愛知県の方言は名古屋弁だけじゃない！かわいい＆面白いフレーズや特徴一覧♪

茨城県には茨城弁、広島県には広島弁などの方言がありますが、実は愛知県には愛知弁という方言はありません。愛知県の方言は、以前は名古屋弁・尾張弁・三河弁の3種類に分類されていましたが、現在は尾張弁（名古屋弁）と三河弁の2種類に分類されています。

愛知県は歴史的に境川を境に、西側を尾張地方、東側を三河地方の2つに分かれていました。そのため方言も尾張弁と三河弁の2つがあります。名古屋弁は名古屋の中心部で話されてきた方言で、尾張地方の方言と類似点が多く、現在では尾張弁に含まれています。

愛知県以外の人は、しばしば名古屋弁を愛知の方言と見なすことがありますが、愛知県には特徴の異なる2つの方言があることを覚えておきましょう。今回はそんな愛知県の方言の特徴や、かわいい・面白いフレーズなどをご紹介します。

旧尾張国は愛知県西部の尾張地方にあり、戦国時代には織田信長が勢力を拡大し、江戸時代には徳川御三家の一つである尾張藩が置かれました。

織田信長は誰もが自由に行き来をし商売ができる「楽市楽座」という制度を作り、そのため尾張地方には多くの商人が集まりました。それは江戸時代にも続き、全国から訪れる人の方言が入り混じり、尾張弁という方言が作られたと言われています。

愛知県は西日本と東日本の境にあるため、尾張地方の方言には両エリア方言の要素が取り入れられています。文法的には関西的要素が多いのですが、アクセントは東日本的な要素が多く見られるのが特徴です。

尾張弁は名古屋弁とも呼ばれることがあり、愛知県の方言といえば名古屋弁を指すことも多くあります。愛知県名古屋市の中心部で話されている言葉を名古屋弁といい、厳密にいえば尾張弁とは異なるのですが、名古屋弁を含む総称として尾張弁と呼ばれることもあります。

愛知県の尾張弁（名古屋弁）は、語尾を上げるイントネーションが多く、標準語とは異なる部分にアクセントを置くのが特徴です。

例えば「しやー」という語尾の場合、「やー」を上げて話します。また「ありがとう」の場合、標準語は「り」にアクセントがありますが、尾張弁では「が」にアクセントがあるのが特徴です。

一般的に尾張弁（名古屋弁）のアクセントは関西的要素が強く、愛知県民にしか分からない面白い表現が多いのも尾張弁（名古屋弁）です。

愛知県の方言の一つ、尾張弁（名古屋弁）で最も特徴的な語尾は、「みゃー」でしょう。「みゃー」の他にも「ゃあ」や「やー」という語尾がよく使われます。標準語や愛知県以外の方言には見られない表現なので、女性が使うと「かわいい」と思われることもよくあります。

その次によく使われる尾張弁（名古屋弁）の語尾は「がや」[がね」です。愛知県の名古屋市周辺では、男性は「だがや」、女性は「だがね」の方言を使うことがよくあります。「がや」「がね」はもともとは庶民言葉で、江戸時代に仲間同士の間でよく使われていた表現でした。

この他、尾張弁（名古屋弁）の方言の特徴として「がー」「だて」など語尾に付けることもあります。よく使う語尾については、後ほど詳しくご紹介しましょう。

続いて愛知県のもう一つの方言、三河弁についてご紹介しましょう。旧三河国は境川を挟んで愛知県東部にあった国で、徳川家康の出身地でもあります。

愛知県の尾張地方と三河地方は地理的に分かれているだけではなく、歴史的にも文化的にも大きな違いがあり、初めて愛知県の三河地方を訪れる人の中には、驚く人もたくさんいます。

方言も三河弁も尾張弁とは大きく異なり、三河弁でしか使わない表現も多く見られるのが特徴です。また三河地方は、豊田市がある西三河と豊橋市がある東三河では方言が異なり、アクセントや語尾、表現に違いが見られます。

三河弁のアクセントの特徴として言葉の2拍め以降を上げたままで発音することがありますが、全体的に尾張弁に比べて標準語に近くなっています。

これは、三河地方は徳川家康が江戸から移り住んだ土地で、江戸のアクセントの影響を強く受けたからという説や、三河は尾張ほど関西地方の方言の影響を受けなかったからという説などがあります。

三河弁には三大三河弁と呼ばれる、特徴的な語尾があります。「じゃん」「だら」「りん」の3つで、「じゃん」は「ではないか」の意味、「だら」は「でしょう」「だよね」の意味、「りん」は「しなさい」の意味です。

この他にも東三河の方言では、「のん」「ほい」「だに」などの語尾がよく使われます。三河弁の方言については、後ほど愛知県の面白い方言のところでもご紹介するので参考にしてください。

このように愛知県の方言は、地域によってイントネーションやアクセント、言い回しなどに異なる特徴が見られます。旅行や仕事などで愛知県を訪れる際、愛知県の方言を知っているとスムーズにコミュニケーションができるでしょう。

そこでここからは愛知県の方言の一覧をご紹介していきます。最初にご紹介するのは愛知県の方言でよく使う表現の一覧で、感嘆氏・接続詞・語尾に分けてご紹介します。

まず最初に愛知県の方言の中で、定番の感嘆詞の一覧をご紹介します。愛知県でよく聞かれる方言に「うみゃあ」があります。「うみゃあ」は「美味しい」の意味で、語尾に「です」を付けずに「ゃあ」と伸ばして表現しています。

例えば愛知県の方言で「この味噌カツ、でらうみゃあ」と言うと、標準語で「この味噌カツはとても美味しい」という意味です。

同じく愛知県の定番の方言で「でら」という言葉があります。「でら」は「とても」や「すごい」という方言で、関西地方の方言「どえらい」が変化して「でら」になったと言われている言葉です。

例えば愛知県の方言で「この服、でらかわいい」と言うと、標準語で「この服、とてもかわいい」という意味です。「うみゃあ」が使い難ければ、「でらうま!」と言うとかわいいでしょう。その他の愛知県の方言の感嘆詞の一覧は次の通りです。

次に愛知県の方言の中で、よく使われる接続詞の一覧をご紹介しましょう。最初にご紹介するのは「だで」で、「～だから」「～なので」という意味になります。同じ意味で三河弁の「ほいだで」もよく使われます。

「だで」や「ほいだで」は文頭・文中などによく使われる方言です。例えば「ほいだで、気を付けてっていったのに（だから気を付けろって言ったのに）」や「雨が降ってるもんだで、傘持っていきゃあ（雨が降っているので、傘を持っていきなさい）」などと使われます。

「だで」に似ていて間違えやすい方言に「だて」があるので、ここでご紹介しましょう。「だて」は「～だって」の意味になり、「風邪ひいたもんだて」は「風邪を引いたんだって」という意味になります。

愛知県の方言に特有の接続詞はあまり多くありませんが、その他にもよく使われる方言をご紹介しましょう。

次に愛知県の方言の中でもよく使う語尾の一覧をご紹介します。語尾の方言は種類が多く、定番のものから少し分かりにくいものまで様々な方言が使われています。

特に全国的に知られているのが、尾張弁（名古屋弁）の「みゃー」や「やー」です。人に何かを勧める時に使う方言で「飲みゃー」「食べてみやー」「聞きゃー」「走りゃー」など様々なシーンで使われます。

語尾以外にも「美味しい」を「うみゃー」と言ったり、「お前」を「おみゃー」と言ったりするなど、ミャーミャーとよく聞こえるため、愛知県以外の人から「猫みたい」と言われるほどです。

続いて愛知県の方言でよく聞かれる語尾が「だがね」です。驚きや断定を意味する方言で、一般に男性が「だがや」、女性が「だがね」を使います。

標準語の「ですね」「だよね」に似た意味で、「今年も終わりだがや（今年も終わりだね）」や「この味が名古屋だがね（この味が名古屋だね）」のように使います。

尾張弁（名古屋弁）してよく使われる「だがや」「だがね」ですが、最近は愛知県の方言も変化していて、若い人はあまり使いません。その代わり「がん」や「じゃん」がよく使われます。次に愛知県の方言のうち、よく使われる語尾の一覧をご紹介します。

愛知県の方言は個性的で、愛知県以外の人には分からないこともあります。愛知県を訪れた時に戸惑わないよう、他の地域ではあまり使わない面白い方言やかわいい方言、分かりにくい方言の一覧をご紹介しましょう。愛知県でぜひ使ってみてください。

愛知県の方言の中には、ほかの地域ではあまり使わない面白い表現やフレーズも多く見られます。まず最初に面白い方言の一覧をご紹介しましょう。

「ちんちん」は面白い方言の一つで、「熱い」という意味です。「やかんが熱くなっている」という意味で、「やかんがちんちんになっとる」などのように使います。とても熱い場合は「ちんちこちん」とも言い、こちらも他の地域にはない面白い方言です。

次にご紹介する面白い表現は「いんちゃん」です。は名古屋でよく聞かれる方言ですが、意味が分からないと戸惑うかもしれません。「いんちゃん」は標準語で「じゃんけん」という意味で、「じゃんけんほい」は「いんちゃんほい」という面白い言い方になります。

続いてご紹介する愛知県の面白い方言は「けったマシン」です。「けった」とは標準語では「蹴った」という意味がありますが、名古屋の方言では自転車という面白い表現になります。

自転車で行くことを「けったマシンで行く」という言い方をする人もいて、面白い方言としてSNSなどで話題になっています。愛知県にはその他にも面白い方言があるので、一覧でご紹介しましょう。

愛知県の方言は個性的で、女の子が使うとかわいいと思われる言葉もたくさんあります。そのうち、ここからは代表的なものを一覧してご紹介していきます。

最初にご紹介するのは東三河の方言の「～に」です。「～に」は「～だに」にもなり、語尾に付けて使います。標準語の「～ね」と同じような意味で、「この猫かわいいに（この猫かわいいね）」などのように使います。女の子が使うとほっこりとした気持ちになるでしょう。

続いてご紹介する愛知県のかわいい方言は「まい」です。「まい」は語尾に付ける方言で、相手を誘う時に使います。標準語で「～しようよ」という意味で、「行こまい（行こうよ）」や「食べよまい（食べようよ）」のように使います。

また「がんばろまい（がんばろうよ）」と励ます時にも使い、女の子に「がんばろまい」と言われると、普段よりも元気がでそうな気分になる人も多いようです。

「のん」も愛知県のかわいい方言として人気があります。「のん」は東三河の方言で、語尾に付けて同意や呼びかけに使います。

例えば相手に同意する時は「そうだのん」、別れるときに「ほいじゃあのん（それじゃあね）」などのように使います。女の子が使うとかわいいと感じられることが多い言葉です。

愛知県の方言にはその他にもかわいい表現がたくさんあります。次に、かわいい方言の一覧をご紹介しますので参考にしてください。

愛知県の方言の中には他の県では使わない言葉や表現があり、知らないと意味が分からないという言葉もあります。ここからはそんな愛知県の分かりにくい方言の一覧をご紹介していきましょう。

「だだくさ」は尾張弁（名古屋弁）の一つで、「だらしがない」「雑だ」という意味に使われます。「子供の頃、親や先生からよく言われた」という感想を述べる人も多く、「だだくさにしたらかんで（雑に扱ってはだめだよ）」というフレーズでよく使われます。

「ときんときん」は標準語で尖っているという意味で、例えば「この鉛筆ときんときんだね（この鉛筆尖っているね）」などのように使います。さらに尖った様子を表現したい時は「とっきんとっきん」と言います。

「ぱーぱー」は愛知県で日常的に使われている方言の一つです。開けっ放しの状態であることを意味し、例えば「窓がぱーぱーだが（窓が開けっ放しじゃん）」のように使います。

さらに「あっぱっぱー」とも言い、「バッグがあっぱっぱーだが（バッグが開いてるよ）」などのように使います。愛知県にはその他にも分かりにくい方言がたくさんあるので、次に一覧にしてご紹介しましょう。

愛知県のかわいい方言で告白されたら、嬉しくなる人も多いのではないでしょうか。ここからは恋愛に使えるかわいい方言やフレーズ、かっこいい言葉などをご紹介しましょう。デートで使うと、2人の仲が深まるかもしれません。

尾張弁で告白するとき、「でら好きだもんで、付き合ってくれん?」と言ってみてはいかがでしょうか。これは「とても好きだから、付き合ってくれない?」という意味になります。方言でこんな言葉を言われたら、嬉しいでしょう。

また「私のことどう思ってる?」と聞きたい時は「私のことどう思っとる?」と聞いてみましょう。「めっちゃんこ惚れとる」と答えてもらえたら、「めちゃんこ好きだで、付き合ってちょ」と言ってみてはいかがでしょうか。

続いて三河弁での告白したい時のフレーズをご紹介します。「（好きだから、つきあってくれない？」と言いたい時は、「好きじゃんねえ、つきあってくれん?」と言います。

「私のこと嫌いじゃないだら?」は「私のことを嫌いじゃない?」という意味になるでしょう。告白が成功したら、「一緒に映画に行こまい（一緒に映画に行こうよ）」と誘ってみてはいかがでしょうか。

遠距離恋愛をしているカップルが思いを伝えたい時は、三河弁で「おまんともっと一緒にいたい。 はよこっちおいでんよ」と言ってみてはいかがでしょうか。これは「君ともっと一緒にいたい。はやくこちらに来て」と言う意味になります。

「おいでん」は愛知県ではよく知られた方言で、三河弁らしい表現です。こんなかっこいい言葉で告白されたら、女性も嬉しいのではないでしょうか。

もう一つ、三河弁のかっこいい告白フレーズをご紹介します。「ほえほえ、私のこと好きだら?」というフレーズで、「ほえほえ」は標準語で「ねぇねぇ」という意味です。「ねぇねぇ、私のこと好きでしょ?」と三河弁で言ってみましょう。

愛知県の方言というと「みゃー」が思い浮かびますが、中には他の地域にはないかわいい表現や面白い表現もたくさんあります。

本記事では愛知県のユニークな方言やかわいい方言をたくさんご紹介しましたので、地元の人とコミュニケーションを取りたい時は、ぜひ覚えて使ってみてください。