カリーブルストはベルリンの人気ファストフード！名物B級グルメは博物館もあり！

ドイツにはいくつかB級グルメが存在しますが、その中でもまさにドイツならではなのがドイツ名物カリーブルスト(Currywurst)です。「カリー」はカレー、「ブルスト」はソーセージというドイツ語で、ドイツではごくごく普通に食べることが出来る、手軽なB級グルメです。こちらでは、そんなカリーブルストについてご紹介します。

ドイツのB級グルメ、カリーブルストは、その名前の通り「カレー味のソーセージ」ですが、もっと厳密にいうと「カレー風味のケチャップまたはソースがかかったソーセージ」です。ドイツ名物の豚肉のソーセージを蒸した後にグリルしたソーセージに、ケチャップもしくはソースをかけて、その上にカレー粉をまぶすものが一般的です。

ドイツでは手軽なファーストフードとしても人気のB級グルメであるカリーブルストは、ドイツのどこでも食べることができます。主に屋外の屋台やファーストフード風のレストランがあり、それぞれスパイスの配合、ソーセージの味、ソースの味など様々です。中にはスパイシーなものもあるそうです。

カリーブルストの付け合わせとして最も一般的なのがフライドポテトです。フライドポテトといっても、細いフレンチフライではなく、太目のフライドポテトが多いようです。テイクアウト用のプラスチックまたは紙の皿に、長いソーセージがそのままか、一口サイズに切られて出てきます。

カリーブルストの付け合わせとしてフライドポテトに次いで一般的なのがパンです。小さめのバゲットのようなパンが多いですが、ソースとの相性を考えるとフライドポテトの方が人気があり、おすすめです。フライドポテトにマヨネーズをかけて食べるのも、さらにB級グルメ感が増しておすすめです。

カリーブルストの発祥についてはいくつかの説がありますが、その中でももっとも有力なのがベルリンのヘルタ・ホイヴァーという女性が発明したという説です。時代は第二次大戦後の1950年頃、イギリス兵からケチャップ(ウースターソースという説もあり)とカレー粉を手に入れたヘルタが、ソースをミックスしてグリルしたソーセージにかけたと言われています。

ヘルタが創り出したカリーブルストは、安くてお腹が膨らむスナックとして、戦後のベルリンの復興のための建設作業をしていた人々の間で人気のスナックとなりました。その後、ヘルタはこのカリーブルストのソースを「Chillup」という名前で販売し始め、ベルリンで小さなレストランもオープンしました。

観光名所が数多いベルリンですが、カリーブルストを食べて美味しいと思ったら是非行っておきたいのがカリーブルスト博物館です。カリーブルスト博物館は、ベルリンが東西に分かれていた時に国境検問所だった、現在では有名な人気観光スポット「チェックポイント・チャーリー」から100mほどのところにあります。

カリーブルスト博物館の入場料は2種類あって、「レギュラーチケット」ではカップに入った試食用のカリーブルストが付いて11ユーロ、「スナックチケット」では3種類のカリーブルスト&パンにドリンクが付いて14ユーロほどです。月曜日には入場料が20%割引になる「Museum Monday」というプロモーションもあります。

展示内容は、カリーブルストの歴史、作り方や屋台の実物など様々で、スパイスの香りが楽しめる「スパイスの部屋」などの体感型の展示もあります。カリーブルスト博物館ではガイド付きのツアーが英語とドイツ語で行われるほか、オーディオガイドも貸し出しています。

カリーブルスト博物館にはスナックバーがあり、そこではさまざまな種類のソーセージとソースを食べることができます。ソーセージの種類では皮付き・皮なし、ベジタリアン用のソーセージや味の付いたソーセージほかがあり、3つのソーセージとソースが一つの皿に乗ったCurry3erはメニューの中でもおすすめです。

カリーブルスト博物館のショップでは、カリーブルスト用のソースはもちろん、エコバッグ、Tシャツ、キャップから面白いグッズまで色々な種類の商品が揃っています。イギリス風のカレー粉やチリソース、味付きのケチャップなどは、日本でカリーブルストの味を再現できるので、おすすめのお土産です。

ベルリンでカリーブルストと言えばCurry36といわれるほど有名な屋台で、ガイドブックにも載っています。30年もの歴史があるCurry36は有名人が訪れることも多く、地元の人々にも人気があります。ソーセージの種類もいくつかあるので、ちょっと違うソーセージを試すにはおすすめの場所です。

Schönebergにあるカリーブルスト店Witty'sは、とくにオーガニックの材料を使ったカリーブルストで知られています。味にも定評がありますが、近年ではオーガニックを好む人が多いのもあって、ベルリンの中でも人気があるお店です。少しでも健康志向のカリーブルストを、という方にはおすすめです。

ベルリンのショッピングセンターGesundbrunnenのすぐ近くにあるCurry Baudeは、自家製オリジナルのソーセージが自慢のカリーブルスト店です。ケースの中に整然と並ぶソーセージは清潔感があり、完全に自家製のソースとソーセージの組み合わせは病みつきになる美味しさとの評判です。

神田、赤坂、表参道、川崎にあるドイツ料理店のシュマッツのメニューにもカリーブルストがあります。ドイツ人のソウルフードとして紹介されているカリーブルストは、ドイツのドラフトビールにはぴったりの組み合わせです、シュマッツでは8種類のドイツビールと、ドイツの家庭料理から創作料理まで楽しむことができます。

神戸元町にあるimbissカリーブルストは、日本で初めてオープンしたカリーブルストの専門店です。ドイツで製造されたソーセージを直輸入して使用しているため、味は間違いなく本場ドイツのカリーブルストです。サイドメニューにはフライドポテトの他にもプレッツェルがあります。

東京、横浜、大阪、名古屋にある「世界のビール博物館」でもカリーブルストを食べることができます。値段が1280円と少し高めに思えますが、大皿料理の感覚でシェアしてちょうどいいかもしれません。数種類あるドイツビールのおつまみには最適のメニューです。

カリーブルストと並んでドイツのB級グルメ、ソールフードとされるのがケバブです。ケバブはもともとトルコの料理で、ドイツでケバブと言えばくるくる回転する棒に刺された肉をあぶり焼きにするドネルケバブです。ドネルケバブは、薄切りにされた肉(ビーフやチキン)を棒に巻き付けた肉の塊をあぶり焼きにして、それを削ぎ切りにして食べます。

ベルリンの有名ケバブと言えば名物店Mustafa’s Gemuse Kebab(ムスタファの野菜ケバブ)で、いつも行列が出来ている名物ケバブ店です。ピタパンにチキンのケバブと生野菜、揚げ野菜にソースをかけたものが典型的な食べ方で、ボリュームもたっぷりで人気があります。

ベルリナーヴァイセはベルリンで醸造される地ビールで、「ベルリンの白いビール」という意味があります。大麦と小麦のホップをイーストと乳酸菌で発酵されたベルリナーヴァイセは、アルコール度が3％ほどと低く、軽い酸味があるのが特徴です。ベルリナーヴァイセはベルリンで製造されるもので、ベルリンの外で作られた同種のビールはベルリナーヴァイセとは呼びません。

ベルリン名物であるベルリナーヴァイセは、主にシロップで味を付けたものが多く、種類はラズベリーや香草などを使うため、鮮やかな色が付いたカクテルのように見えます。ストリーで飲むことが多いので、女性に人気のドリンクとしてランチタイムにも気軽に飲むことが出来るドリンクです。

ドイツのB級グルメの代表格ともいえるカリーブルストは、ベルリンに限らずドイツに行ったら試しておきたい食べ物です。格安でお腹がふくれる手軽なランチメニューとしても、旅行者にはうれしいばかりの食べ物です。いろいろなお店で違う味のソーセージ&ソースを試してみるのも楽しいのでおすすめです。