フランス領コルシカ島はどんな所?
フランス領コルシカ島は、イタリア半島の西側のイタリア領サルディーニャ島の上に位置します。コルシカ島には、楽園のような美しい海岸、断崖絶壁の上に築かれた中世の城塞都市、世界遺産に登録されているポルト湾など、見どころが散在しています。コルシカ島の観光スポットや行き方について、ご紹介します。
コルシカ島の観光スポット:ボニファシオ
ボニファシオは、コルシカ島の南端にあり地中海に面している港町で、対岸にはイタリア領サルディーニャ島があります。ターコイズブルーの美しい海とビーチがあり、海岸からそびえ立つ石灰岩の断崖絶壁の上に建つ旧市街が魅力的な都市で、ヨーロッパで人気のリゾート地です。
ボニファシオはの旧市街は、シタデル(要塞)の中にあり、標高約70mの高さに築かれています。シタデルは、神聖ローマ帝国に属するトスカーナ辺境伯により、9世紀頃から築かれ、修繕と改築が繰り返されました。旧市街の見どころの1つは、9世紀にシタデルが築かれた頃に建てられた円塔「イル・トッリオーレ」です。
旧市街の最大の見どころは、岩壁を斜めにくり抜いて作られた187段の「アラゴン王の階段」になります。この階段は、スペインのアラゴン王国「アルフォンス5世」により1420年に一晩で築かれたという伝説があります。階段の上からの風景も素晴らしいですが、傾斜45度の階段を美しい地中海の海へ向かって降りて行く時の風景は絶景ですよ。
フランスのコルシカ島にあるボニファシオを海から見た町並み・・・ 綺麗だけど恐い・・・ pic.twitter.com/oCuuThYB
— mario (@wingswan) September 19, 2012
旧市街の東側に位置する「サンタ・マリア・マジョーレ教会」から城壁の外にでると、ボニファシオ半島、美しいボニファシオ湾、ティレニア海を同時に見渡す事ができる絶景スポットが広がってます。旧市街にはお土産屋さんやレストランがあり、ショッピングも楽しめますよ。
ボニファシオの海岸線は約70km続いており、美しい楽園のようなビーチが25箇所以上あります。ボニファシオでは、西沿岸の地中海と東沿岸のティレニア海でマリンスポーツが楽しめます。ボニファシオは、歴史的建造物、絶景スポット、楽園のようなビーチがあり、新鮮な海鮮料理も楽しめるので、人気の観光エリアです。
コルシカ島の観光スポット:ポルト湾
ポルト湾周辺は、1983年にフランスで初めて世界遺産に登録され、2006年に「ピアナのカランケ、ジロラータ湾、スカンドーラ自然保護区を含むポルト湾」に名称が変更されました。ポルト湾は、コルシカ島の西側のアジャクシオの北部に位置しており、火山活動により流れ出た溶岩で形成された赤い花崗岩の断崖絶壁が続いています。
世界遺産に登録されているポルト湾周辺は、火山が造りだしたリアス式海岸で複雑な地形を形成しています。ポルト湾の北部に広がる世界遺産・スカンドーラ自然保護区の見どころは、迫力のある断崖絶壁や洞窟や奇岩群があり、大自然が造りだした雄大な風景を楽しめます。
世界遺産・ジロターラ湾は、スカンドーラ自然保護区のある半島の南に位置し、おだなかや地中海の入り江から広がる、なだらかな地形が楽しめます。コルシカ島にある世界遺産の中で、一番の見どころは、ピアナのカランケです。ピアナは、ポルト湾の南に位置し、フランスの最も美しい村々に選ばれている村です。
すっごいとこだなー!!!今走ってたのはコルシカ島の「ピアナのカランケ」 pic.twitter.com/2EgaZ0kbZm
— おがきちか (@chikaxavi) July 1, 2013
ピアナの入り江は、ポルト湾の中でも特に複雑に入り込んでおり、約1200mの高さで連なる花崗岩の上部は、鋭く尖がっており、独特の風景を造り上げています。カランケとは、コルシカ語で「複雑に入り込んだ岩の入り江」のことです。花崗岩の赤、断崖の草木の緑、地中海の青のコントラストが見事な楽園のような世界遺産スポットです。
コルシカ島の観光スポット:アジャクシオ
アジャクシオは、コルシカ島の南西部に位置し、コルシカ島のコミューンの首府であり、最大の都市です。アジャクシオでの観光の見どころは、海岸近くの旧市街地に建つナポレオンの生家です。ナポレオンがフランス本土の士官学校に入学する15歳まで過ごした生家は、黄色の4階建で入口にひっそりと看板が掲げられています。
生家の中は博物館になっており、ナポレオンのご両親の肖像画、家系図、ナポレオンが戴冠式に被った黄金の月桂樹の冠、デスマスクなどが、当時の室内を復元した部屋で見学できます。ナポレオンが子供時代に過ごした部屋にあるベットが小さいですよ。日本語のオーディオガイドもあるので、借りるのもおすすめです。
ナポレオンの生家から徒歩約5分くらいの所にナポレオンが2歳の時に洗礼を受けた「ノートルダム・ド・アソンプション教会」があります。ナポレオンはブオナパルテ家の12人兄弟の4番目で、洗礼名は、ナブリオーネ・ブオナパルテです。1794年頃にナポレオン・ボナパルトに改名をしたそうです。
昨晩遅く、ツアーの皆さんと、コルシカのナポレオンの生誕地、アジャクシオに入りました。ニースからプロペラ機。今朝は、朝市に。今日、夏至の日は毎年フランス中で音楽祭。夜は、色んなミュージックを広場で聞きながらカクテルの予定。 pic.twitter.com/2gmaA8iu0v
— Yukiko Omori (@EtreYukiko) June 21, 2017
市街地から徒歩で約20分のところにある「オーステルリッツ広場」の中心部分には、小さなピラミッドのモニュメントがあり、上にはナポレオン像が建っています。入口の左の石像には、ナポレオンが生まれた1769年、右の石像には、ナポレオンが亡くなった1821年が刻まれています。ナポレオンが好きな方は、訪れてみて下さい。
コルシカ島の観光スポット:バスティア
バスティアは、「キャップコルス」と呼ばれるコルシカ島の北端で、地中海に突き出た半島に位置する都市です。コルシカ島が13世紀から18世紀にかけて、イタリア・ジェノヴァ共和国の支配下にあった時代、16世紀からバスティアには、ジェノヴァ総督府が置かれていました。
バズティアのテラ・ヴェッキア地区と呼ばれる旧市街には、イタリア風の街並みが今も残っています。旧市街での見どころは、17世紀に建てられたゴシック風のサン・ジャン・バプティスト教会です。この教会には、コルシカ島には珍しい2つの鐘楼が付いてます。旧港から見るサン・ジャン・バプティスト教会の風景は素晴らしいですよ。
:fr:地中海コルシカ島のアートと歴史の街『バスティア:sparkles:』 島内ではもっとも人口の多い街。バロック宗教の史跡が残り、小道には中世の香りが溢れる。
— ヨーロッパ旅行:airplane:情報部 (@euro_tour) March 21, 2017
フランス観光開発機構⇒https://t.co/4d7eLliUC2
:arrow_right:フランスのホテル:https://t.co/dxrWEHZY3P pic.twitter.com/Jgu4AfxHiB
旧港の南側にはジェノヴァ共和国の支配下時代に築かれた城壁が残りっており、16世紀から総督府が置かれていた建物は、現在コルシカ民族博物館になっています。博物館内の説明は、フランス語になりますが、フランス領になるまでの、コルシカの長い歴史を学ぶことができます。
コルシカ島の観光スポット:ミュラト
ミュラト(ムラト)は、バスティアから南西方向に約30km離れた内陸部にある街です。コルシカ島は、6世紀から11世紀ごろまでローマ人に統治された「暗黒の時代」があり、11世紀から13世紀にかけてはイタリア・ピサ共和国の統治下に置かれ、13世紀にジェノヴァ共和国の統治をへて、フランス領になった歴史があります。
そのため、コルシカ島はフランスでありながら、統治国の文化を上手く融合させ、独特の文化や言語を発展させました。ミュラト観光での見どころは、ピサ共和国時代に建てられた「サン・ミッシェル教会」で、ピサ・ロマネスクの影響を見ることができます。少しアクセスが大変ですが、足を延ばす価値がある教会です。
コルシカ島の観光スポット:サン・フロラン
サン・フロランは、バスティアから西に約25kmに位置し、キャップコルスの西側に広がるサン・フロラン湾に面している港町です。楽園の様に美しいビーチ、コルシカ・ブルーの海、ボニファシオと同じ様に白く輝く石灰岩のコントラストが美しさを際立たせています。
フランスの切手にもなっているサン・フロラン湾は、カヌー、カヤック、シュノーケルやダイビングなどマリンスポーツも盛んで、楽園の様に美しい海を堪能できるので、コルシカ島がリゾートとして人気なのもうなずけます。港町ならではの新鮮なシーフード料理にも大満足できるスポットです。
コルシカの観光スポット:カルヴィ
カルヴィは、コルシカ島の北西に位置し、フェリーが寄港するイッル・ルッスから約24km離れた場所にある港町です。カルヴィの一番の見どころは、岬の上に建つ16世紀に建設されたシタデル(要塞)で、シタデルにはフランス陸軍の第2外人落下傘連隊が駐屯していますが、基地以外は観光ができます。
アジャクシオ経由、カルヴィにいます。コルシカ島は自然の宝庫!朝、ホテル周辺のトレールを2時間歩いてきました。コルシカバイク経験者の言うとおりMTBに最高な島ですね。昨夜走った第3ステージ区間の舗装路は意外にも広くて路面状況も良し。 pic.twitter.com/nD2zbViizg
— Makoto AYANO (@makotoayano) June 25, 2013
シタデルの入口はスピンゴーネ門で、上部には石板がはめ込まれています。石板には「カルヴィ市民は(ジェノヴァ共和国に)永久に忠誠を誓う」と刻まれており、15世紀のジェノヴァ共和国による統治時代の石板になります。また、クリストファー・コロンブスは、カルヴィのシタデルの北西側で誕生したという伝説が残っていますよ。
カルヴィは海に面しているので、潮が満ちると海に浮かんでいるように見えます。街には可愛いピンク色のセント・マリー・マジョール教会もあり、コルシカ料理や地中海料理が堪能できるレストランも軒を連ねてます。海沿いのリゾート地だけあり、ダイビングなどのマリンスポーツが盛んですよ。
コルシカの観光スポット:コルテ
コルテは、アジャクシオから約70km、バスティアから約85km離れたコルシカ島の内陸部に位置する街で、コルシカ島で唯一のコルシカ大学があります。コルシカ島では、1729年にジェノヴァ共和国の統治に抵抗し、40年間続いたコルシカ独立戦争の歴史があり、戦争の途中にコルシカ王国が成立しました時の首都でもあった街です。
コルテの見どころは、ナポレオンの兄で後にナポリ王とスペイン王になったジョセフ・ボナパルトの生家、シタデル(要塞)、コルシカ博物館になります。コルテのシタデルは岩の上に築かれており、基底部分はコルシカ博物館になっています。コルシカ博物館では、石器時代からのコルシカの歴史が展示されていますよ。
コルシカ島への行き方
飛行機での行き方
コルシカ島には、アジャクシオ、バスティア、カルヴィ、フィガリの4つの空港があります。日本からコルシカ島への直行便は運航されていないので、定期便が運航されてるフランスのオルリー(パリ)、ニース、マルセイユの3つの空港からのアクセスになります。夏の観光シーズンは、他のヨーロッパの諸国からも季節便が運航されます。
オルリー空港からアジャクシオ空港かバスティア空港へは直行便が運航されており、両空港から市街地へはの空港バスも運行されているので、アクセスが便利です。ボニファシオに近いフィガリ空港は、オルリー空港からだと、ニースやマルセイユの経由便になり、ボニファシオまでタクシーでの移動になるので、コスト高になります。
フェリーでの行き方
コルシカ島のフェリーの港は、主にアジャクシオ、バスティア、イル・ツッスになります。フランスからだと、マルセイユ、ニース、トゥーロンからフェリーが運行しています。目安の所要時間は、マルセイユからだ12時間から13時間、ニースからだと4時間から5時間30分、トゥーロンからだと6時間30分から8時間30分になります。
MSCファンタジアの地中海クルーズ2日目、やっと落ち着きました。初日はトラブル続きで、インターネットする時間がありませんでした。今、コルシカ島のアジャクシオ、短い滞在時間が終わり、間も無く出港です。 pic.twitter.com/ykOwfuM1ja
— クルーズクライアー (@cruisecrier) November 3, 2016
イタリアからだと、主にジェノヴァ、サヴォナ、ピオンビノからコルシカ島のバスティア行のフェリーが運行しています。目安の所要時間は、ジェノバからバスティアまでは約6時間、サヴォナからバスティアまでは、約6時間、ピオンビノからバスティアまでは約2時間30分になります。
サルディーニャ島の旗とコルシカ島の旗。似てるししし pic.twitter.com/rkmbSwzPom
— まりまど@marimado (@marimandona262) July 14, 2016
イタリア・サルディーニャ島からもコルシカ島のボニファシオ、アジャクシオ、ポルト・ヴェッキオ行のフェリーが運航しています。目安の所要時間は、ボニファシオまでは1時間、アジャクシオまでは3時間30分、ポルト・ヴェッキオまでは3時間程度になります。フェリーは海況により到着時間の遅延や運休があるので、ご注意ください。
フランス人が憧れるコルシカ島で観光を満喫しよう!
地中海にそびえ立つコルシカ島は、楽園のように美しいビーチ、世界遺産に登録されている雄大な風景、ハイキングコースや観光鉄道もあり、郷土料理、コルシカワイン・ビールも堪能できる人気のリゾート地です。フランス旅行を計画しているのなら、是非コルシカ島を訪れてみて下さいね。
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