大峰山は女人禁制の地！登山コースやアクセスなどまとめてご紹介！

「大峰山」は奈良県の南に在る大峰連峰の事を言いますが、現在ではその中の「山上ヶ岳」の事を指して「大峰山」と呼ばれています。ハイキングや山登りで訪れる観光客と併せて、多くの行者も足を運ぶ霊山でもあります。そんな大峰山には女性が立ち入る事の出来ない女人禁制の結界が存在します。アクセスや見どころ等についてもご紹介して行きたいと思います。

奈良県「大峰連峰」には、山上ヶ岳、稲村ヶ岳、八経ヶ岳などを含んだ大峰山系の総称となっています。ただし現在では一般的に多くの修行僧や行者が立ち入る「山上ヶ岳」標高1719mの事を「大峰山」と呼んでいます。以下「山上ヶ岳」の事を、「大峰山」と呼んで行きますのでご理解下さい。

「山上ヶ岳」へのアクセスは、先ず「洞川温泉」へお車でのアクセスをお勧め致します。大阪方面からは南阪奈道路「葛城IC」から高田バイパスを経由し国道169、309で、京都・奈良からのアクセスは京奈和自動車道橿原バイパスを経由し国道利用で「洞川温泉」を目指します。温泉から清浄大橋迄行き、茶屋の駐車場に止めて大峰山登山口へとアクセスして下さい。

「大峰山」は標高1719ｍありますが急な山道を登って行くコースの山ではなく、ゆったりとくねり乍ら登って行くので初心者でも比較的登り易いコースとなっています。登山道も整備されていて、途中にお茶屋さんや休憩所が幾つか在ります。お茶屋さんは道の両脇にあるのではなく、必ず店先の下を歩いて通過する様になっています。

途中には「お助け水」と呼ばれる水飲み場もあって、口や手を濯ぐのに便利です。気にならない方は給水に利用されても良いと思います。霊山の修行に訪れる行者さんを助けると言う意味から、「お助け水」と呼ばれているのでしょう。「大峰山」の登山所要時間は登りが約3時間、下りが約2時間30分程のコースになります。頂上まで上り詰めると素晴らしい眺めが広がります。

霊山「大峰山」には、現在でも女性が立ち入る事が出来ない「女人禁制」の結界が存在します。宗教的な見解から女性が立ち入る事が出来なくなっています。知らずに夫婦やカップルで訪れた時は、この場所で女性はしばらくパートナーが戻って来るのを待つか、二人で引き返すかになる事でしょう。大峰連峰には女性も立ち入れる霊場もあります。

それにしても、何故女性は立ち入る事が出来ないのでしょうか。大昔大きな山には怪物が住んでいるとされ、子孫を宿す女性を守る為から山へ近付くのを許されていませんでした。それがいつの間にか、女性の立ち入れない山深い場所にこそ厳しい修行の場だと考えられる様になりました。そう言った事で山深い修行の場には女性は立ち入れない様になって行ったのです。

鈴掛衣を身に纏った修行の行者が、「大峰山」を歩く姿を見る事が出来ます。特に女人禁制の結界を超えた辺りからは、パワーに満ち溢れています。ほら貝を吹く音が山の中に響き、独特の雰囲気が辺りに包まれます。結界の先には女性は入れませんので、結界の前で記念写真を撮って帰る登山客の姿も多く見られます。

「女人禁制」の結界を超えて進んで行くと、心地よい登山道が続いた後長い階段が待ち受けています。長い階段は結構続くので、修行の場だと再確認する様なコースになります。長い階段が終わると尾根に近づき、休憩所なども有って一息つく事が出来ます。そこからは又厳しいコースに入り、暫く行くと頂上近くに「大峰山寺」が見えて来ます。

世界遺産にも認定されている「大峰山寺」は、日本全国で最も高い所に建つお寺で国の重要文化財に指定されている由緒あるお寺です。5月3日には戸開式が、9月23日には戸閉式が行われます。山開きにお堂の扉を開ける、又は閉める事からそう呼ばれています。一年中開いていない所が一層有り難い感じがします。「大峰山」を過ぎると直に頂上です。

御朱印集めが流行している昨今ですが、この様に苦労して訪れた霊山「大峰山寺」の御朱印は有り難さも格別です。ぜひ「大峰山寺」まで行かれたら、忘れずに御朱印を頂いて帰って来て下さい。御朱印は一筆一筆手書きで書いて頂けるのでとても有り難いものです。昔は写経をして納めた時にのみ頂ける物でした。

さて、女人禁制の結界からは登る事が出来ない「大峰山」（山上ヶ岳）でしたが、女性のお勧めしたい山が在ります。大峰連峰には数々の山岳が連なっていますが、「稲村ヶ岳」も魅力的な山なので是非女性の方にお勧めします。標高は1682mで、永年「山上ヶ岳」と同じく女人禁制でしたが戦後女性にも解禁されました。山頂は二つの峰に分かれています。

山頂の二つの峯は、本峯と大日山と呼ばれています。沢山の高山植物が生息する「花の百名山」の一つとしても人気の高い山です。植物好きの方にとってはきっと魅力的な山になるでしょう。夏の「稲村が岳」をぜひ散策して見て下さい。女性信者の修行の場としても有名な山となっています。

「大峰山」の頂上から、大峰山連峰の美しい山並みが手に取る様に眺められます。山の好きな方にとってはたまらないロケーションではないでしょうか。自然の美しさと壮大さを一度に感じられる素晴らしい眺めです。この景色を一目見ると、山に魅了されてしまうのではないでしょうか。日々の小さな問題など、何処かへ吹き飛んでしまいそうな絶景です。

「大峰山」の山上近くには「大峰山寺」、そして山頂には「お花畑」と呼ばれる笹の茂った開けた広場が在ります。そこからの眺めは絶景で大晋賢岳、国見岳、釈迦ヶ岳や八経ヶ岳などの山々が見渡せます。時には雲海や晴れた日には夕陽も綺麗に観る事が出来ます。ぜひ山頂まで登って絶景を楽しんで頂きたいと思います。

新緑の季節や夏場の濃い緑の中ノ登山も魅力的ですが、紅葉のシーズンはより一層素晴らしい景観が期待出来ます。スポーツと紅葉の秋、是非とも「大峰山」に登って見て頂きたいと思います。女人禁制と言う掟が有り頂上まで女性は登れませんが、結界までの散策道を歩くのも楽しいので、是非とも秋の一日を大峰山で楽しんで頂きたい物です。

四季を通して美しく魅力たっぷりの大峰山ですが、冬景色も又格別です。霜柱やお茶屋さんの軒先に下がるつららを見乍ら登って行くと、頂上付近では樹氷を見る事が出来ます。とても幻想的で、寒さも忘れって見とれてしまう位美しい絶景です。頂上のお花畑からの、パノラマの冬景色は息を呑む程の美しさです。

洞川温泉は、標高約820ｍの大峰山の麓の山里に在る温泉郷です。昭和の雰囲気の残るレトロ感に溢れる、何処か懐かしい旅館や民宿が立ち並んでいます。宿泊施設は20数件、お土産物屋さんは13軒ほどあります。夏に涼しい事から関西の軽井沢とも言われる魅力的な観光地となっています。

洞川温泉の周囲には、洞川遊歩道や見所も各所に有って楽しく散策する事が出来ます。面不動鍾乳洞や大原山展望台等のスポットが有ります。「大峰山」に登った後で温泉に入って、一晩ゆっくりしてから周辺を散策するのもお勧めです。夜の温泉街の風景も情緒たっぷりで、そぞろ歩きするのに向いています。

住所:奈良県吉野郡天川村洞川 電話番号:0747－64－0333

「大峰山」を楽しむ方法として、もう一つ違った角度からの楽しみ方があります。奈良県金剛山頂から眺める大峰山連峰の姿です。雲海の向こうに見える大峰山連峰の雄大さは絶景です。きっと登山の好きな方は大峰山へも訪れてみたくなる事でしょう。行ったことがある方は、遠くから眺めるその姿に感動を覚える事でしょう。

「大峰山」の魅力やアクセス等を、ご紹介をして来ましたが如何でしたか?霊山として今も女人禁制の結界を所有する神聖な山です。山頂近くには行者が修行をする「大峰山寺」や、山頂の「お花畑」からの絶景など一度足を運んでみたくなる魅力的な山です。登山口には「洞川温泉」もあって登山やハイキングの後にゆったりする事が出来ます。ぜひ大峰山を満喫して下さい。