韓国グルメ「チャジャンミョン」が人気の理由は？味やおすすめの食べ方もチェック

韓国の若者の間で人気とされるグルメがチャジャンミョンです。見た目は日本でもお馴染みのジャージャー麺に似ていますが、実際にはもっと色を濃くしたような感じの麺料理です。

日本ではまだ馴染みのないチャジャンミョンですが、韓国ではどれだけ有名なのが調べてみました。味や食べ方といった気になる情報についても紹介します。

まずはチャジャンミョンがどのような料理なのかを説明します。韓国では人気グルメとされていますが、日本ではまだ知名度の低い麺料理というのが実情です。

ここではチャジャンミョンが生まれた経緯やその種類について説明しましょう。日本では馴染みがないものの非常に美味しいので、韓国にお越しの際はこの人気グルメを是非味わって下さい。

チャジャンミョンは色々な薬味を中国の調味料・醤（ジャン）で炒め、それを茹でた麺の上に乗せた料理から進展していったと伝えられています。

チャジャンミョンという料理を初めて世に出したのは、韓国の港町・仁川にある中華料理屋のようです。韓国人向けに発案した安くて簡単にできる料理がチャジャンミョンと言われています。

チャジャンミョンは材料や作り方によって味が異なり、食べ方は全部で5種類あります。トッピングにキュウリの千切りを乗せたり、茹で卵を乗せて食べるお店もあります。

また韓国料理を注文する時、おかずの乗った小皿がいくつか運ばれてきます。チャジャンミョンを注文するとチュンジャン（黒味噌）や刻んだ生のタマネギなどがタダで運ばれてくるのでお得です。

ここではチャジャンミョンの基本的な作り方を紹介します。見た目はジャージャー麺よりドロッとした感じですが、韓国料理が好きな人や興味がある人は一度作ってみましょう。

まずは野菜と豚バラ肉を細切れにし、チュンジャンを炒めます。続いて野菜を炒めながら水400ccを入れ、沸騰し出したら中火にして野菜に火が通るまで煮ましょう。両方混ぜ合わせてソースを作り、温めた麺にかければ完成です。

続いてはチャジャンミョンの味についての紹介です。韓国ではポピュラーな麺料理の1つであるチャジャンミョンは、日本にあるジャージャー麺のようにピリ辛い味ではありません。

黒豆から作られた黒味噌にカラメルを加えており、コクの深い甘味が特徴的な味です。チュンジャンを使って作るあんには他にも種類があり、それそれの味についても簡単に説明しましょう。

チュンジャンを使ったあんは片栗粉でとろみをつけ、ドロッとした食感が特徴です。あんの見た目はハヤシライスのようであり、味に関しては日本の八丁味噌のようだと喩えられる事もあります。

麺が比較的長いのもチュジャンミョンの特徴であり、黒豆の香ばしい味と甘味の中に隠された辛さが食欲をわかせます。これらも韓国の人気グルメと呼ばれる一因です。

続いてはチャジャンミョンとジャージャー麺の違いについて説明します。日本の中華料理店では、チャジャンミョンを韓国風ジャージャー麺と紹介しながらメニューに載せている場合もあります。

しかし、厳密にはチャジャンミョンとジャージャー麺はルーツからして異なる料理です。どのような違いがあるのか、詳しく探っていきましょう。

チャジャンミョンのルーツは中国の山東省にあり、韓国でも中国の家庭料理として古くから食卓に並んでいたとの記録があります。そのため「炸醤麺」という表記でアジア諸国に広まっているものの、実際の味は国によって異なるようです。

日本で食べるジャージャー麺は挽き肉やタケノコなどを細かく刻み、豆味噌や豆板醬で炒めてから麺に乗せて食べる料理です。味は塩味のピリ辛なので、韓国のチャジャンミョンのように独特なコクのある甘い味付けではありません。

麺もチャジャンミョンのように長くはなく、細い中華麺などの違いがあります。チャジャンミョンを注文する際は、こういった違いも知っておくといいでしょう。

チャジャンミョンが韓国の若者に人気の理由は複数あります。安くてお腹いっぱい食べられる美味しい料理であるのも重要ですが、韓国にはチャジャンミョンにちなんだイベントデーがあるのも大きな要因です。どのようなイベントデーにチャジャンミョンを食べる習慣があるのか詳しく紹介します。

韓国独自のイベントデーの1つが4月14日の「ブラックデー」です。バレンタインデーにはチョコレート、ホワイトデーにはクッキーというように、ブラックデーにはチャジャンミョンを食べる習慣があります。

ブラックデーは1990年代前半から突然始まり、以来30年間に渡って韓国で行われてきました。ブラック（黒）と聞くと不吉な予感がしますが、寂しいなど鬱屈した気持ちを晴らすために、黒い食べ物のチャジャンミョンを食べるという趣旨があります。

こういった理由から韓国の若者の間で人気があり、毎年4月14日はチャジャンミョンを食べるという認識が広まっています。日本では馴染みのないイベントデーですが、4月14日にはチャジャンミョンを食べると何か身の周りに変化が起きるかもしれません。

本場の韓国だと、チャジャンミョンには何種類かおすすめの食べ方があります。1つの食べ方にこだわらない懐の広さも、チャジャンミョンの魅力的な要素です。

それぞれ違った味を楽しめるので、好みに応じてチャジャンミョンを食べてみましょう。家庭でも簡単に食べられるようにインスタント版も販売されているので、そちらもおすすめです。

オーソドックスなチャジャンミョンは、タマネギ・ニンニク・生ショウガなどの野菜を細かく刻んで炒め、チュンジャンを加えて更に炒めながら黒いあんを作ります。それを麺の上にかけて食べるのはたまりません。

韓国に行くとオーソドックスなチャジャンミョンでも、大きめに切ったジャガイモを入れるなど具が多くなっている場合もあります。値段は1皿3000ウォン、日本円だと約300円です。

下茹でしておいた豚肉にエビやイカなどの魚介類を軽く炒め、大きめに切ったタマネギなど野菜を加えて更に炒めて作るチャジャンミョンです。チュンジャンと薬味で味付けしているので、濃厚でピリ辛な味がします。

韓国料理店によってはメニューに「ヘルムチャジャン」と記載されている場合があり、海産物が主な材料なので「海鮮チャジャン」とも言われている料理です。高級感があるので値段は1皿8000ウォン、日本円だと800円と少し高価です。

チャジャンミョンを作る時、普通は水で溶いた片栗粉にチュジャンを加えてとろみのある味噌に仕上げますが、カンチャジャンミョンでは水で溶かずにそのまま作ります。

特徴としてはタマネギが多めで、普通のチャジャンミョンより少し油っこい濃厚な味わいです。釜山を中心とした地方では、麺の上に玉子焼きを乗せて出すお店もあります。

チャジャンミョンのあんを麺ではなく、白いご飯に乗せた料理です。「パプ」とはご飯を意味する韓国語で、韓国料理だとビビンバや韓国風海苔巻きのキムパプなどが有名なメニューです。

トッピングに目玉焼きを乗せて食べるなど、豪華な食べ方も期待できます。また麺や白いご飯だけではなく、チャーハンの上にチャジャンミョンのあんをかけて食べる事もあります。この場合は「ポックムパム」と呼ばれているようです。

普通のチャジャンミョンより豚肉が多めに入っているので、肉好きな人には特におすすめなチャジャンミョンの種類です。豚肉とタマネギの間に独特な食感があり、カンチャジャンに似た味わいと言われています。

豚肉が多いせいかオーソドックスなチャジャンミョンより油っこい一方、アッサリした味がします。小皿のたくあんに酢をかけて、油っこさをリセットしながら食べるのもおすすめです。

チャジャンミョンの作り方はチュンジャンで炒めたあんを麺に乗せるのが一般的ですが、チェンバンチャジャンでは焼きそばのように作るのが特徴です。

具と麺に黒味噌のチュンジャンを加え、鉄板の上で焼きながら作ります。韓国の屋台でも人気グルメの1つであり、豪快に作る姿から庶民グルメとしても高い人気があります。

本場の韓国料理店だと大皿に盛られてくるので、2～3人でシェアして食べるのが理想的です。材料や作り方で味が変わってくる人気グルメのチュジャンミョンは、食べ比べするのも面白いかもしれません。

地元のグルメを味わうなら、地元ならではの独特な食べ方をマスターしておくのをおすすめします。それにより美味しく食べられる料理は実際多いです。

チャジャンミョンもその1つであり、せっかくなら美味しく味わいたい人も多いでしょう。ここではチャジャンミョンの美味しい食べ方を紹介していきます。

チャジャンミョンは箸で食べる料理なので箸が付いてきますが、そのまま使うより効果的な食べ方があります。それは箸を両手に1本ずつ持ち、皿の縁から麺に差し込んで食べる方法です。

麺を持ち上げては混ぜ、まんべんなくあんと麺を絡めていきます。日本人としてはマナーの悪い行為と思われがちですが、チャジャンミョンをより美味しく食べられるので一度試してみて下さい。

油で炒めた具にチュンジャンを加えて作るチャジャンミョンは、日本のジャージャー麺と比べて油っこい料理です。そのためお店や屋台ではアッサリしたキュウリやネギの千切りを乗せる事が多いです。お土産に購入してもトッピングを加える事は多いので、自宅で作る時には試してみましょう。

チャジャンミョンのトッピングにはキュウリやネギの他に、半熟の茹で卵などもおすすめです。トローッと溶けた黄身がチャジャンミョンの味をまろやかにしてくれます。

全体的にこってりした味のチャジャンミョンには、唐辛子の粉をふりかけるのもおすすめな食べ方です。韓国では唐辛子の粉は「コチュカル」という名前で、ほとんどの料理店に薬味として置かれています。

チュンジャンによる濃厚な味付けや美味しさに加え、値段がリーズナブルなのもチャジャンミョンの魅力です。食べ盛りの若者にとってはボリュームの多さはありがたく、それだけでお腹も心も満たしてくれます。

それでも足りないという人には、安い値段の餃子やチヂミといったメニューを追加注文する事をおすすめします。ここではチャジャンミョンと一緒に食べるのが推奨される人気B級グルメを紹介します。

韓国風餃子と呼ばれる料理がマンドゥです。日本でもラーメンと餃子を同時に注文する人がいるように、韓国ではチャジャンミョンとマンドゥを一度に注文する人が実際多いです。

マンドゥは日本の餃子と形が違い、小籠包のように丸く包んでいます。ただし具はほとんど同じで、小麦粉を溶いた粉で包み上げてから蒸かします。調理法には茹でたり揚げたりするものもあるので、食べ比べてみてもいいでしょう。

ソウルから1時間程で行ける仁川は、韓国にある港町の1つです。中華街もあるなど、日本で言えば横浜に当たる程の人口と賑わいを誇ります。

ここではチャジャンミョンが食べられる仁川の中華街について、簡潔に説明します。日本人にとっても人気の観光地なので、韓国を訪れる際は是非足を運んでみましょう。

仁川の中華街は駅を降り、そこから延びる坂道の周囲に中華料理店が連なっています。もちろん韓国料理を取り扱っているお店もあるので、チャジャンミョンを食べる事は可能です。


坂の入り口には赤く塗られた門が見えてきて、中華街ではお馴染みの光景が出迎えてくれます。平日でも賑わっていますが、週末になると更に多くの人で賑わうようです。

仁川の中華街の一角にある「共和春」は、多くの人が出入りする人気の中華料理店です。元々は中国に来た観光客向けのホテルですが、チャジャンミョン人気にあやかって中華料理店に転身したという経緯があります。

チャジャンミョンは甘めの味付けであり、意外と食べやすいです。隠し味はカラメルソースであり、これをチュンジャンに加える事で濃厚かつ食べやすい味付けにしています。

付け合わせのタマネギやたくあんも味噌ダレによく合います。値段は一杯5000ウォン（日本円で約500円）と良心的な設定です。

チャジャンミョンを食べた後は、仁川の街を散策してみましょう。駅から続く公園をまっすぐ上っていくと丘の頂上に広がる公園に出て、更に日本人町跡に繋がります。

そこには当時の様子を再現した木造家屋などが保存されています。人力車に招き猫など見慣れた光景なので、どこか地方の城下町を歩いている気分になれるでしょう。

新大久保にはチャジャンミョンを販売しているお店が多く、国内でも食べられるので非常に便利です。ここでは新大久保にある中華・韓国料理店の中から特におすすめのお店を4つ紹介します。

どのお店もチャジャンミョンに対するこだわりが強く、それぞれ違った味わいを楽しめるのも魅力的です。日本でチャジャンミョンを手軽かつ美味しくいただきましょう！

西武新宿駅や東新宿駅から徒歩5分、新大久保駅から徒歩13分離れた場所にある香港飯店0410は、韓国では全国展開している人気韓国風中華のチェーン店です。

ここで食べられるチャジャンミョンは少し硬めでツルツルした中太麺と、ドロッとしたソースが混ざり合って絶品との事です。グリンピースにタマネギ、豚肉などがしっかり入った具も食べ応えがあります。

値段は一杯700円、大盛りでも850円とお手頃です。ソース自体が甘すぎずクセもないので、チャジャンミョン初心者にもおすすめのお店です。

西武新宿駅から徒歩5分、新大久保駅から徒歩8分の新宿飯店は中華料理店でありながら、韓国料理も多く取り扱っています。1人で訪れても様々な味を楽しめる豊富なメニューが特徴です。

新宿飯店のおすすめメニューは「チャムチャミョン」という料理で、チャジャンミョンと韓国風中華料理の「チャンポン」を一度に楽しめます。

値段は1100円と、ハーフ&ハーフメニューとしては良心的な設定です。どちらもスープの中に旨味がしっかり溶け込んでいるので、辛い物好きなら気に入る味でしょう。

肉&麺は韓国風中華を東新宿方面で堪能できる隠れた名店です。東新宿駅から徒歩5分、新大久保駅から徒歩9分とアクセス条件にも恵まれています。

肉&麺のチャジャンミョンは濃厚なソースの中にタマネギと豚肉がたくさん入っており、全体的に濃厚な味わいです。箸休めとしてたくあんやタマネギを合間に食べると、口の中がリフレッシュされてより美味しく楽しめます。

店内は広々としている上に清潔感もあり、かなり過ごしやすく感じられる雰囲気です。デリバリーもしているそうで、チャジャンミョンを自宅に注文してみるのもいいでしょう。

チャジャンミョンは外で食べる方が大多数ですが、「家でも食べたい」と感じる場合もあるでしょう。そんな時におすすめなのが、韓国料理を多数取り扱うソウル市場です。ここではインスタントのチャジャンミョンも販売しています。

数あるインスタントチャジャンミョンの中でおすすめなのが、1個200円前後の「チャワン」です。インスタントながら麺はモチモチの太麺であり、黒味噌独特の風味も活かされているので、インスタントとは思えない本格的な味を楽しめます。

タマネギやグリンピースなどトッピングとの相性も抜群で、自分だけのチャジャンミョンを作れるのも大きな強みです。お土産用にもおすすめなので、インスタントチャジャンミョンを買うならソウル市場に是非足を運んで下さい。

韓国の若者に人気のグルメ・チャジャンミョンは、近年日本でも人気を集めています。甘味のあるドロッとしたあんがかかっている麺料理ですが、実は意外と食べやすいです。

コクと甘みの強さが目立つ味わいはもちろん、値段設定も良心的なので日本でも多くの人がチャジャンミョンの味を堪能しています。豊富な種類のチャジャンミョンを食べ比べるのも、楽しいグルメ旅行に繋がるかもしれません。