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スノーシューをしてみよう
スノーシューをご存知でしょうか?スノーシューを使えば、冬の雪山を歩くことができようになります。冬の雪山はちょっと怖いイメージがありますが、スノーシューを履いて一歩踏み出すことで、味わったことのないような白銀の世界を体験できます。今回は、スノーシューとは一体何というところから、初心者向けのおすすめのスノーシューや選び方についてご紹介していきます。
スノーシューとは
それではスノーシューとは一体なんでしょうか。詳しく説明していきます。スノーシューとは、ブーツの上に装着することによって、深い雪の上でも沈むことなく歩けるようになる道具のことです。雪との接地面積を広くすることによって、雪に対して「浮力」が働きます。そのため、深い雪の上でも沈んでしまうことなく、歩くことができるようになります。水面に浮かぶボートと同じような原理です。
そのままブーツや靴などで歩くよりも、疲れにくく、歩くスピードも上がります。雪原の散策や登山には欠かすことのできない道具です。歩くだけなので、スノーボードやスキーよりも気軽に始めることができるウインタースポーツでもあります。
スノーシューの種類
スノーシューには、大きく分けて3つの種類があります。まず1つ目が、「平地タイプ」です。これは主に平地やあまり急ではない斜面を歩くとき用のもの。価格も比較的安価で、扱いやすいのが特徴です。重さも軽量で歩きやすいため、ハイキングを楽しみたい方など、初心者の方の選び方として、このタイプから入ることが多いです。
2つ目が「山岳用」です。平地だけでなく、急斜面でも使えるタイプです。冬山登山に挑戦する方に向きです。「平地タイプ」よりも高価で、扱い方も多少難しくなりますが、その分耐久性も高く丈夫です。スノーシューの裏にはクランポンと呼ばれる爪がついているのですが、「山岳用」の方がグリップ力が強く安定感があります。その分重みはあります。初心者のうちからこのタイプを選ぶという選び方もありです。
3つ目が「ランニング向け」です。ランニング向けスノーシューとは、雪面でのレース用のもので、最も軽くて小さいタイプです。軽い分クランポンが少なくグリップ力が劣るため、急斜面での使用には不向きです。しかし、スノーハイキングには十分な役割を果たします。あまり急ではない場面でスノーシューを楽しみたい方や初心者のスノーシューの選び方の候補としても、こちらもタイプもおすすめです。
スノーシューの選び方
スノーシューは、経験と目的に合わせて選ぶのが一番です。初心者は平坦地をハイキングすることが多いので、その場合は、「平地タイプ」を選びましょう。価格も買いやすいので、初心者におすすめです。平地タイプのものでも、フレームやデッキが大きくて接地面積が広いものの方が沈みにくくなります。しかしその分重くなってかえって歩きにくくなってしまうので、ご自身の体重や荷物の重さも加味して、最適なサイズを選ぶようにしましょう。
初心者の方でも、これからたくさんスノーシューをやりたい、冬山登山にも挑戦したいという場合なら、山岳用の購入がおすすめです。山岳用なら機能も耐久性もあります。山岳用を選ぶ際に注意して見ておきたいのが、クランポンの数です。クランポンとは、裏面についている刃のことです。クランポンの数は商品によって違ってきます。数が多ければ多いほどグリップが強くなります。
そしてヒールリフターも重要です。ヒールリフターとは、かかとを上げてくれる装置のことです。急斜面でのふくらはぎへの負担を軽減する役割を果たすもので、登山などで長時間急斜面を登る場合には必ず必要になってくるので、ヒールリフター付きのものを選んでおいた方がよいでしょう。
そして材質も、スノーシューの選び方では重要なポイントです。現在のスノーシューの主な材質は、アルミかプラスチックです。どちらにもメリットとデメリットがあり、アルミ製は深い雪でも歩きやすいのがメリットです。デメリットは、グリップ力が弱いところです。プラスチック製は、グリップ力が強いという点がメリットです。デメリットは、アルミ製のものよりも深い雪に弱いという点です。
登山に使用する場合は、グリップ力が強いプラスチック製を選びたいところですが、アルミ製でもグリップ力が強いものも出ています。迷った時は、こういったスノーシューを選ぶのも1つの手です。そして最後に装着のしやすさも忘れてはいけないところ。バインディングという、ブーツとスノーシューを固定する部分がより簡単につけられるものの方が、調節もしやすくストレスがあまりありません。店頭で実際に試して確認してみましょう。
スノーシュー、カンジキ、アイゼンの違いは?
雪の上を歩くための道具と言えば、カンジキやアイゼンなども思い浮かびます。それぞれの役割が違ってくるので、簡単にご説明します。スノーシューとカンジキは、雪の上を歩くための道具ですが、アイゼンは氷や氷のように固くなった山を登るための道具で、雪に対する浮力はあまりありません。
スノーシューは西洋で雪面を歩くために発展してきた道具ですが、カンジキとは、日本の雪深くて急斜面の山で使われながら発展してきました。スノーシューはこの3つの中でもっとも大きく、雪に対する浮力が1番なのが特徴です。しかし急斜面の登山をするならスノーシューだけでは不十分なことも。そんなときはアイゼンやカンジキの出番です。
スノーシューでは滑ってしまうような場面でも、アイゼンやカンジキなら滑らずに登ることができます。しかし、登山もできるスノーシューもあるので、一概にこうとは言えません。アイゼンやカンジキは、スノーシューと比べて小さくて軽く、携帯に便利という点があります。価格が1番安いのはカンジキで1万円弱で購入することができます。カンジキの上からアイゼンを装着することもできます。
しかし、平地ではやはりスノーシューと比べると浮力が足りず、埋まってしまってうまく歩けないことも。カンジキは使用できる場面が多いのが嬉しい点ですが、スノーシューと比べると装着も難しく、見た目のかっこよさもイマイチです。このような点も加味しつつ、目的などに応じて複数道具を用意することも考えてみるとよいでしょう。
初心者におすすめスノーシュー①MSR ライトニングアッセント
MSRというメーカーは一流のアウトドア用品メーカーで、「スノーシューと言えばこのメーカー」と言われるほど人気があります。ライトニングアセットは価格も高く高級ですが、MSRのスノーシューの中でもとりわけ人気があります。タイプはスノーシューの選び方でご紹介したもので言うと「登山タイプ」です。
フレームはプラスチック製でヒールリフターも付いています。特にクランポンの数が多く、足裏だけでなくフレームにもついているため、グリップ力が大変強いのが特徴です。スノーシューでは滑ってしまい、うまく登れないような急斜面でも、このスノーシューなら大丈夫。価格は42000円と高い部類に入ります。価格の高さと多少履きにくいところがネックですが、もっともおすすめのスノーシューです。
初心者におすすめスノーシュー②MSR EVO アッセント
こちらは、スノーシューで人気のあるメーカー、MSRの初心者向けモデルです。①でご紹介したライトニングアッセントは価格が高すぎるけれど、信頼のあるメーカーのものを買いたいという方におすすめです。タイプは「登山タイプ」に当てはまります。ライトニングアッセントほどではありませんが、様々な地形でも対応できる柔軟性のあるスノーシューです。
バインディングもつけやすくなっているのも初心者には嬉しいポイント。ベルトの先端が大きくなっているので、グローブをつけている手でも止めやすくなっています。そして、どんなブーツを履いていてもフィットします。ヒールリフター付きなので疲れにくいスノーシューです。価格は27000円です。MSRの中ではコスパが良く、初心者だけですが、上級者でも満足できるおすすめのスノーシューです。
初心者におすすめスノーシュー③ATLAS エンデバー
ATLASもスノーシューの主流メーカーのうちの1つです。アメリカ生まれで比較的新しいメーカーで、日本ではモンベルが代理店として販売しています。そのATLASでもっともおすすめのモデルが、エンデバーというシリーズです。ATLASのスノーシューの中でも人気が高く、グリップ力が強力でどのような傾斜でも対応します。
フレームが特殊なデザインをしており、フレーム全体がクランポンとして強力なグリップ力を生み出しているのが特徴です。価格は29160円と買いやすい価格ですが、機能面が優れており、非常にコスパのよいスノーシューです。もちろんヒールリフターも付いています。
初心者におすすめスノーシュー④ATLAS スノーラン
ATLASからは、ランタイプのスノーシューも出ています。「スノーラン」はラン用ですが、あまり急斜面には行かない場合であれば、十分に使えるモデルです。スノーランの大きな特徴の1つは、軽量であること。カンジキと同じくらい軽量で小さいですが、浮力はほかのスノーシューに劣ることなく十分にあります。その分小回りが効くので歩きやすく、荷物も軽くなります。
もう1つの大きな特徴は、着脱がしやすいという点です。ダイヤル式で、ダイヤルを回すだけで簡単にブーツにフィットします。簡単に着脱ができるのも、快適にスノーシューを楽しむためには重要なポイントです。以上の点からATLASのスノーランもおすすめできるスノーシューです。価格は25500円です。
初心者におすすめスノーシュー⑤ドッペルギャンガー スノーシュー
気軽にスノーシューをやってみたい、もしくは始めたばかりで高価なスノーシューはまだ手が出ない方におすすめなのが、ドッペルギャンガーというメーカーから出ているスノーシューがおすすめです。ドッペルギャンガーは、お求めやすい価格のアウトドア製品を販売しているメーカーです。1万円を切る価格でスノーシューが手に入ります。デザインも個性的で、とりあえず1足欲しいというときにおすすめです。
重さも軽く、バインディングが止めやすいのが特徴です。スノーボードを装着する時と同じ「ラチェットバインディング」を使用しています。素材はアルミで、クランポンも少なくヒールリフターもついていないので、平坦地タイプになります。入門者向けコースで使ってみて、今後どういったスノーシューが必要かを考えると良いでしょう。
スノーシューの他の道具
スノーシューを始めるには、スノーシュー以外にも必要なものがいくつかあるのでご紹介します。すべて必ずスノーシュー用として新調する必要はありません。すでに持っているものを利用して、必要に応じて用意しましょう。
ブーツ
まず必ず必要になってくるのが、雪でも耐えられる素材の靴です。ハイキング程度でしたら、手持ちのスノーブーツや長靴があれば問題ありません。もし長時間多少のアップダウンのあるところに行くようでしたら、硬い素材のブーツにしましょう。柔らかい素材のブーツを長時間使用していると、ずれてしまう恐れがあるためです。
登山に挑戦する場合は、防水がしっかりしているトレッキングシューズを用意しましょう。スノーシューはあまり雪には沈まないので、ゴアテック等であれば中まで水が染み込んでびしょびしょになることはあまりありません。念のため替えの靴下は用意しておきましょう。
ストック
ストックはなくてもできますが、バランスが取りやすくなるので、あった方良い道具です。あるのとないのとでは、疲労度も違ってきます。スノーバスケットがついているものが良いので、スキー用のストックを持っている方はそれを使用しても問題ありません。夏用の登山用ストックがある場合には、スノーバスケットを装着しましょう。
ウェア
スキーやスノーボード用のウェアやレインウェアを持っていれば、それを着用しましょう。スキーやスノーボードよりもスノーシューの方が汗をたくさんかくので、中間にフリースなどの衣類を着て、体温調節しやすくするのがおすすめです。そのほかには、雪用のグローブやサングラス、帽子などもあると良いでしょう。
スノーシューをするならココ!①浅間山麓高峰高原
スノーシューの選び方がわかったら実際に出かけてみましょう。浅間山麓高峰高原は、温泉地があるため、1泊してゆったりとスノーシューを楽しみたい方におすすめです。コースに赤いテープがついているので、初心者でも迷うことなく進んでいけます。天候が比較的安定しており、標高2000メートルの絶景が楽しめます。12月から4月までの長い期間スノーシューができます。
スノーシューをするならココ!②志賀高原
夏場はハイキングで人気のある志賀高原。冬場は真っ白になったハイキングコースをスノーシューでザクザク進むことができます。小動物との出会いもあります。長池コースは、半日でまわることができる初心者向けのコースです。スノーシューとストックのレンタルもあります。
スノーシューをするならココ!③谷川岳
関東でも有数の豪雪地帯である谷川岳。初心者から上級者まで豊富なコースが揃っています。ツアーに参加すると、雪の上でランチをいただくことができます。のんびりしたい方も、どんどん冒険したい方も大満足できるはずです。
スノーシューで冒険に出かけよう
スノーシューとはどんなものなのかという所から、おすすめのメーカー、選び方等をご紹介しました。一度スノーシューをやると、その非日常感からまたやってみたいと思ってしまいます。今回ご紹介したところ以外でも、レンタルがあるところがたくさんあるのでまずはレンタルで一度やってみるのがおすすめです。そして今回ご紹介した選び方などがご購入の際に参考になればと思います。
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