- 高知のラーメンおすすめ人気店ランキング!輝・丸太小屋・旭軒・蔵木など
四万十川や桂浜など自然が多く残っている高知。美味しいものも多く、旅行先としても人気があります。そんな高知では実はラーメンも...
reiko
- 高知のグルメ!郷土料理の名物は?おすすめ土佐料理かつお・ランチなど
大自然に囲まれ、個性豊かなグルメの国として知られる高知には、かつおのタタキや皿鉢料理などの独特な郷土料理がたくさんあります...
ryukyu_works
- 高知の旅行ガイド!カップルや子連れにオススメ(おすすめ)!プラン提案!
高知への旅行となると「坂本龍馬」は外せないカップルにも、子連れだからみんなで楽しめる旅行をという方にもこんな見どころの高知...
akiko28
- 宿毛市の観光TOP7!だるま夕日が最高!ホテルに居酒屋・グルメ情報など
高知県の南西部に位置する宿毛市は、だるま夕日などの美しい景観や多くの史跡や文化財が残る魅力的な場所です。そんな宿毛市の観光...
sosotan
- 高知のキャンプ場!おすすめは?ロッジやコテージ情報!海・仁淀川に穴場!
豊かな自然に囲まれた四国の中でも、特に太平洋側に面した高知県は黒潮の影響で温暖な気候に恵まれており、キャンプ場と名の付く施...
Yuwi