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「ヤンバルクイナ」を生態展示学習施設で観察!絶滅危惧種の天然記念物!

「ヤンバルクイナ」を生態展示学習施設で観察!絶滅危惧種の天然記念物!
投稿日: 2017年6月26日最終更新日: 2020年10月7日

沖縄県の「やんばる」には、国の天然記念物であり、絶滅危惧種の「ヤンバルクイナ」という鳥がいます。しかし、野生を見つけるのは難しく、個体数は激減しています。生態展示学習施設では、誰もがその貴重な鳥を観察できます。ヤンバルクイナの詳細をご紹介いたします。

沖縄の天然記念物「ヤンバルクイナ」を知ろう!見出し

沖縄県に棲む、国の天然記念物であり、絶滅危惧種の鳥「ヤンバルクイナ」。赤いくちばしと大きな足が特徴で、飛べない鳥。野生のヤンバルクイナは、森林では探すのが難しいのだとか。しかし、沖縄の施設では、その素晴らしい生態を解明すべく、目の前で観察もできます。ぜひ、沖縄にヤンバルクイナを見に行ってみましょう。

沖縄の天然記念物「ヤンバルクイナ」見出し

沖縄の天然記念物である「ヤンバルクイナ」とは、沖縄県北部に位置する、山原(やんばる)エリアに生息する鳥類です。世界中で、そこにだけしかいないという、とても貴重な飛べない鳥なんです。1981年に研究員らによって、新種の鳥類として発表されました。しかし、その個体数はどんどん減少していっている現実があります。

また、悲しいことに、分布するエリアもどんどん狭まってきています。日本の鳥類で、最も絶滅の危機にひんしているのが、ヤンバルクイナです。全長は35cmで、体重は約420gです。国の天然記念物であり、「絶滅危惧IA類(CR)」というものに分類され、それは「絶滅」の中でも一番危ないことを意味します。

沖縄の飛べない鳥「ヤンバルクイナ」見出し

飛べない翼

ヤンバルクイナは、沖縄の飛べない鳥として知られています。飛ぶことができないその翼は、丸い形状で、とても短いのが特徴です。体重と比較してみても、翼の面積はとても小さいのです。また、翼を動かす筋肉もかなり弱いようです。翼を広げてみても、通常の空を飛ぶ鳥よりも、明らかに小さいことが分かります。でも可愛らしいですね。

真っ赤なくちばしと美しい模様

胸からお腹にかけては、特徴的な白と黒の縞模様があります。そして特に目立つのは、真っ赤なくちばしです。身体の赤い箇所は、目と足もです!暗オリーブ褐色の上面の毛もとても美しいです。全体的には、スっとしたシンプルなからだの線も素敵です。可愛らしい鳥とも言えるでしょう。

くちばしで食料を獲る

ヤンバルクイナは、とても特徴の強い身体を持っています。赤くて太く大きなくちばしは、土の中の小動物をほじくり返して、食することができるため。固い殻を持つカタツムリも、その鋭いくちばしで割って中身を取り出し食べてしまうのだとか。生きるために食べていく、素晴らしいくちばしだったのですね。

大きな声の「ヤンバルクイナ」見出し

ヤンバルクイナは、非常に大きな声で鳴く特徴を持っています。特に夕方には、オスとメスで対になって長い時間泣き続けるようです。ヤンバルクイナは、人間の気配があると茂みに姿をくらまします。とても臆病なので、常にどこかに潜んでいます。よって、その大きな声は、かれらの情報伝達には欠かせない手段なんです。

ヤンバルクイナの鳴き方

先ほども出てきました、ヤンバルクイナの特徴的な大きな声鳴き声。後半にその鳴き声を聴くことができます。耳に響くような、チュッチュ、キュッキュっと繰り返す鳴き方。特徴的な赤いくちばしや、長くて太い足も見られますね。その立派な足で、身軽に壁を駆け上り、茂みへと姿を消しました。

その他の特徴「ヤンバルクイナ」見出し

ヤンバルクイナを全体的に見ると、その太く長い足が目立ちます。実はヤンバルクイナは、胸筋よりも足の筋肉が非常に発達しています。飛べない代わりに、この足で森の中を自由に走り回ることができます。寝るときは、木の上です。夕方ころになると、木の上に登っていき、横に向かって生えた枝にとまって眠るのです。

また、飛べないので、地面に巣を作るのも特徴です。地面に枯れ葉などを集めてきて、自分たちの巣を作ります。そしてそこに、5月ころ4、5個の卵を産み、真っ黒のヒナが誕生します。ふさっふさの黒毛で、大人のヤンバルクイナとは、見た目が全く違います。ヒナも大きく太い足で、誕生してすぐに歩きだします。

名前の由来「ヤンバルクイナ」見出し

沖縄北部の地名である「やんばる(山原)」ですが、「ヤンバルクイナ」も「やんばる」に生息しているクイナ(鳥類の一種)ということです。発見された頃から、調査の人々は、「ヤンバルクイナ」または「ヤンバルフミル」という和名を考えていました。いろんな候補があるようです。

しかし、「やんばる」という地名が一般化していなかったため、「オキナワクイナ」という候補も出ていたようです。そんな経緯があり、最終的には、地元を重視したほうがいいという考えが先行し、「ヤンバルクイナ」に落ち着いたとされます。一度覚えてしまうと、忘れられないユニークな名前ですよね。

「やんばる」だけが生息地見出し

ヤンバルクイナの貴重さが分かるのは、その生息地。世界中どこを探しても、ヤンバルクイナは、沖縄の北部の村にしかいません。「やんばる」と言われるエリアは、国頭村,大宜味村そして東村を合わせた地域一帯です。そこだけにしか生息しておらず、さらに個体数も減少しているので、日本で守っていかなければならないのです。

そしてその「やんばる」の地域には、ヤンバルクイナ以外にも、ノグチゲラやヤンバルテナガコガネなど、珍しく、そこにしか生息しない個体もいます。つまり、やんばるという地域を守っていかなければ、絶滅機種のヤンバルクイナも、そのノグチゲラやヤンバルテナガコガネなどの固有種も、この世に存在することはなくなるのです。

ヤンバルクイナ以外の生き物たち見出し

沖縄県の県鳥「ノグチゲラ」

ヤンバルクイナの生息地であるこの沖縄には、実はまだまだ貴重な生き物たちが生息しています。沖縄県の「県鳥」に指定されている「ノグチゲラ」。沖縄北部の固有種です。全長31cmで、きれいな赤褐色が魅力的な鳥です。ノグチゲラの生息地は、主に「スダジイ」などの照葉樹林です。

生息数激減「リュウキュウヤマガメ」

沖縄島北部、久米島、渡嘉敷島に生息地を持つリュウキュウヤマガメです。最大甲長は、15.6cmほど。原生林などに生息し、夏場には渓流の周囲でも観察ができるようです。冬には、洞窟や岩の割れ目などを生息地として、静かに過ごすとされています。生息地破壊などにより、個体数の激減が心配されています。

狩りの対象だった「リュウキュウイノシシ」

元々はアジアやヨーロッパが生息地であった、「リュウキュウイノシシ」です。歴史の中で、人間が家畜化し、その生息地を広げていったようです。とても神経質で警戒心が強く、昔から狩りの対象動物でした。ただ、力が非常に強いので、人間が襲われることも。奄美大島や石垣島、沖縄本島などを生息地としています。

好奇心旺盛な「ホントウアカヒゲ」

全長14cmほどの小さな、やんばるだけに生存する固有亜種です。可愛らしい姿で、とても好奇心が強いそうです。人間がいると、すぐそばまで来ることも。その美しい鳴き声にも魅力いっぱいです。常緑広葉樹林などに好んで生息し、渓谷のような環境で見られます。

天然記念物「オキナワイシカワガエル」

とってもグロテスクなからだが特徴の「オキナワイシカワガエル」は、奄美大島や沖縄島北部のやんばる地域に生息します。オスの体長は、9cm前後で、頭部が大きいのですが、からだは小さめです。皮膚が小さな隆起でおおわれているのも特徴です。1985年に、沖縄県の天然記念物に指定されました。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:1見出し

沖縄の生態展示学習施設「クイナの森」

個体数も減少していて、生息地も狭くなってきている沖縄の天然記念物「ヤンバルクイナ」は、どうしたら見ることができるのでしょうか。実は、沖縄には、絶滅危惧「ヤンバルクイナ」の生態展示学習施設「クイナの森」というのがあります。そこでは、ヤンバルクイナの生息地が人工的に造られており、元気な様子で会うことが可能です。

沖縄県国頭村安田(あだ)の「安田くいなふれあい公園」内に、そのヤンバルクイナ生態展示学習施設「クイナの森」があります。天然記念物であり、絶滅危惧のヤンバルクイナをすぐそばで観察することができる、大変貴重な生態展示学習施設です。こちらのヤンバルクイナは、とてもフレンドリーなのも魅力です。

住所:沖縄県国頭村字安田(あだ)1477-35 電話番号:0980-41-7788

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:2見出し

生態展示学習施設「クイナの森」

天然記念物であり絶滅危惧種のヤンバルクイナを間近で観察できる、生態展示学習施設「クイナの森」は、その生態や環境が分かる資料ブース、また生態展示学習施設内に生息する本物のヤンバルクイナに会うことができます。そこは、実際の生息環境を人工的に再現してあります。

生態展示学習施設ならではの、間近でヤンバルクイナを野生の状態を想像しながら観察できます。絶滅危惧種の鳥であり、国の天然記念物でもあるので、貴重以外の何物でもありません。まるで、本物の生息地に訪れているかのようです。小さい子どもも、また大人も非常に楽しめる場所です。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:3見出し

観察席でゆっくりと見よう

生態展示学習施設「クイナの森」には、個人のお客さんから団体のお客さんまでが、ゆっくりと天然記念物のヤンバルクイナを観察できるよう、観察席が設けられています。実際のヤンバルクイナは、人の気配で消え去ってしまうので、こんなに間近で見ることができるのは、貴重そのものです。

生態展示学習施設「クイナの森」のヤンバルクイナは、愛嬌たっぷりでお客さんたちを出迎えてくれます。野生の世界では見られない、生態展示学習施設の特権です。自然の姿で水浴びを見せてくれたり、ガラス張りのところへお客さんたちに会いに来てもくれます。あまりの可愛らしさに、みんなくぎ付けです。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:4見出し

生態展示学習施設「クイナの森」でゴルフ

沖縄の天然記念物であり絶滅危惧種である「ヤンバルクイナ」の生態展示学習施設「クイナの森」には、その他にも楽しいアトラクションがあります。ヤンバルクイナの人工の生息地で、じっくりと観察をしたら、家族や友人たち、カップルでパークゴルフを楽しみませんか?

沖縄県内最大36ホール

生態展示学習施設「クイナの森」そばの「くいなパークゴルフ場」は、なんと沖縄県内で最大の規模を誇る36ホール!利用料金も激安の300円ですが、村内の人や高校生以下は、もっと安くなります。ティーは常設で、クラブやボールの貸し出しは、100円。気楽に楽しむのには最高ですね。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う5見出し

嬉しいカフェ付き

沖縄の天然記念物であり絶滅危惧種である「ヤンバルクイナ」の生態展示学習施設「クイナの森」には、とても嬉しいカフェまであります!生態展示学習施設で、愛嬌たっぷりの貴重なヤンバルクイナを観察したら、ぜひ「くいなカフェ」へ立ち寄ってみてください。

新鮮農産物も!

9時から17時と終日営業していますので、ゆっくりするには、ぴったりの場所ですね。カフェには、物販コーナーがあり、周辺地域で採れた新鮮な季節の農産物などを販売しています。さらに、ヤンバルクイナのグッズもありますので、ぜひお土産にいかがでしょうか。

カフェやランチにも

沖縄らしい、10種類のトロピカルフルーツのジェラートも人気です。唐揚げやじっくり煮込んだカレーなどが定食で提供されます。お昼ご飯としてでもいいですし、午後のカフェタイムにも最適です。こんな自然たっぷりの沖縄で、たまにはのんびり癒されてみましょう。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:6見出し

アウトドアスポーツが楽しい!

「安田くいなふれあい公園」内の「クイナの森」周辺は、自然たっぷりの環境ですので、フィールドツアーも満載です。沖縄の貴重なヤンバルクイナに会えるだけでなく、さまざまなアウトドアスポーツでも盛り上がります。「やんばるエコツーリズム研究所」が行う、自然と向き合えるツアーです。

無人島「安田ヶ島」へシーカヤックで、広くて青い空と海を満喫してください。 サンゴ礁に囲まれて、最高のひとときを!また、亜熱帯の森へのトレッキングでは、沖縄の希少生物に出会えるチャンスも。天然記念物ヤンバルクイナやノグチゲラもいるのだとか。歴史ある森の散策です。

さらには、亜熱帯の魅力いっぱいで不思議な生態系「マングローブ」を、カヌーで渡るツアーも。今まで見たこともないような、沖縄ならではのマングローブをじっくりと観察してみてください。その他、「比地大滝渓流トレッキング」や、天然のサイゴや貝で作るマリンクラフトなどなど、魅力たっぷりです。

絶滅危惧「ヤンバルクイナ」に会う:7見出し

自然を画家と描く

「安田くいなふれあい公園」内の「クイナの森」周辺には、その大自然をスケッチするツアーも。「やんばる美術研究所」では、ネイチャースケッチ体験を提供しています。山原屏風(やんばるびょうぶ)の画家である菊田一朗氏指導の下、楽しく自然に触れあいながら、素敵な作品を描いてみましょう。

その季節の沖縄の花や、青い海、緑の山などなど、みなさんがスケッチしてみたい場所で描くことができます。スケッチや自然に興味がある方は、ぜひ画家である菊田氏と共に、自然を観察し、それを素晴らしい絵にしてみましょう。旅先からの絵葉書も出せますよ。

沖縄にヤンバルクイナを見に行こう見出し

天然記念物の貴重なヤンバルクイナを、ぜひ沖縄で見てみたいものですね。野生のヤンバルクイナを見るのは難しいですが、「クイナの森」の施設で、じっくりと観察できるのも嬉しいですね。沖縄、そして日本を誇る、素晴らしいヤンバルクイナを絶滅から守っていけるよう、まずは沖縄で学んでみるのもいいですね。

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投稿日: 2017年6月26日最終更新日: 2020年10月7日

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