京都の俵屋旅館は高級な老舗！人気の部屋や料理を詳しくチェック！

京都は多くの歴史の舞台となった土地です。それだけに観光客も多く、それらの観光客が宿泊する場所も多いのですが、京都に来たからには歴史を感じさせてくれる旅館に宿泊したいという方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめしたい「俵屋旅館」について見どころやアクセスなど紹介します。

さて京都には料理が自慢、歴史の舞台になったなど、由緒ある旅館が多くあります。その中にあって「俵屋旅館」は京都、いや日本を代表する高級老舗旅館として知られています。京都を愛する多くの有名人にも、俵屋旅館を定宿としている方が多く見られます。京都の俵屋旅館というのはどういう旅館なのでしょうか。

京都と言えば、ちょっと歩くだけで創業何百年というお店などに行きあたります。この俵屋旅館もそんなお店の一つで、創業はなんと江戸時代の宝永年間(1704年から1711年)ですから、現在までで300年以上の歴史が流れています。

俵屋旅館の向かいには柊屋旅館、炭屋旅館という2つの旅館があり、この3つの旅館を「京都の御三家」と呼ぶほどの高級老舗旅館です。当然京都が歴史の舞台になった時にはその場にもなったそうです。

歴史の舞台と述べましたが、実は俵屋旅館は京都に現存する最古の旅館です。1864年の禁門の変(蛤御門の変)で焼失してしまうのですが、その後再建された建物が現存しているのです。

ではいったいいつの建物なのかというと、旧館のほうはなんと1847年、新館のほうでも1964年です。宝永年間創業というところで新しいと感じる方もいるかもしれませんが、旧館ですら150年経っているのです。

これだけ古い歴史を持つ京都の旅館ですから、俵屋旅館には京都を訪れる多くの人の宿としての歴史も持っています。江戸時代には公家や大名が京都での常宿にしていましたし、明治の有名な政治家たちも俵屋旅館に宿泊していました。

近年では、日本人はもとより京都を愛する外国の有名人の宿としても俵屋旅館は知られており、誰もが知っているハリウッド俳優や有名映画監督、さらには有名な企業の創設者として知らない人はいないという方もこちらを常宿とするほどなのです。

これだけ京都を代表する旅館である俵屋旅館ですが、実は公式サイトなどがありません。そのためPCにかじりついて、空きが出るのを待って予約するという方法が取れないのです。もちろん旅行会社などで予約することは可能なのですが、ほぼ空きがないと言われ、予約待ちをしている方も多くいるそうです。

さて、そんな京都の俵屋旅館ですが、なぜそれほどまでに人気があるのでしょうか。俵屋旅館にはいくつもの人気の秘密があるのですが、一言でいうと「おもてなしの心」が感じられる宿だからということになるでしょう。では具体的にどのような「おもてなし」がある旅館なのか、俵屋旅館の魅力に迫っていきます。

俵屋旅館は京都で江戸時代から続く旅館ということですし、周囲にも古くからの高級老舗旅館があるというと、たとえは花見小路のような石畳のところにあるようなイメージを持つ方も多いかもしれません。ところが俵屋旅館があるのは麩屋町通りという、ふつうに車が行き来する大通りに面した場所なのです。

車などがどんどん通り過ぎる道から一歩門を入ると、そこには古い時代を感じさせる調度がしつらえてあります。まさにタイムスリップしたようという表現がぴったりの変化がそこにはあるのです。

京都の俵屋旅館の女将の夫は、大学教授で写真家でもあった故アーネスト・サトウ氏です。その書斎を再現した部屋がパブリックスペース「アーネストスタディ」となっており、宿泊客の誰もがくつろいだひとときを過ごすことができます。

17時から23時までの間、ここでのんびり画集をめくったり、MacのPCで京都観光などの検索をしたりと自由な時間を過ごせます。なお、京都の俵屋旅館は歴史的な建物ですが、Wi-Fiは完備しており、調べものなどをするのに不自由はありません。

京都の俵屋旅館では、くつろぎを与えてくれるお風呂や布団にもこだわりがあります。お風呂は水気や湯気に強く、冷めにくいといわれる高野槙を使っており、豊かな木の香りが心身ともに癒してくれます。

また布団のほうはなんと1枚の布団に1万個もの国産の繭を使用しているそうで、寝具すべてが「俵屋旅館」オリジナルの品で揃えられています。ふくよかな布団で旅の疲れを癒すことができそうです。

京都の俵屋旅館のアメニティも、すべて「俵屋旅館」オリジナル商品が使われています。先ほどアーネストスタディについて紹介しましたが、こちらでは浴衣でもパブリックスペースに出ることができるようになっています。

これらのオリジナルアメニティは持ち帰りもできますし、近くの「ギャラリー遊形」で購入することも可能です。京都のお土産にぜひ見てみてください。

旅館の楽しみとして忘れてはならないのが「食事」です。特に京都は京料理に代表される見た目も美しく美味しい食事が人気となっていますが、俵屋旅館ではその魅力的な料理を味わうことができます。しかも使われている器も一級品で、夕食と翌朝の朝食を部屋食で楽しめます。

まず夕食は、毎月変わる旬の食材を使った会席料理です。メニューは総料理長が自らしたためたもので、非常に達筆であり、このメニューまでもが京都のお土産になってしまうほどです。

その時期の旬の食材を取り入れた会席料理は、見た目も美しく、思わず食べるのがもったいなくなってしまいそうなほどです。俵屋オリジナルの日本酒やワイン、シャンパンなども揃っているので、ぜひ一品ずつ味わうことをおすすめします。

京都の俵屋旅館の朝食は和食と洋食から選ぶことができます。まずしぼりたての生ジュースをいただき、それから朝食です。和食も洋食もおすすめですが、実は和食には湯豆腐か揚げ出し豆腐がつきます。京都の有名豆腐店の湯豆腐が味わえるということで選ぶ方が多いそうです。

また洋食の場合はトーストかクロワッサンを選ぶことができ、トーストの場合はスウェーデン製のトースターが部屋に持ち込まれ、焼きたてを食べることができます。

俵屋旅館に宿泊する方は、朝食後に京都観光を楽しんだり、またはその後京都を後にして帰途についたりする方が多いでしょう。そんな方にはお弁当もおすすめです。俵屋旅館では近くに系列の天ぷらのお店があり、そこでお弁当を作ってもらえます。

こちらのお弁当も毎月旬の食材を組み合わせており、内容が変わります。帰りの電車の中でお弁当をひろげて、京都や俵屋旅館のことを思い出すのもおすすめです。

次に京都の俵屋旅館で気になる「部屋」について紹介します。一般的にホテルなどではシングルやダブルなどの部屋になっていますが、俵屋旅館では全部部屋の内装などが違い、それぞれに特徴がある部屋となっています。その中でも特に人気が高く、おすすめの部屋についていくつか紹介します。

そもそも京都の俵屋旅館には部屋が18室しかありません。その18室がそれぞれに中のしつらえや庭への向きが違うため、部屋が変わると雰囲気が違うのだそうです。さらに毎月、各部屋や館内に飾られている美術品や花なども変わるという念の入れようで、行くたびに新たな発見があるのです。

京都の俵屋旅館に到着すると、まず供されるのが「お着き菓子」です。竹の筒に入ったわらび餅で、もちろん毎日手作りされ、宿泊客を迎えてくれます。京都にはわらび餅の名店が多くありますが、こちらのものも逸品であり、先ほど紹介した「ギャラリー遊形」の中のカフェでも大人気の一品です。

先ほど紹介したように、京都の俵屋旅館は禁門の変でいったん焼失します。その後当時の書院造で再現したと言われるのが「富士」の間です。本館裏手にあり、最も広い庭に面したこの部屋は、特に外国の有名人に人気が高く、ハリウッド俳優や有名実業家なども宿泊した部屋です。

京都の俵屋旅館の特別室、いわゆるスイートルームに当たるのが「暁翠庵」です。10畳ほどの和室からは裏庭が見え、さらに寝室とちょっとしたリビングスペース、デスクスペースなどがあります。ちなみに寝室には高さの低いベッドが入り、和の雰囲気を崩さないような工夫もされています。

「孔雀」は母屋の2階にあり、本間10畳に次の間が6畳、さらに書斎が3畳ついているという、俵屋旅館でも広い部屋になっています。部屋のスペースが広いため、とにかくゆったりと過ごしたいという方におすすめで、家族で利用するという場合にも便利な部屋となっています。

母屋の2階にある「霞」の間は、8畳の本間と4畳の次の間からなっており、それが屋久杉の一枚板によってL字型に分けられたような形をしています。掘りごたつ式のカウンターもゆったりくつろげますし、これだけのしつらえでありながら俵屋旅館としては宿泊しやすい部屋となっています。

それでは京都の俵屋旅館の基本情報ということで、アクセス方法や基本情報などについて紹介していきましょう。先ほども述べたように、俵屋旅館の雰囲気から京都市内でも奥まったところなどをイメージする方もいるかもしれませんが、実は俵屋旅館は非常に便利のよいところにある旅館でもあるのです。

まず、俵屋旅館に公共交通機関を利用してアクセスする方法について紹介します。俵屋旅館は麩屋町通りにあり、近くを京都市営地下鉄が通ります。最も近い駅は京都市営地下鉄の東西線「京都市役所前」駅で、ここからだと徒歩で5分ほどです。

ただ、この路線は京都駅は通らないため、京都駅からアクセスする方の場合は京都市営地下鉄の烏丸線「烏丸御池」駅が近いです。駅からは徒歩で10分ほどですが、烏丸御池駅は烏丸線と東西線の接続駅でもあります。ですからここで東西線に乗り換えて1駅隣に移動するのもおすすめです。

車で京都の俵屋旅館にアクセスする予定の方は名神高速道路の「京都東」ICを降り、三条通りを進みます。ICからは約15キロ、40分ほどで到着となります。駐車場は契約駐車場があるようですので、車でアクセスする予定のある方は前もって場所など確認しておくことをおすすめします。

京都の俵屋旅館の住所は「京都府京都市中京区麸屋町姉小路上ル」となります。姉小路通りが東西に走っている通り、麩屋町通りが南北に走る通りなので、姉小路通を西に進み、麩屋町通りに着いたらそこから北に進む(上ル)と俵屋旅館にアクセスすることができます。

俵屋旅館の標準的なチェックイン時間は15時、チェックアウト時間ぱ11時となっています。比較的時間には余裕があるので、のんびり過ごすことができるでしょう。

最後に、俵屋旅館と組み合わせたい京都の観光スポットについて紹介します。俵屋旅館があるあたりは、京都でもにぎやかな場所であり、少し歩くだけでデパートなどが軒を連ねる四条通などに出ることができます。その中ですぐ近くでぜひおすすめなのが「本能寺」です。

あの有名な「本能寺の変」の本能寺ですが、その後本能寺そのものは豊臣秀吉の命により現在地に移転しています。それでも織田信長の墓所などがあり、多くの方が京都観光の際に訪れる場所となっています。

京都の俵屋旅館は、まさに京都ならではの宿として、宿泊することそのものが観光のメインとなると言われるほどの旅館です。俵屋旅館はお風呂や食事はもちろんですが、調度やパブリックスペースなど、誰でも楽しめる場所も多いです。ぜひ京都の俵屋旅館で、日本の文化を丸ごと楽しんでみてください。