苗栗仙山の見所！麓の「仙山仙草」でグルメ！壮麗な霊洞宮と山頂の景色に感動！

台湾にある苗栗仙山という場所はご存知ですか。市内からは離れていますが、有名なお宮や気持ちいい展望が眺められると有名で人気のある場所です。山やその周辺にはお土産物店もあり買い物も楽しめます。また麓には食事処の仙山仙草もあります。今回は苗栗仙山の展望の良さや、麓にある仙山仙草までまとめてご紹介します。

苗栗仙山は台湾北部にあり、日本でいうと都道府県の様な「苗栗県」と呼ばれる地域にある山です。台湾と言えば一年を通して温暖な気候のイメージですが、苗栗仙山は山ということもあり、日本の冬の時期には山頂では雪が積もるほどの寒さになります。山に上がると大きなお宮「霊洞宮」があり、苗栗仙山ではここにお参りをする方が多く訪れます。

そのお参りの人を見込んで、山の上には美食広場と言われる場所もあり一部分は市場のようになっています。屋台の軽食やお土産などがあるので、お参りのついでに軽い食事や買い物を楽しむことも出来ます。また苗栗仙山は展望が美しいことでも有名です。霊洞宮よりさらに上に登ると気持ちいい展望を眺めることが出来ます。

苗栗仙山は台北などからは少し離れていますので、バスがおすすめです。霊洞宮へ行く現地ツアーなども多く組まれており、台湾の大手バス会社から苗栗仙山までバスが出ています。まずは台北などの都市から竹南という場所を目指しましょう。そこから苗栗県の中にある南庄というところまでまた移動します。

南庄に苗栗客運南庄站という観光案内所があり、そこから3路線バスが出ています。苗栗仙山へ向かう「仙山線」に乗りましょう。そこから終点まで乗れば苗栗仙山に到着します。バスは一日乗車券が150台湾ドル、日本円で約550円ほどで販売されています。ちなみに他の路線の一つである「南庄線」もスロータウンとして知られる南庄を観光でき人気の路線です。

さて苗栗仙山に着くと大きく立派なお宮が目に入るでしょう。それが「霊洞宮」です。霊洞宮が作られた背景にはある一つの話があります。その昔麓の村がマラリアで苦しんでいた際、神が現れ、この仙山から湧き出る水を飲みなさいと村人にお告げをしました。村人たちが言葉の通りその仙水を飲むとたちまち病が治ったのです。その噂は台湾全土に広がりました。

ある役人が迷信に惑わされるなと泉を取り壊そうとしますが、体調を崩します。どんな薬も効かなかったのにその仙水を飲むとたちまち体調が良くなりました。これを受けて役人も改心し、仙水の近くにお宮などを建てました。それがこの霊洞宮なのです。今でも人々が集まりお参りをする場所となっています。苗栗仙山に行った際はぜひ霊洞宮でお参りをしましょう。

霊洞宮には色鮮やかな装飾や、緻密な石彫などが施されており、建てた当時の人々がどれほどにこの仙水を大切にしていたのか外観からもその想いが感じられます。屋根の上にも龍や鳳凰などの像がたくさん並んでおり、とてもにぎやかです。日本とはまた雰囲気の異なるお宮です。ぜひ建物もじっくりと眺めてみてください。

さて霊洞宮の由来や装飾の美しさをお伝えしてきましたが、もう一つおすすめなのは苗栗仙山から眺めることが出来る展望です。霊洞宮の前は大型の観光バスなども止めることができる駐車場があるのですが、その端は展望台になっています。望遠鏡も用意されています。気候の条件がそろうと見事な雲海が見られるそうです。気持ちいい光景はまさに絶景です。

晴れた日にもきれいな青空と青々と茂る山々の綺麗なコントラストを眺めることが出来ます。また曇りの日や雨の日なども、霧が立ち込めたり雲が低い場所にかかったりすると、晴れの日とはまた違う雰囲気の風景を楽しむことが出来ます。霊洞宮でお参りが終わった後は気持ちいい風景を楽しんでみてください。

さて霊洞宮の由来でご紹介した仙水ですが、今でも飲むことが出来ます。仙水亭の場所ですが、霊洞宮よりも上に登ったところにあります。「九天玄女娘娘」と書かれているところなのですが、霊洞宮から見上げると結構高さがある場所にあります。長い階段などを15分ほど登ったところにあるので、興味のある方はぜひ行ってみましょう。

あがるとこちらにも「協霊宮」というお宮がありここでも皆さん熱心にお参りをされています。仙水が飲める場所はこのお宮の敷地内です。下のお宮にも増して参拝者が多いのでよく探しましょう。水洗い場のような場所に「仙水」と看板がついています。飲むだけでなく、ポリタンクなどの容器に汲む人もいます。

注意点ですが、ありがたいお水で飲用専用ですので容器に入れる際はゆすがないようにしましょう。麓の村人やお役人の病気・具合が良くなったお水と言われているので、今でも飲むと病が良くなると言われています。飲むものがない方もご安心を、備え付けのコップがあるのでそれを使いましょう。飲めばきっと元気が湧くはずです。

気持ちいい景色を堪能し、病も治ると言われる仙水を飲んだ後は買い物や軽食を食べてはいかがでしょうか。仙山仙草の霊洞宮前、駐車場辺りにはお土産物店も並んでいます。仙山特産美食広場と看板がでているところは市場のようにもなっており、屋台などもあります。がっつり食べられるほどは料理がありませんが、軽食ほどなら楽しめるようになっています。

中に入るとお茶類、特に仙草の乾物などが袋一杯に詰められて販売されています。後ほどもご紹介しますがこの仙草は煮出してお茶にしたり、寒天で固めてゼリーなどでも食べられており、台湾では一般的な食材です。屋台はちょっとした炒め物やスープ料理など、中には小さなどら焼きの様なお菓子が販売されているところもあります。時間がある際はぜひ立ち寄ってみてください。

さて苗栗仙山についてお伝えしてきましたが、麓に降りると美味しいご飯も楽しめます。苗栗仙山の中では軽食などは楽しめるのですが、がっつりとご飯を食べることが出来ないので、食事をしっかり楽しみたい方は麓まで降りてくるのがおすすめです。麓にある「仙山仙草」というご飯処は苗栗でも有名なお店です。

仙山仙草ではお店の名前の通り仙草を使った料理、スイーツを楽しむことが出来ます。先ほどもお伝えしましたが、仙草というのは中国語でシェンツァオといい、シソ科の植物です。中国や台湾では一般的な食材で、お茶にして飲むと暑気あたり防止効果もあると言われており、薬として利用されることもあります。日本ではまず食べられない美味しい仙草メニューをご紹介します。

仙山仙草おすすめメニュー1つ目は仙草ゼリーです。煮てとろみをつけた仙草を寒天で固めたものが仙草ゼリーなのですが、仙山仙草では仙草ゼリーにミルク、小豆、フルーツを全て一皿に乗せたスイーツになっています。下の方には氷も入っているので、よくかき混ぜて食べるのがおすすめです。特に暑い夏にはぴったりです。一皿は200円ほどです。

お店の看板メニューでもあるこの仙草ゼリーですが、とても手間暇かけて作られています。仙草の種類は10種類ほどあるらしく、これらを乾燥させ山の湧き水で丁寧に洗った後、なんと8時間もかけて煮込み作られているのです。お店の店主さんは3代目、60年以上お店でこの作り方を守り続けています。歴史ある味の仙草ゼリーをぜひ食べてみてください。

仙山仙草おすすめメニュー2つ目は炸仙草です。一見見た目はカキフライや、遠目から見るとわらび餅のようにも見えますが、これは仙草ゼリーをフライにしたものです。仙草ゼリー自体にはそこまで甘みなどの味がついていないため、仙草の素揚げのようなものです。付け合わせで出てくるスイートチリソースと塩コショウで味を付けて食べましょう。

薄い衣はとてもサクサクしていて、脂っこさがありません。一つも小ぶりなので一つ二つとついつい箸が出てしまう美味しさです。スイートチリソースや塩コショウもゼリーとよく合います。一皿は日本円で300円ほどです。ついつい食べてしまう美味しい仙草フライをぜひ食べてみてください。

仙山仙草おすすめメニュー3つ目は仙草炒麺です。こちらの料理は定食になっていて、麺の他にスープや小鉢、フルーツといったものまでセットになっています。麺には仙草が練り込まれているようで、コショウもなかなか効いています。日本の焼きそばなどとはまた違った味が楽しめます。値段は660円ほどです。

仙山仙草おすすめメニュー4つ目は仙草茶です。先ほど暑気払いなどに効果があるとお伝えした仙草茶ですが、もちろん仙山仙草でも飲むことが出来ます。もともとの仙草は煮だすと苦みがあるようですが、仙山仙草では少し甘みがつけられているので、とても飲みやすいそうです。価格は100円ほどです。

仙山仙草おすすめメニュー5つ目は漉湯という料理です。仙山仙草では仙草以外のメニューもあります。漉湯は台湾などでは昔からあるスイーツだそうです。白いものは白玉と餅の中間の様な歯ごたえで、上にかかっている香ばしいピーナッツと黒蜜、しょうが汁がよく絡まり美味しいです。価格は200円ほどです。仙草ゼリーも良いですがこちらもおすすめです。

いかがでしたか。台湾にある苗栗仙山では歴史のある霊洞宮を見物したり、仙水を飲んでみたり、また気持ちいい展望も楽しむことが出来ます。麓に降りれば仙山仙草で美味しい仙草料理も食べることが出来ます。ぜひ台湾に行かれた際は苗栗仙山に行かれてみてはいかがでしょうか。