ダリ美術館で独特の世界観を満喫しよう！行き方や見どころは？

スペインのフィゲラスという街にあるダリ美術館は風変りな作品がいっぱい。ダリの描いた数々の作品がたっぷり堪能できる美術館です。チケットの予約は日本にいながらでも可能！美術館への行き方もそれほど難しくないのでぜひおすすめ！チケットも手ごろでとにかく大人も子供も面白いダリ美術館へ出かけましょう！

ダリは正式な名前をサルバドール・ダリといい1904年に生まれ1989年まで活躍したスペイン出身の画家です。シュルレアリスムを代表する人物。生前から様々な奇行で知られ、同じ画家仲間からも敬遠されてたともいわれています。上向きにピントはねたひげが特徴的で、目を大きく見開いた表情はアートそのものとされ民衆からは人気を得ていました。

ダリのひげは水あめで固めていると本人は語っていたが真相は定かではありません。実際根っから奇人だったわけではなく、本当に親しい友人の前では非常に繊細で気のきいた常識人だったともいわれています。

絵画や彫刻、オブジェなど様々な作品を世に残していて、あまりの奇抜さがそれが作品とは思われず、ごみ収集車に回収され行方が分からなくなったこともあるのだとか。ダリの描いたタロットカードは今でも世界中で販売されています。スペイン・フィゲラスが生んだ天才のひとりです。

スペイン・フィゲラスにあるダリ美術館は館内の全てが写真撮影OKの珍しい美術館です。ダリの世界観が爆発したような館内は奇想天外の作品がびっしりと並んでいます。館内には案内のガイドさんがいて、一つ一つの作品について詳しく説明してくれるのでダリという芸術家についての理解がより深まることは間違いありません。

館内に入ってすぐのメエ・ウエストの部屋にはダリのお墓もあり、まさにダリの全てがここにある!といっても過言ではないほど。ダリ美術館自体はそれほど大きくない美術館ですが館内には展示品がびっしりと飾られていて、サラッと流して見ると30分ほどで見終わってしまいますが、ひとつひとつの作品をじっくりと見ると1時間ほどかかります。

所蔵作品は700点ほど。奇想天外なダリの美術館はこどもも一緒に楽しめるスポットです。ただしオーディオガイドなどはないので作品に関する詳しい説明を聞きながら観ることはできません。自分の感性と感覚を信じて楽しみましょう。チケットの購入は裏口のような場所にありますが、それが館内への入り口でもあります。

奇想天外な世界観は既に美術館の建物にも表れています。不安定な今にも落ちそうな卵が沢山乗せられた建物。更に金色のマネキンもたっています。壁には沢山のクロワッサンがデザインされていてお菓子の国のよう。一見どんなつながりがあるのかわからないあたりが天才芸術家。

ホールの赤いタイルの一部だけが白くなっている部分。ここがダリの墓が埋まっているところです。気づかれることなく皆に踏まれてしまっているのですが、それさえもダリは面白く感じているようでなりません。こんなフロアのど真ん中でダリは一体何を見ているのでしょう。

トウモロコシを髪の毛に見立てたシュールなオブジェです。口の中が通り口になっています。鼻は人間の下半身になっていて、思わず立ち止まって見入ってしまいます。2階に上がる階段の途中にあります。撮影にもベストスポットです。

中庭には自分の乗っていた自家用車をオブジェにした展示が施されています。チェーンや金色のマネキンを使ったモニュメントはまさに不可思議な世界。全面ガラス張りの館内から眺めることができます。細かなところまでじっくりと見てみたいスポット。

1931年に描かれた「記憶の残渣」は溶ける時計とも呼ばれている有名な作品です。実はこの時計、ダリの大好きだったカマンベールチーズとかさねあわせているのだというのだから笑ってしまいます。時計の乗っている奇妙な生き物はダリ自信を描いたもの。決してアザラシの死体ではありません。

更にこの風景はダリの故郷のカダケスという町で左のアリは腐敗を象徴しています。過去の記憶の中に時間はゆっくり崩壊していき、記憶のという形で自己を形成するということを描いた作品です。難解ですが一度見たら忘れられない作品。溶けた時計はダリの多くの作品に登場します。

スペイン・フィゲラスにあるダリ美術館のおすすめでもあるメイ・ウエストの部屋は部屋の一つが丸ごと作品になっています。唇はソファーに、そして花の形を下暖炉の鼻の穴の中で火が燃えるという設定。更に部屋の壁の裏はジャングルのようなベッドルームになっているというギャップ。

メイ・ウエストとはダリの理想の女性であると言われていたアメリカの女優さんで、ダリは水彩画でメイ・ウエストの顔のシュルレアル・アパートという作品を製作しています。フィラゲスの美術館で観賞できるのはこの絵を元にアレンジされたもの。

ダリ美術館のチケットはホームページで事前に購入することも出来ます。観光客の多い時期などは事前に予約しておくのが確実です。予約の場合は日にちと時間の指定が必要になってきます。当日でもチケットは購入することはできます。

しかし、繁忙期はチケットを購入する為に2～3時間ほど並ぶこともあるそうなので朝一番もしくは17時以降に行くことをおすすめします。チケット代金は大人が14ユーロで団体だと8ユーロになります。8歳以下は無料になります。ちなみに美術館のチケット料金には隣にあるダリ宝飾美術館のチケット代金も含まれています。

ダリ美術館の営業時間は季節ごとに違ってます。11月1日～2月28日は10時半から18時まで、最終入館は17時15分までです。3月1日～6月30日、10月1日～10月31日は9時半から18時まで。7月1日～9月30日は9時から20時まで。

更に7月27日～8月31日は夜間開館もあり、22時から深夜1時まで開館しています。休館日は1月1日と12月25日。10月1日～3月31日は月曜が休館で4月1日から9月30日は毎日開館しています。駐車場もありますが有料です。繁忙期は閉館前の時間などが空いているようです。

住所：Gala-Salvador Dali Sqauare 5, E-17600 Figueras
電話番号：(972)677500

夜間に開いている時にはぜひ夜もおすすめ。チケット代金は1ユーロほど高くなりますがそれだけの価値は十分にあります。暗闇の中で見るダリの作品はよりシュールな世界へと一気に引き込んでくれ、非日常的な体験ができます。入ってすぐのホールはライトアップされ暗闇の中からダリの作品が浮かび上がるような感覚。壁の絵からは中の人がでてきそう。

そんな館内にダリのお墓があるというのだから考えるととても奇妙で不気味な気がするわけです。更に夜のツアーのおすすめポイントはもう一つ。ダリ関連の映像が上映される屋外テラスではスペインのスパークリングワインやカヴァをグラスで飲むことができておすすめです。夜は行き方を間違えないように注意です。

スペイン・フィゲラスのダリ美術館への行き方はまずはフィゲラスの駅まで。バルセロナからだとサンツ駅という駅から特急列車が出ています。普通列車でも行くことができますが、その場合2時間かかります。特急を使った行き方にするとバルセロナから1時間ほどでフィゲラスビラファント駅に到着します。駅からダリ美術館までは歩いて20分ほどです。

当日慌てたくない場合は前日に駅であらかじめ切符を購入しておくことも出来ます。片道16.5ユーロで全席指定です。長距離の電車はＸ線を通す手荷物検査があるのであらかじめ時間に余裕をもっていくのがおすすめです。駅を降りるとタクシー乗り場があるので急いでいる人はタクシーに乗れば5分。これもおすすめの行き方。

駅から徒歩での行き方は、まずは横断歩道を渡り金網の行き止まりで右方向に曲がります。丸い交差点に出たら直進して商店街に。商店街を直進すると公園に。公園を通り抜けると特徴のあるダリ美術館の屋根部分がみえてきます。途中で行き方がわからなくなっても今はスマホがあるから安心です。

ダリ美術館の入り口では手荷物を無料で預けることができます。また、館内には有料でしか見られない作品の展示もあり、そちらもおすすめ。ダリ美術館はかつて市民劇場として栄えた場所でした。それが廃墟になり、その場所にダリは美術館を建てることを決意したそうです。

ダリは劇画家で、もともと劇場に馴染みがありました。更に洗礼を受けた協会のすぐ隣であるということも重要なポイントでした。更に更にダリの最初の作品が展示されたのがこの劇場ホールだったのだそうです。ちなみにチュッパチャップスのデザインもダリがしたのだとか。

フィゲラスの街ではダリ美術館周辺にカフェやバルなどの飲食店がかたまっています。とてものんびりとした田舎町なので食事をしようと思ったら美術館周辺でとるのがおすすめです。スペインといえば本場のパエリア!カフェではぜひパエリアがおすすめ。

ダリ美術館の隣にはダリ宝飾美術館もあります。フィゲラスでは2番目におすすめの博物館・ギャラリーで、フィゲラスまで足を伸ばすならこちらもおすすめ。ダリ美術館とは同じ敷地内にあります。お洒落で粋な宝飾の世界がダリ的世界観で見事に演出されています。

館内はダリのデザインした宝飾品がデザイン画と一緒に展示されていてデザインに興味のある人ならとても面白い場所。そうでない人でも突拍子もない宝飾品の数々を楽しむことができるでしょう。日本では見ることのできない美しい宝飾品は見事です。

ダリ美術館があるのは実はスペインのフィゲラスだけではありません。アメリカのフロリダ州、ダンパベイの綺麗なビーチに面したセントピーターズバーグという町にもダリの美術館が存在します。フィゲラスのダリ美術館に次いでダリの作品がコレクションされている美術館で、ダリ好きならぜひこちらもおすすめ。

このフロリダの美術館にはダリの人生の局面が描かれた作品が一堂に展示されていて、ダリのアート全体を知ることができます。そもそも何故フロリダかというと、ダリが生前親しくしていたモース夫婦が建てたのがこのフロリダの美術館。ダリは長い年月をアメリカで暮らしていました。その時の縁がこの美術館です。

館内にはダリの世界観を体感できるVRコーナーもあり、もともとSFチックでもあるダリの作品が更にバージョンアップしたかのような未知の体験ができます。常設展と特別展があり、館内ガラス張りのシチュエーションもフロリダを感じる見事なデザインになっています。

庭にはダリの鬚をモチーフにしたオブジェや有名な溶ける時計のオブジェなどもあり楽しい空間に。更に館内のギフトショップはまるで高級なブティックのような雰囲気で友人へのお土産にもピッタリのものたちが並びます。このフロリダの美術館以外でもニューヨークのメトロポリタン美術館やMOMA、フランスのパリでもダリの作品を楽しむことができます。

住所：33701FLSt. Petersburg1 Dali Blvd
電話番号：(727) 823-3767

アジア最大規模になるダリ美術館は福島県裏磐梯にあります。ダリの作品37点のルノワールやセザンヌ、マティス、ピカソなど印象派以降に活躍した巨匠たちの作品も展示しています。広大でゆったりとした雰囲気の中ダリの作品を楽しむのにおすすめです。

館内にあるミュージアムカフェでは庭園越しに磐梯山を眺めることができ、最高の眺めです。展示会に関連グッズなどが多数取り揃えてあるので福島観光のついでにぜひおすすめです。開館時間は午前9時半から17時まで。開館期間は4月20日～11月30日。駐車場もあります。行き方は猪苗代駅からバスで25分ほどです。

住所：福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23
電話番号：0241-37-1088

スペインに旅行に行ったときにはぜひともフィゲラスまで足を伸ばして訪れてほしいダリ美術館。ダリ好きもそうでない人も不思議な芸術の世界をたっぷりと堪能できる魅惑の美術館です。フィゲラスの街の観光もおすすめ。美術館への行き方もそれほど難しくないので安心です。ぜひ一度はダリ美術館を体験してみて下さい！