沖縄の豆腐の味や食べ方をご紹介!
小さなお豆腐が発酵液に浸かっている沖縄の豆腐よう。沖縄料理では、炒め物などに加えて使う調味料として知られています。豆腐ようは、沖縄では、酒のつまみにも添えられており、塩味がかなり強いため、わさびのように少しずつ箸でつまんで食べる食べ方がおすすめです。今回は、沖縄の伝統食材「豆腐よう」のおすすめ料理や値段など気になる情報をまとめます。
沖縄県ってどんなところ?
今回の主役である豆腐ようをご紹介する前に、まずは、豆腐ようが伝来した沖縄県についてご紹介致します。日本最南端である沖縄県は、沖縄本島を中心に、宮古島諸島や八重山諸島など数多くの離島から成る地域。古くから琉球貿易が行われてきました。沖縄方言からも分かるように、日本の本土とはまったく違った文化や風習が発展してきた地域です。
沖縄県の歴史は古く、中国や遠く東南アジアやジャワとの交易も行っていた琉球王朝は、12世紀から14世紀頃沖縄県を支配していました。今も残る沖縄を代表する世界遺産「首里城」や、沖縄各地で見られる「城跡」(ぐすくあと)は、当時の繁栄を今に伝える貴重な文化資料として、研究が続けられています。沖縄県には大陸から伝来した様々な工芸品もあります。
亜熱帯に属する沖縄には、マングローブ原生林が群生しており、特に沖縄北部には、ヤンバルクイナの生息地として知られるヤンバル国立公園などが有名です。観光スポットとして知られる海岸沿いの万座毛や、沖縄中部の美ら海水族館など、海と大自然が織りなす絶景は、多くの人々を魅了しています。沖縄中部には、有名な琉球焼き物「やむちん」の里もあります。
沖縄を代表する工芸品として、全国に知られているのは、その華やかな文様と鮮やかな色使いで知られる「琉球紅型」。琉球紅型の模様には、沖縄には生息していない「鶴」や「梅」のような柄も描かれています。これは、琉球王朝時代に遠く中国から伝来したと考えられており、中国の縁起物である竹や松の他、吉祥文様などが好んで描かれています。
また、紅型の生地に使われている染料や染物の技術は、東南アジアのタイやジャワ、さらにはマレーシアなどから伝来した「更紗」(バティック)の技法が取り入れられており、沖縄は、日本の国土にありながら、非常に国際色豊かな土地であることが分かります。この他にも、沖縄土産として人気の琉球ガラスなど、沖縄には本土とは違った独特の文化風習が息づいています。
沖縄の食文化
沖縄の民族文化・伝統や風習を語る上で、欠かすことができないのが、琉球料理です。値段も安い格安航空Lの就航により、気軽に旅行できるようになった沖縄では、全国区で知られる有名な郷土料理がたくさんあります。中でも観光客に人気のあるおすすめ料理といえば「ソーキそば」。こちらは、沖縄からすぐ近い台湾の影響を受けた伝統的な麺料理です。
亜熱帯に属する南国沖縄は、かつて日本で最もご長寿な方が多い地域としても知られていました。沖縄県民の長寿を支えていた人気のお料理と言えばゴーヤ料理。沖縄の特産品でもあるゴーヤは、ビタミンCが豊富で、体に良い成分が豊富な食材の一つです。定番料理ゴーヤチャンプルーは、値段も安いおすすめ料理で、今では日本全国で作られている家庭料理です。
また、今回ご紹介する豆腐よう以外にも、沖縄料理には、たくさんの豆腐料理が登場します。伝統的な技法で作られる固めの「島豆腐」や、ゆるゆるの食感がおいしい「ゆし豆腐」、お酒のおつまみとしても人気の「じーまみ豆腐」など、値段も安く美味しい豆腐料理が味わえます。ゆし豆腐のおすすめの食べ方は「ゆし豆腐そば」で、おだしの優しい味わいが特徴です。
近年の沖縄の食文化は、アメリカ軍基地の影響で、かなり欧米化されており、伝統的な食べ方や料理が受け継がれている一方で、アメリカの食材を沖縄風にアレンジした料理も増えています。特に、沖縄のお土産としても人気のスパムは、値段も手頃であることから、庶民に広く普及しています。ジューシーなスパムのおすすめの食べ方は「スパムおにぎり」です!
沖縄の食材「豆腐よう」とは?
沖縄県の食文化も分かったところで、ここからは、本日の主役「豆腐よう」についてご紹介していきます。様々な豆腐料理がある沖縄県で、異彩を放つ豆腐珍味として知られるのが「豆腐よう」。豆腐を発酵させて作られる沖縄の伝統食材で、紅麹や沖縄名物「泡盛」を使った汁などにお豆腐を長時間漬け込み、発酵させることで出来上がります。
発酵食品である豆腐ようには、独特の匂いがあり、人によっては少し苦手という方も多いようです。豆腐ようの食感はねっとりしたチーズのような感じで、滑らかで箸や舌にまとわりつくような独特の感触です。味は、ウニのようなミルキーで濃厚な味わいと、かなり強い塩気があります。沖縄県民でも食べられないという人もいるほど一味変わった味わいです。
豆腐ようは中国からやってきた!
沖縄を代表する珍味として知られる「豆腐よう」。原材料には、島豆腐が使われています。自然発酵させた豆腐ようは、琉球時代から沖縄にある珍味と言われていますが、実は中国(一節には台湾を経由して)沖縄に伝来した食べ物なのです。中国では「腐乳」と言われる豆腐ようの祖先。塩気が強いだけでなく、唐辛子を使っているのが特徴です。
中国や台湾では、万能調味料として使われている腐乳。値段も安く、スーパーなどで簡単に入手することができます。一般的な食べ方は、そのまま食卓に並べて、ご飯の一品として扱われることが多く、日本の味噌や西洋のチーズのように、主菜となる炭水化物と相性の良いおすすめの食材として食べられています。コクがありご飯がすすむ味のようです。
沖縄の豆腐ようの祖先である腐乳は、中国料理では、どのような食べ方があるのでしょうか?中国南部の潮州地方では、腐丹生をお粥と一緒に食べます。日本で言うと「梅干し」のようにちょっとずつお粥に入れていただきます。また、中国旧正月には「齋」(チャイ)といってベジタリアン料理を食べる習慣がありますが、野菜炒めの味付けに腐乳が使われます。
台湾にも近い中国本土の福建や客家の人々は、腐乳を使ったトンポーローのような豚肉の煮込み料理を食べたり、腐乳でマリネした鶏肉や薄切りの豚肉に片栗粉をまぶして揚げた「唐揚げ」のような料理も食べています。値段も手頃で、どの家庭でも気軽に取り入れられる食材であることから、腐乳は、中国の家庭になくてはならない万能調味料と言えるでしょう。
豆腐ようの作り方
中国から沖縄に伝来した腐乳にお酒を加えて生まれた「豆腐よう」。なかなか一般家庭では入手しづらいと思いますが、手作りすることもできます。そこで、ここからは、豆腐ようの作り方を少しご紹介してみます。豆腐ようの材料は島豆腐、塩、米麹(または味噌麹)が基本で、泡盛、紅麹、砂糖を混ぜたつけ汁に下準備をした豆腐を浸して発酵させます。
まず、米麹を泡盛に浸して10日ほど発酵させ、柔らかくなったものをすり潰し、泡盛で戻した紅麹を混ぜてつけ汁を作ります。次にこの汁に砂糖を加えて、3cmほどの大きさにカットした島豆腐に塩をふって馴染ませます。塩をまぶした後は、豆腐をざるに載せて日陰干しし、表面が乾燥したらつけ汁に漬け、発酵させます。2ヶ月ほど熟成させたら完成です。
豆腐ようの栄養価
ご長寿が多い沖縄県。実は、発酵食品である豆腐ようも栄養価が高い沖縄の伝統食材と言われています。豆腐ようは、100g当たりのカロリーが189kcalで、他のお豆腐に比べるとやや高めです。主な栄養素は、タンパク質で、他にも食物繊維を多く含んでいることが知られています。また、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などミネラルも豊富な食材です。
豆腐ようは、腐乳と違ってアルコール分を含んでいます。豆腐ように使われる泡盛は、15世紀にタイ殻沖縄に伝わった日本最古の蒸留酒の一つで、他のお酒に比べてカロリーも低く、血栓溶解酵素を豊富に含んでいます。そのため、泡盛痛いが動脈硬化や心筋梗塞の予防に効果のあるお酒として注目されています。豆腐ようと合わせて飲むのもおすすめです。
豆腐ようの値段はどれぐらい?
続いては、沖縄で販売されている豆腐ようの値段についてご紹介します。豆腐ようの値段は、大きさや内容量によって変わりますが、お土産にもおすすめの少容量パッケージのものなら、値段は500円前後で、ワンコインで買うことができます。大容量パッケージでも、大体1000円以下で購入することができますので、沖縄のお土産にもおすすめです。
琉球王朝当時は、泡盛や紅麹など、高級食材を使って作られていた豆腐ようは、高級品であり、一部の貴族しか楽しむことのできない珍味でした。今では、値段も手頃になり、沖縄のどの家庭でも広く料理に使われています。発酵食品でもある豆腐ようは、お酒が好きな方や、味噌や納豆など匂いや塩気の強い食材を好む方にもおすすめです。
豆腐ようが買える場所はどこ?
沖縄のお土産としても大人気の豆腐よう。ご自宅用なら、沖縄のスーパーや食料品を扱うお店の他、観光客に人気の牧志公設市場などでも販売されています。人気メーカーの紅あさひは、ネットショップでも販売していますので、全国どこからもでお取り寄せができます。沖縄からの発送しますので、送料が高いのがデメリットですが、手軽に購入できるのでおすすめです。
沖縄で人気の豆腐ようメーカー「紅あさひ」の豆腐ようは、城(ぐすく)、古酒仕込み、マイルドの三種類の味が販売されています。お値段は、「豆腐よう 城」が2個入りで640円、「豆腐よう マイルド」が4粒入りで700円、「豆腐よう 古酒仕込み」は3粒で700円となっています。この他、沖縄のご当地食材「あぐー豚」を使ったソーセージなども購入できます。
豆腐ようの食べ方
真っ赤な色合いが鮮やかな豆腐よう。着色料ではなく、紅麹から出る天然の色なので、体にも優しいおすすめの珍味です。豆腐ようの一番簡単な食べ方は、瓶から出して、お皿にとり、爪楊枝や写真のような和菓子ようの竹スティックなどで少量をすくって、少しずつ舐めるよう食べるのがおすすめです。とても塩辛いので、まるごと口に入れるのはやめましょう!
豆腐ようを食べると酔っ払うって本当?
泡盛に漬け込んで発酵させて作る豆腐ようは、アルコールを含んでおり、お酒が飲めない方や小さなお子さんにはおすすめできない食材です。豆腐ように含まれるアルコール度数は、多いものだと9%前後あり、アルコールを含む食品として知られる奈良漬の4%に比べて2倍以上もアルコールが多い食品です。食べたら運転しない方が良さそうです。
豆腐ようのおすすめの食べ方1:ご飯のお供に!
続いては、沖縄の豆腐ようを使ったおすすめの食べ方や、シンプルレシピをご紹介していきます。沖縄料理店では、お酒のアテやつまみとして出されることの多い豆腐よう。塩気が強く、うにのような濃厚な味わいなので、実はご飯と非常に相性が良い食材です。白いご飯やお粥はもちろん、丼などにコクを加えたい時にちょこっとつけていただくととっても美味。
豆腐ようのおすすめの食べ方2:炒め物にの調味に!
続いてご紹介する沖縄珍味「豆腐よう」のおすすめの食べ方は、炒め物です。豆腐ようは、中国や台湾の家庭では、野菜炒めを作るときによく使われる調味料で、日本の味噌やしょうゆのような感覚で気軽に使えます。使う分量は、野菜炒め2人分に対して1cmほどの豆腐ようのかけらを加えましょう。味を見て塩気が足りなければ少しずつ足してみて下さい。
豆腐ようのおすすめの食べ方3:お鍋の薬味に!
続いてご紹介する豆腐ようのおすすめの食べ方は、鍋類の調味料として使う食べ方です。豆腐ようは、まろやかで味噌のようにコクのある味わいが特徴の調味料なので、福岡の柚子胡椒のように、鍋物のアクセントや薬味としても美味しくいただける食材です。鍋を食べる時に、取り皿にほんの少しの豆腐ようを添えて、だしに溶かしながら食べると絶品です。
豆腐ようのおすすめの食べ方4:パスタに投入!
最後にご紹介する沖縄珍味「豆腐よう」のおすすめの食べ方は、パスタに投入です!西洋料理のチーズのようなまろやかさのある豆腐ようは、実は、中華料理だけでなく、パスタのような麺類とも相性のよい食材です。にんにく、キャベツを加えたペペロンチーノの仕上げに、豆腐ようを加えれば、いつもよりもずっとコクのあるパスタに仕上がるのでおすすめです。
沖縄の豆腐ようを味わってみよう!
琉球王朝時代から続く、沖縄の伝統食材「豆腐よう」をご紹介致しました。遠く中国や台湾を経て沖縄にもたらされた豆腐ようは、紅麹や泡盛をふんだんに使った高級宮廷料理の一つでした。今では、ワンコインという非常に安いお値段で入手することができる豆腐よう。ちょっと変わった珍味「豆腐よう」を、今夜は晩酌のお供に加えてみませんか?
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