松籟庵は予約必須！嵐山の景色と湯豆腐を楽しめる大人のお店！

京都の人気観光スポット嵐山は、市街地から離れた自然豊かなエリアです。嵐山の四季折々の景色を眺めながら京料理を堪能できる人気店・松籟庵についてまとめました。湯豆腐料理が有名で、ランチにディナーに全国から多くの人が訪れます。松籟庵への行き方から、湯豆腐メニュー、予約についてまで松籟庵の魅力をたっぷりとご紹介します。

松籟庵は嵐山の渡月橋を渡った緑深い場所にひっそりとたたずむ割烹です。かつては内閣総理大臣だった近衛文麿の別荘を修復し、当時の趣を伝える貴重な歴史的建築物となっています。

屋敷からは嵐山の四季の自然が感じられ、澄んだ空気と美しい景色が、料理の味をより一層際立たせています。

美しい景色に囲まれた屋敷で味わう豆腐懐石は、まさに絶品です。各個室には書画家でもある女将の作品が飾られており、上品なしつらえで落ち着きます。嵐山の景色、趣深い屋敷、ていねいに調理された豆腐懐石から構成されるおもてなし空間が、身も心も癒やしてくれます。京都に訪れたら、必ず出かけたい極上のお店です。

松籟庵は、山肌の巨大な一枚岩と一体になったように建てられた日本建築です。手が届くほどの近さに崖が迫っており、春の桜、初夏の新緑、秋の紅葉が身近に感じられます。

日本建築の粋を集めた建築物は、自然と一体になるように工夫されており、貴重な日本建築を見学するため、世界の建築家が訪れることでも知られています。

松籟庵の松籟とは、松に風が吹いて枝が揺れる音のことを意味し、茶道で茶釜の湯が煮え立つ音にも例えられています。かつてこの屋敷の持ち主だった近衛文麿公が、嵐山の谷間を風が吹き抜けて作り出す、木々がざわめきが感じられる屋敷として、松籟庵と名づけられたそうです。全室が桂川を眺められるように造られているのも特徴です。

崖に張り付くように建てられているために、各部屋をつなぐ渡り廊下や中二階へと続く階段が、深い趣を演出しています。100年以上の歴史を持つ屋敷の雰囲気は奥ゆかしく、そしてどこか懐かしい日本の原風景が感じられます。自然との一体感を大切にした日本家屋の良さを体験するだけでも、松籟庵に足を運ぶ価値があるといえるでしょう。

磨き抜かれた窓ガラスから望む、嵐山の景色はまさに目のごちそうです。下に目をやると川下りをする船がゆったりと流れていき、何とものどかな気分になります。

平安の昔から貴族の別荘として親しまれてきた嵐山の自然は、今も変わることなく私たちに安らぎをもたらしてくれます。

松籟庵の女将の小林芙蓉さんは、世界的に活躍する書画家でもあります。世界各国で書画展を開催するなど国際親善も積極的に行っている小林芙蓉さんは、NHKの番組「大人の習い事嵐山書庵」で10回にわたって、書道の指導も務めました。松籟庵の各部屋には女将の書画が飾られており、アートギャラリーにもなっています。

床の間や待合室など各所に飾られる生花も、書画を引き立てており、風流を感じさせてくれるしつらえに古都・京都の歴史が感じられます。京都観光といえば寺社仏閣巡りが中心となりますが、観光の合間に京文化が感じられるお店でくつろぐのは、最高の贅沢です。

松籟庵への行き方は、電車の場合は阪急「嵐山」駅から徒歩20分です。嵐電「嵐山」駅からは徒歩15分。嵯峨野散策から嵐山へと足を伸ばすなら、少し歩きますがJR「嵯峨嵐山」駅から徒歩25分の距離にあります。

嵐山のシンボルである渡月橋から、亀山公園に向かって川沿いを歩くと、行き止まりに石段があるので、そのまま石段を上ります。

入り口には松籟庵の看板が掲げられているだけの、高級料亭のような店構えです。敷居が高く感じられますが、安心してお入りください。素晴らしい立地と歴史的な価値のある建造物で頂く豆腐懐石は、とてもリーズナブルなお値段です。お店の敷地は国有地となっており、ひっそりと佇む隠れ家風な雰囲気も魅力です。

車での行き方は、名神高速道路「京都東IC」から約50分です。ICを降りて国道1号線から西大路通りを経由し、丸田町通りに沿って北上すると嵐山に到着します。ただ、お店は官有地であることもあり、駐車場は設けられていません。渡月橋周辺の有料駐車場を利用し、そこから歩いてお店に向かいましょう。

豆腐料理を中心に季節の新鮮な素材を取り入れられており、毎月メニューが終わります。季節感を大切に、食材のおいしさを損なわないように調理された繊細な会席料理は、すみずみにまで心が配られています。日本料理の伝統をしっかりと受け継ぎながらも、時代の伊吹を取り入れた料理の数々はどれも新鮮な喜びに満ち溢れています。

看板料理の湯豆腐は、まったりとまろやか。大豆のうま味が感じられる豆腐の優しい味わいは、京の粋を集めた逸品です。

また季節の海の幸・山の幸をお盆に閉じ込めた八寸は、家庭では味わえない会席ならではの絶品に仕上がっています。どの品も職人の技が冴え、手抜きの一切ないこだわりの味わいが自慢です。

ランチのみの豆腐懐石で、価格は3,800円（税別）。メニュー内容は、先付け、八寸盛り、湯豆腐、揚げ出し豆腐とお豆腐のおいしさを生かした内容となっています。八寸盛には食べるのがもったいないような美しい料理の数々が、八寸のお盆に盛られています。そして御飯と香の物、京都名物のちりめん山椒、最後にデザートが出ます。

こちらもランチのみの湯豆腐会席料理となります。価格は、4,600円（税別）。「松葉」の各メニューに加え、季節の京料理と創作の一品料理がつきます。「松葉」ではちょっと物足りないという方には、こちらのメニューがおすすめです。季節感あふれる京料理が堪能できます。

こちらはランチ・ディナーともに出されるメニューで、価格はランチが5,800円（税別）、ディナーが6,300円（税別）となっています。料理内容は「松籟」のメニューに樋湯葉と季節の揚物、生麩の和風グラタン、和牛ヘレのミニステーキが加わり、湯豆腐にはおかわりが付く、ゴージャスなメニューです。

夜のみのメニューで、価格は10,000円（税別）。先付け、八寸盛りに続き、お造り、蒸し物、焼き物、小鍋、進肴、湯豆腐と本格的な京懐石が堪能できるメニューです。最後に御飯と香の物、ちりめん山椒、デザートが付きます。ディナーにお酒と京料理を楽しむなら、このメニューが断然おすすめです。

こちらも夜のみのディナーメニューで、価格は7,500円（税別）。先付け、八寸盛りに続き、季節の京料理、松籟鍋が楽しめます。もちろん〆には御飯と香の物、ちりめん山椒、デザートが出されます。底冷えのする冬の夜などにおすすめのメニーです。

松籟庵は夜は予約が必要ですが、ランチでは予約しなくても入れます。ただし、お店は、それほど席数が多いわけではありません。超人気店ですから、ランチでも予約をしておくことをおすすめします。すぐに満席になるので、せっかく訪れたのに入れないケースが大半だからです。

松籟庵の営業時間は、月曜日から木曜日は11時か17時。金曜日から日曜日と祝実は11時から20時となっています。月曜日から木曜日はランチのみの営業で、ディナーは金曜日・土曜日・日曜日・祝日だけとなっています。ディナーの予約日に、特に注意してください。

ディナーの予約は、前日の17時まで受け付けていますが、なるべく早めに申し込みましょう。特に秋の観光シーズンやゴールデンウィークなどは予約が殺到します。観光シーズン中であっても15時30分以降など、12時から13時のランチの時間を少し外すと席が空いていることもあります。

松籟庵は日本建築なので、全席たたみの座敷席です。お願いすると、座椅子を用意してくれるので、足腰が痛い方は気軽に相談してみましょう。くつろげる個室もありますが、部屋数に限りがあるので、早めの予約をおすすめします。また、中学生未満は利用できません。家族で出かける場合は、その点も注意してください。

料理からお店までの行き方や予約まで、松籟庵の魅力についてご紹介しました。京都・嵐山に出かけたらぜひとも訪れたい見逃せない名店です。京都訪問が決まったら、すぐに予約をしてましょう。松籟庵で過ごしたひと時は、きっと忘れられない思い出となるはずです。