アメリカの食事のマナーを知ろう
アメリカには、日本とは違う食文化や歴史がありますので、食事のマナーも日本とは違ってきます。日本では許される行為が、アメリカではタブーだったりと、知っておかないと、周囲に不快な思いをさせたり、いらだたせたりも。アメリカで気を付けたい食事のマナーをご紹介します。
アメリカの食事マナー1:着席時のタブーや注意点
格安(?)ホテルの高級レストラン(格安?) pic.twitter.com/n7AnY3UF1g
— 月うさ@6/02成田帰国 (@tsuki_usa_anime) July 23, 2016
友達や家族などとカジュアルなところへちょっと食べに行くようなときは、あまり正式な食事マナーは使用しない人も多いでしょうが、高級レストランや目上の人たちと食べにいくなどといった場合には、アメリカの食事の場でやらなければいけないことやタブー、注意点などが存在します。
何人もの人と食事に出かけた際は、着席するときからマナーや注意点は始まっています。例え先に席に着いたとしても、全員が着席するまでは、テーブル上のナプキンをひざには置きません。また、全員着席するまでは、水などテーブルに置いてあるドリンクにも手を出してはいけません。
空港レストランのナプキンのたたみ方がどこか翼のよう pic.twitter.com/MSNDc8tU0u
— 堀 E. 正岳(ほりまさたけ) (@mehori) June 17, 2017
ナプキンのひざへの載せ方は、まず半分に折って、折った方を上にしてひざの上に置きます。メインの食事が来るまでは、パンなどが提供されますが、そのバケットの一番近くに座っている人がそれを取り、自分用にひとつ取ります。それを右前にあるお皿に置きます。
その後、自分の左側に座っている人に合図を送り、バケットは渡さず、ひとつパンだけ取ってもらいます。そしてそのまま右隣りの人へバケットごとパンを渡します。その後は、どんどん右回転で、パンの入ったバケットを渡してきます。つまり注意点としては、最初の人だけがちょっとややこしいマナーをする必要があるのですね。
アメリカの食事マナー2:食べ方や渡し方のタブーや注意点
バケットから取ったパンを食べるときにも、マナーや注意点は存在します。パンを食べるときは、日本人なら、そのまま口に運んで歯で切って食べる人もいるかもしれませんが、パンはひと口ずるちぎって食べましょう。ひと口サイズに切って、それを口に運んで食べ、またひと口サイズに切ってといった具合に食べていきます。
また、提供された食事は、まず始めは提供されたままで食べることもマナーです。つまりテーブル上の塩コショウなどの調味料で味を変えたりせず、出された状態の味付けで食べてください。日本だと、食べる前に焼き魚に醤油をかけたりするかもしれませんが、アメリカの食文化としては、それを最初にやらないようにしましょう。
さらに、複数人いるテーブルでよく見られる光景が、塩コショウが自分の手の届かない位置にある場合、その近くにいる人に取ってもらえるようお願いします。立って手を伸ばして取るというようなことは、人の食事の邪魔にもなりますし、アメリカ人はしません。
普段のカジュアルな場でも、よくアメリカ人は、塩コショウなどの調味料の近くにいる人に取ってもらえるようお願いしています。調味料のみならず、分けて食べる食事などもみなそうです。さらに、塩だけをお願いされても、必ず塩とコショウをセットで手渡してあげるのもマナーです。
アメリカの食事マナー3:スープのタブーや注意点
アメリカだと、食事にはよくスープも出されます。日本人が味噌汁を箸でちょっとかき混ぜて食べるように、持っているスプーンでスープをかき混ぜるということは、アメリカではタブーです。また、日本では汁物の食事を、ズズズズーと音を立てて食べることは、タブー視されておらず、逆に美味しそうに感じる文化です。
日本では、ラーメンなども音をたてて、スープと一緒に麺を口に運ぶのは美味しそうな食べ方ですよね。アメリカでは、カジュアルな場でもスープを音を立てて飲む人はいません。マナー違反です。これをすると、同席しているアメリカ人に不快な思いをさせて、下品だと、その食事を台無しにしかねません。
また、スープの食べ方ですが、日本人なら恐らくスプーンを奥から手前に動かしてすくう人が多いかと思いますが、アメリカの食事マナーとしては、スプーンは手前から奥にすくい上げて口に運びます。ちょっと独特な食べ方ですが、やってみるとスープが器からこぼれにくかったり、意外とうまくたくさんスープをすくい上げることができます。
アメリカの食事マナー4:フォークとナイフのタブーや注意点
アメリカでは、フォークとナイフを使って食事をすることが基本です。通常は、左手にフォーク、右手にナイフを持ちます。ステーキなどを切る際には、食べやすいようにと、一気に切ってしまうことはタブー。必ず食べる際に、一回一回切り分けて口に運んでいきましょう。
また、食事中にお手洗いなどに行ったりと、食事を中断することもあるかと思います。その際には、ナイフはお皿の奥に横にして置き、フォークはお皿の横側に置きましょう。その方法だと、ウェイターやウェイトレスが見ても、まだ食べ途中だと悟ってくれ、食事を持っていってしまうこともありません。
同じくフォークとナイフに関するマナーとして、アメリカでは、食事が終わると、フォークとナイフを一緒にして、お皿の横側に置きます。一緒にして置いてあるということで、ウェイターやウェイトレスへも、食事が終わりましたの合図にもなります。カジュアルなレストランでも、フォークとナイフの置き方はよく使われます。
アメリカの食事マナー5:パスタのタブーや注意点
日本で一般的にパスタを食べる際は、右手にフォーク左手にスプーンを持って、パスタをくるくるとスプーンの上で巻いて食べますよね。実はこれは、日本独特と言っても過言ではない食べ方です。アメリカや他国でもそれをやっている人はいますが、正式な食事では、これはやらない方がいいでしょう。
アメリカでパスタを食べるときは、フォークだけでくるくると巻いて食べられるように練習しておくといいかもしれません。しかし、スープパスタが提供された場合はどうするのかと言いますと、右手でフォークを持って、まずパスタだけをくるくるしながら食べます。その時、スプーンはまだ置いたままです。
パスタをひと通り全部食べ終わってから、フォークは置き、右手でスプーンを持ち、スープを食べます。つまり、両手にフォークとスプーンを持って交代で食べたり、パスタとスープを一緒に食べたりはしないのです。それをやると、アメリカ人から見ると、両手で色んなものをムシャムシャをほうばっていると下品に思われてしまいます。
アメリカの食事マナー6:食文化の違いでフォークとナイフ
アメリカ人と正式な食事をするとか、アメリカ旅行や出張で高級レストランでディナーなんてこともあります。アメリカの食文化を理解して、アメリカ人に失礼のないよう、覚えておきたいものです。日本とアメリカの食文化の違いにより、日本では一般的に箸を多用するように、アメリカではフォークとナイフがよく出されます。
フォークを持ち変える
「ステーキ」
— 食テロbot (@shokutero_bot) June 21, 2017
1キロ以上ある巨大なステーキをフォークとナイフで豪快に入刀!
思い切って大きく切って
口いっぱいにステーキを詰め込んで幸せと一緒に噛み締める(´~`●)モグモグ
噛めば噛むほど肉汁が溢れて…… pic.twitter.com/G8p1bDBcl1
アメリカの正式な場での食事で、よくアメリカ人がする食べ方に、フォークを持ち変えるという行為があります。まず左手にフォークを持ち、ステーキなどを抑え、右手のナイフで切ります。するとアメリカ人は、右手のナイフをお皿の右側にそのまま置いて、左手のフォークを右手に持ち変え、ステーキを食べます。
食べ終わると、再度フォークを左手に持ち変え、右手にナイフを持ち、ステーキを切るということを繰り返します。これは「アメリカンスタイル」というアメリカ独特の食文化で、常に利き手で食事ができたり、フォークの背を利用してスプーン代わりに食事もできます。
アメリカの食事マナー7:合理的に持ち変えない
フォークとナイフを持ち変えて食べる動作が歴史上ずっと続いていますが、それより新しい食文化として、持ち変えない「ハイブリッドスタイル」も西海岸を中心に普及してきています。合理性を重視するアメリカ人らしい食文化の始まりとも言えます。ナイフは右手、フォークは左手に持つまでは同じです。
フォークを鉛筆持ち
ただ違うのは、フォークは鉛筆のように持つのです。そうすることによって、手首の向きを変えることで、フォークの背と腹を自由自在に使い分けられるもの。前述した長い食文化であった「アメリカンスタイル」だと、ナイフを置いたり、フォークを持ち変えたりと時間がかかります。でも新食文化の方法なら、無駄を省くことができます。
また、フォークをスプーンのように使う際にも、右手のナイフも一緒に使うことで、より楽に食べ物を載せることもできるのです。非常に合理的で、素早く動作が行える、アメリカ人が考えそうなマナーですね。「ハイブリッドスタイル」は楽になったとは言え、正式な場でも使えますので、ぜひ覚えておきましょう。
アメリカの食事マナー8:その他の食事のマナーあれこれ
テーブルマナーの勉強でホテルのフルコース食べてきた:relaxed::relaxed: pic.twitter.com/fqTUSL0AZ4
— ごまだれ (@gomadare_1120) June 14, 2017
アメリカの食事中のマナーは、まだまだたくさんあります。例えば、食事をしている最中に、テーブルの上に手を置く行為はマナー違反です。右利きの人なら、恐らく右手を主に使って食べると思いますので、使っていない左手は、テーブルの上ではなく、ひざの上に置いておきます。
また、パンはお皿の左上の端に置くというテーブルマナーもあるようです。ちょっと細かくて厳しいなと感じてしまいますが、正式な場では、覚えておいたほうがいいですね。さらに、お手洗いに行く際、ひざのナプキンは、軽くたたんで、お皿の右か左側に置というマナーもあります。
テーブルマナー終わったー((((((*'ω'*≡*'ω'*≡*'ω'*)))))雅叙園のトイレすごーっ! pic.twitter.com/UO0PeZiasf
— ( '-' ) (@micchi_happy) March 10, 2014
お手洗いに立つときは、フォークやナイフ、ナプキンの位置以外にも、「トイレに行ってきます」と直接的な言い方はタブーとされています。「Excuse me(失礼します)」または「I'llBeRightBack(すぐに戻ります)」などと言うのがテーブルマナーです。これも気を付けたいことですね。
このレストラン気に入りました:hearts:ワイン美味しかった:wine_glass: pic.twitter.com/xefs6RsNk3
— ALEXANDRE DE PARIS (@herendkana) June 25, 2017
その他、ワイン提供する場合は、グラスになみなみ注ぐなどもあるようで、いかにもアメリカらしいなとも感じますね。飲み物では、自分に注ぐ前に、他の人にも欲しいかどうかを聞いてあげるのもマナーです。これは、日本でも見かけますよね。面白いのは、フライドポテトは手で食べてもいいというもの。アメリカらしい習慣です。
きちんと守ろうアメリカの食事マナー
日本人には、ちょっとびっくりするような食事マナーも多くありましたね。「郷に入っては郷に従え」で、アメリカではアメリカ人のマナーをしっかり把握して、失礼のないようにしたいものです。カジュアルな場では、日本と同様さまざまな人がいますが、少なくともレストランの種類や同席する人によっては、必ず守りたいことばかりです。
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